概要
集英社のWebサイト「となりのヤングジャンプ」にて2019年11月6日より連載スタートした異世界コメディー漫画。
異世界に転生した親子の冒険が描かれる。
2020年2月19日に書籍版1巻が発売された。
コミックはこちら → まもりママはお喚びじゃないの!?〜異世界息子反抗記〜
あらすじ
反抗期を迎えた中学二年生の間々田優斗は、母の日に母・間々田まもりと二人で出掛けている最中、不慮の事故に巻き込まれ異世界に転生してしまう。
来るべき冒険や魅力的な仲間との出会いに胸を膨らませる優斗だったが、何故か母も一緒に異世界にやってきてしまい、彼女と共に冒険する羽目に…?
登場人物
ここでは本作に登場する主なキャラクターを補足的な説明と共に記載する。
主要キャラクター
- 間々田優斗
「きっとこれから仲間を集め冒険の旅をして チート能力で無双するんだ!」
本作の主人公。反抗期真っ只中の中学二年生。中二病。ある事件をきっかけに母であるまもりを嫌っているが、息子として彼女を助ける事もある。マムスキーの元で剣術の修行をしている。まもり以外の女性に弱い。ノエル曰く「クッッソ生意気」。しかし意外と勘が鋭く、ファンタジー世界についての知識もそれなりにある。また正義感も人一倍強く、自身よりも大きい敵に敢然と立ち向かう事も。
上記の台詞から分かる通り、異世界転生・無双に憧れているが…
- 間々田まもり (メイン画像の女性)
「ゆうくんを 全力で守る!」
本作のヒロイン。天然なシングルマザー。息子である優斗を「ゆうくん」と呼び溺愛する。とはいえその過保護な考えから彼からはあまり好かれていない。
不慮の事故に巻き込まれ優斗と共に異世界へと転生するが、どういう訳かチート能力を手に入れてしまう。優斗を守りつつ、日本に帰る術を探して日々奔走している。
優斗に危害が加えられると激怒し、彼を守る為ならば自身よりも大きな敵にも構わず立ち向かう。その時に発揮される力は計り知れないが、現在はバエルの呪いにより力を抑制されている。
大変立派なモノをお持ちだが酒に非常に弱く、酒癖もとても悪い(料理のソースに使われていた少量のワインでもすぐに酔っ払ってしまう)。
- マムスキー
「憲兵に引き渡させてもらうぞ」
謹厳実直でクールな剣士。とあるトラブルにより店を燃やしてしまった優斗とまもりを拘束するが、二人が解放された後は彼らと共に旅に出る。
冷静沈着かつ聡明な人物で、日本に帰る方法が見つからず途方に暮れていたまもりに的確な答えを出している。一方で純粋な為に独特な考えや価値観を持つ人物で、ノエルが「母をぶん殴る」と宣言した時には「拳よりも魔法を使った方がより効果的ではないか?」と冷静に考えていた。大のマザコンで、血縁関係は無いもののまもりを「まもりママ」と呼んでいる。
名門貴族であるシャズナブル家の出身だが、彼が生まれる直前にマジデがアライアにかけた呪いの影響で魔法を使えず、またアライアの死をマムスキーのせいにされ、家族から呪われた子として差別されて育った。これが原因でマムスキーは実家と距離を置くようになる。事件の解決後は彼らと和解し、またマジデの呪いが解けた事で魔法に目覚めた。
- ノエル
「ママを探しだしてぶん殴るのよ! グーで!」
際どい衣装に身を包んだ浅黒い肌のエルフの魔術師。その華奢な見た目に反して年齢は80を超えている。ツンデレ。とあるトラブルの後、知り合いのマムスキーにより旅に付き合わされる事となる。
マムスキー曰く「魔術の天才」で、数少ない転送魔術を扱える者の一人。マムスキーに片想いしており、最終的には彼と結ばれる事を目標としているが全く気付いてもらえない。その為かマムスキーが慕うまもりをライバル視している。常にポジティブな性格で、魔術に関しては感覚派。
ダークエルフの母と里のエルフの父との間に生まれたハーフで、子供の頃から里のエルフ達から嫌われていた為彼女自身も里のエルフ達を嫌っている。また自分を捨てた母に対してはとても深い恨みを抱えている(父は途中で死亡)。
魔王軍
- バラム・バエル
「お前が無事ならば 我はそれで十分だ」
魔王軍最高幹部「原初の六魔人」の一人。自身と接触した敵に呪いをかける能力を持ち、現在はまもりにかけられている。
作中でも最高クラスの強さを誇り、まもりやマムスキー、ノエルの全力の攻撃を受けても全く通じなかった(それ所かまもりに対しては流血させるほどの怪我を負わせている)。
一方で上に立つ者として相応しく仲間想いな人物であり、また魔王への忠誠心も厚い。仲間のサリルに対し恋心を抱いている。しかしメンタルは結構弱い。
まもりと戦った時に見せた戦闘スタイルから、目撃した部下からは「ぱんイチ魔人」というあだ名を付けられたり、マムスキーとノエルの攻撃により服を焼かれて全裸にされた事により「モロだし魔人」とあだ名を付けられたりと扱いは良くない。
