八葉一刀流
はちよういっとうりゅう
概要
東方出身の剣士である《剣仙》ユン・カーファイによって創設された東方剣術の集大成といえる流派。
ゼムリア大陸西部では見ることが少ない刀、太刀を使用する剣術で、《八葉一刀流》でも一の型から七の型までが存在し、攻撃、防御、速度に秀でた近接戦闘だけでなく、刀や太刀の範囲外及び射程距離外の広範囲と遠距離への戦闘手段も多数あり、更には体術主体の【無手】の八の型や本質を見抜く【観の眼】、自己強化技の【軽功】など剣術以外の技術も存在し、どんな相手や状況にも臨機応変に対応できる万能さを誇る。
《八葉一刀流》の弟子入り後の最初の修行は全ての型の基礎を叩き込まれる。その後に老師がその人物に合った型を授けて、それを主軸に鍛え上げていく。基礎段階の時点で一通りの事が学べ、カシウス・ブライトから「老師の下を離れた時点で“奥伝”に至る道筋は出来ている」と告げられている。
閃Ⅰ開始の少し前から老師の下を離れたリィンはそこから約3年間ほど老師とは会わずに中伝となり、閃Ⅳでカシウスから“奥義伝承の試し”を承けている。(中伝の時に関しては物語以前から実力自体はその領域であったが心がそこまで追い付いてなかった為に修行が中断となった。)
資格順序が“初伝”、“中伝”、“奥伝”(“皆伝”)となる。《八葉一刀流》の場合、他の流派と少し違いがあるようで奥義伝承で【理】に至った時に皆伝となる(他の流派は皆伝してから【理】に至るまで鍛練や実戦を積む形式となる)。また他の流派との違いを挙げるなら後述の【観の眼】、一の型【螺旋】、七の型【無】の特徴から推測すると、最も【理】に重点を置いた及び最適な武術、剣の流派と言える。
東方武術をベースとしているので自然との一体化に重きを置く側面もあり、ユン老師の独自の教えとして山籠りの修行法も存在する。あのリィンをして「相当な無茶を結構やった」と感想が出るほど修行自体はかなりの危険を伴うものだった模様。具体的な例としてリィン曰く「魔獣をけしかけられた。」、「生きるか死ぬかの状況だった。」
(恐らくまだ基礎段階習得の途中の時点で、直ぐに実戦に駆り出されたようなものだと思われる)。
ただその影響もあって五感が常人または同じ武術家よりも研ぎ澄まされ、同時に【観の眼】の精度も上がり、最終的にそれらを合わせた能力は他の流派にはない長所とアドバンテージを身に付けたと言える。
上述のように合計で八つの型の基礎全てを身に着けるという流派の特徴からか八葉一刀流を修めるのは非常に困難であり、作中ではアルゼイド流とヴァンダール流という異なる2つの流派を修めたオーレリアとヴァンダール流に東方の薙刀術を取り入れたオリエ、この二人が他の流派の武術を重ね合わせ独自の技に昇華したことを称えるリィンに対し、オリエは「《八葉一刀流》の使い手なら誰もがそうだと思いますが。」と返し、オーレリアも自身の知識と意見も付け加えてこれに同意している。このことから《八葉一刀流》は八つの流派を修めるような形として見なされていると思われる。ただ後述でもある通りに実際に七つの型を合わせ昇華し、オーレリア達の言葉を借りるなら八つの型を完璧に修めたのは現状リィンのみ。
“武の世界”に身を置いている者達からはかなり知られており、《アルゼイド流》のラウラは帝国最強の武人の1人である父ヴィクターより「剣の道を極めれば、必ず八葉の者と出会うだろう。」と聞いている。歴史は浅いが剣術の中でも最も注目されている流派である。
《遊撃士協会》でも過去にSとA級に《八葉一刀流》の皆伝者が所属しており(のちに一人は復帰)、その存在を認知されている。
一般的知名度は(少なくとも帝国では特に)低い。
【理】
武術においての一つの到達点であり、型の反復や反応、筋力や練気を越えた所にある絶対的な次元。
剣や武術の戦闘のみならず戦略や戦術などの頭脳戦やその他の様々な分野にも精通し、あらゆる物事の本質を捉え、識るだけでなく自在に操る事のできる“究極の境地”。 武術の達人(《剣聖》クラス)らはこの【理】の領域に至っている者が多い。
また【修羅】という【理】に似た力が存在し、上述のような他の事柄にも使えるかは不明だが戦闘力そのものは【理】に匹敵する力を秘めている。
