作品解説
1997年にWindows用ソフトとして発売された。当初はそれ以外の機種での発売予定は無かったが、ファンの要望に応える形でMacintosh版の発売が決まり、さらにセガサターン版、プレイステーション版、携帯アプリ版なども出された。
また、追加エピソードと新エンディングを盛り込んだアッパーバージョンの『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド 特別編』が2006年にWindowsとプレイステーション2用に、更なるアッパーバージョンの『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド 特別編 ポータブル』が2009年にプレイステーション・ポータブル用に発売されている。
ゲームジャンルはマルチエンディングのアドベンチャー。本作で初めて登場した霧島マナは、その人気から 後に『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』ほか各種メディアミックス作品にも登場している。
エヴァンゲリオンの版権はガイナックスから株式会社カラーに移管されているが、当作絡みの権利もカラー側に移ったのか、ガイナックス側に残ってしまっているのかは不明である。
2010年以降になって霧島マナの露出が減ったのは、そうした権利関係の問題が背後にあるのかもしれない。
シンジに愛情を向けるマナの存在により、シンジとアスカの関係をより深く掘り下げた、LASにおいても重要な作品といえる。
あらすじ
ある夜、第3新東京市に突如出現した謎の巨大ロボット。
ミサト宅からでも遠目に分かるほどの騒ぎにもかかわらず、非常事態宣言が出されることはなかった。
その翌日に2年A組に転校してきた少女、霧島マナは初対面からシンジに好意的に接し、積極的にアプローチをかける。
最初は戸惑うシンジも次第にマナに心惹かれてゆき、二人でデートに行くほどの間柄に。
だがその一方でアスカはシンジに近づくマナに嫉妬を募らせ、また不審な行動(NERVへの侵入、極秘であるエヴァの詳細をシンジに問うなど)を見せるマナをNERVに仇なす勢力から差し向けられたスパイではないかと怪しんでいた。
そしてNERVでは、謎の巨大ロボットについてミサトが独自に調査を進めていく。
碇司令含む上層部はこの件について何かを隠しているらしく、また戦略自衛隊も不穏な動きを見せていた…。
本作の主要なオリジナルキャラクター
- 霧島マナ(声:林原めぐみ) - エヴァチルドレン達と同じ14歳の少女。第壱中学校2年A組へ転入してくる。詳細は当該記事を参照。
- ムサシ・リー・ストラスバーグ(声:結城比呂) - 戦略自衛隊に所属する14歳の少年兵。褐色の肌をしている。名前は戦艦武蔵とアメリカの俳優・演出家のリー・ストラスバーグから。
- 浅利ケイタ(声:岩永哲哉) - 戦略自衛隊に所属する14歳の少年兵。名前と声は『特別編』での追加要素。名前は日本の劇作家・演出家・実業家の浅利慶太から。
補足
TVアニメ本編・旧劇場版とは内容や設定の矛盾・差異が多く、作中の出来事そのものが完全にパラレルワールドとして扱われると同時にかなり賛否が分かれる作品となっている。
これはゲーム脚本とゲーム制作総監督のコメントによれば、オリジナル作品とするためアニメ本編を一度も観ず、設定も意図的に無視して作ったことが関係していると見られる。