フロアズ
ふろあず
アズールにあだ名はつけないのかって?だって、アズールはアズールじゃん
概要
『ツイステッドワンダーランド』に登場するキャラクター、フロイド・リーチ×アズール・アーシェングロットのBLカップリング。
フロイドはジェイドの双子の兄弟であり、アズールとは同郷の幼馴染である。
以下、メインストーリーやパーソナルストーリーのネタバレを含みます。
メインストーリー
公式で「かなりの気分屋で、何を考えているのか掴みづらい」と紹介されているフロイド。人を見た目や特徴から取って海洋生物(が殆どだが『金魚』や『ウミネコ』といったあだ名もある)で呼んでおり、名前で呼ぶのは兄弟であるジェイドと幼馴染のアズールのみである。
なお、昔はアズールの事も「タコちゃん」と呼んでいたが、今ではアズールの事をタコちゃんとは一切呼ばない。当初はトレインと名前で呼んでいたボイスが修正された事からも、フロイドの中であだ名呼びと名前呼びは明確に分けられているようだ。
第二章リドルとの会話
「ボクのことを変なあだ名で呼ぶのはやめろと何度言わせるんだい?」
「だって、小さくって赤いのって、金魚でしょ?」
第三章ジャックとの会話
「ウニちゃんも来たんだ」
「だからウニじゃねぇっつってんだろ!」
※以降どちらもあだ名呼び継続
各パソストでも、バスケの試合中突然飽きて何もしなくなる、そこは危ないと注意されても「オレがどこにいようとオレの勝手」とその場で寝転ぶ、という言動からも分かるように、フロイドは相手の言う事はろくに聞かず『自分がこう思うからこうする』を優先させる、かなりマイペースな気分屋である。
しかし、アズールの命令に反抗する意思は殆どみせない。寮服のパーソナルストーリーから金銭など物欲的な物には大して興味を持たず、特別ボーナスに興味もなく(五章)「嫌いなもの:束縛」であるも関わらず、アズールが経営するモストロ・ラウンジでは(たまに気分がのらない日はあるとはいえ)、アズールに怒られて正座で説教させられながらも働いているのである。なぜ。
第三章
序盤。
アズールが経営するモストロ・ラウンジにイソギンチャク達が集められたシーン。
「コイツら全員絞めて『いいの?』あはっ、やった〜」「オレたちが絞めて『いいことになってる』んだよねぇ〜」
このあたりのセリフから、相手を絞めることを好んでいるにもかかわらず、アズール(もしくはジェイド)の許可が出てから相手を「絞めている」ことが分かる。ちなみにフロイドは相手にも「絞めていい?」「絞めてあげようか?」と直接聞く事も多い(恐らく相手への警告なのだろう)。フロイドがアズールやジェイドの許可を得てから相手を絞める様子は三章四章内でも度々見られる。つまり、マイペースなフロイドが、アズールには「自身の制御」を許しているのである。
また、アズールの命令に対して、ジェイドと声を揃えて『かしこまりました(内容承諾+謙譲語)』と発言するシーンがある。授業のボイス(ね〜ね〜せんせぇ〜/学園長お疲れ〜/みてみてー)でも先生相手にタメ口のフロイドからは想像できないが、アズールに対しては口にするのである。
中盤。
フロイドが誤ってアズールの契約書が入った金庫を傷つけてしまうシーン。
アズールから怒られたフロイドは、「あ、ごめーん」「ゴメンって」と会話中に2回もアズールに対して謝っている。あの人の話をろくに聞かず他人の怒りすらオモチャにするフロイドが、である。フロイドが謝っても怒り続けるアズールに対して、拗ねたような甘えた声で「そんな怒んなくてもいいじゃん」「なんでそこまでカリカリできんの?」と怒られた事への不満は口にするものの、アズールに対する強い不平や不満、怒りといった感情はみせなかった。(オーバーブロット後のセリフから、フロイドはアズールに対して思った事はちゃんと口にできると推測できる)その後は「怒られてテンション下がったー」「あー、つまんね。午後サボってどっかで昼寝しよ」という反応である。
フロイドは四章でアズールとの関係を「いまは面白いから一緒にいるが、つまらなくなったら一緒にいなくなる関係」とジャミルに説明している。しかし、「わざとやった訳ではない事を謝ってもなお一方的に怒られる」状況というのは、フロイドにとって「相当つまらない事」にはあたらないのだろうか。(通常の友人間でもこじれかねない状況である)