この領域に至った者の戦闘力は作中でも人類最強クラス(個人の程度の差はある)の強さになり、単純な戦闘力では超人的な力を持つとされる《聖杯騎士団》の《守護騎士》達を上回る程(第1位のセルナートのみ互角に対抗できる実力を誇る)。
【聖痕】のような異能系統と違って素質があればこの領域に至れるが、こちらも常人では一生掛かっても辿り着けない境地と言われている(リィンはこの領域に至る前に“剣の至境”を垣間見てる)。
またこの領域に至っても修練、鍛練を積み重ねれば、より研ぎ澄まされ、この領域をより深く理解し、更なる境地を目指せ、己をより強く高める事ができる。
《八葉一刀流》では現状判明しているのはユン・カーファイ、カシウス・ブライト、アリオス・マクレイン、リィン・シュバルツァーの四名がこの【理】の領域に至っている。
【観の眼】
あらゆる一切の先入観を廃し、物事の本質そのものを見る事ができる技。気配察知などにも応用することができ、リィンはこの技術で高い察知能力と感知能力(両方とも【眼】を使ってない通常状態)に併用して更に強化しており、結果とてつもない射程距離と範囲、精密な精度を誇る能力になり、作中でも様々な人物達からその感知、察知能力は驚愕されている。他にも姿を消した存在も捉える事が可能。本来の使用法もミュゼに対して元々の観察、洞察力の高さに【観の眼】を組み合わせることで彼女の本質を具体的に見抜いて、“異能”の詳細まで当てている。他には思考も読み取る事ができる。
ユン老師の場合【千里眼】と呼ばれる程の力を持ち、実際に老師の手紙の内容が数年も会っていない上に遠い土地にいるのにも関わらず、リィンの細かい状況と状態をまるで常に見ていたかのように物事を把握していた。
ただしカシウス曰く「半分は多分ハッタリだろ。」との事。
だが『創の軌跡』の約1年後のエピソード「創まりの先へ」の内の一つ「もう一つの温泉郷」にてユンの【観の眼】の正式名称と思われる【天元眼】という単語が登場。そのエピソードの内容から、より上述の能力の信憑性が高まった。そしてシズナの【観の眼】は【天元眼】に近づいてると言っていい程に高い能力を発揮している。
この事から【観の眼】は使用者自身の能力や素質、この技の熟練度によって効果が変わってくると思われる。
作中での説明から、ある種の“未来予測”のような能力も兼ねていると言える。
またその特性故に直接戦闘や、その他に戦術、戦略眼としても利用する事ができる。
上述の【理】に近づく技でもあり、その【理】と合わせれば、より高い能力を発揮する。
【軽功】
気を練り上げて“闘気”を解放する自己強化及び身体強化の技能で精神を統一し、“無我の境地”に達する。他の武術の達人も同じまたは類似する技能を習得している。カシウスのものは【麒麟功】という名称でヴァンダイク、リーシャも同じ物を習得している。
八葉一刀流で習得しているのはカシウス、アリオス、リィンの三名で、全員がユン老師の直弟子で《剣聖》に至った人物達ばかりである。この事からユン老師も同じまたは類似する技能を習得していると思われる。
また【軽功】程ではないにしろ一部(若しくは全て)の型は“気”を練り込んで使用していると考えられる(特に八の型)。
リィンの場合、これよりも遥かに強い力をもたらす“神気”があるので他の習得者達とは違い、実戦では使用していない。
《剣聖》
《八葉一刀流》の“奥義伝承の試し”(ユン老師又は他の《剣聖》クラスが代行で相手を務める)で【理】に至り、一から七の型のどれかを極め修めたら皆伝者となり《八葉一刀流の剣聖》と呼ばれる達人になる。また師範代としての資格も得る事になり、弟子を自由に取ることが可能になる。
今までの軌跡シリーズに登場した《剣聖》はカシウス・ブライト、アリオス・マクレイン、リィン・シュバルツァーの三名でカシウスは八葉一刀流最初の《剣聖》。アリオスが二人目で、皆伝した型が由来と思われる《風の剣聖》という異名で呼ばれている。二人目以降は差別化を図る為一文字を冠する形式を採っている。三人目はリィンであり、今の所は事実上最後の《剣聖》で、ユン老師の直弟子の《剣聖》としては最後となる。まだ何の《剣聖》か決まってなく《灰/閃/暁/零》の四つが有力候補となっている。