- マヤー・サリル
「また会いましょうね ユウトさん」
原初の六魔人の一人。猫の獣人。優斗を「器」と呼び狙っている。とあるクエストにて人間に変装し、まもり達と接触していた。
戦闘シーンは描かれていない為その実力は謎に包まれているが、作中の台詞からバエルと肩を並べる程の実力者と推測される。
自由奔放な性格。仲間のバエルに恋心を抱いている(つまり両片想い)。
彼女も大変立派なモノを持つ。
- バンビッド・ゾンヴィ
「こんなん顔面国宝じゃん!」
原初の六魔人の一人。鹿耳を持つゾンビ。右目を常に閉じており、左目に十字の模様が入っている。開かれた状態の右目には相手を金縛りにする力がある。暴走族のような出で立ちで口調も砕けているが、まもりの力を警戒し、己との実力差を理解するなど冷静な思考・判断もできる様子。
自身の姿を隠してまもり達の元へ潜入し、情報収集を行っていたが、その際マムスキーに一目惚れする。しかし直後にガーディの妨害によりバレてしまい、そのまま逃走する。
マジデとは何か繋がりが…?
- フロージア・エルアリア
「アンタっ… ノエルかい!?」
原初の六魔人の一人。ダークエルフの女性。スレンダーな体型の女性で、ノエルと同じく転送魔術を扱える数少ない人物でもある。バエル達の台詞から六魔人の中では比較的新人らしい。
実はノエルを捨てた実の母親で、彼女との間には深い因縁がある。
神域の8人
原初の六魔人と対等に戦えるとされる8人の戦士。
- シ・ヨータ・フィリア
「そんな事では誰一人守れんぞ!」
神域の8人の一人。「竜殺し」の異名を持つクールな剣士で、マムスキーに剣術を教えた師匠でもある。左頬に大きな傷痕がある。その称号に相応しく戦闘力は申し分なく、土竜とマムスキーを片手で吹き飛ばしてしまうほどの力を持つ。また目的の為ならば犠牲を厭わない非情な一面もあり、魔王が狙う優斗の「破壊」を試みるなど強硬な性格でもある。
しかし名前で察せる通り、裏の性格は重度のショタコンで、久々に再会したマムスキーの成長した姿を見て嘆いていた。その直後、優斗に一目惚れしてしまう。マムスキーからは「駄目が服を着て歩いている」と呆れられている。
実は女性。
- エエ・カオリ
神域の8人の一人。「百獣の女王」の異名を持つ女性。ジオイクの知り合い。
北方の拠点にて原初の六魔人達の襲撃を受け、孤軍奮闘するも敗北した。
シャズナブル家
マムスキーの実家。優秀な魔術師を数多く輩出している軍事貴族。
- キャスレム・シャズナブル
「元を言えば貴様が! 母上を死なせなかったら! 父上が心を病むことは無かったのだ!」
マムスキーの兄。冠位(グランド)の階位を持つ自他共に認める天才魔術師。とある事情により弟のマムスキーとは仲が悪い。彼以上のマザコン。モンスター(♂)にしか興味がない。
マムスキーと一触即発の状態に陥った所を間一髪まもりに止められるが、彼女の優しさと強さを実感したキャスレムはマムスキーに彼女と結婚し、貴族に復帰するよう迫る。
- ジオイク・シャズナブル
「これで理解したか! アライアは生き返ったのだ!」
マムスキーとキャスレムの父。妻アライアを亡くしたストレスによりやつれてしまっている長身痩躯の男性。キャスレム以上の実力を持つ。
生き返った彼女を脅したマムスキーに激昂し、キャスレムと共に彼に襲いかかる。事件の解決後はマムスキーと仲直りし、彼らをサポートするようになる。
- アライア・シャズナブル
「これからはずっとお母さんと一緒よ」
マムスキーとキャスレムの母、ジオイクの妻。マムスキーを産むと同時に重い病を患ってしまい、そのまま亡くなってしまうが、マジデの協力と努力の結果、蘇った…が、実際は蘇ってなどおらず、その正体はマジデによって作られた土人形。蘇った彼女の体や記憶などはとても精巧に再現されている為キャスレムやジオイクをあっさりと欺くが、一度も会った事のないマムスキーにより一瞬で正体を見抜かれてしまう。
事件後はマムスキー達の本物の母になれるよう固く誓う。しかし肝心のマムスキーには偽物という事から好かれていない。
- マジデ・ワ・ルーイ5世
「君を逃がすわけにはいかないからね」
名前からして怪しいヤツ。黒髪にタレ目の胡散臭そうな見た目の男性。新興宗教「マジデ教」の教祖で、妻アライアを亡くした旧友ジオイクの依頼を受けて無事にアライアを蘇らせる…が、実際はアライアに似せた人形を作っただけであり、更には彼女を殺した張本人でもある。
自分を振った彼女及びその結婚相手であるジオイクを非常に恨んでおり、アライアを想うジオイク達の気持ちを利用して彼らに「復讐」を目論む。
彼もまた優斗を狙っている。原初の六魔人とは何か関係が…?
