ジオ=ヴェガ
じおゔぇが
「…良かったな」
「名前を聞くヒマ できたぜ」
概要
第2十刃・バラガンの従属官(フラシオン)の一人。忠誠心の高い数字持ち(ヌメロス)の少年(※)。
従属官の中でも、特にスピードと体術に秀でる。
※原作では性別不明だったが、アニメで声がついたことで判明した。砕蜂と戦っていることもあり読者の中には彼を女性だと勘違いしていた人も多いであろう。
外見
中華風の白い拳法着のような衣服を纏った、中性的な顔立ちの少年。
瞳は金色で、やや長めの髪は黒色。後ろ髪は一部分だけ更に長く、三つ編みにしている。仮面の名残はサーベルタイガーの頭蓋骨に似ており、サンバイザーのように頭部に直接かぶっている。顔に仮面紋(エスティグマ)は見られない。
仮面の長い牙は普段はちゃんと2本生え揃っているが、本編では戦闘中に砕蜂に片方折られたり、また自分の意志で射出したりしており、実際に2本生え揃っているシーンは意外と少ない。投稿されるイラストではそれを反映してか、牙が不揃いの作品も多い。
性格
外見通りの明朗快活な気性で、戦闘中でも口数が多い。けっこう生意気。
バラガンに対して深く忠誠を誓っており、彼に対しては遜った態度で接する。4人もの従属官が死神に敗れ、苛立った彼の怒気に冷や汗をかく場面も。
しかし敵に対しては挑発的な言動をとり、自らの実力に自信を持った発言が目立つ。そして敵に挑発された際には激昂するなど、やや頭に血が上りやすい面がある。
能力
前述したようにスピードと体術に優れ、高速での近接戦闘を得意とする。斬魄刀は切っ先が折れたように平たい短刀で、逆手持ちにして振るう。時折足技も織り交ぜる。
その実力は侮れず、様子見していたとはいえ砕蜂と渡り合うほどの立ち回りを披露した。
虎牙迅風(ティグレストーク)
解号は「喰い千切れ『虎牙迅風』(くいちぎれ『~』)」
逆手持ちの斬魄刀にもう片方の手も添え、垂直に突き立てることで解放する。
解放後は全体的にシャープなデザインとなり、両足が獣のように変化。顔は額が赤く染まるほか、両頬にそれぞれ3本、爪痕のような赤い仮面紋(エスティグマ)が現れる。両手の甲に2枚、長大化した三つ編みの先に1枚、計3枚の刃が出現し、それらを巧みに振るう。スピードをはじめとした身体機能が飛躍的に向上し、一時は砕蜂を追い詰めるほどの猛攻を見せた。
技
- 虚閃(セロ)
左掌から放つ赤色の閃光。砕蜂に縛道でビル壁に拘束された際、ビルごと破壊して脱出した。
- 双射牙(ミシル・ディエンテ)
仮面の名残である2本の牙を高速で射出する技。これによって砕蜂をビル壁に固定・拘束した。
解放状態で使用したが、恐らく解放前も使用可能。
この他、アニメでは高速移動・”響転(ソニード)”も多用している。
動向
空座町決戦において、バラガンに付き従う従属官の一人として初登場。死神に4人の従属官を殺され、苛立ちを覚えたバラガンの怒りを抑えるような形で砕蜂との交戦を開始する。互いに一進一退の攻防を繰り広げ、両者共に始解と帰刃を開放するまでに拮抗する。
しかしある局面で大前田が乱入し、その隙を突いた砕蜂に「まだ私は本気を出していない」というニュアンスの挑発を受ける。激昂して実践形態を開放するが、直後に宣言通り本気を出した砕蜂から瞬時に『弐撃決殺』されたことによって反応することすら出来ずに(一撃で倒されたような感覚で)敗北。弐撃決殺の効果により消失した。
弐撃決殺されるとどうなるかを読者に体を張って説明した最初のキャラとなった。(因みにアニメではバウント篇の馬橋が初となる。)
元々敵も手加減していたとはいえ、敵が何のパワーアップも変身もしていないのに急激にあそこまで強くなるのは誰も予想できないので彼の敗北は仕方がないといえる。砕蜂を舐めていたわけではない。(例えるなら尸魂界篇の一角が急に尸魂界篇の白哉クラスの強さになったようなものである。)
余談
破面をはじめとしたBLEACHにおける名前がカタカナのキャラクターは、名前の区切りに「・」が使われている。しかしどういう訳か、彼だけはBLEACH内で唯一名前の区切りが「=」。そのため正式な名前表記が認知されづらく、タグ付けも難しくなってしまっている。
pixivの中ではテスラと並び、従属官の中でもイケメンとして扱われることが多い。従属官の中ではイラスト数も上位に位置する。
他の従属官と同じように決して出番は多くないものの、その中性的でありながらヒロイックな風貌により一部のファンから高い人気を得ている。また中の人の熱演もあって声までイケメンとなり、アニメで登場した際には「主人公より主人公っぽい」と一部でネタにされたことも。実際、解放後の姿は味方陣営に居てもおかしくないぐらいの王道的なカッコよさで定評がある。
wikipediaなどの紹介では、他の従属官の紹介文と比べて記述が少なく「あっさりやられた」などの書き方をされることが少なくない。しかし登場時間や戦闘描写はむしろ他と比べてかなり多い方である。というか他の事例を見ればわかる通り、従属官が隊長格と一対一である程度渡り合ったこと自体がすでに賞賛すべき事実である。しかもその相手が得意分野における完全な上位互換であったのだから尚更ともいえる。