また、フロイドはアズールにブロットが溜まっている事などこの時点では知らないため、今後も同様の状況が続く可能性は予想できたはずなのだ。しかし、それ以降もフロイドはアズールから離れる事なく(というかアズールへの文句すらなく)アズールに従っている。本当になんで。果たしてアズールが何をしたら、フロイドはつまらないと思うのだろう。
(そもそもジャミルに説明した「主従ごっこ」はアズールから言い出した事であり、ヴィルもジェイドの寮服パソストで「オクタヴィネルの人間はみんな息をするように人を罠にかける」と発言している。オクタヴィネル3人組の対外への発言はあまり信用してはいけないのかもしれない)
アズールに怒られた事で、監督生達を追う事なくテンションを下げたフロイドに「お前はなんでそんなに気分屋なんだ!」とアズールは怒り続ける。他のキャラとのやり取りとは違い、フロイドのテンションが下がる明確な理由があるので、ここは気分屋が問題ではないとは思うが……
アズールがレオナに契約書を砂にされ、エース達のイソギンチャクがなくなった事に、対峙していた双子が気付くシーン。
契約書に何かあった、と察したフロイドは「ヤな予感」と発言する。イソギンチャクはアズールのユニーク魔法によるものなので、勿論アズールに何かがあった事を察したのだろう。基本的にジェイドの発言に対して素直に従うフロイドだが、ここではジェイドの静止の声を振り切って「うるさい小魚だな。秒で片付けてやる」と監督生達に戦いを挑んでくる。このフロイドの言動に、今まで冷静な様子を見せていたジェイドも舌打ちをする程の苛立ちを見せており、常にマイペースで連携の取れた双子が(二章ではマジフトの試合での連携攻撃が強力とケイトが評価している)、「アズールに何か起こったのでは」というだけで、かなりペースが崩されている事が分かる。
また、アズールがオーバーブロットする直前のシーン。生徒の力を契約なしで奪い、暴走したアズールに対して、フロイドは「今のアズールって、昔のアズールよりずっとダサいんだけど」と告げる。
この辺り、止めようとした双子にまでアズールが「僕をいじめる」と発言した事から、アズール内での「昔のアズール」は「グズでノロマなタコ野郎」、フロイド内では「タコ壺に引きこもってがむしゃらに努力している面白いタコちゃん」という認識の違いが生じているように推測できる。
オーバーブロット戦終了後。アズールの回想。
「ねえタコちゃん、そんな狭いタコ壺に引きこもってなにしてるの?」と幼いフロイドがアズールに初めて声をかける。アズールからは邪険に扱われるが、そんなアズールの事を「あのタコ面白いね」とジェイドに話しており、ジェイドもそれに同意している。
また、中学生のジェイドとフロイドがアズールが何かをしている事に気付き、アズールに尋ねるシーンでは、「タコちゃん、『ずーっと』魔法の勉強してたじゃん」と尋ねている。アズールも「墨を吐きかけられたいのか」と初対面で邪険にしていた双子に対して、得意の契約を持ちかけることなく、すんなり自分のユニーク魔法を明かしている。この事から、初対面時からアズールと信頼を築けるくらいの交流はしていたのではないかと伺える。(ただし「幼馴染としての記憶はない」と言うのが本人たちの談である。この辺は秘密保持契約関連なのかもしれない)
オーバーブロット戦では、唯一オーバーブロットした寮長・寮生の同寮生がサポートに入らない(5章まで)。また、寮内で寮長に反抗・反発する人物が最初からいなかった。(リドル⇄エース&デュース、レオナ⇄ジャック、カリム⇄ジャミル、ヴィル⇄エペル)
さらに、オーバーブロット後の立ち絵では双子の寮帽がない特殊な立ち絵に変わっており(4章のオーバーブロット戦では寮帽を被ったままである)、それ程必死でオーバーブロットしたアズールと、監督生チームと別陣営で戦っていた事が伺える。どうして必死になっていたかって、「このままではアズールが命を落とす恐れがあるから」しか理由がないだろう。
フロイドはオーバーブロット戦で「いつものアズールとなら契約しても良い」と発言しており、これは四章で実証している。
