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ノルド

のるど

ベセスダ・ソフトワークスが開発したコンピュータRPG『The Elder Scrolls』シリーズに登場する種族の一つ。
目次 [非表示]

スカイリムはノルドのものだ!


概要

タムリエル大陸北部の極寒の地スカイリム地方出身の種族。英語表記では『Nord』。

北欧ゲルマン系民族やヴァイキングがモチーフ。

現実世界の人種が実際のモデルのため多かれ少なかれ美化されている節がある。

プレイヤーキャラクターの種族として選択できる。


基本的に腕っ節が強くおおらかな性格で、高潔と武勇を尊び、お酒好き。

良くも悪くも性的な意味でもおおらかでもあり、どういうわけだか割りとケモナーも多く、カジートやアルゴニアンとのロマンスを夢見たり、あんな事やこんな事を考えたりする人達もいる。

良く言えば武人、悪く言えば蛮族

一方で、歴史を重んじ、そのための学もあるインテリマッチョでもある。

なぜならその性分から祖先の名誉と誇りを尊重しており、それを後世に伝えるには学なければ不可能だからである。

あえて吟遊詩人による口伝に頼っているため不正確な部分は少なくないが、その高潔さ故に意図的に歴史を改変することは困難である。


The Elder Scrolls V : Skyrim

サルモールとの「大戦」にて多くの犠牲を払ったにもかかわらずタロス信仰を禁止されたノルドにとって、もはや帝国は有害無益でしかなかった。

民族主義者の多い東部を中心に反乱軍ストームクロークが決起、壮絶な内戦画を繰り広げている。

その勝敗を決するのは世界そのものの破滅を防ぐor防いだ大英雄

彼or彼女を味方に引き入れたものが勝者となり、彼が関わらなければ泥沼の内戦は終わらない。


種族

レッドガード以外のタムリエル大陸に住む人間種の原種・ネード(古代ノルド)直系の子孫。


多くは銀髪金髪碧眼で色白。体格は頑強骨太で大柄。いわゆる顔が四角いゴツイ系の白人人種。

ファンタジー面では冷気に対する高い抵抗力を有し、放たれる雄叫びは敵を逃走させる「バトルクライ」として発現する。

その種族的特性から戦士として優れた才能を持っており、過去にも多くの英雄を輩出している。


基本的に田舎臭い野蛮人風味の造形をされていたが、本拠地スカイリム地方が舞台となるTES5においては主役として特徴がマイルドにされ、比較的美形が作りやすくなった。

また、ハドヴァルとリディアなど、黒髪もしくは褐色髪・赤毛のノルドキャラクターもたくさん登場する。


ちなみにDLC「Dawnguard」に登場する、美人で大人気なヴァンパイアのセラーナも、元はノルドである。


他種族との関係

多くの種族からは脳筋田舎臭い野蛮人と見なされる傾向がある。

一方でノルド側からの感情はスカイリムの東部出身と西部出身で大きく異なる。


平野などが広がる西部のノルドは帝国や他種族に友好的な傾向が強い。

帝国はノルドのタロスが初代皇帝になって作った国であるからノルドが帝国を支えるのは当然、真の敵は帝国を屈服させたサルモールだという意識が広く持たれている。

インペリアルやブレトンばかりかダンマーも実力(主に筋力)次第でしばしば要職に登用されており、居住地も差別が少ない。

君が誠実で勇敢で強くあれば、特に友好的になってくれるだろう。そんな生き方じゃ脳筋になりそうだって?ノルドの世界へようこそ


一方、険しい山々に囲まれ他の地域との交流の無いスカイリム東部のノルドは排他的かつ民族主義な傾向が強く、他種族が土地に入り込んでくることを嫌っている。

TES5の時代ではエルフは言うまでもなくインペリアルブレトンまで公然と差別し、かつて避難民として受け入れたダークエルフアルゴニアンに至ってはスラムに追いやっている様が見られる。

これらは元々エルフ系種族とは血みどろの殺し合いを続けてきた歴史的背景に加え、サルモールの計略は認知されていないか、認知していても徹底抗戦しなかった帝国もまた軟弱者という認識による。「帝国はノルドのタロスが初代皇帝になって作った国」という意識が、逆に今の帝国はノルドを軽んじているという考えをもたらしている。オブリビオンの動乱で王朝が交代したことも大きい。このような彼らの意識こそが反乱軍・ストームクロークの支持基盤ともなっている。