また上述の通り老師の直弟子の《剣聖》達は【軽功】を習得している。
《剣仙》
【八葉一刀流》の創設者で最初に八葉一刀流で【理】に至り皆伝したユン老師の異名《八葉一刀流の剣仙》。
ユン老師の《最後の弟子》で《八葉一刀流の後継者》でもあるリィンもいずれこの異名がつく可能性がある。その場合二人目以降の《剣聖》と同じく一文字を冠する形式になると思われる。
また上述にあるように《剣聖》と同様【軽功】を習得していると思われる。
型の種類
《八葉一刀流》は他の流派と違って様々な型の系統が存在する(厳密には系統自体はあるようだが八葉よりもそこまで数が多い訳ではなく、その上に八葉一刀流は各系統それぞれの型が“極みに至っている”と評される。また剣の型ごとに“立ち振舞いが大きく異なる”との事)。
上記にもある通り全員が全ての型の基礎を学び、そこから直弟子は老師に託された型を鍛えていく。その為に託された型以外の型も使えるがあくまでも基礎レベルで実戦では余り使わない(使えない)。
ただし例外もあり、カシウスは一の型(主軸)と七の型の2つを授かりその内一の型を皆伝している。七の型も皆伝程ではないが少なくとも実戦で扱える位の技量はあると考えられる(恐らく最初に一の型を皆伝した後に老師からまた授かったのが七の型の可能性がある)。
またリシャールも五の型の皆伝者ではないカシウスから基礎を学び、独自に改良した五の型を扱い《剣聖の後継者》といわれるレベルまでになっている(【理】には至ってない)。
この事から自身が会得している型以外の応用や派生、その強化技及び上位版の剣技は理論上は知識として知っていると考えられる(使えるかは別。普通は得意とする型を最優先するので、それ以外は上の通り実戦レベルには達してない。後述のリィンはハッキリ言えば“特殊ケース”と言える)。
リィンの場合はユン老師が《真の八葉の一刀》(八葉一刀流の後継者)とする為に七の型を授けたが同時に八の型を徹底的に鍛え上げている。後にリィン自身が七とほぼ同等に近いといえる位に独自に一の型から六の型までを全て鍛えあげており、カシウスやアリオスとは違い実戦で積極的に使用している(カシウス曰く「全ての型に触れつつ、《無》の先を極めんとしているだろう」)。
ユン老師も開祖であるためリィン同様全ての型を扱える。
《剣聖》クラス(【理】クラス)またはそれに近い達人クラスが鍛える、極めると“真”及び“極”(リィンの“極”は別で、“烈”が他のキャラクターで言う“極”以上に該当する位置)が付くか別名に変化もしくは追加で名が付く。(例えば《アルゼイド流》皆伝者のヴィクターの技は全て“真”(“極”)がついている。)
“奥義”も同様に鍛え上げれば“絶技”などに変化する。
リィンの場合【神気合一】【鬼気解放】【冥我神気合一】【無想神気合一】でそこから更なる発展した独自の技が使える(技に“滅”や“極”が付くなど)。炎系統は“黒炎”となり、それ以外は“紅黒”のオーラを纏い放つ。
変化例=【裏疾風】⇒【鬼疾風】
【神気合一】(“鬼の因子”消滅Ver)の時は紅色の“焔”のオーラとなり、【無想神気合一】の時は橙色も加わって焔のオーラが強くなり、更に稲妻を纏うようになる。
リィンは創にて“イシュメルガの因子”を失った“神気”で“真”の先である“烈”を編みだし、のちに“神気”なしで使用可能にしている。
イシュメルガ=リィンは血のような色をした斬撃を放つのが特徴。
一の(壱ノ)型【螺旋】[螺旋撃]
皆伝者 | 《剣聖》カシウス・ブライト |
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《八葉一刀流》の始まりの型であり、自身の回転を利用して渦巻く炎を生み出す強烈な一撃を打ち込む、パワー、破壊力重視の技。
この型の特徴である【螺旋】は全ての武術の基本であり応用でも有るらしく、「【螺旋】を極め、【無】を操る者が全ての武術の極みたる【理】に至れる」との事(【螺旋】を極める)。またそれから派生する技は星の数程と言われている(実際にリィンは上述の特徴以外にも防御に応用して相手の攻撃を捌いている。他にも使用者自身が回転して螺旋状のオーラを自身に纏った応用もあり、こちらは一種の純粋な防御壁=バリアのような効果も発揮すると思われる)。