オーバーブロット後、アズールは自分で目を覚まし、フロイドは「あ、目ぇ覚ました」と即座に気付く。状況やフロイドの性格から、手荒に起こしそうなイメージがあるフロイドだが、アズールが起きるのを側で見守っていたのだろう。そのアズールに対する丁寧さはなんなんだ、本当に。
「僕に力をくださいよぉ〜〜って泣きながらみんなの魔法吸い上げてさぁ。」
「ちょ〜ダサかった。ちょっとゲンメツ。」
オーバーブロット起こした前後について、よく覚えていないアズールに対してフロイドはそのように茶化している。アズールに対して丁重に扱っているが、対等に揶揄う事もできる事が分かるやり取りだ。また、幻滅を辞書で引くと『理想視していたものの、現実の姿に気付いて落胆すること』とある。普段の言動やその発言からも、普段のアズールに相当好意や理想を抱いている事が分かる。
オーバーブロット前、アズールを案じて急いで戻ってきた双子の情を理解せずに、「戻ってきてくれたんですね」と言いながら「お前たちの力も僕に寄越せ」と力だけ吸収しようとしたのはアズールだ。正直もっと「オレたちを蔑ろにするなんて」と怒っても良いと思うのだが、「でも、良かった」とジェイドが言うようにアズールにかなり寄り添った対応をしている。オクタヴィネルお得意の『自己責任』と『対価』は、ジェイド・フロイド・アズール内では殆ど機能していないようだ。
監督生一向に努力を認められたアズールに対して、
「あれ〜?アズール、ちょっと涙目になってね?」
と、ここでもフロイドはアズールをよく見ている事が分かる。
その後、フロイドはアズールの過去を監督生達に暴露する。
「1番端っこに写っているのが、昔のアズール!」
アズールは昔自分が太っていた事を黒歴史として隠したがっていた。だから、監督生達に過去の写真を盗ませたのだ。それ以外の写真は処分したというのだから筋金入りの過去嫌いだろう。
「別にいーじゃん。オレ、この頃のアズール好きだけどな。」
「今より食べでがありそうだし。」
そうフロイドは続ける。
フロイドとジェイドは、初めて見た時から「面白い」とアズールを認識していた。フロイドが好きと言うように、双子にはアズールが過去を消そうとする所業は理解できなかっただろう。それでも大人しく従っていたが、実際その写真を抹消としたのが敗北の遠因となっている。
それにジェイドとフロイドのように、写真でなくとも実際にアズールの過去を知る人魚はいるだろう。契約していたにしてもアズールの契約書は全て消えてしまった。フロイドが好きと告げるアズールの過去が、アズールにとって再び弱みとなる可能性がある。それなら粗治療だが大っぴらにしてしまった方が正解だろう。今のアズールは優秀な寮長であり、コンプレックスだった体型も見事に克服しているのだから、過去太っていた事が黒歴史だろうと、それを弱点だと思う必要もない。既にフロイドがバラしているのであればアズールがそこまで隠蔽に必死になることはないだろう。実際フロイドがどこまで考えて暴露したかは不明だが、完全に隠せなくなったアズールは恐らく段々と開き直る方向に向かうと推測できる。
ちなみに双子は秘密保持契約を結んだのにも関わらず秘密をバラしており、ここからアズールとの契約だろうと双子は契約を破る時は破る事が分かる。つまり、普段の言動はアズールとの契約に縛られたものではなく、双子自身が好きでアズールに従っているという証左にもなる。そもそもアズールの契約書は全て砂になってしまったが、3人の関係が全く変わっていないのが全てだろう。
後日、写真を戻しに来たアトランティカ記念博物館にて。
「せっかく帰ってきたんだから、そんな不便な姿じゃなくて、元の姿に戻って泳ぎ回ればいいのに〜。」
「えー、わかんね。アズール、説明してー。」
と、フロイドは人間の姿を「不便な姿」と認識しており、無茶振りだがアズールなら説明できるだろうと信頼を見せている。勿論、アズールは平然と解説してくれる。
その後の、モストロ・ラウンジにて。
「こないだの騒ぎの後、今後はたとえ契約でも他人の能力を奪っちゃダメって学園長に怒られたんで……」
「アズール、ポイントカード作ったんだよねー。」
とフロイドは笑顔で、ラウンジが大盛況の理由を教えてくれる。ラウンジが忙しくなれば、その分フロイドも忙しくなる訳だが、ジェイドと一緒に復活して生き生きとしているアズールとご機嫌な様子を見せている。
第四章
序盤。
