概要
小学館『週刊少年サンデーS』にて2012年12月号から2014年11月号まで連載されていた。単行本は全5巻。話数カウントは「○本目」。
正式タイトルは『キュピコ! 〜ふしまつ天使のミスマネージメント〜』だが、Pixiv内では『キュピコ!』としてタグが多い。
あらすじ
何をやっても女の子から嫌われる悲しい日々を送る伏松 節夫は、女子から嫌われながらもクラスメイトの柚木 夕海に片思いをしていた。
そんな時、伏松は天使の少女・キュピコと出会うが、彼女こそ伏松が女の子から嫌われる原因を作った張本人だった…!!
登場キャラクター
キュピコ
天使の少女。天使なのに非常に怠惰な性格で恋愛には関心を持たず、殆んどニート同然の生活を送っている。
過去に銅の矢を「捨てるのが面倒くさい」と地上に捨て、それが伏松に刺さってしまったことが原因で彼が女子から嫌われる原因を作ってしまい、後にそれを知った神様の逆鱗に触れ、天界を追放されてしまう。以来、早く天界に帰ろうと、伏松と夕海(または彼女以外の異性)をくっつけようと企む(時々伏松の怒りを買い、仕返しを受けることも少なくない)。
自身の栗毛で、異性から好かれる金の矢と異性から嫌われる銅の矢を作り出せる。節夫は金の矢に刺さった時(但し効果は30分)は女子からモテモテとなり、その時は普段の茶髪が金髪になる。
伏松 節夫(ふしまつ ふしお)
主人公。高校生で、クラスメイトの夕海に片思いしているが、小学生の頃にキュピコの銅の矢に刺さったのが原因で、あらゆる誤解やラッキースケベから、中学の頃から「一週間で100人の女の子に変態行為をした“伝説のキモ男”」と称され、女子達から「キモ松」とレッテルを張られ、忌み嫌われている。時々恋愛に関する哲学を語る等、博学な一面もある。熱帯魚クラブ所属。
柚木 夕海(ゆうき ゆうみ)
ヒロイン。伏松のクラスメイトで、片思いの相手。伏松のラッキースケベに巻き込まれるが、彼女自身も伏松のことが気になっており、実は銅の矢の影響を受けていない。運動音痴だが、女子バスケ部所属。
桐幸学園(こうゆうがくえん)
叶絵 奏(かなえ かな)
伏松の同級生。巨乳(現在も成長中)の眼鏡っ娘(所謂眼鏡巨乳)。
小学生の頃、胸の大きいことでクラスメイトにからかわれてた時、伏松に庇われて(?)以来、伏松に片想いをしており、銅の矢の影響を受けていない。その後、グラビアアイドル・きゃなきゃなとしてデビューを果たす。
佐宮馬 桜(さくま さくら)
伏松の同級生。水泳部所属。周りを寄せ付けないクールな性格。
実は夕海のことが好きな百合であり、その影響で銅の矢の影響は受けず、金の矢も通用しないため、(多少棘はあるが)少なくとも伏松と普通に接することのできるクーデレ美少女。後に夕海とは友人の間柄になる。時折伏松と同じく、夕海絡みの妄想をして鼻血を吹き出すことがある。
宝田 ほたる(ほった ほたる)
生徒会長で、伏松の先輩。常に笑顔を振る舞い、女子から嫌われる伏松に対しても笑顔を見せる温厚な美少女。
実は天使アイテムが原因で父親でさえも拒む極度の男性恐怖症だったが、後にキュピコの手腕(?)で伏松に対して何故かドSに目覚めたものの恐怖症はなくなり、父娘関係も改善した。
辰見 竜也(たつみ たつや)
夕海の1つ年下の幼馴染みで、夕海とは「海ちゃん」、「たっくん」と呼び合う仲。幼少の頃、アメリカに引っ越してしまったが、桐幸学園に転校して、夕海と再会を果たす。
アクアリウムが好きで、入学手続きで学校を訪れた時に見た伏松の作品に感動し、熱帯魚クラブに入部して伏松の後輩になった。
トモちゃん
夕海の友人。彼女と同じ女子バスケ部所属。
サバサバした性格の少女で、他の女子達と同じく、伏松のことを嫌っているが、夕海が伏松のことが気になっていることを知り驚くものの、それを反対することなく、彼女の恋を応援しようとしたり、伏松のことで悩む夕海の相談に乗るなど、友人思いの強い一面を見せる(だが、伏松のことは未だに信用しきれていない模様)。
鈴木、山本
伏松の友人。眼鏡をかけた男子とやや肥満気味の男子2人組で、女子から嫌われる伏松を哀れみ、度々同情している。
天界
天使達は一定の数の人間の恋を成就させると、女神アカデミーを卒業して、女神の姿に昇格する。
女神になると天使と異なり、基本的に何をしても自由で、変身や飛行能力は使えなくなるが、能力はずっと使用可能で、他の天使や女神の能力の影響を受けずに済む。