騒ぎに紛れて優斗を攫うが、その際彼の腕を折った事に激怒したまもりにボコボコにされた。事件の解決後はジオイク達の監視の下アライアの維持をさせられる事になる。
神
- 大地母神ガーディ
「危ない所だったわね」
大地を産んだとされる女神。この世のあらゆる生命は彼女から生まれたと伝えられる。まもりとはよく似た外見だが目にハイライトが無く、瞳には渦巻き模様がある。
神話によれば天空父神ティンと結婚し、深海子神カイトを産むが、カイトが成長するにつれ次第に彼と対立するようになり、戦った結果相討ちとなり世界から消え去ったと伝えられている。
しかし実際は精神体(いわば幽霊のようなもの)として存在し続けており、トラックに轢かれかけたまもりを転移させるが、その際に彼女に自身の加護を与えた事でほとんど全ての力を使い果たしてしまう。
まもりと同じく立派なモノを持っている。
- 魔王カイト
「ククク…こんな所にいたか 我が器よ」
ガーディの息子。優斗とよく似た外見だが頭に角が生えており身長も高い。
神話によればガーディとティンとの間に生まれるが、成長するにつれ我欲が強くなり、ガーディと次第に対立するようになり、魔物を創造して自ら魔王軍を率いてガーディに戦争を仕掛け、その結果相討ちとなり世界から消え去ったと伝えられている。
しかし実際はガーディと同じように存在し続けていた。自身に適応できる器として優斗を狙っており、トラックに轢かれかけた優斗を転移させるが、その際に別の人(運天正義)に加護を与えてしまった。
- 天空父神ティン
天空を司る神。神話にのみ登場しているので詳細は不明。
神話によれば増えた地上の生命を養う為に、ガーディがカイトを産んだ後に自身を太陽の薪としてくべて二人の前から姿を消したと伝えられている。
その他
- まもりの夫
優斗の父。物語開始時点では既に故人で、天国からまもり達を見守っている。
- ポルトフ
「なぁに 困ったときはお互い様よ」
優斗達が最初に訪れる町「チャータン」にて食堂を営む男性。マムスキーの知り合い。
まもりが炎魔術を試してみた所、店を燃やされてしまう。
- リル
「ユウトさん… 何だかいい匂いしますね……」
とあるクエストにて優斗達と行動を共にする事になった半獣人の女性。ロングヘアと長い前髪が特徴。身長は190cm。
クエスト後、優斗達とは別れて別行動に移るが…
- 土竜
「やっぱヒューマンっておっそろしいわ!!」
土竜と書いて「モール・ドラゴン」と読む。まもり達からは「モグラン」と呼ばれている。とあるダンジョンの地下を住処としている巨大な竜。硬い鱗は防具や薬の材料となる為に冒険者から狙われている。一応言葉を話せるらしく、どういう訳か関西弁で話す。
鱗を求めてやって来たまもり達と対峙するが、全身の鱗を剥がされ敗北する寸前に命乞いし、なんとか和解する事に成功。その後はつがいを求めて旅に出る。
後にフィリアに討伐され死にかけだった所をまもり達に助けられ、以降は世界を救うべく彼らと同行する事となる。
現実世界
- 運天正義(うんてんまさよし)
「俺もこの二人の行方を探してるんだよ!」
ツーブロックの金髪の男性。番外編にて登場。現実世界でトラックの運転手として働く。屈強な体格の持ち主。
間々田親子を轢いてしまった張本人だが、ぶつかる直前に忽然と消えた二人の行方を追っている。しかし途中でまもりとは別にチート能力を手に入れてしまう。その後はその力を嗅ぎつけた悪の組織との日本の存亡を賭けた壮絶な戦いに巻き込まれていく…らしい。
- 学級委員長(仮名)
「きっと優斗君は異世界に行ったと私思うんです!」
大きな丸眼鏡を掛けた少女。番外編にて登場するが、本名は不明。仮名の通り優斗の通う学校で学級委員長を務める。同じく優斗の行方を追っている。チンピラに絡まれた所を優斗に助けられた事をきっかけに彼に片思いしている。
上記の台詞から分かる通り、突如として消えた優斗は異世界へ行き、そこでチート無双をしていると信じている。