帰省のため生徒達が集まる鏡の間に、ジェイドとフロイドが現れる。帰省に対して憂鬱そうなリドルに、フロイドは一緒に学校に残るように誘い、家庭の事情に口を挟むものではないと怒られ、ジェイドからも嗜められる。それにフロイドは、
「いつもと同じメンツで年越しすんの、つまんないじゃん」
「アズールも、金魚ちゃんなら小さいから飼っていいって言うと思うし〜」
と答える。
リドルの家庭事情よりフロイドの面白さ優先だとか、一緒に残ろうと言っておいてペット扱いだとか、突っ込むところは沢山あるが、何故「飼う」のにアズールの許可がいるのか。別のパソストでも、フロイドはジャックを飼っても良いかアズールに確認している。だから何故アズールの許可がいるのか。
ここで「フロイドくんたちの実家って確か珊瑚の海だよね?なんで帰らないの?」とケイトから聞かれ、ジェイドは「アズールと僕たち兄弟は」と、この場にいないアズールの事も含めてオクタヴィネルの3人はホリデーに帰省しない事を教えてくれる。
中盤。
魔法の絨毯を使ってスカラビアから脱出した監督生がモストロ・ラウンジに着き、オクタヴィネル3人に事情を説明するシーン。
カリムの様子がおかしくジャミルが困っているのであれば、無視することができない。海の魔女のように慈悲の心で学園に貢献する、と監督生へ告げるアズールに、フロイドは「ふ〜〜〜ん?」と大変楽しそうな様子である。
「毎年同じ顔に囲まれてターキーをつつくのにも飽きてきたところです」
と、鏡の間でフロイドが言ったような事をアズールも口にするが、
「『僕たち』も明日からスカラビアへお邪魔しようじゃありませんか」
と、当然のように同じ顔(ジェイドとフロイド)も連れていく発言をする。ここまでアズールはジェイドやフロイドの意思や意向を全く確認していない。それでも双子は拒否するどころか、監獄に逆戻りは嫌だとごねるグリムを説得する役にまわり、任された手土産の準備も当然のように快諾している。
今更であるが、式典服パソストでフロイドは「オレ、人に言われてなんかすんの嫌いなんだよね」とカリムに告げている。なんなんだ本当。
そのほかにも、
ジャミルに合同合宿の提案を断られた時に「モストロ・ラウンジもめちゃくちゃになったのになぁ……」とアズールとジェイドと一緒にしょんぼりして見せたり、合宿の許可を出したカリムに「いつも(料理や掃除は)店でやってるから、得意だしぃ」とスカラビアに滞在する有益さをアピールしたり、アズールがジェイドにカリムを探るよう指示すると「そのあいだオレはウミヘビくんに遊んでもらおっかなぁ」と自主的に動いたりと、ジェイドと共にアズールをサポートするフロイドの姿を多々確認する事ができる。
ジャミルとフロイド、アズールとグリムでマンカラを行うシーン。オクタヴィネル3人も幼なじみだったか?とジャミルから聞かれれ、フロイドが答える。
「オレたちエレメンタリースクール入ってからずっと一緒のクラスだったらしいけど」
「オレ、アズールを認識したのミドルスクール入る直前だしー」
「だからあんま幼なじみっぽい思い出とかないっていうか」
この辺は三章で書いたので割愛。
随分と不思議な関係だ、と言うジャミルにフロイドとアズールは答える。
「そお?今はアズールの言うこと聞いてるのが面白いからそうしてるだけ」
「命令されるの嫌い」「嫌いなもの:束縛」なフロイドが、「言うこと聞いてるのが面白い」とここで発言している。
「ジェイドもフロイドも、僕に服従している気はないんでしょう」
「彼らにとっては、そういう“ごっこ遊び“なんですよ」
ジャミルは「主従ごっこ、ということか?」と答えるが、契約もなく好き好んで同い年の男の幼なじみの従者やってる「嫌いなもの:束縛」男について正直もっと突っ込んで欲しい。
「僕がリーダーとして間違った……あるいは、つまらない選択をした時は──」
「2人はあっさり僕から離れ、寮長の座を奪うはずです」
とアズールは続ける。
三章で、まさにアズールは「リーダーとして間違った、つまらない選択をした」訳だが、アズールからあっさり離れるどころか必死にオーバーブロットから戻そうとしており、寮長の座を奪う素振りは一切なくアズールを心配して双子の連携が崩れるレベルだった。
三章での双子の反応をアズールは知らないかもしれないが、当事者であるフロイドもアズールの言葉に同意している。