余談ではあるがダークエルフとアルゴニアンはそれこそノルドとハイエルフのごとき仇敵関係にあり、それがこのような形で平等になっているのは皮肉である。


ハイエルフ

武勇を重んじるノルドと魔術に長けたハイエルフは極めて険悪

歴史的背景や世相もあって互いに馬鹿にし合う仲。


カジート

ノルドから盗賊もしくは麻薬密売商人とみなされており、街中への立ち入りが一般に禁止されている。

実際、エルスウェア生まれの生粋のカジートは手癖が悪いので、一応は治安上の問題もあるのだが、これは好き嫌いの話ではなく、カジート達が過度に性的な目で見られるのを避けるためでもある。街では一般的に良く猫扱いされており、やっぱり性的な目で見るド変態も決して少なくない。これはカジート達の安全も含まれるため仕方のないことなのだ。


レッドガード

同じ戦闘民族同士。

同族嫌悪や対抗心のような感情を持っており、時に種族単位の対立に至ることもある。


文化

種族節で述べた通り男はおろか女性や子供までもが「強い」事にこだわっており、武勇に優れる者に対しては他種族であっても心からの敬意を示す一方、軟弱者や臆病者に対してはたとえ同族であっても酷薄に接し、コミュニティから叩きだすことも珍しくない。

女性は気が強い男勝り肝っ玉母ちゃんタイプの人物が多いようで、スカイリムには奥様の尻に敷かれるノルド男性が多い。



【名前】

地球における北欧地域(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドなど)がモデルになっているだけあり、キャラクターの名前も北欧系。

一般的な名前にはハドヴァルなどのように「~ル」(r)、エリクなどのように「~ク」(k)が末尾に付く名前なども多い。


■男性名の一例

  • レイロフ(Ralof)
  • ハドヴァル(Hadvar)
  • バルグルーフ(Balgruuf)
  • エリク(Erik)
  • ブリニョルフ(Brynjolf)
  • オンマンド(Onmund)
  • ベイティルド(Beitild)
  • アヴルスタイン(Avulstein)
  • オラフ(Olaf)

■女性名の一例

  • リディア(Lydia)
  • オルフィナ(Olfina)
  • オリヴィア(Olivia)
  • アストリッド(Astrid)
  • セラーナ(Serana)
  • ムジョル(Mjoll)
  • リリス(Lyris)

【結婚】

スカイリムは生活には厳しい環境であるためか、お互いにパートナー選びに長く時間を重ねている余裕がない。場合によってはアルゴニアンやカジートら獣人種をパートナーとして選ぶ趣味嗜好の持ち主も多かれ少なかれ存在する。

結婚を望む者は、マーラのアミュレットを首にかけることによって、自身に結婚の意志とその準備があることを示す様式になっている。(※1)

結婚式は八大神九大神)の一柱である愛を司る女神マーラの教会で挙げる。

なお離婚は何をもってしても絶対に不可。


  1. 伝道者マラマル (Skyrim)

【学問】

スカイリムにも大学などはあるがそれは専門的な学習や研究を行う場合であり、一般的にはノルドの子供は親から読み書きを習う家庭学習になる。(※1)


ノルドの学問として一番盛んなのは、先祖の事績を学ぶ歴史学である。特にスカイリムにはノルドから詩人が多く輩出する伝統があり、口承によって偉大な戦いと英雄の活躍を詠う吟遊詩人は高い社会的評価を得る。首都ソリチュードには歴史ある吟遊詩人大学を擁している(限界集落じみたド田舎の魔法大学とは対照的である)。


このようなノルドの言う「詩人」とは、主に街で英雄や勇者の伝説を歌ったり戦場で味方を鼓舞したりする戦詩人(戦場詩人)の部類である。恋愛などについて吟じるノルドもいるが、「軟弱な歌でノルドの伝統と誇りを汚している」としてこれを嫌っているノルドもまた多い。(※2)

