「戦士として かけがえの無いものを
手にしているのだ・・・!」
「命を刈り奪る 形をしているだろう?」
人物像
護廷十三隊の九番隊副隊長。
左頬に「69」の刺青を彫っており、ノースリーブの死覇装を着ている。首と両上腕部にある黒い模様は刺青ではなく、首輪と腕輪である。顔の右側、額から顎にかけて三本筋の傷跡を持つ(これは学生時代に巨大虚につけられたもの)。真央霊術院の入試には2回落ちているが、在学中にはすでに護廷十三隊への入隊が内定しており、その当時から席官入り確実といわれた優等生だった。蟹沢に好意を寄せられていた。
110年前は流魂街に住んでおり、気弱で泣き虫な性格だった。友達と一緒にいる時に虚の襲撃を受けるが、偶然通りかかった当時の九番隊隊長である六車拳西に助けられた。「69」の刺青は彼に対する憧れから表れている。斬魄刀の名は『風死』。二刀一対で鎖鎌のような形状をしている。ただ、本人はこれを嫌っているためかあまり始解はしない様子。
霊術院六回生のころに一回生たちの魂葬実習の引率に出た際、藍染の作った巨大虚に襲われて蟹沢が死亡、自身も顔の傷を負い、それ以来戦いを恐れるようになってしまい剣を握るたびに半歩足が下がるようになってしまったが、皮肉なことに藍染の部下である九番隊隊長の東仙要に「自分の握る剣に怯えぬ者に剣を握る資格はない」と恐怖を受け入れる大切さを説かれて立ち直った。それ以来東仙を師として仰いでいる。
また、戦いにおいては東仙の教えを常に守っている。
同じく当時の実習生であった阿散井恋次・吉良イヅル・雛森桃とは後輩関係で、彼らからは「檜佐木さん/先輩」と今でも呼ばれている。中でも記者仲間として吉良とは酒仲間とされている。バイクを所持しており恋次曰く、瀞霊廷内で乗り回してすっごく怒られたらしい。
ちなみに彼は、アニメ版やカラブリなどでの扱いがとても酷く、残念なイケメンとして描かれることが多い。瀞霊廷通信で連載を持っているがよく打ち切りになっている。
「教えて!修兵先生!!」は初回の順位が下から三番目で、乱菊が書いたアンケートハガキを見つけて編集長室から3日間出てこなかったとか。
特技は料理。休日はギターの練習や編集者として活動。趣味は音楽で、席官入り後、現世の任務に就いた時にギターと出会い持ち帰って練習しているが弾けずにいたが偶然茶渡が弾けると知り教えてもらい多少弾けるようになった。東仙に代わって編集長に就いてからは練習の時間は減ったが、いつかバンドを組んでみんな(乱菊)に披露したいと思っている。
小説「The Death Save The Strawberry」では、拳西に友達いないと言われて泣くのを堪えるという不憫な扱いを受けていた。恋次は乱菊、乱菊は恋次、一角と弓親は恋次か乱菊が送ると思い送らず、そんな状態だろうと察した吉良がメールを送り、届いたとき檜佐木は泣いた。吉良曰く「何かと可哀想な人」
千年血戦篇にてとうとう卍解を習得をしたのだが・・・
最終回まで一切披露する機会が無かった。当然何という名前かも不明。
千年血戦篇の後その事に対し拳西と乱菊と冬獅郎に『卍解するするサギ』と野次られ彼の出番は終わる。
上記の通り最後まで残念な役だった。
しかしながら、かつて殺されかけたことが原因で、戦いへの恐怖・トラウマが今も身に染みており、物語ではあまり描かれてないが、バトル物語キャラにおいて、珍しく常に戦うのを恐れるキャラとしてのイメージが強い方である。東仙が死亡した後、よりいっそう誰かを殺すことに怖くて仕方がないと本人が言うほどである。
スピンオフでも度々自身の心境を語ることがある。
主役の小説3巻で原作者に「主人公感ある」「シュッとしてるのにイジられキャラでもあり、憧れる人には振り向いてもらえないけど他の人には好意を寄せられ、泣き虫だったのにヒーローに助けられて同じ道を目指し、師に出会い自らの中の弱さに立ち向かい強くなっていき、やがて道を違えた師を止めるために対峙する」と評されている。
なお、拳西との関係は後付け設定(13BLADEs.より)
ファンブック『13BLADEs.』収録の短編漫画で主役、小説でも出番がある。
漫画の方は拳西と修行の為に瀞霊廷を離れる前に何年も行っていなかった蟹沢の墓参りに行き命日には必ず顔を出しているという青鹿に自分と違い恐怖をはね退けたすごい奴、頑張れ、だが無理はするなと励まされた。
小説の方は、藍染に荷担した東仙と市丸の副隊長であった彼と吉良は意図的に協力していたのではないかと疑われ裁判にかけられた。四十六室の再編成を終えるまで全部の案件が審議停止となっていたゆえ藍染の投獄後に行われた。
檜佐木は雛森と同様「完全なる被害者」との見方が強かったが、度々「尸魂界の敵となったら迷わずに東仙要に刀を向ける、だが離反した事情も鑑みるべき」「あの人の心に気付けなかった俺にも責はある」と減刑を望むかのような発言から審問されることになった。
雛森も同じ傾向が見られたが、彼女の場合は藍染の長年の洗脳の結果と裁判するまでもなかった。裁判中も「元隊長の親友を殺した死神に対し、四十六室はしかるべき裁きを与えたのでしょうか」と直接関係ないことを口にしたため裁判官達の心証を良くさせなかった。
彼と吉良は何度か裁判の結果、降格処分や除隊などは免れた。
最大の理由は隊長格の人材不足。数人の隊長格の嘆願や平子達の隊長格復帰に関する論議、マユリが強制的に部下を自爆させた嫌疑の裁判が控えておりあまり時間が取れなかった。
関連タグ
BLEACH 東仙要 六車拳西 護廷十三隊 阿散井恋次 吉良イヅル 雛森桃
風死:自身の斬魄刀。下記の小説にて、アニオリである斬魄刀異聞篇から逆輸入で実体化した姿として登場している。拳西曰く、戦闘能力は始解の段階ではかなりの高威力を持つと評価されている。
平子真子:同じく下記の小説において卍解を初披露した者同士。中の人同士、付き合いが長い分類
ネタバレ(小説版BLEACH Can't Fear Your Own Worldにて)
大戦でリジェ・バロの万物貫通に貫かれたが、その力があまりに鋭過ぎたために体組織の損傷が少なく九死に一生を得ることになった。その大戦の傷がまだ完全に癒えてない半年後の事、瀞霊廷通信の編集長として、大戦の回顧録作成のため取材に追われていた。
そんな折、護廷十三隊総隊長・京楽春水から四大貴族「綱彌代」の新当主就任を祝う号外作成の依頼が舞い込んでくる。 件の新当主・綱彌代時灘は先代の九番隊隊長・東仙要の親友・歌匡の夫であり、彼女を斬り殺した当人だった。
様々な情報を掴むべく、浦原喜助への取材をするため現世に降り立った後、そこから彼を中心とした様々な戦いの火蓋が巻き起ころうとした。
千年血戦篇で卍解への習得を行ったのだが、実はこの段階では習得に至らず、単純に自身の戦闘能力アップだけで終わってしまったのだ。拳西と白の修行では半分殺す気で行ったのだが、追い込んで卍解に至る…という段階ではできなかった様子。その後の結果は上記通りの形にて終わってしまう事になる。
だが、その段階で拳西は一つ疑問に思った。何度とも檜佐木は死ぬ思いを経験してきたが、最終的には無事であることを何度か聞かされていた。一端の死神でも重症になるか復帰はかなり先になるぐらいのダメージになるのは必定的なのになぜかと?
偶然かと思っていたが、そこに卍解へと至る鍵があるのではないかと…
卍解
「臆病者なりの…折り合いのつけかたって奴をな」
今まで風死の屈服ができていなかった。風死がたまに発する言葉の本質を理解できなかったのだが、小説3巻の終局において遂に理解し、屈服に成功する。それによって手に入れた卍解は「風死絞縄(ふしのこうじょう)」。
形状は始解とさほど変わりないが、鎖が大量に寄せ付けあい、漆黒の太陽と思わせる球体を形成する。その球体から鎖が伸びて檜佐木と対戦相手へと絡みつき、両者の霊圧を吸って蓄積をしていく。
繋がれた者が負傷すると蓄積された霊圧を使って即座に傷を回復させる…超回復のような分類でもある。ただし、この回復は両者の残存霊圧を均等に吸いあげていくので、どちらかの霊圧が尽きることは決してない。
この状態の時、如何なる場合でも逃げることは不可能のため、鎖を破壊しようにもすぐさま再生されてしまう。
卍解使用中は決定打を与えることはできないので、ギリギリのところで解除して第三者にトドメを刺させるのが理想的な能力である。
まだ完全に扱いきれてないところもあるのか、使用後は鎖結と魄睡がボロボロになるので、連戦になるのは避けたい分類らしい。
また風死の本質を理解した事で、始解の状態でも首を切られようが胴体を真っ二つに両断されようが大穴を開けられようが、すぐに完治するほどの再生能力を発揮出来る様になっている。
鎌の形をした刃がではなく、繋いでいた鎖こそ、風死の本質であることも明らかになった。
ちなみに刃が鎌の形をしていたのは、檜佐木の死神らしい死神でありたいという隠れた願望を反映した物。
つまり彼の忌み嫌っていた「命を刈り取る形」は、檜佐木のイメージする「あるべき死神の在り方」でもあったのである。