「オレらも挑む予定はないけどねー。今んとこは。あはっ」
「今は面白いから一緒にいるし、つまんなくなったら一緒にいなくなってるってだけ」
「つーか、副寮長は寮長の家来じゃないし。フツーじゃん」
言うまでもないが副寮長はジェイドであり、フロイドではない。これは寮長・副寮長だからではなく、アズールだからジェイドもフロイドも従っているとも読み取れる。
このあたりはスカラビア(カリムとジャミル)とオクタヴィネル(アズールとジェイドとフロイド)の関係性の対比を描写しているのだと思うが、そもそも「対等な友人」と「契約のない主従ごっこ」を両立してる方が圧倒的におかしいので、ジャミルが理解できなくて当然である。こちらも全く理解できない。
ジェイドがカリムについて報告し、催眠魔法についての情報共有をするシーン。催眠魔法は高度な技術と魔力が必要と話すジェイドに、「アズール並の魔力とテクがないとやれないよね」とフロイドはアズールの実力をさらりと評価する。ちなみにフロイドはヴィルの容姿を褒めたり、リドルを強いと言ったり、アズール以外にも素直に褒める事は多い。
フロイドがスカラビアで朝食を準備するシーン。
朝食の準備が済んでいるのを見て、君がやったのか、とフロイドに確認するジャミルに、
「アズールがさあ、ウミヘビくんを助けてあげたい〜って言うから」
と答える。ここのフロイドの「アズールの物真似」は是非ボイスで聞いて欲しい。
終盤。
フロイドはアズールと契約して、自慢のユニーク魔法をアズールに貸している。これはジャミルの企みを暴くのが目的であり、アズールが持ちかけたものだろう。フロイドはアズールに渋い声を望み、かなり気に入った様子だった。
フロイドのユニーク魔法は『相手の魔法を妨害し、その矛先を逸らす』というかなり便利な魔法である。何せどんなに強力な魔法でも当たらなければ効果がない。それでもアズールは、フロイドの渋い声が落ち着かないという理由でアズール自身が契約書を破り、フロイドが望む前にユニーク魔法を返している。
ちなみにフロイドはもう少し渋い声でいたかったようで、若干残念がっていた。
魔法を返してくれなそうなアズールと契約してユニーク魔法を“貸す”だなんてよくできる、と言うジェイドには、「確かにアズールならやりそうだけどさ。オレ別に魔法が返ってこなくてもいーし。声に飽きたらまた別の契約すれば良いじゃん」とフロイドは答えている。
つまり通常状態のアズールであれば、フロイドはユニーク魔法を貸す事に全く抵抗がないのだ。ちなみにこの会話はアズールの目の前で行われており、「聞こえてますよ、お前たち」とアズールに突っ込まれている。
第五章
中盤。
ジェイドの所属する同好会「山を愛する会」の展示ブースにいるフロイドとジェイドが、文化祭中モストロ・ラウンジのドリンク移動販売について話をしている。
重いタンクを背負って移動販売する事について「あー。やだやだ。ジェイドは働かなくていいのに、なんでオレだけ。」「こんな時だけ文化部ヅラすんなよ。」と運動部所属のフロイドだけ働く事に不満を示している。アズールの特別ボーナスにも興味がない、とここで発言している。本当に何故働いてるんだ。
終盤では、アズール・ジェイド・フロイドの3人が揃ってVDC本番を観覧しているシーンがある。ちなみに、その前まではアズールはボドゲ部のブース、ジェイドは山を愛する会の展示ブース、フロイドは移動販売とそれぞれ別々に行動している。
ジェイドに、踊りが好きなのに何故VDCのオーディションを受けなかったのか聞かれたフロイドは、「気分じゃなかった」と答えているが、それにアズールは「お前がメンバーに受かっていれば僕がマネジメントに口を挟めたと言うのに」と発言している。
また、ドリンクの移動販売のシフトについて聞かれた際は
「売るの飽きたから、「ご自由にドーゾ」って紙貼って、会場の入り口に置いてきちゃった」と答える。
それに対してアズールが怒ると、「えー、やぁだ。気分じゃねーからフロイド商店はもう閉店〜」
と答え、アズールは溜息を吐いて「ドリンクの原価分、バイト代から天引きする」とまさかの甘い対応を見せている。ペナルティもなければ推定売上分でもない。
