概要
CV:山谷祥生
ピアノとかをしていそうな大人しそうな印象。本人に自覚は無いが非常に優れた音楽の才能を持つ。
異能力が実在し社会的に認知され世界の日本から来ており、本人も狙った対象に投げたり撃ったものを妨害されない限り当てることが出来る「命中」の異能を持つ。
塾の帰りにトラックが突っ込んできたところが日本での最後の記憶であり、気がつくと自分の遊んでいた一人用コンシューマゲーム『ディメンションウェーブ』そっくりの異世界に召喚された。
盾の勇者の成り上がり
錬や元康同様に、自分は死んだと思ったところを、都合よく遊んでいたゲームそっくりな世界に召喚されたためゲーム感覚を持っている。
尚文とは元康のように解りやすい敵対こそしていないものの、強姦未遂の冤罪については見抜けず尚文を悪と考えている。
一方で正義感から理不尽と判断すれば尚文側を擁護する中立的な行いもする。書籍版では結局は国側に傾いてしまうものの、波の後の王様の態度の不自然な偏りから、本当に尚文が犯罪を犯したのか、という点への追求も辞さない態度を見せた。
信頼や好感こそ持っていないものの尚文への悪感情もそれほど無かったが、ある時に樹が達成したクエストの報酬が何者かによって掠め取られた事件と犯人への証言の特徴から尚文が犯人と考えてしまい、しばし尚文を敵視するようになってしまう。
波の合間にはメルロマルク内で正体を隠しながら悪人を潰して回っている。
尚文たちも訪れた圧政を行っていた街では悪徳領主を倒して暴虐によって囚われていたリーシアを救い出すなどしている。
一方でその正義は詰めが甘い部分も多く、リーシアの件ではパーフェクトな解決ができたものの、隣国では圧政を行う王と重税に苦しむ民の問題の根幹が飢饉にあることに気づかないまま革命を狙うレジスタントの手助けだけして去ってしまったため、
再度飢えに苦しむ民を生んでしまい、後に尚文がバイオプラントで解決することになった。
弱さから元の世界での自分を思い出させるリーシアを濡れ衣を着せて追い出そうとしたことで、元康からリーシアの事情を聞いた尚文と対立するようになる。
霊亀に歯が立たなかったことで仲間たちに裏切られて霊亀に生贄として差し出され、逃げ延びてからは錬や元康同様に落ちぶれて、自分を称賛する声を求めてリングネーム「パーフェクト=ハイド=ジャスティス」を名乗りゼルトブルのコロシアムに参加していた(おそらく仲間に裏切られた時点でカースシリーズが発動していたと思われる)。
その後はマルティ改めヴィッチとマルド達かつての仲間に「正義と世界のため」と騙され、彼らの革命計画のために利用される。
呪いの短剣を生み出す触媒として利用され、さらに謎のアクセサリーによって何らかのカースシリーズ(明言されていないが状況からおそらく『傲慢』)を強制維持され囚われていた。
カースシリーズによりおかしくなった状態で尚文達に戦いを挑み、戦いの中で更にカースシリーズを発動させるが、弓を通して「投擲具」の眷属器に選定されたリーシアとの一騎打ちの末に敗れさり、呪いにより多くのものを失ったが尚文達の仲間に加わった。
仲間になった当初はカーススキルの呪いの影響で、自分の意思が持てなくなるほど決断力が低下し、更に嘘も付けなくなった。
(「なんとか言えよ」と言われ「なんとか」と言う、「何をしたい」と問われ、「何をすればいい」と逆に問い返すなど)が、リーシアの献身的な支えによって徐々に自分の意思を取り戻していく。
(考えることを放棄する呪いにかかっているため明確な追及はされていないが、怠惰と傲慢のカースだと推測できる。)
その後はカルミラ島での養生などもあって終盤では完全に回復しており、一連の戦いが終わった後も改めて人々のために戦うこと、さらに書籍版では酷いことをしたのに自分を助けてくれたリーシアに一生かけて恩返しすることを尚文に明かしている。
リーシアとは両思いになっているのだが、当の樹本人は「リーシアさんは自分がまた間違わないように側にいるだけ」と勘違いしておりそのことに気付いていなかった。
タクト戦では同時に発生した波の方を担当するが、その際には後方でスキルや魔法に徹していた。
この時、カルミラ島で習得した魔法「ダウン」を唱えていた。
女神戦では運良くメディアの目に留まらずに生き残り、明確な描写はないが四聖武器書によれば「命からがら助かったが、失ったものがあまりに多く素直に喜べない」と書かれている。さらに言えば、戻ってきた錬が元の世界で二年が過ぎていたため自分よりも年上になっており、最年少になったことを愚痴っていた。
書籍版との違い
