LMS(エヴァ)
えるえむえす
概要
読みは「えるえむえす」「らむす」等。
古くはパソコン通信全盛の時代より続いているエヴァンゲリオンの二次創作界では、カップリング表記を伝統的に「L○S(“Love×2 ○○○ Shinji”)」と記すことが多い(例:「LAS」「LRS」)。
このLMSもその一環である……のだが、当作品には頭文字「M」から始まる名を持つ女性キャラクターが非常に多いため、見る者に混乱を招きやすい表記となってしまっている(もっとも、Web小説界隈では後述の霧島マナの事を指す場合が多かった)。
区別をつけるため、キャラによってはLmSやLSMなど分けることもあった(定着はしていない)。
シン・エヴァンゲリオン公開まではアスカやレイとのカップリングを示すLAS、LRS、カヲシンと比べるとマイナーなカップリングのため、用いられる機会は少なかったのだが……。
ちなみに頭文字「M」の名前を持つ女性キャラクターは、現時点では以下の通り。
- 葛城ミサト(出典:TV版本編ほか)
- 伊吹マヤ(出典:TV版本編ほか)
- 霧島マナ(出典:PCゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』ほか)
- 山岸マユミ(出典:セガサターンソフト『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』)
- マリイ・ビンセンス(出典:TRPG『新世紀エヴァンゲリオンRPG NERV白書』)
- 真希波・マリ・イラストリアス(出典:ヱヴァンゲリヲン新劇場版)
- 北上ミドリ(出典:ヱヴァンゲリヲン新劇場版)
以下、各キャラ毎のカップリングの簡単な傾向を記載。
LM(Misato)S
主人公シンジの上司兼保護者、葛城ミサトとのカップリング・コンビ。「ミサシン」と表記される事も。
当作品におけるメインキャラの一人で、初期案ではシンジとの年の差カップルが考えられていたキャラでもある。実際劇中でもシンジへの微妙な感情が見て取れる彼女だが、如何せん29歳という年齢とその立場、そして加持リョウジという正規の(?)相手役が存在する関係上、この組み合わせを扱う二次創作物は薄い本をのぞけばかなり少ない。
大抵の場合、ちょっとエッチでコメディ風味な関係に終始する傾向があるが、ごく稀に極めてプラトニックな関係を描くものも存在する模様。
新劇場版公開後は、不器用な親子関係の延長の様な年の差カップルとなっている作品が増えている。
LM(Maya)S
特務機関ネルフのオペレーター、伊吹マヤとのカップリング・コンビ。
彼女自身はサブキャラながらかなりのファン人気を誇るものの、劇中ではほとんどシンジと絡んでいるシーンは無く(というより、彼女は直属の上司の赤木リツコ以外とはほとんど絡まない)、そのため彼とのカップリング物となると上記のミサトの場合以上に稀である。
余談だが、インターネット以前のパソコン通信時代ではLMSとは彼女とのカップリングを指していた。
こちらも二次創作では、鬼畜で下半身に節操のないシンジに弄ばれたり、ピンクの怪獣に代表されるコメディ風味な関係に終始する傾向がある。
LM(Mana)S
新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンドから生まれたキャラ・霧島マナとのカップリング・コンビ。
「もし綾波レイが(丁度TV版最終話に登場した『“学園エヴァ”の世界におけるレイ』ように)明朗快活な性格の持ち主だったら」という、一部のファンの萌え願望を具現化させたような彼女だが、その人気は非常に高く、彼女を題材にした同人誌やWeb上のファンフィクション小説が数多く作られた。
長らくWeb小説界隈で「LMS」といえば、多くの場合この組み合わせを指していた。
出典作同様、内気なシンジがどこまでも明るく積極的なマナに振り回されるという、LASとはまた異なる路線の王道ラブコメを描いたものが多い。
LM(Mayumi)S
新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impressionから生まれたキャラ・山岸マユミとのカップリング・コンビ。
シンジと極めてよく似た性格や生い立ち・トラウマを抱える彼女とのカップリング作品は、派手さは無いもののしっとりプラトニックな関係を描いた物や、使徒との関わりをもつだけに物語の根幹に関わる重要人物となる内容の作品が多い。
如何せん出典作がセガサターンのみで知名度に欠けるためか、マユミが登場する二次創作物はマナに比べれば少ない。だが、それだけにこの組み合わせを扱う作品とその作者の熱量は高く、シン・エヴァンゲリオンが公開された2021年になっても活動しているサークル、サイトが存在している。中には前世紀から活動している息の長いサークルもある。
更に18禁に限定すると一番割合が多くなるかもしんない。
LM(Mary)S
新世紀エヴァンゲリオンRPG NERV白書に登場するオリジナルキャラ、マリイ・ビンセンスとのカップリング・コンビ。
どんなヒロインか簡単に書くと金髪、アスカ以上の天才科学者、お嬢様言葉で会話してオホホホと笑い、一人称が「わたくし」なキャラクターである。
口調は丁寧だが尊大で高飛車、慇懃無礼で思わず張り倒したくなるような毒舌を吐くというオマケつき。エヴァにはまともな性格のヒロインはおらんのか……。
名前がMで始まるキャラではあるが、名前のスペルは暫定。MARIEとか他のスペルの可能性があるというか、名前も「マリィ」ではなく「マリイ」な点に注意。なお登場作品が作品だけに、知名度はほとんどなくヒロインどころか彼女が登場する二次創作自体ほとんどない。
一応、筆者が知ってる限りでは、彼女が名前だけでも登場する作品は18禁を含めて4作確認しており、3作は今も確認することが可能。消滅している1作が、彼女がメインヒロインとなっている作品だった。現時点ではLMSとしてマリイが登場する作品は皆無だろう。
(※これ以後は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のネタバレを含みます。)
LM(Mari)S
新劇場版から登場した新キャラ・真希波・マリ・イラストリアスとのカップリング・コンビ。
その従来のエヴァキャラ達とは一線を画した破天荒な性格と謎の多い言動から注目を集め、『破』ではシンジへも含みのある態度で接していた彼女だが、シンジとのカップリングを描いた二次創作物は非常に少なかった。
また次回作『Q』では物語の世界観自体が一変してしまった結果、シンジとの関わりもほとんど無くなってしまい、終盤の戦闘でマリがシンジに対して発破をかけるシーンなどはあるが、今後の伸びを期待するのも難しそうである。と、思われていたが・・・
現在は雨後の筍のように彼女を題材にした作品が増え、一番勢いのあるカップリングとなっている。