ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

ダンマーの編集履歴

2021-07-03 23:28:17 バージョン

ダンマー

だんまー

ベセスダ・ソフトワークスが開発したコンピュータRPG『The Elder Scrolls』シリーズに登場する種族の一つ。ダークエルフとも呼ばれる。

概要

ダンマーとは、タムリエル大陸北東部にあるMorrowind(モロウウィンド)出身のエルフ族で、青黒い肌と赤い瞳を持ち、ダークエルフとも呼ばれる種族のこと。キャラメイク時にプレイヤーキャラクターの種族として選択することも可能。英語の綴りは「Dunmer」(Dark Elf)。


エルフらしく知性、魔力共に優れているのは勿論のこと、炎に対する先天的な耐性と優れた肉体的な能力を持っているため、魔術師や魔法戦士としての適性に秀でている。家族の繋がりや身内感情、祖先や家名をとても大切にする種族で、義理堅く人情深い性格。


反面、外部の者に対しては非常に排他的で人当たりが悪く、攻撃的で捻くれた態度をとることから他種族からは嫌われてしまうことも多い。



地理

ダンマーたちの故郷は、シロディールから見て東北にある、火山と灰で覆われた大地モロウウィンド(英語ではMorrowind、日本語は他にモロウィンドという表記もある)。

首都モーンホールドのあるU字型の本土、およびタムリエル最大の火山レッドマウンテン(Red Mountain)を中心としたヴァーデンフェル島の二つからなる。


タムリエル有数の火山地帯であるため不毛の地が多い(沼や水気が多いブラック・マーシュ近くはそうでもない)。ダンマーたちは常に火と灰に晒されてきた影響か、他種族に比べて炎に対する耐性が高い。モロウウィンドの動植物の環境はブラック・マーシュに似たものがあるが、アルゴニアンによると、ブラック・マーシュへの侵略が行われた際にモロウウィンドに持ち帰られたものが多数あるらしい。


国家体制としては議会制度が設置されており、「レドラン家」や「テルヴァンニ家」などのダンマーの名家と呼ばれる者たちの中から「評議員」の職につく。


文化

主な崇拝対象として他種族では邪神として扱われている事も多いDaedra(デイドラ)を信仰している上に、禁忌の術として嫌われている死霊術にも似た宗教儀式を風習として持っている。しかしこれが、他種族に嫌われる現状に拍車をかけている。先祖の遺体の一部、特に遺骨を御守りに用いるのだが、他の種族にはこれが、ある種の死霊術に見えてしまうわけである。(※1)

特にノルドとは神話の時代からの仇敵であるため非常に仲が悪く、他のエルフ族や、同じく先祖崇拝の風習を持ちながら霊魂に対する価値観が根本的に異なる、レッドガードからも良い感情を持たれてはいない。


ただし、デイドラ信仰については、どの神を特に奉じるかによる違いもある。悪しき邪神と見なされるデイドラもいるが、特に信徒が多いAzura(アズラ)のように人間にも信者が多くそれほど人間社会で邪悪と見なされないデイドラを信じるダンマーには、問題なく人間社会に溶け込んでいる者も少なくない。



【大家とアッシュランダー】

モロウウィンドには、テルヴァンニやレドラン家などの大きな一族をもつGreat House (大家、名家)、および指導者と賢女に率いられた部族単位で生活するAshLander(アッシュランダー)の二つの文化がある。

前者はトリビュナルを信仰しており、家どうしで役割や傾向が異なる。後者は「善きデイドラ」の信仰を古くから続けている派閥で、昔ながらの部族生活である。


【交通】

モロウウィンドでは特定の場所に留められている「シルトストライダー」と呼ばれる高脚の生物に乗って移動するのがこの地域における基本の交通手段になっている。いわゆるタクシーやバスの停留所みたいなもの。

それ以外には、「グアル」と呼ばれる二本足で走る爬虫類を、個人で乗る騎乗動物および人々の荷馬として利用している。


【食文化】

モロウウィンドにクマや狼のような獣は少なく逆に昆虫などは多い。また、一般的な緑地から取れる食物がなく、アッシュヤムのような灰でも育つ野菜や果物を栽培している。

ダンマーは野菜などが取れない関係で、家畜として飼っている昆虫、ニックス・ハウンドなどの動物、そのほか色々なものを食べる。ちなみに先述のグアルも食料の対象。


【葬儀】

墓所に大量の灰が盛られているプールのような場所が何箇所か設置されており、その中に遺体がまるまる入っている形になっている。(※2)


