はじめに
国産のフリーのプログラミング言語の一つ『Hot Soup Processor(ホットスーププロセッサー)』については「HSP」を参照。
※注意※
本稿「ピクシブ百科事典」は自由度の高い編集・主観や客観が混じりやすいインターネット百科事典であり、一般にある情報を一般のユーザーが編集した文面になります。公私の活用を検討している方は、後述の事柄をあくまで参考に留め、実用には専門の書籍・サイトといった情報源から引用等する事を強く勧めます。
概要
ハイリー・センシティブ・パーソンは「HSP」とも略され、(日本では)その特性から「繊細さん」とも比喩される人の事。
精神医学上の概念ではなく、また、アメリカ精神医学会による「精神障害の診断と統計マニュアル」にも記載されない。
ある傾向の精神の持ち主たちのことを形容した用語であり、その特性そのものは障碍や疾患という扱いではない。実際の障碍や疾患を持つ事でHSPに似ているように見える状況になる事はあり得るが、別の概念である。
ざっくり言えば【生まれながら特に感受性が豊か・周囲の環境に繊細な人】のこと。
HSPの人は脳の扁桃体(へんとうたい:側頭葉内側の奥に存在する、アーモンド形の神経細胞の集まり)の部位で、自分にとって危険かどうかを判断する働きが生まれつき強く、不安や恐怖を感じる神経回路も敏感に働きやすい。
自身がHSPであると気付かずに無理を続けると―
▼眠りが浅くなる【睡眠障害】
▼疲れが残りやすい【健康障害】
など二次障害へ陥ることもある。
前述のように、HSPは病気ではなく、その人が生まれ持った特性のひとつであり、これに気づかず公私の生活で困難を感じている方は、HSPを正しく知り・向き合う事で改善させる事が重要とされる。
名称の由来
「HSP:Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」は、アメリカの心理学者:エレイン・アーロン博士が提唱した概念。
アーロン博士はアメリカで数千人を対象にした調査を行い、繊細さは性格によるものではなく生まれ持った気質の可能性が高いこと、そして「生まれつき繊細な人」が5人に1人の割合で存在することなどを発表した。
日本でもHSPの概念が広まってきており、和訳として「敏感すぎる人」「とても敏感な人」などと翻訳され、関連書籍や体験談(エッセイ)も上梓(じょうし:書物を出版すること)がされている。
また日本では、HSPの特徴を比喩して「繊細さん」の名称でも広まっている。
HSPの具体例
これらは一例であり、HSP持ちの方によって内容は異なる。詳細を知りたいと思う方は、公式な関連情報を検索・専門家に相談してみてはどうか。
- 周囲は気にしてないようだが、上司とか不機嫌そうな感じに、自分もつられて気分を悪く感じてしまう。
- 相手の気持ちを優先して(例:(あなたは)これがいいよね、(あなたに)■■を選んでもらって嬉しい)、自分の事を二の次に考えている・回している事が(例:相手の意見に合わせている、聞き役になっている)、実は多い。
- 喫茶店とかゆったり空間でも、パソコンの動作音や周りの話し声・誰かの香水など、他の人にとっては微細な音や匂いに気が逸れがちになる。
- 打ち上げで食事会とか複数の人と同じ空間でいる時、自分は皿を配ったり余人の料理注文を受付するなど、裏方のような役回りをしがちになる。
- 細かい物事に気づきやすく、企画の進行や相手にアドバイスをする事が得意。HSP持ちの人によってだと思うが、よく思考することで「なんで■■に気づかないんだろう」「■■すれば良いのに」とか、先の事について考えることが良くある。
- 集中しようとする場面で、目に入った細々(こまごま)した情報が気なります(例:■■が順番通りに並んでないからつい直してしまった!、■■が散らかっているから整理してしまった!! こんな事してる場合でないのに!!!)。
- 良かれと思ってした手助けで、相手から「勝手なことをしないで」と些細な喧嘩みたいにチョッピリした意見の衝突がよくある。
対策・・・というより捉え方を変える
フリーカウンセラー・武田友紀氏は、誰にでも繊細な部分があり【ここからはHSP(繊細さん)という境界線はないとされる概念】とも解説されている。
HSPではないかもしれないけど「自分には繊細な部分がある」と感じ、それが生活に支障が出ている方は専門の所へ相談・診断に行くことが望まれる(要は、-メンタルへ)。
また同時に【誰にでもある(繊細な)部分】という事で【捉え方の変化】に取り組むことで改善される可能性があるとのこと(―より)。
HSPの現状によって【対策≒捉え方】は異なるため、詳細を知りたいと思う方は、公式な関連情報を検索・専門家に相談してみてはどうか。
発達障がい者との違い
HSPと発達障がい者の特徴は、とてもよく似ており、被る実例が非常に多い。
そのためHSPが発達障がいと誤診されるケースもあるという(因みに研究の中には、『発達障がいは人口の約10%、更に発達障がい者と健常者の狭間(グレーゾーン)である人も含めると20%程になる可能性もある』とされている)。