ちなみにこの言葉には後述の七の型【無】の特徴も含まれてる。
この技を極めたら【真・螺旋撃】となる。そしてその先が【烈・螺旋撃】(強化されてない場合は“神気”の時に変化。後述の他の型も同様)となる。【神気合一】と【鬼気解放】で派生強化の【滅・螺旋撃】と極限強化された【極・螺旋撃】になる。【冥我神気合一】と【無想神気合一】時も“滅”、“極”に変化するが同じ名称でも技の強さが桁違いに進化する(後述の他の型も同様)。
カシウスが使う鳳凰のオーラを纏った棒術の回転技【鳳凰烈波】やそれ以外の棒術にもこの型の特徴を取り入れ、利用していると思われる。
二の(弐ノ)型【疾風】[〃]
皆伝者 | 《風の剣聖》アリオス・マクレイン |
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神速のスピードで移動して斬り刻む機動力を主体とした型で、集団戦に秀でた技である。この技を極めたのが秘技【裏疾風】。一度斬りつけた後に追い撃ちで衝撃波を放つ。閃Ⅲ以降のリィンは他の型と合わせ技で行い、衝撃波の代わりに六の型【緋空斬】を放っている。またリィンとアリオスは【裏疾風】をそれぞれ強化、発展させており、リィンはより速さと威力を重視した【烈・裏疾風】に、アリオスは分け身を行い、攻撃範囲を広げ手数も増やした【裏疾風《双》】に改良している。【鬼気解放】で派生強化のリィンのオリジナル技【鬼疾風】になり、極限まで達したら【極・鬼疾風】になる。【冥我神気合一】で【滅・鬼疾風】、【無想神気合一】で【極・裏疾風】に進化する。
イシュメルガ=リィンは【鬼気解放】を遥かに超えた力で放つ上位版の【百鬼斬】と言う技を使用。
アリオスはこの型の奥義と思われる【終ノ太刀・黒皇】が使え、空高く飛び上がって極限まで高めた剣気を、地上へ突き立て凄まじい暴風を引き起こす技となっている。同じく使用する高速剣技【風神烈破】(創ではこれを極め、【極・風神烈波】に変化)もこの型から来ていると推測される。
他には【弐ノ太刀・荒神天衝】(強化版は《魁》がつく)と言う高速で攻撃した後に大嵐を発生させて、その中に自身も入り、追撃で竜巻のような斬撃を飛ばす技も存在する。
三の(惨ノ)型【業炎】[業炎撃]
皆伝者なし
業炎を伴う渾身の袈裟斬りを両腕で行う、腕力を重視した型で、斬ったその場と周囲から炎が吹き出る範囲が広い技。これを極めたであろうと思われる技が秘技【龍炎撃】で剣に纏っている炎が龍の形となっている。【神気合一】の時は【滅・業炎撃(龍炎撃)】となり、未使用だが仮に【鬼気解放】の時に使っていたら極限の【極・龍炎撃】になったと思われる。創では未使用だが【龍炎撃】の強化版である【烈・龍炎撃】も使用可能と思われ、【冥我神気合一】と【無想神気合一】でそこから更なる進化を果たす。
四の(肆ノ)型【紅葉】[紅葉切り]
皆伝者なし
抜刀してすれ違いざまに相手を斬りつける剣速重視の型。極めると【真・紅葉切り】となり、【神気合一】時は【滅・紅葉切り】に変化する。未使用だが【鬼気解放】時は極限まで高めた【極・紅葉切り】になると思われる。創では未使用だが、強化型の【烈・紅葉切り】も使用可能だと考えられる。【冥我神気合一】と【無想神気合一】でそこから更なる進化を果たすと思われる。
その剣速は優れた精密さを誇り、音を立てずに頑丈な南京錠を容易く破壊するなど隠密行動にも役立つ。
五の(伍ノ)型【残月】[〃]
皆伝者 | なし(皆伝ではないがアラン・リシャールがこの型をアレンジした使用者。達人クラスの実力者) |
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居合の構えから抜刀する防御、カウンター主体の型。またリィンが八の型【無手】で使用したことがある。この技の極みは恐らく秘技【桜花残月】(主な使用者のリシャールがアレンジした五の型の使い手であり、リィンも基本的にヴァリマール搭乗時しか使わない為。ただアレンジと言っても多少らしく、名称は変わってないと思われる)。またリィンの【無仭剣】の時は太刀を逆手にして跳躍上昇して斬擊を行っている。
【鬼気解放】で使っていれば極限の【極・(桜花)残月】になると思われる。こちらも推測だか【桜花残月】の強化先が【烈・桜花残月】で、【冥我神気合一】で進化した【滅・桜花残月】になり、【無想神気合一】で更なる“極”に進化する形になると思われる。
六の(陸ノ)型【緋空】[緋空斬]
皆伝者なし
燃え盛る斬撃を遠くにいる相手に一直線にして放つ遠距離重視の型。極めた時は【真・緋空斬】になる。【神気合一】を使えば【滅・緋空斬】、【鬼気解放】で極限にしたのが【極・緋空斬】となる。“真”の強化版が【烈・緋空斬】となり、そこから【冥我神気合一】と【無想神気合一】で更なる進化を遂げる。
イシュメルガ=リィンは【鬼気解放】を遥かに超えた力で放つ上位版の【紅蓮刃】と言う技を使用。
またリィンは本編で斬撃波を分裂させて複数の敵に向けて放つ戦法も披露している(動作は同じく1振りだけで、最初は通常の斬撃波と同様だが、その途中から敵の数に合わせて分裂する流れになっている)。
作中ではおこなわれてないが連続で放つ事も可能だと思われる(【光破斬】がある意味該当する=十字の斬撃破を二工程で放つ)。
七の(漆ノ)型【無】[無想覇斬]
皆伝者 | 《灰/閃/暁/零の剣聖》リィン・シュバルツァー、《剣仙》ユン・カーファイ(推測) |
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《八葉一刀流》最後の型(剣術として)で剣に業火を纏い一瞬の居合いで無数の斬撃(最初の一太刀を当てた後に納刀後、発生する)を浴びせる型。威力、高速機動、広範囲、手数とあらゆる要素が詰まっており、更に無数の斬撃を自身を中心にして、その周囲に展開したりもできるので防御としての役割も備えている。
【鬼気解放】時にはリィンオリジナルの技【鬼神覇斬】に変化。暴走ヴァリマール第二形態の時にしか使わなかったので、鍛え上げて生身の戦闘で使っていれば極限に達した【極・鬼神覇斬】になると思われる。創では未使用だが強化型の【烈・無想覇斬】が使え、またそこから【冥我神気合一】で【滅・鬼神覇斬】、【無想神気合一】で【極・無想覇斬】に進化を遂げると考えられる。
この型の派生とも思われる【七ノ太刀・落葉(刻葉)】があり、高速で移動して何度も斬りつけた後に一閃して納刀した直後“無数の斬撃”が発生する。【刻葉】の時はより高速の速さで動き、更に分け身で分身を生み出し、更なる斬撃の数を浴びせる。また【神気合一】(“鬼の因子”消滅Ver)では強化版のリィン専用技の【閃ノ太刀・刻葉】に進化する。“因子”が存在した時の【神気合一】時にはリィン専用の【灰ノ太刀・滅葉(絶葉)】に強化され、【鬼気解放】では上位版の【終ノ太刀・黒葉】になる。【絶葉】と【黒葉】にも分身が発生し、纏う炎が黒炎となる。この【黒葉】もリィン専用の技である。また【冥我神気合一】では【黒葉】が【終ノ太刀】ではなく【灰ノ太刀】になっているが上位版の技であり、【無想神気合一】の時はそこから進化した専用技の【終ノ太刀・天葉】に変化する。より強大な炎と稲妻が発生し、相手を圧倒する。落下する葉の色も【鬼の力】が変わる度に変化し、通常、“神気”は濃いめの緑。“鬼気”、“冥我”は紅、“無想”は黄緑に変化する。
閃Ⅱで使用した【終ノ太刀・暁】も七の型の奥義のひとつである(理由は相手の背後に回り込んで連続で斬り込んで、納刀した後に七の型固有の“無数の斬撃”が発生している為。また斬り方と剣閃の形が七の型の特徴と一致している)。
上の一の型の【理】に対する説明にこの型の特徴も入ってる(【無】を操る者)。
また森羅万象、明鏡止水、心頭滅却を体現及び最も重視した型である。
その他に“無”の呼吸法と言う物があり、呪いの影響が消えた【神気合一】をリィンが自在に力を引き出す為に使用している。本来の使用法は不明だが、ユン老師からリィンにだけ授けた技能の模様。
《八葉一刀流》最高難易度の型で【理】に至るのが他の型より更に遠い。そしてこの型を極め皆伝に至ると《八葉一刀流の後継者》(真の八葉を完成させる一刀)となる。
この事から《八葉一刀流》の中でも最強の型とも捉えられる。