リーシアとの一騎打ちがコロシアムにいた時に前倒しされている(web版ではリーシアが暴走しかねないからと、尚文が接触させないようにした。そもそも書籍版では革命騒ぎが起きていない)。
また、優れた音楽の才能の持ち主であることが強調されており、風山絆やグラス達の世界に尚文たちと来た時に、弓が封じられた際に草笛を使っての演奏魔法(歌や楽器によるこの世界独自の魔法)を披露。それにより、その世界の楽器の眷属器に認められ、楽器の勇者となる。
また、元仲間であり自分を利用していたマルドには怒りを露わにしており、その後の戦いで彼を捕らえた時にはゼルトブル仕込みの拷問をかけていた(本人曰く「正義の味方であっても許せる限度は超えている」「正義の定義に悩み続ける僕ですが、あなたは間違いなく正義ではない」)。
槍の勇者のやり直し
メルロマルク編までは元康が尚文の味方をしているため元康の代わりに一行と敵対する。
フォーブレイ編以降では錬と共にメルロマルクの陰謀を知り勇者一行に加わる。
シルトヴェルト編では、尚文が放った刺客(本当は違う)により仲間を殺されたため、復讐も兼ねてメルロマルク軍と共にシルトヴェルトに進行するが、燻製に裏切られて死亡する。
メルロマルク編でもやることは変わらないが、尚文の奴隷使いを咎めたり、解放するための決闘をしたりと、ますます元康のポジションに近づく。
グラスが出てくる辺りの波の直後に元康に一騎討ちを仕掛けるが圧倒的レベル差と強化の共有をしていなかったのであっさり負けて元康達に捕らえられてしまう。
その頃にはすっかり三勇教の道化に堕ちていて尚文達の話はもちろん、メルティの話でさえ洗脳と片付けて聞く耳すら持たなかった。
カルミラ島では、元康の仲間の扱いとコウ達の質問攻めに会い、溝を埋めることができずそのまま対立して元康達をパワーアップして出し抜こうと鳳凰と霊亀を復活させてしまう。
フォーブレイ編では前回までとは違い、元康と尚文の話を聞いて自分の善行は結局力による支配だったと反省をする。
他にもフィロリアル以外で誰か信頼できそうな仲間がいないかという話になり、元康に話を聞いてリーシアのが名前が上がり、詳しく話を聞いたところ『運命の人』かもしれないと同時に窮地に陥っているらしいため、夜間にもかかわらず探しに行き、
ゼルトブル前編で悪徳貴族を更迭し保護と養生のために連れて戻る。
よっぽどひどい状況だったらしく元康にしつこく次回は助けるように言うが、いつ言えばいいのかという問題が発生して折れてしまう。
異能力の存在する世界の出身で樹は命中の異能力を持っている。
そのため視力と弓や銃の命中精度がずば抜けて高い。
言葉にも異能力が発動するようで、度々毒舌を吐いている。
他に音楽関連の才能があることが発見されるが、異能力として評価されない才能なんてあってもしょうがないと謙遜をしたため周りからイラッとされた。
基本的にフォーブレイ編ではイジられキャラで、たびたび尚文や元康に異能力や最初の世界で落ちぶれた樹がパーフェクト=ハイド=ジャスティスという厨二極まりないリングネームを名乗ったことをネタにイジられている。
人物像
元の世界では異能力者は社会的に認められているものの、異能者は異能でしか評価されず、樹の場合は異能に明確な上位互換が存在するため下位能力者として周囲から蔑まされている。
そのコンプレックスから、弱気を助け、悪を挫き、正しいことを貫き通すことができる創作物の中での勧善懲悪にドハマリしていた。
そのため大人しそうな外見とは裏腹に正義が大好き。
しかし、その正義感は上記の通り、元の世界での劣等感で歪んでおり、正義はひけらかすものではなく見返りを求めないものと考える一方で、自分の活躍への顕示欲及び周りから認められることへの承認欲求は人一倍強い。
リーシアを除いた仲間が樹を持ち上げて利用することしか考えていないこともあって、この世界では激しく歪みを拡大させて性質の悪い自己陶酔に陥りやすいなど、性格面で抱える問題点は四聖勇者の中で一番大きい。
本人も最初は仲間を自分の引き立て役として見ている節があり、戦闘で劣勢になった仲間を助けるなど「美味しいところ」を掻っ攫うために敢えて途中で手を抜いたり、嘘をつく悪癖があった。
例として、被害者側の言い分しか聞かずに活動していたため一時の悪化した状況に対応した政策や活動、必要悪も見境なく潰してしまい、結果として悪化している事案も多い。
そのうえ、悪化した事案は自分が直接行ったのではないから関係がないと思って放置するなど、無責任なところもある。
上記の通り、改心後は自分の非を認め反省しており、正義とは何かを模索していくことになる。
能力・戦闘スタイル
