カードテキスト
【Pスケール:青3/赤3】
(1):1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、
自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードの召喚・特殊召喚成功時に相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。
(上述した文章は魔界劇団-ビッグ・スターのカードテキストより引用した。)
魔界劇団-ビッグ・スターは魔界劇団-メロー・マドンナと同じレベルをしたモンスターである。又、ビッグ・スターの攻撃力と守備力の数値は、メロー・マドンナの攻守と入れ替わった数値となっている。
概要
顔の右側を仮面で覆う機械人形の役者。名前の由来は「花形俳優」。
魔界劇団のエースモンスターである。
2016年8月発売の「ブースターSPスペシャル -デステニー・ソルジャーズ-」に初収録された。又、2018年6月発売の「デュエリストパック -レジェンドデュエリスト編3-」に再収録されている。
カードイラスト及びアニメ、漫画作中での登場回数は最多であり、そのため外見の特徴のみならず内面の個性も推察できる。
外見の特徴
ビスクドールのような肌をした顔と首、両腕に両足を持つ一方で、鎖骨部分から腹部にかけて銀色の機械をむき出しにした人形の姿をしている。頭と首の間は首振り人形のような繋ぎ目を露出させている。ビスクドールの両手足の関節は球体関節になっている。
両手足は細長く、金属製の腰は細いため長身痩躯の青年を思わせる体格をしている。アニメ及び漫画に登場した際の全長は2メートル弱であり、長身ながらもヒューマンスケールとなっている。
人形の顔と体を持つビッグ・スターは身体的特徴による性別判断がし難い。しかし、他の魔界劇団の女性モンスターは人型に近い姿で表されている点や後述する内面の個性の点から判断すると男性と考えられる。
顔は、右半分を円い仮面で覆い、左目のあるべき箇所に眼孔は無く、魔界劇団の紋章が刻印されている。刻印の色は薔薇色をしている。仮面の奥から見える右目の色は金色である。
眉と鼻孔、耳を持たない。
口は、下唇が上下する腹話術人形のような口をしており、ビッグ・スターはこの口で飲食をすることが可能である。(現時点までに登場した魔界劇団モンスターの中で飲食をした描写があるのはビッグ・スターのみである。)
頭部は薔薇色の髪を、バラの蕾のように捻った髪型をしている。頭髪は毛髪ではなく硬質のかたまりで構成されている。髪型は向かって左側にはねた毛束を1房、向かって右側にはねた毛束を3房、そして頭部頂点にあたる部分で結わえた毛先が二股に分かれた毛束を1房で構成されている。
尚、これら毛束の構成を反転させると使い手の前髪のはね毛の構成と同一になる。
服装は、むき出しにした胴体以外を黒色の装束で包み、赤茶色のボレロを纏う。
黒色の衣服の袖の両肩部分と脚衣の両腿部分は大きく膨らませてあり、その箇所からは角状の突起 (あるいは衣服のたわみの過剰表現)が伸びている。そして片腕で4本、片足で4本の合計16本のベルトを両手足に巻いている。
足にはかかとの無いブーツを履いている。
他の魔界劇団モンスターに比べて派手さを控えた衣装となっているが、バラの蕾のような頭部と、肩と腿から伸びた棘のような突起により全身で一輪のバラを模した姿となっているとも言える。
内面の個性
外見の特徴で記述した通りビッグ・スターは人形の顔を仮面で覆ったモンスターである。しかしその顔貌とは裏腹に非常に感情表現の豊かなモンスターである。
どれ位の豊かさかと言えば、観客を前にすれば口角を上げた笑顔で手を振り、他の魔界劇団モンスター達に指示をする時は仮面の奥の目を細めて満足気な顔をし、楽屋裏ではタオルを首に掛けて水分補給をする疲れたオッサンのような顔をしている程である。
アニメ版で身振りがついたことでさらに感情表現は豊かにされ、焦りや驚き、ガッツポーズまで行っている。
カードイラスト(未発売のカードを含む)及びアニメ、漫画に登場するビッグ・スターの性格は高慢で尊大、それでいて目立ちたがりのお調子者であり、マイペースで優雅であると推察できる。
花形俳優のビッグ・スターは裏方仕事を他の劇団員(魔界劇団モンスター達)に任せきりの人物である。舞台の準備や宣伝等をしない彼がすることは他の劇団員への指示であるようだが、その突拍子もない指示に劇団員達は辟易している様子を見せる。劇団員達に不満を口にされてもビッグ・スターはどこ吹く風といった様子でお茶を啜っている。
花形俳優なだけあってもっぱら自身が目立つ役を演じており、劇場の正面に自分を模した巨像が飾られている。