“無明の闇に刹那の閃きをもたらす剣”といわれている(『閃の軌跡シリーズ』の“閃”はこの型が由来でリィンが“帝国ひいては世界の闇を一閃”するという意味を表しており、実際に世界に闇=呪いをもたらした元凶をリィンが“一閃”して消滅させて世界を救っている)。
皆伝者のリィン・シュバルツァーは厳密にはこの型の皆伝者というより全ての型を鍛え合わせ七の先に発展させ、更なる極みへ到達して皆伝した為に《七を超えた皆伝者》、別の言い方に変えると《真の八葉一刀流の皆伝者》、《八葉一刀流の全ての型を極めた皆伝者》とも捉えられる。
ただリィンはそこから先の「更なる深奥」を目指している事が創の過去のエピソード(帝国の武術大会)でオーレリアから言及されている。
《八葉一刀流》【奥義(絶技)・無仭剣】
八葉一刀流―七の型【無】の秘奥義にして全ての型を組み合わせ、七を超えた先に到達した《真の八葉》を極め完成させた秘奥義。流れるように綺麗で力強く、超高速で全ての型を鮮烈に織り成す斬撃。
《八葉一刀流》の真価たる一刀。
全ての型に存在する【終ノ太刀】(奥義で最高クラスの位置)をも凌駕する《八葉一刀流》の集大成にして究極最終奥義とも言える、リィン・シュバルツァーの剣技である。
発動する順番は掛け声と共に
- 壱・壱ノ型【螺旋撃】
- 弐・弐ノ型【疾風】
- 惨・惨ノ型【業炎撃】
- 肆・肆ノ型【紅葉切り】
- 伍・伍ノ型【残月】
- 陸・陸ノ型【緋空斬】
- 漆・漆ノ型【無想覇斬】
の順に繰り出し、最後に納刀した後に蒼い“八葉の紋章”が浮かび上がり更なる強力な【無想覇斬】の斬撃と巨大な衝撃波が同時に放たれ、無数の葉が乱れ飛び交っている。【鬼気解放】で極限に昇華した【絶技・無仭剣】に進化。繰り出す型が全て“極”系統の技になり、“八葉の紋章”なども含め紅黒色のオーラと黒炎に変わる。
その技の威力は《八葉一刀流》の中でも絶大といえる威力を誇る。
『創の軌跡』にてリィンは【無仭剣】を更に極め強化し、それぞれの型を“烈”で放つ【真・無仭剣】(最初は“神気”で発動させていたが、後に“神気”無しでも使用可能になる)を開眼し、最後の一刀以外は後述の【無仭剣】の発展、完成系の一つと言える【廻・無仭剣】に互角に打ち合える力を発揮した。
【冥我神気合一】では【鬼気解放】の時を超える【滅・無仭剣】に進化する。止めの一撃にしか放ってないが、その一太刀は【廻・無仭剣】を突破し、イシュメルガ=リィンを大きく消耗させ、彼が着けていた仮面を砕いている。
イシュメルガ=リィンが放つのは上述でも説明した【無仭剣】の完成系の一つである【廻・無仭剣】。【鬼気解放】で放つ【絶技・無仭剣】の発展版と言える奥義で、《剣聖》の力とマクバーンの“異能”と遜色無い程にまで高まった【鬼の力】で繰り出す究極の【無仭剣】。“八葉の紋章”と炎やオーラは全て血の色と評せる緋色に変化している。
例えるなら“闇”、“陰”を突き詰め、極限を超えた【無仭剣】と言える。
【無想神気合一】の時は“鬼気”の時と同じく名称は【絶技・無仭剣】。ただ名称は同じでも威力は桁違いに上がっており、炎が強まり、紅と蒼の稲妻を纏い放ち、紅に橙色を混ぜたオーラに変化し、“八葉の紋章”も橙色になっている。イシュメルガ=リィンの【廻・無仭剣】とは反対にこちらは“光”、“陽”を突き詰め、極限を超えた【無仭剣】と言える。
イシュメルガの力に打ち勝った【無想神気合一】の状態で放つ奥義なので、威力は“廻”を凌駕するまでに昇華した終極の【無仭剣】である。
この技を使用する時に現れる空間はリィンの【鬼の力】が変化する度に変わっており、通常は蒼い水面にリィンの周りに水しぶきのような物が浮かんでおり、“鬼気”、“冥我”、イシュメルガ=リィンはそれらが紅に変わり、【無想神気合一】の時は橙色に変化し、稲妻が発生している。
映像では順に型を繰り出しているが、上述の通り“眼にも見えない超高速”で発動しているのでリィン以外の者には「一撃一刀」と認識されている。作中でも「一刀」と発言があるので、実際は一瞬の内に全ての型を同時に放っている状態=“それを集約した一刀”と言う認識が正しいと思われる。
前口上は「万物流転―《無》は《有》にして、《有》はまた《無》なり!」
締めの口上は「(奥義or絶技・)八葉一刀・無仭剣!」
【無想神気合一】
《八葉一刀流》―七の型【無】に属するリィン専用のオリジナル技。
マクバーンと同等といえる程にイシュメルガと一体化したリィンが【神気合一】に仲間達との絆、想いと《騎神》と《聖獣》達の加護とヴァリマールに吸収された不死の《起動者(ライザー)》達の力を集約し、そこに八葉一刀流―七の型を合わせ発展強化した、いわば《八葉一刀流》に昇華した完全版【神気合一】。
その力は凄まじくドライケルス(オズボーン)でも成し得なかったイシュメルガをはね除けて、分離に成功してイシュメルガを今いる次元に弱体化した状態で実体化させる程である。
戦闘では使われなかったが【鬼の力】=“イシュメルガの因子”(一体化時はイシュメルガそのものになる)+“リィンの潜在的なモノ”の結果のイシュメルガの部分を上記のイシュメルガを上回る力で代用しているために従来の【神気合一】やその上位版である【鬼気解放】とそこから更に強化され、マクバーンの“全部”に匹敵する“イシュメルガと一体化した”【鬼気解放】及びイシュメルガ=リィンを超える力になると思われる。
この経緯から《八葉》の技でもあるが、様々な人物達の力や《二至宝》(六体の《騎神》)とそれを守護する二体の《聖獣》の力を加えた“異能”でもある。
“イシュメルガの因子”を失った以降の【神気合一】も、因子を発動トリガーとしていた時とは違い、七の型の“無”の呼吸法で発動しているので間接的に七の型に該当してる。
『創の軌跡』にて【無想神気合一】は【神気合一】の“更なる境地”である事が言及されており、Ⅳの後にリィンはこの技が使えなくなっている。上記の様々な力を集約している為か、リィン曰く「流石にそう易々と使えるものではない」と述べている。しかしイシュメルガ=リィンとの最初の戦闘でイシュメルガ=リィンの同化を利用し、そのイシュメルガと“一体化した力”を引き出す“神気”の新たな境地【冥我神気合一】を会得し(“無想”には及ばないが、イシュメルガ=リィンに匹敵する)、更にもう一人の己との邂逅を経て“無念無想の境地”に至り、完全に修得した。
【神気合一】以上かつ橙も加わった紅の“焔”のオーラを放ち、紅と蒼と橙の稲妻を放出し、それをオーラと共に全身に纏う。太刀自体も稲妻を纏い強化されており、各系統の型も稲妻を放ち炎系ならより色強く、【疾風】系統などはオーラが橙色に変わっている。この効果の為に型それぞれの技自体も格段に上昇している。
その力は上記の通りイシュメルガを上回る力を発揮する。
『黎の軌跡』の時間軸ではリィンの代名詞と言える位に世界に広まっており、帝国の《剣聖》の“絶招”と認知されている。
前口上は「彼は我、我は彼···なれど汝は我等に非ず···」
締め口上は「八葉一刀流、七の型《無》―無想神気合一!」
八の型【無手】
剣が無い時もしくは使わない時に扱う体術主体の型。掌底による打撃や“勁”といわれる物を使った技法などがあり、後者はリィンがミュゼに対し使い、腕を拘束された状態を流れるような動作で振りほどいている(重心、気を利用した技だと思われる)。またリィンはこの型で五の型【残月】を使った事があり、ある程度は他の型の技が使える(応用できる)模様。メイン技は【破甲拳】という渾身の力で相手に叩き込む技で内側にもその衝撃が伝わる威力がある。剣術を含めれば《八葉一刀流》最後の型となる。リィンは七の型以外ではユン老師から徹底的に叩き込まれたのがこの型で他の兄弟子達よりも鍛えられた模様で、【軽功】もこの型の派生だと思われる。
【(ノ)太刀】
《八葉一刀流》の型それぞれを派生した技にあたると思われる剣技。全ての型に存在し、【太刀】を七の型で使うなら【七ノ太刀】となる。また【終ノ太刀】と呼ばれる物は八葉一刀流の中で最終奥義(一つの型に複数はある模様)に分類されると考えられる。
他に【焔ノ太刀】、【蒼炎ノ太刀】、【相ノ太刀】、【連ノ太刀】、【閃ノ太刀】、【灰ノ太刀】などがある(リィンのみ使用)。
【焔】と【蒼炎】はその名の通り焔を宿した技で後者は蒼の炎を発現する。【相】は二人組で放つ技である。【連】も連携技で放っているが、どちらかと言えば最後の止めみたいな扱いで、本来は単独で発動できると思われる(寧ろ元々単独技と考えられる)。
