データ
高さ | 73-91m |
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体長 | 366m |
体重 | 5,806t |
概要
体毛や鱗のようなものは一切無くなめらかな体表に六本の脚、カエルに似た鳴嚢、骨ばった顔、真っ黒な目を持つ白みの強いグレーもしくは肌色の体色をした巨大生物。アメリカ国防総省では“LSA(Large Scale Aggressor:大規模侵略生物)”のコードネームで呼ばれる。
頭部は口吻が極端に短く丸い形状をしている。口器は上下に大きく開き、硬質な唇の縁自体が鋭いギザギザの歯をなすが、口内にも別に歯が生えており、また、多くの既知の陸生脊椎動物の多くと同様よく発達したピンク色の舌が備わっている。
先述通り6本の脚を有するが、歩行は大きく長く発達した前脚と鳥脚状に屈曲している後脚による4足歩行であり、最も小さい腹部の中脚は歩行にも作業にも用いられない。
肉食性であり、クジラや人間を捕食する。
口の他に、脚の間に「体外食道」と呼ばれるチューブ状の器官があり、そこから小型生物を吸い上げて捕食することもできる。
アメリカ映画に登場する怪獣としては珍しく非常に耐久力が高く、銃撃は勿論、アメリカ軍のM1エイブラムスの砲撃やF/A-18、B-2による爆撃も通用しなかった。
その正体は過剰進化を遂げた深海生物(長らくファンの間では地球外生命体と言われていたが、制作を手掛けたJ・J・エイブラムスにより否定された)。
劇中に登場する個体の年齢は数千歳と予想されているが、それでもまだ若い個体であるとされており、非常に長命な生物であることが推測される。
ここまでの巨体に成長したのは、強い依存性と成長促進作用のある物質「海底の蜜」を大量に摂取したため。
海底の蜜
HAKAISHAをここまでの巨体に成長させた物質。
映画のプロモーション映像に登場する日本の巨大企業・タグルアト石油(タグルアト社)が発見。以後、タグルアト社が製造・販売する清涼飲料「Slusho!」に配合されている。どのようなものかはほとんど知られていないが、海底のような極寒の地にしか存在せず、また半解凍状態で消費する必要があるとされる。
その効果についてタグルアトは「健康に役立つ」とだけ公表しているが、ラベル・リサーチセンターのレポートによると、
- 細胞増加の促進
- 体力の増加
- 筋組織の成長促進
- 視力の促進
- 消化の促進
- 全身への快感(レポートを執筆した研究員曰く「純粋な幸福の波」)
といった効果が得られるらしい。
また、同レポートでは強い依存性を持つことが示唆されている。ただ副作用は知られておらず、全米食品協会によって安全性も保障されている。
寄生生物
HAKAISHAの表皮に付着ないし寄生していた生物。アメリカ国防総省では“HSP”(Human Scale Parasite:ヒト規模寄生生物)のコードネームで呼ばれる。
大きさは約1mで、6本の蜘蛛に似た脚を持つ。背には、かぎ爪状の脚が4本生えている。頭部には大きな顎といくつもの黒い眼がついている。深海で生活するせいか、青ざめた灰色の肌を持つ。口の周りには黄色い物質が付着しており、これは毒性物質と考えられるが、唾液の一種である可能性もあるとされている。耐久性は低く、劇中では斧の一撃を食らってダメージを負っている他、軍による攻撃で絶命した個体がケースに入れられて保管されている。
これに噛まれた人間はしばらくすると気分が悪くなり、眼や鼻孔をはじめとする粘膜の充血、出血が進み、最終的には激しい苦痛と発作の末腹部が膨張・破裂して死亡する。多くの場合、死亡までは噛まれてから十数分から数十分程度である。
この症状の原因は未知の病原菌やウイルスによるものなどはっきりしないが、一説には寄生生物の血液に含まれる高濃度の海底の蜜が関係しているとされる。
映画のプロモーション映像にも登場しており、そこではタグルアト社が所有する北大西洋チュウアイ油田の石油採掘現場で潜水艇が撮影した映像として、海底に無数の彼らがたむろす姿が映し出されている。
劇中での動向
劇中ではニューヨーク時間2009年5月22日(金)深夜11時42分頃、ニューヨーク市マンハッタン島南端沖の海中から突如として出現。石油タンカーを転覆させ、上陸するや自由の女神の頭をもぎ取り持ち去った後、約15分後ロウワーマンハッタンで高層ビルに向けそれをぶん投げるというとんでもない行為をした後、マンハッタン島に上陸。ビル街を蹂躙しミッドタウンへと侵攻する。その後アメリカ軍の攻撃をものともせずに破壊の限りを尽くし、最後は翌23日(土)、アメリカ政府の認可の元発動された焦土作戦「ハンマーヘッドプロトコル」によりマンハッタン島もろとも大量破壊兵器(劇中での描写から核兵器の可能性が高い)による攻撃を受け「倒された」。
なお、映画公開前のプロモーション映像によれば、映画本編に先立つ2007年12月27日、先述したタグルアト社のチュンアイ油田が崩壊した後、その残骸が海中から勢いよく吹き上げられたのだが、その際HAKAISHAの鳴き声と思わしき声が記録されている。
余談
エンドクレジット後、ビデオテープに記録されていたと思わしき「ある音声」が流れる。これは普通は「Help us(助けて)」と聞こえるが、逆再生した場合「It's still alive(奴はまだ生きている)」になる。この音声からHAKAISHAは倒すことができなかったともとれる。
なお、映画『パシフィック・リム:アップライジング』の基地に表示された怪獣のアイコンとして少しだけ登場している。