【暗殺】

メファーラより暗殺を授けられた事もあってか、暗殺はダンマーにとって身近なものとなっている。そのためモロウウィンドには、「モラグ・トング」と呼ばれる、ダンマーおよびトリビュナルによる公認の暗殺者集団が存在している。ただ、こちらは闇の一党とは教義やルールが異なる。(※3) (※4)


  • (※1):『先人とダンマー』
  • (※2):DLC『Dragonborn』
  • (※3):チャプター「Morrowind」、エリス評議員
  • (※4):チャプター「Morrowind」、アシュール

歴史

【第二紀】

第三紀ごろまでのダンマーは、Almalexia(アルマレクシア)、Sotha Sil(ソーサ・シル)そしてVivec(ヴィベク)という、ダンマーでありながら神に匹敵する力を持つ、現人神が統治し守護していた。善きデイドラに守護されたこの三柱を「トリビュナル」(Tribunal)と呼ぶ(もしくは三柱それぞれの名前をとって三位一体とした「アルムシヴィ」とも)。


ただし地域の部族アッシュランダーたちはトリビュナルを崇拝せず、アズラ、ボエシア、メファーラの三柱を引き続き「善きデイドラ」として崇拝している。

デイドラ公たちもトリビュナルを「偽神」として扱っており、トリビュナルに支配されているモロウウィンドをよく思っていない。


【第三紀】

強大なトリビュナルに守られたダンマーは、本拠地のモロウウィンドばかりか、隣国のBlack Marsh(ブラック・マーシュ)をも保護下に置いて住民のアルゴニアンを奴隷にしていた。


しかしTES3にてトリビュナルは三柱とも消滅してしまい、その加護を失う。その結果、現人神たちが守っていた首都が崩壊する。


加えて、第三紀の終わり頃にメエルーンズ・デイゴン率いるデイドラの軍勢がタムリエルへと侵攻する「オブリビオン動乱」(TES4)が発生。帝国の常備軍は首都シロディールの防衛を優先して撤退してしまったため、モロウウィンドは自前の戦力で凌ぐしかなかった。


【第四紀】

首都崩壊、オブリビオン動乱と続いたモロウウィンドにさらに追い打ちをかけるように、第四紀の初頭、先述のRed Mountainが大噴火。これによりモロウウィンドは壊滅状態に陥る。(※1)


さらに、この時に攻めてきたブラック・マーシュのアルゴニアンによってモロウウィンドは逆に征服されてしまう。

アルゴニアンの侵攻部隊はモロウウィンドを徹底的に破壊しながら北上し、出会ったダンマーもほぼ皆殺しにするという容赦の無さを見せたらしく、噴火による荒廃も併せて首都モーンホールドを初めとする名だたる都市群は見る影もないほど崩壊してしまったらしい。

一応完全に制圧されてしまったわけではなく、レドラン家主導の下にそのお膝元にあたる港町ブラックライトに首都を移し、オブリビオン動乱で活躍したレドラン家直属の精鋭部隊を中核とする戦力によってアルゴニアンの攻勢を押し留め、スカイリムにほど近い北部の沿岸地域などのごく一部の領土の維持には成功している。


しかし、それらの領土では大量に発生した難民を抱え切れるはずもなく、TES5の時代では多くのダンマー達は各地方に散り散りになって落ち延びたり、solstheim(ソルスセイム)島のような北西の果てにある僻地の片隅に追いやられる羽目になってしまっている。


特にSkyrim(スカイリム)地方に落ち延びて来た難民のダンマーと、彼らが自分達の土地に入り込んでくることを快く思わない排他的なスカイリムのノルドの間の差別意識や確執は深刻なものとなってきている。モロウウィンドに近く、多くのダンマーがまず逃げのびてきたスカイリム東部には排外的でノルド至上主義的なノルドが多いこと、また彼らを背景にした反帝国軍ストームクロークが成立したことも問題を悪化させ、街にダンマーのスラム街が成立したりしている。逆にノルド至上主義が薄いスカイリム西部では、戦士としても魔術師としても強く義理人情を重んじる気質から、重要な地位についているダンマーも少なくない。


また、このような経緯からアルゴニアンに対して恨み骨髄となっているダンマーも多く(ウィンドヘルムでは自分たち以上にノルドから疎外されているアルゴニアンを嘲笑っていたり、ソルスセイムでは島に渡って来たアルゴニアンの一般人を排除したりしている)、オブリビオン動乱に続いてまたもや援軍を出さなかった帝国への失望・不信も増大している。


