ビルゴルディ
びるごるでぃーふぉーいびる
Bilgoldy for Evil
演:菅田俊
概説
帯刀コンツェルンの総帥・帯刀龍三郎(たてわきりゅうざぶろう)が、ジャンパーソンのデータを基に改造人間「バイオボーグ」に変身した姿。
帯刀龍三郎
日本のみならず世界の経済界にも影響力を及ぼす巨大財閥「帯刀コンツェルン」の総帥。表向きはそれらを率いる程の頂点に立つカリスマ実業家であるが、その本心は表の社会だけではなく裏社会すらその手中に収め世界を我が物にせんと画策する野望を抱いている。
裏の顔は「人を食ったような言動とお茶らけてよく口にするペロペロキャンディを片手に子供じみたワガママでひょうきんなおっさん」と、これのどこが巨大企業の総帥なんだこの人と疑いたくなるコメディチックな光景が多かった。コワモテな役を得意とする菅田氏のお茶らけキャラはある意味貴重。
…だが、これも本当の顔とは言えずメガネを外すと本性である冷酷な野心家の顔となる(ここで菅田氏のコワモテ演技の本領発揮)
ビルゴルディと化した後は、メガネをかける事もなく子供じみたひょうきんな顔も一切なくなり、魔王と呼ぶに相応しい男と化した。
帯刀の秘書たちは、帯刀に畏怖を抱きながらも彼の野心にも惹かれており、帯刀も秘書たちのことは可愛がっており、身を挺して助ける姿も見せたが、秘書の1人であるセーラ(正確にはクローンだが)からは魔王としての生き方に失望・決別されてもいる。
魔王ビルゴルディ
帯刀がジャンパーソンの素体となった技術を持つ時実博士によって施された改造手術によって変貌を遂げ、ジャンパーソンとガンギブソンの最大の敵「バイオボーグ・ビルゴルディ」となる。ジャンパーソンとほぼ同じ姿だが、銀と青(紫)という見方によっては悪役っぽいカラーリングに対して(余談だが当時としては非常に珍しい組み合わせのカラーリングであった。次枠にあたる平成ライダーでは銀色+紫色のライダーはそう珍しくないが)、従来のヒーローっぽい金と赤というヒロイックなカラーリングをしているのが特徴。他、口元がへの字口で歯を少々剥き出した珍しいマスクも印象的。恐らくジャンパーソンという作品を知らない人が見たらヒーローと見間違うことだろう。
つまり、悪(Evil)として誕生したジャンパーソンともいうべき存在であり、正義(Justice)として生まれた経緯のあるジャンパーソンとは確実に対となる。
武器についてもほぼ同じ物を持っている他、登場当初はジャンパーソンの武器を奪って使ったりメカへの遠隔操作に割り込んで逆にそれらで攻撃したりとえげつない戦法をとったこともある。これにはジャンパーソンと同じ技術である事を察知した三枝かおるがビルゴルディの遠隔操作を無効にするべくジャンパーソンには武器とメカの遠隔操作にスクランブルを施して対処している。
唯一ジャンパーソンと異なるのは胸部から放つ強力なビームを内蔵している。
魔王の最期
幾度となくジャンパーソンを苦しめた末、忌まわしき過去と言えるAIを最後の手段として完全に蘇らせたジャンパーソンとの雷雨の死闘の際、善悪の感情を捨てた「ターゲットの抹殺を完遂する破壊マシン」と化したジャンパーソンに困惑し、さらに押され気味だった上にジックキャノンとガンギブソンのスピンドルキャノンの砲撃を立て続けに喰らい、ついにはジャンブレーダーに貫かれた上に落雷をモロに受けた事で、改造で得た最強とこれまで思われたバイオボーグの身体には実は致命的な欠陥がある事が判明する。
それは、完全な機械(ロボット)ではない生身の部分があるバイオボーグ故に「改造手術の後遺症かつ蓄積ダメージが引き起こす急速な肉体の老化」があったのである。
善悪の感情を捨てたロボットによって人間でもロボットでもない魔王はついに最期を迎える。
最後に爆発四散する際にはI'll Be Backと、言い残し果てた。
魔王の復活
しかし、重甲ビーファイターの特別編において、まさかの復活を遂げ、魔道師ジャグールの妖術に縛られている(ジャグールを殺せば死ぬ)にも関わらずジャグールを殺す宣言し、さらなる野心を見せた。
結局ジャグールの生贄にされてしまうが、ジャグールが大ダメージを受けた際、分離した腕はジャグールを地獄に引きずり込むという悪の帝王と呼ぶにふさわしい散り様を見せた。
「…ジャグーーール…貴様も来い!地獄の闇へ…!」
最後のセリフも実に格好良く、結果的にだが宿敵であるジャンパーソンに手を貸したことにもなった。