実際のところノルドでも吟遊詩人なら戦いは苦手かというとそうでもなく、某上級王の叙事詩作者であるノルド吟遊詩人はドラウグルの群れを剣で殴り倒す武闘派ぶりを披露した。(※3)


識字率がそれほど低い訳でもなく、ノルドが執筆した書籍も多数あるのだが、どうしても口伝口承を主体とするノルドの歴史は他種族より年代などが曖昧になるとされている。(※4)

ただし、いくら口承頼りと言っても正確性は重んじられ、英雄兼上級王が自らの功績を捏造して詩人に謳わせようとしても必ずしもうまくいかない。

先述の武闘派吟遊詩人は事実ではない上級王の功績を糾弾し続け、ついに命を落とすまで止めなかったという。ノルドにとって祖先の武勲が真実か否かは極めて重大な問題なのである。


  1. フロスムンド・ウルフハート『スカイリムのノルド』
  2. 詩人ジョン・バトル・ボーン (Skyrim)
  3. クエスト「オラフ王の焚刑祭」 (Skyrim)
  4. アレクサンドレ・サイモン『アルドゥイン/アカトシュ二分法』


【魔法】

「魔法は武器で戦えない卑怯者の使う技術」として偏見を持つノルドが多く、同じノルドでも魔法を使う者に対しては露骨に嫌悪感を顕にすることもある。脳筋って言うな

特にノルドの大切にする死者の平穏を損ねると見なされる死霊術については強く嫌悪される。ただし少数ながら宮廷魔術師や魔法大学の教授といった知識人のノルドもいる。聖堂司祭などが扱う回復魔法に関しても否定されず、その戦いにおける有用性からむしろ好印象を持つ者も少なくない(でももしかしたら9割以上が衛兵)。


しかし、TES5ではハイエルフとの大戦や最北の都市ウィンターホールドを壊滅させた「大崩壊」で輪をかけて魔術への偏見が強まっている。スカイリムでは地元の魔法学校「ウィンターホールド大学」が大崩壊の黒幕ではないかという疑念が主流(※1)。

「AE」で追加されたゴールデンヒルズ大農園をめぐるクエストでは、田舎でスローライフを目指した一家がノルド特有の魔法差別が原因で破滅する様が描かれる。

そのような状況ゆえ、ノルドは進学先に魔術系を選ぶと反対されるという。(※2)


オブリビオン動乱以前の時代においては知識魔法などの技術に敬意を払い、積極的に魔法を使って魔術師ギルドに所属しているノルドもいた。アークメイジシャリドールをはじめとする数々の優秀なノルドの魔術師も輩出しており、ソブンガルデにおいては魔法使いの英雄も数多く暮らしているとされている。

太古の昔にはネード(古代ノルド)の多くが「シャウト」(もしくはスゥーム)と呼ばれる音声タイプの魔法を習得していたとされている。

故にTES5におけるノルドの魔法嫌いはソブンガルデ(ノルド戦士向けのあの世、ヴァルハラ。TES世界にはあの世が幾つもある)の管理人も苦々しく思うほど。


  1. 首長コリール (Skyrim)
  2. 魔術師オンマンド (Skyrim)

【食文化】

気候的な問題で食物を育てるのが難しい環境にあるため、狩猟肉や保存性の高い食べ物が多い(ジャガイモなどはノルドの食材の代表格である)。

食卓ではパンや野菜が不足する分は狩猟した肉や魚で補われる。などの畜産品、そして豊かな山林で狩られた野生動物のジビエ、盛んな漁業による魚、特にホワイト川はで名高い。 (※1)


あとはが大量に消費される。なかでも蜂蜜酒(ハチミツ酒)は、「ノルドの赤子はミルクの前に蜂蜜酒を飲む」と言われる程にノルドの文化と結びつきが強い。 (※1)

作られるハチミツ酒ごとで使われる材料の傾向や飲み頃が異なるらしく、例えばホニングブリューのハチミツ酒は長い熟成ができるが、ブラックブライアのハチミツ酒は果実の風味が残っているうちに飲むのが良いとされる。


加えて、第四紀のレッドマウンテン噴火を逃れてスカイリムに来たダンマーによりアッシュヤムが持ち込まれた関係で、スカイリムにもノルド独自の味付けを施したアッシュヤム料理が生まれているという。