  • (※1):メリス・ラヴェル著『赤い年 第1巻』


信仰

エイドラ(Aedra、エドラ)を崇拝するのが多いタムリエルでは異端とされる、デイドラ信仰が一般的である。

ダンマーを守護しているとされるデイドラ公(Daedric Prince)の「アズラ」、「ボエシア」、「メファーラ」三柱は「善きデイドラ」として崇められている。「善きデイドラ」の信仰はサマーセットにアルドマー(Aldmer)がいた時代から一部のアルドマーの間で行われていた。 (※1)


のちに、現人神のアルマレクシア、ソーサ・シル、ヴィヴェクの三柱を崇拝する「トリビュナル」信仰も加わった。モロウウィンドではほとんどがトリビュナル信仰に変わり第三紀ごろまでこれが続く。

しかしTES3の事件により第四紀以降は善きデイドラ信仰に回帰する動きとなっている。なお回帰の際に、ダンマー間での協議により、現人神とされてきたトリビュナルは「聖人」に格下げとなった。 (※2) (※3)


トリビュナル相当する神格説明
ヴィヴェクトリビュナルの一柱。キカイダーっぽいカラーリングの「モロウウィンドの主」。
ソーサ・シルトリビュナルの一柱。「モロウウィンドの謎」。科学や機械に詳しいがトリビュナルの中では最も知名度が低い。
アルマレクシアトリビュナルの一柱。「モロウウィンドの母」。ネレヴァルの妻だったとされている。
ネレヴァルアルマレクシアの夫でありトリビュナルの仲間だったダンマー。トリビュナルではない。謀略により暗殺されたとされるが、「いつの日か復活し暗殺した者たちに復讐する」という言い伝えも残されている。
ダゴス・ウルネレヴァルと同様、こちらもトリビュナルではない。

デイドラ相当する神格説明
アズラ夜や闇、および死者の国を司るデイドラでソーサ・シルの守護者とされている。チャイマーにアルトマーとは別の存在たりえる事を教えたとされる。
ボエシア反逆や裏切りなどを司るデイドラ。アルマレクシアの守護者とされている。また、哲学・魔術・建築などはボエシア由来とされている。
メファーラ陰謀や謀略を司るデイドラ。ヴィヴェクの守護者とされている。また、暗殺および隠密をダンマーに教えたとされる。
マラキャス災いの徒党として知られるデイドラ。
メエルーンズ・デイゴン災いの徒党として知られるデイドラ。
モラグ・バル災いの徒党として知られるデイドラ。
シェオゴラス災いの徒党として知られるデイドラ。

アズラ(Azura)は宵と暁の女神で、チャイマーというエルフの一族を守護していたが、禁じられた武器を使ったことに怒り、一族全員を呪って青肌赤眼の今のようなダンマーの姿に変えてしまったという恐るべき神話がある。しかし、その後も忠実であったダンマーを守護しているのは事実なようで、レッドマウンテンの噴火を事前に警告し、これを信じたダンマーたちを壊滅前にモロウウィンドから脱出させたという。

謀略や裏切りなどを司る神Mephala(メファーラ)も迫害されていたダンマーに生き残っていくための術として隠密や暗殺の技を教えたことから、ダンマーたちに広く崇拝されるデイドラである。

虚偽や反逆などの神Boethiah(ボエシア)もまた、ダンマーを熱心に支援して崇拝されてきた。これら二柱は暗殺や裏切り等を教義としている為、他種族からは邪神扱いされることが多い。アズラ・メファーラ・ボエシアの三柱は、「善き」デイドラと呼ばれて、ダンマーの主神的な位置にある。(※4)


しかしその一方で、身体的に脅かすMalacath(マラキャス)、破壊をもたらすMehrunes Dagon(メエルーンズ・デイゴン)、血統の略奪者Molag Bal(モラグ・バル)、狂気のSheogorath(シェオゴラス)という四柱のデイドラは「災いの徒党」あるいは「災厄の四柱神」と呼ばれてダンマーからも忌み憎まれる。これら悪しきデイドラの崇拝者は、邪教徒としてダンマー社会から、そして帝国への加入後は帝国軍からも、追われることになった。 (※5) (※6)


  • (※1):エリンヒルのファラスタス著『デイドラ崇拝:チャイマー』
  • (※2):リハドのサラ著『奪還せし神々』
  • (※3):ミカエル・カルクソル修道士著『様々な宗派:ダークエルフ』
  • (※4):『守護者たち』
  • (※5):『災いの徒党』
  • (※5):ミカエル・カルクソル修道士著『様々な宗派:ダークエルフ』

関連イラスト

エランドゥルDUNMER


関連タグ

The_Elder_Scrolls スカイリム ダークエルフ

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました