ここでは『ドラえもん』のエピソードについて解説する。ひみつ道具については「宇宙完全大百科端末器」を参照。
概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。TC42巻収録。
ストーリー
ある日、ジャイアン率いるジャイアンズのメンバーとチラノルズのメンバーが、スネ夫がホームベースに滑り込んだ際にアウトかセーフで言い合いになっていた。のび太は「宿題があるからそれどころじゃない」と考え、家に帰宅する。
するとセールスマンがパパに百科事典を売りつけようとしていた。しばらくしてママが帰宅すると「いりません！」の一言でセールスマンを追い返した。
ママから「家には百科事典が沢山あるでしょう？」と言われたパパは「のび太の勉強の為に…」と反論する。しかしママは「のび太がこの百科事典を一度でも使ったことがあります？どんなに立派な事典でも、使わなければ宝の持ち腐れです！」と正論を言い、パパは何も言えなくなってしまった。
その後、のび太は宿題の分からないところをパパに聞きに行ったのだが、パパからは「百科事典で調べなさい」と言われてしまう。ドラえもんが様子を見に行ってみると、のび太は大量の百科事典を開きながら「宿題のことなんてどこにも載ってない！」と困り果てていた。
見かねたドラえもんはのび太に対し「普通の百科事典にそんなことが載ってる訳ないだろ！未来の宇宙完全大百科ならともかく！」と言いながら、ポケットから「宇宙完全大百科端末器」を取り出す。
ドラえもんはのび太にこの道具を貸し与え、宿題のことを調べるよう促す。早速のび太は学校から出された宿題のことを調べると、問題と解答が全て記述された紙がプリントアウトされた。
ドラえもんは「ちょっと待った！丸写しはダメだよ！」と言い、続けて「こんなことばかりしていたら、将来はロクな大人になれないぞ！」と言いながら部屋を出て行ってしまう。
その言葉を聞いたのび太は自分の将来を不安に思い、試しにこの道具で自分自身のことを調べてみることにする。するとのび太の人生が全て記述された紙がプリントアウトされた。そのまま読み進めると、高校は偶然にも合格し、大学は一浪するも補欠入学を果たす。そして最終的にはしずかと結婚することが記述されていた。
この結果を見たのび太は涙を流しながら「もう他のことはどうでも良い…！」と感動していると、ドラえもんが帰宅する。ドラえもんはのび太に「ジャイアンがカンカンだぞ！アウトかセーフを多数決で決めることにしたら、ジャイアンズのメンバーが足りなかったせいでアウトになったんだ！」と説明する。
それを聞いたのび太は大慌てするが、すかさずこの道具でジャイアンズ対チラノルズの試合結果を検索する。するとアウトになる直前にスネ夫がホームベースに到達していた写真がプリントアウトされた為、のび太はその写真を持ってジャイアンとスネ夫の所へ向かい、ドラえもんは彼の後を追いかける。
ジャイアンとスネ夫は対戦相手に写真を見せながら「未来の百科事典に載ってた公式記録だぞ！文句あるか？」と言い、のび太は満足げに笑顔を浮かべており、その様子を見たドラえもんは白けた表情で呆れるのだった。
