ドイツ人
どいつじん
ドイツの国民、またはドイツ語を母語とする民族。
したがって、オーストリア人やスイスのドイツ語圏の人々もドイツ人と言えなくもないのだが、過去の第三帝国時代のいきさつからドイツ人と言われると否定する人が多い(オーストリアにはドイツ民族主義者もいるが)。
日本でのイメージは、勤勉、マナーが良い、科学や機械に強い、環境保護の意識が高いなど概ね良好。また、生真面目でユーモアセンスに欠ける、理屈っぽく法律や規則にうるさいというイメージもある。
日本人とともに勤勉で規範意識が強いとされるが、その本質はまるで違う。日本人が最も重視するのは協調性であり、時として法や規則を曲げてまで集団に追従・迎合するのに対し、ドイツ人が最も尊ぶのは法律や正義であり、自己の権利をとことん主張する。
なのでサービス残業や有給休暇を取らないということはドイツ人の価値観からしてあり得ないことであり、ストライキや学生運動は現在でもしばしば行われている。ドイツ人が法で認められた自己の権利を積極的に主張するのは、それがすなわち正義にかなうことでもあるからであり、「他人に迷惑をかける」と権利を放棄するのは悪であると考える。日本人の労働環境に「法律で認められてるのになんで行使しないの?理解できない、権利をちゃんと行使しないなんて」と困惑するのはもはやお約束状態。
特にこの傾向が顕著になったのは第二次大戦後からで、「たった一人でもノーと言える人間」を理想とする教育政策が実施されてかららしい。
このためドイツ企業は比較的クリーンであるが、その反面融通のきかない社員が多いためサービス精神は期待すべきでないとも言われる。