四聖勇者であるため当然のごとく聖武器の弓を用いて戦う。ボウガンなどがウェポンコピー可能で、書籍版ではカルミラ島の波戦で大型のバリスタもコピーして戦っている。
実体の矢を使う必要はなく、弓を引けばエネルギー状の矢が装填される。
後に弓の聖武器のウェポンコピー範疇は射撃武器全般が該当し、銃も使えることが判明したためそちらも多用することになる。
ちなみに銃系武器の場合は引き金を引くだけでエネルギーの弾が発射され弾切れもないため連射も利きかなり使い勝手が良い。
書籍版では尚文と共にグラスたちの世界に渡り、その類まれな音楽の才能が楽器の眷属器に認められ弓と融合し、楽器の勇者としての力も振るえるようになる。
命中の異能力はスキル及び魔法にも適用され、標的が見えていれば邪魔されない限り相手に命中する。
弓の勇者にぴったりの強力な能力だが、元の世界では必中の下位互換であり、ランクもS〜Fの間でもEランクとかなり低い。中学、高校時代に上位能力者に対する劣等感を募らせ、それが原因で歪んだ正義感を持つようになった。
書籍版ではグラス側の世界の魔法である演奏魔法を習得し使用してる。
スキル・魔法
ここでは代表的なもののみを挙げる。
サンダーシュート
雷を宿した光の矢を飛ばすスキル。恐らく錬の雷鳴剣と同系統かと思われる。
発動までに時間がかかるものの、威力は高く錬同様に元康が砕けなかった魔法障壁を破っている。
アニメ版では似たような技のサンダーアローが出ているが、元康のイナズマスピアーとライトニングスピアーの違いのように、ちょっとした誤差なのかもしれない。
アローレイン
空中から光の矢を降らせて攻撃をする遠距離の範囲攻撃スキル。
若干流星弓と被る。
イーグルピアシングショット
ワシを象ったエネルギー状の矢を飛ばすスキル。
防御力貫通効果があり、盾の勇者であり防御力が高い尚文によく使用されるが、大体尚文がそれを見抜いて防御力以外で対抗したりしてしまう不遇スキル。
流星弓
流星のようなエネルギーとそれに伴う星々を飛ばして攻撃する。近・中・遠距離、一対一から複数相手にも対応できる、他の聖武器や眷属器にもある「流星シリーズ」のスキル。
流星弓の場合上空から降り注ぐように放つことができるため、四聖の流星シリーズの中では一番見た目は流星っぽい。
ファラリスブル
カースシリーズでおかしくなった樹が放ったカーススキル。
シャドウバインド、バインドアローからの連携スキルであり、拘束した相手を雄牛を象った像の腹部が開いて対象を閉じ込め、腹部に業火が巻き起こって相手を焼き殺すスキル。
錬のギロチン、尚文のアイアンメイデンに匹敵するスキルだが、変幻無双流をマスターしたリーシアに破られている。
ゲレティヒカイトアラインヘルシャフト
カースシリーズでおかしくなった樹が放ったカーススキル。
使用者から無数の光の玉が飛び散り、空から巨大な獅子を象った禍々しい気の塊が降り注ぐ。
錬のシュタルクファアファル、尚文のブルートオプファーに匹敵するスキルだが変幻無双流をマスターしたリーシアには正面から突破されている。
ヘルトカイザーライヒ
カースシリーズでおかしくなった樹が放った第二のカーススキル。
弓が複数の天使や悪魔を模した羽の形状をしながら対象目掛けて放たれる。
形は好きなように変えられるのかは不明だが、樹が放った際には熊の形に定まっていた。
先述のゲレティヒカイトアラインヘルシャフトと同等のスキルだが、変幻無双流をマスターしたリーシアには正面突破されている。
フルバスター
本編終盤ややり直しで習得する強力な攻撃スキル。
元康のブリューナクのような太いビームを放つ高威力のスキル。
使う前に銃器に武器を変えている描写があるため、銃専用スキルの可能性もある。
ダウン
樹の専用支援魔法。尚文のオーラ、錬のマジックエンチャント、元康のアブソーブに相当する。
効果は対象の全能力を低下させるという、尚文のオーラの対とも言える魔法。
最大強化したダウンを尚文のオーラと併用して使うとステータス差の暴力が凄まじいことになり、尚文の貧弱な攻撃力でも敵を殴り倒せるレベルになる。
もしもタクト戦で使っていたらどうなっていたのであろうか。
エレメントハーモニー
演奏や歌で発動させる異世界の演奏魔法。魔法の玉が岩に変化して相手を攻撃する。
本来はしっかりとした演奏で発動させる高位魔法だが、樹の場合は何の変哲もない薬草の草笛で発動できる。
ミュージックストリーム
異世界の眷属器である楽器のスキル。矢のようなものを幾重にも連射して攻撃する。
本来攻撃は大雑把に飛んでくスキルだが、樹の場合は命中の異能により全ての攻撃を狙った箇所に撃てる。
関連タグ
盾の勇者の成り上がり 盾の勇者の成り上がり登場キャラクター一覧
その他の四聖勇者