天使と女神にとって髪は命の源であり、髪を黒く染めてしまうと能力を失い、人間になる。
神様
天界を治める神。スーツ姿の巨乳美女だが、キレると恐い。
キュピコの怠惰な性格には非常に手を焼いており、後に銅の矢を勝手に地上に捨てたというキュピコの大失態を知って遂に怒りを爆発させ、彼女を天界から追放した。それ以降、キュピコが勝手に天界に帰らぬように雷を落として監視するようになる。
マルちゃん
天使の1人で、キュピコの親友。キュピコのことは「キューちゃん」と呼ぶ。神様からはいつでも女神になれると促されているが、彼女自身は「キューちゃんと一緒がいい」と断ってる。しっかり者な性格。
キュピコが銅の矢を捨てる時、その場にいたためにそのことをうっかり神様に漏らし、キュピコが天界から追放される原因を作ってしまった。後にキュピコに謝るために地上へ降り立ち、キュピコに謝罪すると同時に夕海に銅の矢が効いていないことを教えた。
自身が作り出す恋の炎(パトス)をエロスピアに点火させ、それに当たり引火した者は、意中の相手に燃え上がるような恋をする(但しくすぶってる恋に急に引火させるとその相手は暴走してしまう)。
ティコ
天使の1人。キューピッド達の中では優等生の少女。神様からの命令で伏松の恋を成就させるべく、地上へ降り立つも失敗に終わったが、伏松に励まされて以来、彼に恋心を抱く。
運命の赤い糸(リボン)で、結びつけた相手を意中の相手と結びつける。
エリス
キュピコの姉で女神の1人。伏松の通う桐幸学園の養護教諭を務める。咥え煙草が特徴で、容姿端麗の金髪美女だが、妹同様に自堕落なところがあり、下着姿で保健室のベッドで寝ることがあるものの、天使時代は仕事をサボろうとするキュピコを咎める姿を見せているため、妹よりはしっかりした性格。
一目惚れの能力を持ち、彼女の銃弾に撃たれた者は一目見た相手に一目惚れする。射撃の腕は抜群で、一度も獲物を逃したことはなく、妹のキュピコには天界最強の能力と称されている(それ故、あらゆる拳銃をコレクションしている)。
レネ
女神の1人。過去に空腹だったところをキュピコに助けてもらって以来、彼女のことを「キュピコ様」と呼び慕っている。女神アカデミーを卒業してからすぐにキュピコを追って地上へ降り立ち、伏松の進級と同時に伏松の高校に入学してきた。大食いだが、何より優しく献身的な性格で、キュピコや伏松のために色々尽くそうと努力する。
愛のムチで、人間に潜む“獣の本能”をコントロールし、盛りのついた人間を叩けばその本能を抑え込んで金の矢の効果を無効化し、気の抜けた人間に叩けば、みるみる獣の本能が目覚める。
ミーラ
天界捜査局HBI(ヘブビーアイ)捜査官(だが、天界があまりに平和過ぎるため、メンバーは自分一人だけ)。キュピコを抹殺(人間にする)すべく、人間界へ降り立つ。
夢の天使
その名の通り、夢を司る天使。愛を司る天使(キューピッド)はハートをシンボルにしているのに対し、夢の天使は星をシンボルにしている。
ベロルカ
夢の天使。愛称「ベッキー」。かつて大好きだった町をキュピコに滅ぼされ(勿論キュピコ本人は無自覚)、それをキュピコのせいと知らず天界を出て堕天使となって以来5000年もの間、仲間のミズサとクロと共に地上でアルバイト生活に励んでおり、キュピコを逆恨みしている。
自身が作り出す夢の鍵に刺さった人間は夢の扉を開かれ、夢を追っていく夢追い人(ベロルカ曰くバカ)と化す。
ミズサ
ベロルカの仲間。仲間思いな性格で、クールな黒髪ショートヘアーの少女。
クロ
ベロルカの仲間。天真爛漫で子供っぽい性格をしている。シニヨンヘアに右目の眼帯とジャージ姿の小柄な少女。伏松のことを「フッシー」と呼ぶ。
自身が作り出す夢の往復券(キップ)を使うと、キップを貼られた者の過去(夢を見つけた日)に行くことで、その者の人生を軌道修正させることができる(但しキップを貼られた者の意識は現代のまま)。
関連イラスト
pixivユーザーであるため、本人が作品を投稿している(左の画像は本人によるもの)。
関連タグ
群れなせ!シートン学園(←作者の次回作)
恋のキューピッド焼野原塵:主人公の恋愛を助けたりするが、その仕方や発想力は同じくらいとんでもないものが多い。
花さか天使テンテンくん:冴えない主人公がいい加減でやる気のない天使に振りまわされてしまう、という点が共通している。