注視すれば各々の違いは確かにあるのだが、それを見分けるには主観的・客観的な診断といった複雑さ・難易度があり(例:カウンセリングで相談者の「考えすぎかもしれないが■■と思う」など曖昧な表現)、場合(ケース)によっては以下の実例以上に困難な状態・理解に苦心する事も十分に考えられる(鬱など二次障害で苦闘しているなら、更に難度は上がるといえよう)。本格的に詳細を知りたいと思う方は、公式な関連情報を検索・専門家に相談する事を強く勧めます。
※発達障がい者の要因は諸説あり、特性についても個人で千差万別と多岐にわたる。本項は、それらから抜粋した事について記述する。その為、人によって該当しない事柄もある事をご承知おき下さい。
※例に挙げた歴史上の著名人たちの事柄は仮説の一つである。
脳の状態
- HSP:扁桃体(へんとうたい:側頭葉内側の奥に存在する、アーモンド形の神経細胞の集まり)の部位で、自分にとって危険かどうかを判断する働きが生まれつき強く、不安や恐怖を感じる神経回路も敏感に働きやすい。その他の脳機能は正常と言われている。
- 発達障がい者:眼窩前頭野(がんかぜんとうや:眼の辺りにある部位)の状況をよむ・人の気持ちを推測するなどの働きが特異など、個人により脳機能の働きが異なり、中には社会生活に支障があるため独自の改善策を立て克服している方もいる。
発想の仕組(プロセス)
- HSP:特性の一つ「刺激に敏感」な事から、気づきの多さで他の人より発想の機会が豊富。
- 発達障がい者:特性の一つ「特異な見方」から、違った観点で他の人が気づかなかった発想をする。
物事への取り組み
- HSP:社会的な物事に対する理解力は高いと言われている。
- 発達障がい者:個人により社会的な物事に対する捉え方は特異であり、得意分野に関して高い理解力や知識・こだわりの強さを発揮することがある。
感情の捉え方
- HSP:特性の一つ「共感力の高さ」から、人の気持ちを察知しすぎてしまい、日常的に気遣いや思い込みをし易くなり、些細な意見の衝突があったりして「なんで上手く人付き合いできないんだろう…」とか、気疲れが多い・生きづらさを感じる。
- 発達障がい者:特徴の一つ「共感力の低さ」から、人の気持ちを察することが苦手・皮肉や話の意図を読み取ることが困難などから、些細な意見の衝突があったりして「なんで上手く人付き合いできないんだろう…」とか、気分の落ち込みが多い・生きづらさを感じる。
- 例:アルベルト・アインシュタイン《理論物理学者》「20世紀最大の物理学者」「現代物理学の父」とも評され、特に『相対性理論(ざっくり説明すると、ある条件での速度と時間と物体の相対関係)』などを証明したことで有名。性格はおとなしく、生真面目でお茶目な一面もあったという。少年期のアインシュタインは、学校の成績は良かったが、学校は嫌いだったようで、一人で興味を持った数学の勉強をしていたらしい。
感覚過敏
- HSP:音や光といった環境変化・刺激に繊細(デリケート)と言われている。
- 発達障がい者:音や光などの環境変化・刺激に繊細(ナーバス)でもあり、鈍感(ダル)もあったりと、人それぞれに特徴が異なる。
などなど。
pixivでは
『HSP』だけならばプログラミング言語に関連する作品も指す。
そのためpixivにイラストを投稿・タグ付けするならば、本記事の『ハイリーセンシティブパーソン』を使用したり、関連タグとして『繊細さん』や『highly_sensitive_person』など合わせて使うことが絞り込み検索を助ける。
さいごに
これまで「気にし過ぎ」などと言われていた事柄が、実は生まれ持った特性で普遍的な事かもしれないと、認知が広まっている。そのため、周囲に合わせるよりも周囲の見方を変えるとか、千差万別な方法も創意工夫に生まれている。
そんな当たり前の事を不思議にみる酔狂な心構えが必要なのかもしれませんね。
関連サイト(外部リンク)
ハイリー・センシティブ・パーソン - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ハイリー・センシティブ・パーソン
敏感すぎて疲れるのはHSPかも?うつ病にもつながるHSPの特徴と対処法について、医師が解説します。 | CLINIC FOR
https://www.clinicfor.life/articles/d-023/
HSP(Highly Sensitive Person)ハイリー・センシティブ・パーソン | 仙台の心療内科・精神科・美容内科マドレクリニック
http://www.madreclinic.jp/pm-top/pm-symptom/pm-symptom-22/
5人に1人?「繊細」すぎて疲れてしまうHSPって何?|世界一受けたい授業|日本テレビ
https://www.ntv.co.jp/sekaju/articles/4286dwt2psg9kkwp17o.html
繊細の森:HSPの仕事と生き方、人間関係 | 仕事も人間関係も、繊細さ(HSP気質)を活かして自分らしく生きよう!
関連項目
繊細