  1. 『The Elder Scrolls オフィシャル・クックブック』(誠文堂新光社)


地理・産業・経済

故郷は、タムリエル大陸の北部地域にあたるスカイリム(Skyrim)。北部を中心に深い雪と吹雪に閉ざされ、東部は険しい山々が広がる。


スカイリムでノルドが働けるのは、高い冷気耐性の賜物であろう。ノルドたちの奮闘の甲斐あって北国ながら農業は盛ん。だがそれでも気候が厳しすぎて食料生産量は足りず、南方諸国からの輸入に依存している。

鉱山も多数あり、ここでもノルドの体力が活躍の場を得ている。古くから漁業の盛んな土地でもあり、過酷極まりない北の海で発達させた高い航海術を誇る。


タムリエルで最高峰とされる世界のノド(Throat of the world)では、グレイビアード(Greybeards)と呼ばれる修行者たちが、太古の昔からノルドたちに伝わっている魔法「シャウト」を継承し続けており、ノルドたちの敬意を集めているとされる。



歴史

神話紀

古代ノルドはネディック(ESO日本語版ではネードと表記される)とも呼ばれ、神話では主神ショールに率いられてアーリエルという神に従うアルドマー(古代ハイエルフ)と戦っている。ショールが何故エルフの神々と戦ってまでニルンの創造に拘ったのか、ノルドの伝承は多くを語らない。だが、比較的ショールに好意的なシロディールの学者は、ショールと彼に賛同した神々は、定命の者が持ちうる希望と知恵、世界がエイドラの失う犠牲に見合うと考えていたのではないかとしている。(※1)


歴史上でのネディックは、アトモーラという北方の大陸の住人として姿を表す。そして年々厳しくなる寒さと、それに伴って内戦が激化する故郷の惨状に嫌気が差した人々が、古代エルフに支配されていた当時のタムリエル大陸に少しずつ移住してきた。

やがてアトモーラの王・イスグラモルが部下を率いてスカイリムに大規模な入植を行い、サールザルという都市を築き、先住民族であるスノーエルフ(のちのファルメル)と共存していた。


しかし、急速に勢力を拡大させていくネディックに警戒心を抱いたスノーエルフの陰謀で、入植ネディックの多くが虐殺されサールザルも壊滅した(「涙の夜」事件)ことから、イスグラモルと生き残りらは一旦アトモーラに戻り、現地から「500人の同胞団」と呼ばれる精鋭部隊と共に帰還。激しい戦の果てにスノーエルフを討ち滅ぼし、同胞団をジョルバスクルの地に駐屯させた。これが後のホワイトラン要塞のはじまりである。


ネディックはアトモーラから動物の姿をした神々の信仰を持ち込んだ。

最も力があった神はドラゴンである。ドラゴンはドラゴンプリーストを通じて民衆に意思を伝えていたが、やがてこの竜教団は次第に圧政を振るうようになっていった。

ついに民衆は反乱を起こし、「竜戦争」という戦いが勃発。長く過酷な戦いの果てにドラゴンは去り、ドラゴンプリーストも死に絶えたとされる。この時代の古代遺跡は、アンデッド化したドラゴンプリーストが後世に至るまで守護している事がある。


他の動物神も次第に人格化して崇拝されるようになり、今日のノルド神話が生まれる。


  1. 『モノミス:シェザールの歌』

第一紀

その後、ネディックは北方の支配的な民族として広がっていき、後にノルドと呼ばれるようになったという。

イスグラモルから数えて13代の王ハロルドは各地のエルフを追ってウィンドヘルムを首都とする大きな国家を建てる。これがスカイリムの誕生とされる。

ハロルドの子孫はハイロックやモロウウィンドにまで領土を広げ、シロディール帝国アレッシア朝の成立にも協力し、ノルド第一帝国と呼ばれる繁栄を迎える。


やがてイスグラモル直系の断絶によりスカイリムは分裂し、王位継承争いと内乱が続く。しかし、ドラゴンを捕らえた伝説で知られるホワイトラン首長であったノルド「隻眼のオラフ」が、スカイリムを再統一して上級王となる。