基本的に飽きたら他の事なんて気にしないフロイドが、わざわざタンクに紙を貼って「ご自由にドーゾ」としたのも、食べ物を粗末にするとアズールが怒る(フロイドの誕生日パソスト)という話を連想させる。ちなみにフロイドが飽きなかった場合、フロイド1人が働き、ジェイドとアズールだけでVDCを観覧する事になったのだろう。
ホーム台詞
ホームでのお互いに関するセリフ一覧
フロイド
制服
「アズールがシャツにアイロンがけしろってうるさいんだー。着れればいーじゃん」
式典服
「オレが式典サボってもジェイドもアズールも怒らないよ。慣れてんでしょ」
「先生や偉い人が集まる式典って、アズールがすげぇ猫かぶりして張り切るから「おもしれっ」てなる」
実験着
「課題が終わんないならアズールに相談すれば?対価を支払えばなんでも教えてくれるよ」
「アズールにあだ名はつけないのかって? だってアズールはアズールじゃん」
「さっき授業でできた石をアズールにあげたら、めちゃくちゃ喜んでた。高く売れるヤツだったかもね」
(ちなみに小エビが貰えるのは効果もよくわからない魔法薬である。格差)
寮服
「悩みごとがあるならいつでもアズールを紹介するよ?」
(直接アズールについて言及している訳ではないが)
「見て見て、この靴下。タコちゃんの柄なんだー。海の魔女みたいで可愛いでしょ?」
おめかしバースデー
「アズールが靴磨きくれたから早速使ってみたんだぁ。ほら、顔が映りそうなくらいピカピカ。すごくね?」
アズール
寮服
「今度モストロ・ラウンジでバイトをしませんか?ジェイドとフロイドの作るまかないは絶品ですよ」
「フロイドのムラっ気には手を焼きますが、いざという時の勝負強さには信頼を置いています」
おめかしバースデー
「毎年、誕生日にジェイドとフロイドがドッキリを仕掛けてくるんです。まったく、困った奴らだ」
パーソナルストーリー
アズール
式典服
「あ……もう飽きた。やめていい?」
入学式前にヴィルに依頼された化粧水の制作に、198回目の失敗をしたときのフロイドの発言。実験に198回も気分屋のフロイドが付き合ったこともさることながら、ここでも「やめる」ではなく「やめていい?」とアズールに許可を求めている。
おしゃべり
アズール
アズール+フロイド「人間の姿」
海の魔女が美しい人間に姿を変えたという話。
フロイドは「へ〜、なんで人間の姿に?タコちゃんのままでも可愛いのにな〜」と発言し、
アズールは「人間と人魚のあなたでは好みが違うということでしょう」と返している。
寮服のボイスからもフロイドは「海の魔女」や「タコ」を可愛いと認識しているのが分かる。
言うまでもなく、アズールは海の魔女と同じタコの人魚である。
ジェイド
ジェイド+フロイド「本当の愛のキス」
そもそも会う事すら困難な王子にキスをされるという難しい契約履行条件を出した海の魔女について、
「オレ、海の魔女のそういうとこ好きだなー」
「奇遇ですね、フロイド。僕もです」
と双子が話している。アズールの名前は直接出ていないが、双子の好みが良く分かる話だろう。
その他
ニューイヤーストーリ
新年の挨拶にオンボロ寮に来た三人の会話。その中で年明けからニューイヤーキャンペーンを始めようとしているアズールに「新年早々忙しいのとか勘弁して。(中略)オレたち働きすぎ」と言ったフロイドに、アズールは「ホリデー中はずっと『暇』『退屈』と文句を言っていたじゃないですか」と返している。
ずっと言っていたということは、それだけ同じ場所に一緒にいたのだと推測できる。「飽きた」の一言でその場から離れてもいいはずなのに何故なんだ。
イラスト
・SSR「おめかしバースデー」アズール
このカードのグルーヴィー後では、紅茶がいれられたカップを手にするアズール、そのアズールのもとに唐揚げを運ぶジェイド、長椅子に腰掛け二人の方に振り返るフロイドの三人の姿が確認できる。スマートフォンの全画面表示では見切れてしまうが、プロフィール画面では長椅子に腰かけているフロイドが笑みを浮かべていることが確認できる。
ところで、テーブルに置かれたコインは一体誰からのプレゼントなのだろうか。
CM
2020年8月21日より放映された
にて、終盤にフロイド達双子が映っている泡をアズールが手にするも、徐々に形を崩していき消えてしまい、それをきっかけにアズールがオーバーブロットする、というシーンが存在する。