東武10030系
とうぶいちまんさんじゅうけい
概要
東武鉄道のひとつの形式で主に東上線・伊勢崎線・日光線・野田線などで活動中。地上線専用のダイヤが比較的多い東上線においては特に頻繁に使用されている(西武鉄道2000系並)。伊勢崎線でもかつてはよく使用されていたが、日比谷線・半蔵門線の直通区間はほとんどが直通専用車両になっているため、日中それらの区間で見ることはまずない。
10000系のマイナーチェンジ版として1988年に登場。10000系・8000系修繕車などに似たデザインで、前面はFRP製。側面はビードプレス車体。灯具のデザインが変更され、ヘッドライトが外側でテールライトが内側なのが特徴(なお、リニューアル工事によりライトの位置が反転している)。濃い赤色の帯をしている。製造当時は密着自動連結器であったが、現在は密着連結器であり、連結運用を想定したものと見られる。10000系列は30000系と連結できる。
10000系から基本的に通勤車両が5桁になっているが、これは8000系が番号がインフレ化し、その対処の為に下2桁は形式、3桁目は両数、4桁目は号車、5桁目は編成である1が付与される。
これは東武鉄道の通勤車両においての番号付与の主流となり以降の形式は基本的に5桁となる(20000系、30000系、50000系、60000系、70000系でも同様。)。
10030系50番台
1992年度以降に製造された車両は10050番台と区分される。客室内で車椅子スペースや補助送風機(ラインデリア)の設置、外観では冷房装置のカバーが連続式になるなどの変更点があり、雪害対策として強制パンタグラフ上昇装置の追加や屋根上の吸出式通風装置の廃止などの小改良が続けられた。
近況
製造後20年以上が経過しているので、初期の編成からリニューアル工事を実施している。種別・行先表示をLED化し、前照灯をHID化またはLED化したうえライトの位置を反転した。10080系も同様のリニューアル工事を実施。
10030系の一部の編成にはIGBT素子のVVVF制御に改造された編成もある。東上線所属編成は6両+4両を10両固定編成化する改造も実施。
その内、東上線は2本がVVVF化され、野田線は大部分の車両に適用されている。
また2013年より6両固定編成(50番台含む)の一部が青(フューチャーブルー)と緑(ブライトグリーン)の帯に塗装変更し東武野田線の運用が開始されている。翌年野田線に「東武アーバンパークライン」の愛称が導入されたのに伴い、先頭車の前面と側面に虹をモチーフとしたマークを追加している。