概要
遊戯王GX第3期のラスボスであり、後に十代の精神的パートナーとなる。
女性の右半身と男性の左半身を持つ雌雄同体の精霊で、いわゆるヤンデレである。
活躍
幼少期の十代の決闘相手である友人や近所のお兄さんを(十代に勝って悲しませたりしたことで)昏睡状態に陥れていたカードの精霊。
主人公・遊城十代に対し異常な程の愛情と独占欲を持ち、それ故に世界を消滅寸前まで追い込んだ。
その行き過ぎた愛情表現を十代に拒まれ続けた結果「苦しみや悲しみを与え合い、それを共有する事こそ愛し合うという事」「相手を傷付けている間は傷付けられている側は相手を忘れる事はなく、傷付いた分だけ相手を想う心は強くなる」という間違いなく愛と憎しみを混同した超絶ヤンデレ理論(ファンの間ではユべリズムと称された)に行き着き、十代の周りの人間を次々に消していくことで十代を精神的に追い詰めていった。
なお、ユベルの理屈は「与え合う」ことが重要であり、一方的に相手を傷付け、搾取したり利を得ることは愛ではないとガラム戦ではっきりと示している。(あくまでも傷付けられた分だけ相手を傷付け、逆に傷付けた分だけ自分も傷付けられる事を愛と称しているので、恋人を犠牲に究極封印神エクゾディオスを手に入れたアモン・ガラムに「一緒に痛みを与え合うことが愛であり、愛する人と共に作り上げるのが世界なのに、世界のために愛する人を一方的に殺すのはおかしくないか(お前は本当に恋人を愛していたのか?)」 と糾弾している)
しかしユベリズムの境地に辿り着いた後もなお十代にその愛情を拒まれ続け、自暴自棄になって魔法カード「超融合」によって十二次元宇宙全てを融合し、世界を消滅させようと試みる。
だが前世の出来事を思い出した十代と心を通じ合わせ、最終的に「俺とお前を超融合」という超展開を経て十代と和解。
事件解決後は性格が柔らかくなり、ツンデレとなった。
あまり例を見ない「報われたヤンデレ」である。
愛情表現に対する解釈がぶっ飛んでおり、愛にまつわる台詞はどれも強烈な物が多い。
海外では規制やわかり易さへの配慮からほとんどの台詞が改変されて逆恨みキャラにされ、外見も女性体になっている。
前世
元は人間の少年(性別は不明)だったが、前世の十代を守るために人ならざる者となることを受け入れ現在の姿となった。
この時の前世十代が放った台詞「ユベル、約束するよ。僕の愛は君だけのものだ!」が全ての引き金になったとも言える。また、元々持っていた「自分だけは傷付かずに相手を傷付ける」能力がユベルの性格形成に大きな比重を占めていた模様。
流石の十代も前世フェイズまでは予想できなかったようだ。
名言集
「そうか、君は愛する者を犠牲に、エクゾディアを……」
「すごいじゃないか。君は自らの固い意志を食い破った」
「これが剥き出しの、本当のアモンなんだ」
「ふうん、随分と虫のいい」
「屁理屈をこねて自分を納得させたか」
「さすが王様、何でも無理が通る」
「じゃあ、そのエコーの亡霊をボクが消し去ってあげよう……二度殺してあげる」
「よかったね、君の願いが叶うんだ…だけどそれを誰が喜んでくれる?」
「君が君らしく生きる事、それを一番喜んでくれるのは、君の愛したエコーという女性じゃないのか?」
「でも君は彼女を死なせてしまった」
「彼女が喜ぶ姿を見ることはできないんだ」
「それっておかしくないかな?」
「君はエコーの事など愛していなかった」
「いや、エクゾディアを掌中に収めるための条件をクリアするくらいは、愛していたのかなあ?」
「でも本当の意味では愛し合っていなかった」
「君は一方的に彼女を傷つけるだけで君自身は傷付いていない、苦しんでいない…痛がっていない」
「ボクは傷ついたよ、苦しんだよ、痛かったよ………」
「だから、十代にも同じ想いを味わってもらっているんだ!」
「それが、愛し合うという事なんじゃないかなぁ!?」
「世界というのはねぇっ!愛するものと作り上げるものを言うんだ!!」
「僕にとっては十代と作り上げるもの!」
「それが世界だ!!」
「君もさぁ!愛する者と作ればよかったんだよ!!」
「君たちだけの世界をっ!!!」
「からっぽの王様がのたまう絵空事よりもずっとずっと素晴らしい世界を手に入れることができたのに!!」
「フンッ!まったくくだらない!無駄なデュエルだ!!」
カードテキスト(OCG版)
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
(1):このカードは戦闘では破壊されず、
このカードの戦闘で自分は戦闘ダメージを受けない。
(2):攻撃表示のこのカードが攻撃対象に選択された場合、
そのダメージ計算前に発動する。
その攻撃モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。
(3):自分エンドフェイズに発動する。
自分フィールドの他のモンスター1体をリリースするか、このカードを破壊する。
(4):この(3)の効果以外でこのカードが破壊された時に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「ユベル-Das Abscheulich Ritter」1体を選んで特殊召喚する。
性能
アニメとの相違点として、アニメでは自分から攻撃しても反射ダメージを与える事ができた。
また、OCG版では胴体が肌の色から銀に変更されている。
相手モンスターの攻撃をすべて跳ね返し、相手にダメージを与える効果を持つ。
攻撃力が0なので相手モンスターを倒すことはできないが、上述の能力があるためにユベルが倒れることもない。攻撃をすればするほど相手はダメージを負い不利になっていくので、相手にとっては居座られると非常に厄介なカードである。
ならば戦闘を介さず、効果による破壊で突破すればいい……と思いきや、そうはいかない。
エンドフェイズまでに生け贄用モンスターを用意できなかった場合を除き、効果によって破壊されると第二形態を呼び出す効果も持つ。この第二形態も、「ユベル」と同じ攻撃反射能力を備えているので、相手は対応に苦慮することとなる。
とはいえ、攻撃を跳ね返すことしかできない性質上、相手が何もしてこなければこちらも動くことはできない。
ユベルのデッキを組み、そしてこれを使いこなせたならば、あなたは間違いなく遊戯王のエキスパートだろう。
関連カード
テレビアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGXにおけるユベルとE・HERO ネオスの融合した姿。トレーディングカードゲーム『遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』においてはユベルとネオスのリリースを条件とする特殊召喚モンスターとなっている。
上記のネオス・ワイズマンのリメイクモンスター。リメイク前のカードがOCGの際に特殊召喚モンスターになったものの、こちらは念願の融合モンスターである。