概要
花を見てその美しさを愛でること。
歴史は古く、奈良時代、早春に梅を見る行事が中国より伝来したとされている。
平安時代になると、春に咲く桜を観賞する宴が催され、「曲水の儀」のように和歌を詠み、酒を楽しんだという。
鎌倉時代初期には武士に広がり、末期には地方にも広がった。
現在のような形を世知らしめたのは、慶長3年(1598年)、豊臣秀吉が「醍醐の花見」を行ったからであり、庶民に広がったのは江戸時代からである。
そして、現在にいたるまで桜の下で宴会が開かれることは変わっていない。
が、「花見」とは断じて、大酒かっくらって乱痴気騒ぎを繰り広げる行為ではない。
…のだが、春になると風物詩のごとくTVで取り上げられる上野公園に代表される都市部の桜の名所の惨状を鑑みるに、あながち間違いとも言えないのが痛いところ。
「花より団子」とはよく言ったものである。
なお、ざわざわ森のがんこちゃんのお話では、桜ではなくサバランサボテンを鑑賞して宴会することを指す模様。