概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場回はTC3巻収録「ミチビキエンゼル」。
天使の人形型のひみつ道具で、片手にはめて何か相談をすると、その者がどのような行動を取れば最善の結果となるかを教えてくれる。また、エンゼルの言葉は使用者以外には聞こえない。
ただし、このエンゼルが教えてくれる答えは、基本的に使用者のみが得をする答えしか返さない。その為、時には使用者以外の他人に迷惑をかけてしまうことがある。
作中での描写で例えるなら…
のび太「いつまでも家に居座っちゃしずかちゃんに迷惑だ。何かいい方法はない?」
ミチビキエンゼル「アカンベエしなさい」
(数秒後)
のび太「しずかちゃんやママを怒らせちゃったじゃないか!」
エンゼル「ですがこれで帰れますよ」
更に厄介なのは、一度はめたら使用者の意志で外すことが出来ず、外す為には誰か別の人に外してもらう必要があるという仕様である。また、指示に逆らおうとすると噛みついたり殴りかかったりして妨害してくる。
原作ではイマイチ役に立たなかったが、『ドラえもん』を題材としたゲーム作品『対決ひみつ道具!!』ではまともに活躍している。
この作品では、ゲーム開始時点でドラえもんはほとんどのひみつ道具を失ってしまっているのだが、彼の手元に残ったミチビキエンゼルは名前通りドラえもん(プレイヤー)を導いてくれる。
関連道具
- みちび機
TC13巻「七時に何かがおこる」にて登場。
鳥居型のひみつ道具。何か悩んでいる時、その悩みを言いながらボタンを押すと、悩みを解決する為にどうすべきかが書かれた紙が飛び出して来る。
具体的な理由までは書かれていないが、一見乱暴なやり方だったとしても、その通りに従えば必ず最善の形で問題が解決する。
作中では、みちび機の指示に従ってジャイアンを蹴飛ばすと、彼の喉に詰まっていた飴が出て来てジャイアンに感謝されたり、0点を取ったことで叱られたくないのび太が使った際は「午後7時にテストのことを打ち明けろ」と指示されたので、それまで押入れに隠れているとパパの0点の答案が落ちて、それを見られたパパはのび太を叱れなかった。
- なるほどロボット
大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「なるほどロボット」にて登場。
使い方はみちび機と同じで、自我を持つ点はミチビキエンゼルと同じだが、こちらは具体的な理由も教えてあげたり(出木杉曰く「情報処理と状況判断能力に長けている」)、必要に応じてロボットから質問を要求する事もある。
こちらでは、のび太の静香へのホワイトデープレゼントに悩んだ際、手持ちの千円と静香の特性(お菓子作りが得意・将来のび太に嫁ぐ)から、家庭的で女の子っぽいプレゼントとして花柄のエプロンを提案した。他にはジャイアンの「乙女の愛の串団子」という意味不明な歌を酷評したり、ジャイ子の「傷だらけの純情」という漫画にイケメンな主人公を用いれば良い(ジャイ子自身もそれに悩んでいた)とアドバイスした。
- カウンセリングノート
同上で、こちらでは2003年5月2日放映分「カウンセリングノート」に登場。
折りたたみ式のみちび機と言った感じで、こちらでは付属のタッチペンで要件を書くと画面にヒントを述べてくれる。
山に行ったスネ夫を探す際には「つづじ狩りにいく」と言った具合に若干遠回しな表現がされることもあるが、最終的にベストな解決法となれば同じ結果となり(巨大な飛行機ラジコンが壊れた為に直してもらうか新しいのを出してもらおうとするも、いずれも「(北海道の友達に)ウソを白状してあやまる」と表示された)、円満に解決することができる。
上記の通り、困った時に解決まで導いてくれるひみつ道具は数多く存在するが、いずれもデメリットが一切無い。その為、ミチビキエンゼルの立場を奪っていると言えるだろう。