デュエルの場に於いてもエースモンスターであるが、攻撃を受けると明らかに焦るので威厳や風格はない。怪我を負って寝込んだビッグ・スターのお見舞いに来た劇団員達には、本人を目の前にして心配するより呆れの態度をとられており仲間内からの尊敬心は皆無のようである。
だからと言って仲間達から軽蔑されているかと言えばそうではない。決めるところはしっかりと決める俳優でもある彼は、その俳優としての才能は認めていると言える。
普段はビッグ・スターに対して呆れている様子を見せるプリティ・ヒロインも、舞台上で片膝をついてバラの花を捧げてくる真剣な表情には赤面してしまった。尤もそのバラはカーテンコールの時点でコミック・リリーフの髪に挿されてしまっているが。
ビッグ・スターが現れる際の右手を胸に軽く当てて行うお辞儀や、恭しく手を振る様子は気品に溢れる。気取った目立ちたがり屋の優雅な所作は、魔界劇団の使い手を思い起こさせる。
まとめると彼の内面は、魔界劇団の使い手の沢渡シンゴをモデルにしていると推察できる。
魔界劇団-ビッグ・スターが描かれたカード一覧
魔界劇団に関連する魔法カード
この項目では「魔界劇団-ビッグ・スター」のモンスターカード以外で該当キャラクターが描かれたカードを紹介する。
魔界劇団に関連する魔法カード
カード名(英語名) | 各カード内容・イラストの詳細 |
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魔界台本「ロマンティック・テラー」(Abyss Script - Romantic Terror) | 速攻魔法。ビッグ・スターはバルコニーにいるプリティ・ヒロインに赤いバラを捧げている。バラを捧げられたヒロインは赤面しているが、後にこのバラは…「デュエリストパック -レジェンドデュエリスト編3-」に収録。 |
魔界劇場「ファンタスティックシアター」(Abyss Playhouse - Fantastic Theater) | フィールド魔法。ビッグ・スター本人は不在だが、劇場正面の出入り口の頂部に巨大なビッグ・スター像が据え置かれている。そのポーズはアニメ版第7話の沢渡のポーズと類似している。「デュエリストパック -レジェンドデュエリスト編3-」に収録。 |
魔界劇団に関連する罠カード
カード名(英語名) | イラスト・アニメ及び漫画登場時の演出 |
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魔界劇団の楽屋入り(Abyss Actors Back Stage) | 通常罠。首にタオルを掛け大股開きで椅子に座り、楽屋で水分補給をするビッグ・スターは疲れたオッサンのような様相である。「ブースターSPスペシャル -デステニー・ソルジャーズ-」に収録。 |
魔界劇団のカーテンコール(Abyss Actors’ Curtain Call) | 通常罠。ビッグ・スターは舞台中央で、右手を胸に当て左手を掲げて観客に挨拶をしている。「デュエリストパック -レジェンドデュエリスト編3-」に収録。 |
未発売のカード
カード名 | イラスト・アニメ及び漫画登場時の演出 |
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魔界劇団の欠員 | 永続罠。負傷してベッドに寝込むビッグ・スター(何故か着衣の上から包帯を巻かれている)。見舞いに来た仲間達は心配というより呆れ顔をしている。彼らの様子はアニメ版第8話で入院した沢渡と、それを見舞う取り巻き達の反応と近似する。アニメ版第101話で登場し、エクシーズ召喚封じのメタゲームとして使用された。 |
魔界即興劇-インプロ | 通常罠。プリティ・ヒロイン、ファンキー・コメディアン、デビル・ヒールと共に舞台上で曲芸を披露している。アニメ版第142話で登場し、沢渡が月影に加勢する際に使用された。 |
魔界劇団のモンスターが描かれているカード
カード名(英語名) | 各カード内容・イラストの詳細 |
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盆回し(Set Rotation) | 速攻魔法。プリティ・ヒロインとティンクル・リトルスターが舞台で愛嬌を振りまく中、背後で回転するターンテーブルに乗ったまま背を向けている。ターンテーブルを動かすという裏方仕事はしない花形俳優である。2017年1月発売の「マキシマム・クライシス」に収録。アニメ・漫画には未登場。2018年6月に魔界劇団のフィールド魔法(魔界劇場「ファンタスティックシアター」)が収録されたことにより、魔界劇団デッキに採用可能になった。 |