オラフは後継者を残さなかったので、以後は首長たちの会議「ムート」が上級王を選出するようになる。

そのさらに後、オークが竜王アルドゥインを召喚した事でノルドは滅亡の危機に陥るが、上級王ウルフハースがショールの力を得てアルドゥインを退けている。


第一紀の後半、東方のアカヴィリが来襲し、ノルドは勇戦するも敗北。アカヴィリを止めたレマン・シロディールの武勇にノルドは感銘を受け、忠誠を誓う。以後ノルドはシロディール帝国に協力するようになった。


第二紀

レマン朝が断絶して第二紀になると、スカイリムも東西に分裂する。東スカイリムは第二次アカヴィリ侵略に苦しめられるが、ダンマー・アルゴニアンと同盟して撃退に成功する。この3種族が相互防衛のため設立したのが、エボンハート・パクトである(TESOの時代設定)。


しかし、西スカイリムは協力せず、中立を保った。パクトはブレトンらのカバナント、アルトマーらのドミニオンに抗して三旗戦役を戦うが、勝敗はつかないまま他の2同盟ともども後年解散するに至った。

なおも混乱が続く第二紀末、ノルドにタロスという男が現れて戦勝を重ねていく。後にいうタイバー・セプティムである。


第三紀

タイバー・セプティム(Tiber Septim)とは、タムリエル統一を果たしたシロディール第三帝国・セプティム朝の初代皇帝である。彼はノルドであったとされ、ノルド風にはタロス(Talos)と呼ばれるこの人物は、ウルフハースの力を借りた、もしくは復活したウルフハースその人であったともいう。また、タロスは伝承によるとドラゴンボーンであり、死後に帝国の神の一柱として祀られ、九大神となった。


繁栄を極めたセプティム朝であったが、深淵の暁教団とデイドラの侵攻で致命的打撃を受け、マーティン・セプティムを最後にタロス直系の血筋は断絶した。


第四紀

弱体化した帝国にエルフ至上主義を掲げるアルドメリ自治領が侵攻し、『大戦』が勃発。ノルドの援軍もあってかろうじて帝国はエルフの軍を退けるも、一時は帝都も陥落する大打撃を受けて白金条約に同意を強いられた。

そしてスカイリムにてストームクロークが内乱を起こし、さらにドラゴンまで約千年ぶりに出現する(これがTES5冒頭の事件)。


帝国の初代皇帝タロスがノルドであったという言い伝えは、頭の固いノルドが帝国に従う理由としてよく持ち出される。それゆえTES5において内乱が生じたのは、白金条約によりタロス信仰を帝国が取りやめるよう勧告したことに一因がある。

それを裏で仕組んでいたのは……


信仰

勇猛なノルドの勇者は死した後に『ソブンガルデ』と呼ばれる戦士たちの楽園へ魂を運ばれる等、現実の北欧神話に似た独特な神話体系を持つ。


例えば、エルフ等からはエイドラの裏切り者として忌まれて八大神に数えないロルカーンを、女神カイネ(女神キナレスのノルド版)を妻に持つ神「ショール」(Shor)と呼んでおり、ソブンガルデを支配する神およびノルド神話における主神という扱いにしている。ただショールは死去しているため「主神は不在」の扱いになっている。 (※1) ショールは死去しているので現世に神殿を持たない。だが来世ではソブンガルデに壮大なショール神殿があるとされ、現世でもノルドの思想に大きな影響を与えている。何しろノルド社会においてもっとも重視される美徳は、死に瀕した際に勇敢に戦って死に、ショールが支配するソブンガルデに行くことであるから。(※2) ノルド戦士の口癖、「勝利か、ソブンガルデかだ!」は、この思想に由来する。すなわち戦いに勝てば良し、だが負けて死んでも勇敢に戦えばソブンガルデに行ける、というのである。また現在も、ノルドが誓いをなすあるいは驚きを表現する時に「ショールの髭にかけて」という伝統的な表現が用いられる。


