「死を惧(おそ)れよ 殺しを畏(おそ)れよ 死を望むもの 等しく死に 望まるるが故に」
「弱者は死ね 死んで他者に道を譲れ」
プロフィール
概要
黒い外套が特徴のポート・マフィアの一員で、首領森鴎外直属の遊撃隊隊長。
一人称は「僕(やつがれ)」。
彼の持つ殺戮に特化した異能力は、探偵社にも軍警にも手に負えないため、国木田は敦にこの街で生き残るコツとして彼の写真を見せて「こいつには遭うな 遭ったら逃げろ」と教えている。
かつてはマフィアの幹部であった太宰の部下。
異能での多彩な戦い方は太宰の厳しい訓練によるもの。
冷たく厳しく自分に接していた太宰が探偵社で優しく接し、「私の新しい部下は君なんかよりよっぽど優秀だよ」と言わせた敦に敵意のようなものを抱いている様子。
基本的に冷酷な性格だが、自身が誘拐されたのを機にか、部下や元部下に対して、優しさや憐みの念を覗かせるような一面もある。
また、鴎外は彼のことを独走し、破壊し、結果的に最大の貢献をし、それを本能的に察知する嗅覚を持っている(一部要約)と評している。
マフィア加入前は貧民街の浮浪児であり、親を知らぬ子供の一人として育った。
唯一の肉親である妹と境遇を同じくする七人の仲間と暮らしていたが、マフィアの下部組織構成員にその仲間達を殺害され、単身復讐に向かった先で幹部に昇格したばかりの太宰と出会い、妹共々ポートマフィアへと入る。
なお今でこそ激情的な一面があるが、貧民街に居た頃は感情が異常に乏しく、仲間や大人達からは「心がない」と評されていた。
また、貧民街時代に肺を病み、いつも咳をしており口元を抑える癖がある。
裏社会で70億の懸賞金が付いた敦を確保するため、樋口と共に計画を立て、敦を戦闘力の低い谷崎兄妹とともに路地裏に誘い込んだ後、兄妹に重傷を負わせ敦を攫おうとしたが突如白虎に変身した敦と戦闘になり、樋口に仕込んだ発信機で追ってきた太宰の介入を受け撤退する。
マフィア構成員だった鏡花に太宰を拉致させてマフィアの建築物内に拘束、鏡花の異能である夜叉白雪で敦を狙うも失敗。鏡花は探偵社に保護されてしまう。
しかしそれも想定内だったようで、鏡花に仕掛けておいた発信機により白昼堂々敦の確保と鏡花の奪取に成功、敦に懸賞金をかけた張本人のフィッツジェラルドに敦を届けるため鏡花と共に密輸船に乗るが鏡花の裏切りで密輸船は爆発。
その後国木田の下から引き返してきた敦と交戦、初めは優勢だったものの異能の制御が出来るようになってきた敦に土壇場で圧倒され敗北する。
その後捜索していた樋口に海に浮かんでいるところを救助されたことが14話で明かされた。
この敦との死闘で重傷を負っており、容態は
- 下顎骨剥離骨折
- 前頭骨・胸椎裂離
- 頸部靱帯損傷
- 上腕・大腿筋断裂
- 全身Ⅰ度熱傷
- 昏睡
というかなり酷いものであった。
その後芥川は、敦の拉致に使い口封じのために社員を殺害した運び屋の残党が雇った傭兵に拉致されるが、樋口の奮闘と黒蜥蜴の援護により救助され目を覚ました。
その後起きたマフィアと武装探偵社と組合(ギルド)の三つ巴の争いに、完治していないにもかかわらず、無理を押して参戦。ギルドの異能者二人を撃破した。
そして、樋口から(彼女は広津から、広津は太宰治から是を聞いた。)敦が単身組合の本拠の空中要塞に向かい、組合の作戦(本拠要塞を落として横浜を、探偵社やマフィア共々焼却する)を止めようとしているのを聞いて、組合の輸送ヘリを奪取して単身本拠要塞に侵入。
出くわした敦と一時戦闘状態になるも、立ち塞がる組合の団長であるフィッツジェラルドの強力な身体強化異能を打ち破るため、敦と共闘、満身創痍ながらも見事是を撃破する。
地上に帰還後、なかなか自分を認めてくれなかった(或いはそう思い込んでた)太宰から褒められ、安堵したのか其の儘気を失ってしまった。
異能力
主に、自身の黒外套から黒獣(こくじゅう)(黒外套を獣へと変化させたもの)やら刃を生み出して攻撃をおこなう。使用者の芥川曰く黒獣は悪食で、時には空間でさえも喰らう。
この他にも自身の黒外套を様々な形へと変化させ、それらを自由自在に操る。