スタンド・イン(Stand In) | 速攻魔法。ファンキー・コメディアンを体を青塗りにし羽根を付けてデビル・ヒールの代役に仕立てるようとしている。仲間には明らかに不評だが、ビッグ・スターだけは満足気であった。2019年1月発売の「DARK NEOSTORM」に収録。 |
アニメ及び漫画での活躍
魔界劇団-ビッグ・スターは、アニメ『遊戯王ARC-V』(2014年4月6日~2017年3月26日)及び最強ジャンプに掲載された漫画『遊戯王ARC-V最強デュエリスト遊矢!!』(2015年5月号~2017年9月号)に登場している。
両作品とも使用者は沢渡シンゴである。
以下の各項目ではアニメ及び漫画でのビッグ・スターの活躍をそれぞれ記述する。
アニメ版
アニメでは妖仙獣と同じく、レオ・コーポレーションが独自開発したペンデュラムカードのひとつと設定されている。
第47話から第48話の間に沢渡が赤馬零児から魔界劇団を支給され、第49話のデュエルにて初登場した。以降、第142話までのほぼ全てのデュエルで登場した。
沢渡と比べると、全長は2メートル弱である。言葉を口にすることはないが、笑い声と「スタ~」という声を出す。
アニメに於いてしばしば、魔界劇団-ビッグ・スターにのみ衣装替え演出が行われる。
これは1ターンに1度デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする効果に伴う演出であり、使い手の沢渡はそれを「台本を読んだビッグ・スターはその役を演じるぜ!」と表現している。
ビッグ・スターは魔界台本の種類によってそれぞれ異なる衣装を身に纏う。又、衣装替えをしていないビッグ・スターは攻撃をしてこないという特徴がある。ただし漫画版(最強ジャンプ)では常の姿のままでビッグ・スターがダイレクトアタックを行っている。
以下では、アニメに於いて魔界台本の役を演じたビッグ・スターの衣装をそれぞれ記述する。
- 魔界台本「ファンタジー・マジック」
仮称としては魔術師ビッグ・スター。アニメに於いては最多登場であり、第49話・96話・100話・118話で登場している。
三角帽子を被りマントを羽織っている。衣装は全体的に黒色と明るい赤紫色を基調としている。腕や足、肩に金色の飾りが付く。
上半身は黒色のボレロであり、丈は常の姿の時の同様だが胸飾りが付いて豪華になっている。
下半身は両大腿部まで深いスリットの入ったロングスカートを纏う。スリット入りのスカートのような衣装はブラック・マジシャンを踏襲していると思われる。魔術師ビッグ・スターはこれを生足で纏っているため、彼の膝の球体関節を見ることができる。
衣装のみならず髪質や口元、仮面の形も変化する。又、目の色は金色から赤色に変わる。
攻撃方法は、両手から魔力弾を放つ(第49話)か、あるいは空中回転蹴り技(第96話・第100話)を行う。第96話では回し蹴りの前に空中に飛び上がる際にはマントが羽根のように広がり、背景が満月の夜空に変化する演出が行われた。第100話ではスリットがめくれて大変にきわどい。
- 魔界舞台「七福神の宝船」
未発売の魔法カード。第62話で登場した。魔界台本ではないが発動時にビッグ・スターの衣装替えが行われたため、ここに記述する。
仮称としては恵比寿ビッグ・スター。頭巾に狩衣を纏い、右手に釣竿を持ち左腋に鯛を抱えたポピュラーな恵比寿の姿をしている。
目の色が赤色に変わるのみならず、恵比寿の姿に合わせて福耳を持ち、口髭と顎鬚を蓄えた姿になった。
恵比寿ビッグ・スターは裸足だが、足の甲と足指の間に関節が作られていることが見て取れる。
- 魔界台本「火竜の住処」
仮称としては騎士ビッグ・スター。第101話で登場した。青色の甲冑を纏い、赤いマントを羽織っている。鎧の隙間から黒色の衣装とベルトが見えることから、常の姿の上から纏っていると考えられる。
兜を斜めに被り、顔の右半分のみを覆う。目は兜により完全に見えなくなる。
攻撃方法は、魔界劇団の衣装箱(未発売の魔法カード)から選択された勇者の剣。青色の宝石の付いた金色の剣であるが、モチーフは『ニーベルンゲンの歌』に於けるジークフリートのバルムンクであろうか。
- 魔界台本「天邪鬼」
未発売の魔法カード。第142話で登場した。
仮称としては天邪鬼ビッグ・スター。あまのじゃくの呪いに描かれたモンスターの衣装を全身に纏う。膝から下に常の姿の足が見えるのみで、本体のビッグ・スターの姿はほとんど見えなくなる。
声も「ジャク~」と変化する。
一方で本来のあまのじゃくの呪いのモンスターにあった両目が消失し、代わりに両目の位置に魔界劇団の紋章を入れている。
攻撃方法は、両手から放つ魔力弾である。