レマン朝以降、帝国に従うようになると八大神(もしくはタロス神を加えて九大神)教を受け入れる。もっともアカトシュの位置付けは微妙である。ノルドにとって竜神は竜戦争以来の敵であり、同じ神とされるアーリエルも宿敵エルフの主だ。一般にはショールの未亡人たるカイネが実質の主神としてもっとも信仰される。カイネは戦で死んだ者をソブンガルデに導くとされ、それ故にノルド戦士から最も信仰される。またカイネは嵐の女神と呼ばれ、権能として風や雨を司る他に竜戦争においてノルドにスーム(シャウト、声の力)を伝えて勝利をもたらしたとされる。スームを学べる修行地ハイ・フロスガーはノルドの聖地として尊敬を受けている。また生まれながらにスームを用いるドヴァキンの力は、歴史上何度か現れたノルドの英雄が備えていた力として尊重される。オラフやタロスらが実在したドヴァキンであったという。


ノルドの神々相当する動物神相当する他の神格解説
タロス  帝国の初代皇帝であるタイバー・セプティムが死後に神格化された存在。全世界を統一した史上最高の英雄にして神でもあるノルドとして、スカイリムでの信仰は極めて盛ん。無敵のタロス!あなたを称賛する!
イスミールタロス「北方の竜」の意味合いを持つ言葉。「イスミールの髭にかけて」と、ショールと同等の表現に用いられるので神を指す語らしい。古代のウルフハース上級王、あるいはタロス、時にドヴァキンをこの異名で呼ぶこともあり、漠然と神的英雄を指す普通名詞に近い。
アルドゥインアカトシュ「世界を食らうもの」の異名を持つドラゴン。アカトシュと同一視する説がある。ノルドの信仰では新しい世界を創造し、その為に前の世界を破壊する恐ろしい神。
ショールロルカーン創世神ロルカーンと同一視される。人間たちに味方して戦い、エルフの神々などによって倒されて死んだとされる神。ノルドたちが行く死後の世界ソブンガルデを統治する「死の国の神」とされ、何度もノルドの窮地を救った主神。
カイネキナレス夫である神ショールと死別した「嵐の女神」。ノルドの戦士たちの信仰対象であり、スゥーム(シャウト)をノルドたちに伝えたとされる。なお帝国式にキナレス呼びするとマジ切れするノルドもいる。
マーラマーラカイネの侍女にしてショールの愛人とされる「多産と農業の女神」。アヌやパドメイとともに創造に関わった存在ニーア(ニール)とも関連性があるといわれている。
ストゥーンステンダールショールの従士と言われる「身代金の神」。アルドメリの神々と戦った戦神で、ノルドに敵を捕虜にする知恵を与えた。兄弟神にツンがいる。
ディベラディベラ「美の女神」。芸術や美学、女性信仰、あるいは性愛の信仰など様々な分派がいる。
ジュナールジュリアノス知識と秘密を司るノルドの神。魔法魔術や学問が担当であるためか、戦士気質であるノルドからはあまり人気がないようで伝わる神話にはほとんど登場しない。
ツン  ストゥーンの兄弟で同じくショールの従士と呼ばれる神。試練を与える神であるが、異国の神々からショールを守って命を落としたと伝えられている。
モーロッチマラキャスオークの神で、「山の屁」「最初のオーク」「オークの父」「偉大なる族長」とも。オークの崇拝するデイドラ、マラキャスと同一視される。戦いを通してノルドに試練を与えるとされており、ハラルド王の子孫を苦しめたとされる。「モーロッチの掟」と呼ばれるルールが存在する。
オーキーモーロッチ、アーケイアーケイの原型とされたりモーロッチの要素を含むと言った諸説あり「借り物の神」ともいう。ノルドの寿命を縮める呪いがオーキーによってかけられたとされ、その呪いをショールがちょうど近くに居たオークたちに肩代わりさせることで呪いが解かれたとされている。死の神でありその司祭は墓地も管理する。
ハルマ・モラハルメアス・モラアトモーラの伝承に伝わる神で、「知識の悪魔」「ウッドランドの男」とも呼ばれるデイドラ。その知識によってノルドを誘惑する存在であり、オーキーやモーロッチと並んで信仰より警戒を成すべき「試練の神々」と呼ぶこともある。

  1. ミカエル・カルクソル修道士著『帝国内の様々な宗派』
  2. スカルデン・フリー・ウィンター『ソブンガルデの夢』

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