その形状によって技名が付いている。
その恐ろしい能力から国木田にも「奴と戦うのは御免だ」と言わしめているが、太宰は本人の前で「ぽんこつな能力」と言っている(挑発している可能性もあるので本音かどうかは定かでない)。
黒獣の使用範囲及び体積は服によって異なり、マフィア加入前は本人の実力が低かったこともあり、近距離でしか展開できなかったが、現在は彼をスカウトしてくれた元幹部がくれたリーチの長い外套を使用している。
しかし本来は中・後衛で真価を発揮する能力のようで、速度と根性骨を併せ持つ前衛を補強してこそと太宰は語っている。
そんな太宰の目論みは、芥川+敦で新双黒の時代を造ること。その結果、互いに反目し合うだけの二人であったが、ギルドのフィッツジェラルド戦以降、本人達は不本意ながらタッグを組むこともあり、新たな技を生み出している。
月下獣羅生門・虎叢(とらむらくも) | 月下獣羅生門・黒虎絶爪(こっこぜっそう) |
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初めて二人がタッグを組んだ大技。半人半虎になった敦と、羅生門・叢状態の芥川がまみえることによって、全財産をつぎ込んだフィッツジェラルドを撃破した。具体的には、芥川の叢の黒獣の爪を敦の虎の爪に付けることによって、戦闘力を何倍にも上げた技ということ。破壊力抜群だが、かなり体力を消耗するので、一撃で仕留めないと危険。 | 対ドストエフスキー戦で洞窟に潜入し、ゴンチャロフと戦った際に生み出された新技。地面そのものを味方につけるゴンチャロフに対し、芥川が敦のいる空間を切り取り、移送。さらにその切断空間を伸長することによって敦の異能自体を裂く爪の能力を無尽蔵に活かすという技。 |
羅針盤ストレイドッグス
スマホゲーム「戦闘摂理解析システム#コンパス」とのコラボに伴い、プレイアブルで中島敦と共に参戦。
芥川龍之介のロールはガンナー。黒獣を伸ばして遠距離攻撃を行う。
ステータスはトップクラスの攻撃力とガンナーでは珍しい高防御値で殴り合いには強いが、体力と移動速度は非常に低いため高威力攻撃には弱いピーキーな性能。
近距離/遠距離スキルでは羅生門・叢を、周囲スキルでは羅生門・彼岸桜を、連撃スキルでは羅生門・連門顎を使用する。攻撃モーションは近距離と連撃が最低クラス、遠距離と周囲は中間程度。
ヒーローアクションは『羅生門・早蕨』
地面から生え進む棘の帯を撃ち出す。タメるほど射程の伸びる直線放射攻撃。威力は低いが、ヒットした敵を遠くへ押し出し最終段でダウンさせる。壁や障害物、段差を乗り越えてヒット判定が連続する珍しいタイプの攻撃。
実装初期は最短発生と後隙に難があり、遠距離での牽制ですら構えを見てガードから反撃確定の可能性がある微妙な性能をしていた。
直後の調整で発生が大幅に改善され、近距離攻撃を読んで押し出し効果で相手を飛ばすことで回避するなど、接近拒否として優秀な性能に。
ゲージを貯めることで発動できるヒーロースキルは『羅生門・獄門顎』。
前方中距離を巨大な顎で喰いちぎる。無敵時間のあと、前方範囲内の敵に確殺ダメージを与える。
似た性能を持つリュウの『真空波動拳』に比べてゲージ蓄積速度・発生・射程・後隙に劣る。特に蓄積速度は3倍程度の差があり、前衛と後衛の差を考えてもなお貯めにくい。また100%カットガードによって防がれてしまう弱点を持ち、現状では専ら無敵目当てに撃たれることがほとんどである。
固有アビリティは『新たなる力・禍狗』
中島敦が一定距離内にいる時、自身の通常攻撃速度が上昇する。
中島敦は同種のアビリティによって芥川がいる時防御力が大きく上がるため、敦を前衛に、芥川を後衛にすることで原作通り互いに戦力を上昇させることができる。
ただし、このアビリティは敵味方を問わない。ライバルを前にやる気が出ているとも取れるが、そのやる気はいつも出してもらえないのだろうか。
余談だが、コンパスのカードガチャには「選択しているヒーローがカードを持って飛び上がる」という演出が入る。芥川の場合は「本人は棒立ちしたまま、黒獣がカードを咥えて昇っていく」というものになる。