【連】の技は【箒星】(【連】系統の内の一つと思われる)と言う名称で、最初に抜刀して攻撃し、更に架空斬りを行う。その際上空から無数の星のエネルギー波が連続で広大に降り注ぐ、遠距離と広範囲を兼ね備えた技。
【灰ノ太刀】と【閃ノ太刀】は【鬼の力】を使用した時に変化し、前者は“鬼の因子”があるので“陰”、後者は消滅したので“陽”に変化した系統関係である。
またこの【太刀】に似た、型の派生と思われる【烈破】という系統がある。
【相ノ太刀・蒼覇十文字斬り】
リィンとクロウの連携技。ヴァリマール、オルディーネ搭乗時に使用。始めに高速で移動しながら二人で相手に攻撃し、その後にクロウ(オルディーネ)は突き、リィン(ヴァリマール)は斬撃を浴びせて更に【無想覇斬】と【デッドリークロス】を発動して最後に巨大な十文字の衝撃波が相手を襲う。
《八葉一刀流》の技であるが連携前提のリィンのオリジナル技でクロウと共に編み出した奥義である。
その威力は《結社》の《神機》二体を同時に一撃でバラバラに破壊する程の威力を誇る。
またこの上位版といえる【蒼覇無想十文字】が存在し、創で使用している。二至宝が融合した《ゾア=ギルスティン》相手にかなりのダメージを与えている。
上記の数々の剣技以外にも応用、派生された様々な剣技が存在する。
使用者
《剣仙》ユン・カーファイ
《八葉一刀流》の開設者にして《八葉一刀流》初の【理】に至った皆伝者の剣士。弟子達からユン老師と呼ばれている。
本編では回想として『閃の軌跡シリーズ』から登場。Ⅳで顔が初めて明かされた。
大陸中を自由気ままに放浪し、リィン曰く「どんな事があっても老師なら大丈夫(意訳)」、「俺なんかが心配する事自体がおこがましい(意訳)。」とのこと。
様々な人達と面識があり、ヴィクターを始めヴァンダイク元帥とも友人関係でリィンの義父テオ・シュバルツァーとも深い付き合い(飲み仲間)。リィンの故郷ユミルにかなり滞在または訪れることがあり、饅頭や折鶴といった東方由来の文化をユミルに広めている。またユミルの土地の住民ともかなりの交流があり、中にはリィンが弟子入りした経緯がある為か自分も弟子入りしたいと望む住民(小さい男の子)がいたりする(弟子入り自体は老師が軽く流して断ってる。余談だがその子は老師が中々ユミルに戻らないので《剣聖》になったリィンに弟子入りを志願した。結果はリィンに諭され、まずは精神面の剣の在り方=“心意気”を身に付けるように助言を貰い、実行している)。
【鬼の力】を制御する為に弟子入りしたリィンのその才能と潜在能力を見込んで自身の《最後の弟子》に迎え入れ、そして自分の後を継ぐに相応しいと考え《八葉一刀流の後継者(真の八葉の一刀)》にするために【鬼の力】の制御と同時に《後継者》としてリィンを鍛えた(七の型を託した=授けた)。
実力はヴィクター・S・アルゼイドと同等である。また【観の眼】が【千里眼(天元眼)】と言える位に極まって優れており、常にリィンの状況や状態を当てていた。
(リィンと老師は3年近く会っていない。)
自身の弟子達の行く末を心配しており、特にリィンにはその身に宿る【鬼の力】と出生の謎と過去、少なくとも今の所の描写では他の弟子達より長く共に過ごしてきた為に目を掛けている模様。
リィンも老師の教えに支えられ、その事を大切にし、心に刻んでいる。
閃Ⅲでは大陸東部に滞在し、龍脈が枯渇して人の住めない不毛の地と化している状況をリィンに手紙で伝え、その際にリィンに自身の《最後の弟子》にして《真の八葉》の詳細と激励の言葉を送る。更に半年後に帝国に行き“奥伝”を言い渡すつもりだったが、リィンの状況などや自身の都合(帝国情報局の追跡など)もあり、閃Ⅳで弟子のカシウスと連絡を取り自分の代わりに強力になった【鬼の力(鬼気解放)】の制御に成功し、試練の資格を得たリィンの奥義伝承の立ち会いを託している。
だがそれを最後にリィン及び他の弟子達との交流が途絶えてしまう。話を見る限り1年以上は行方知らずになっており、全く連絡が取れない状況の様子。
《八葉一刀流》の開祖、 生みの親であるため自身の《最後の弟子》であるリィンと同様に《八葉一刀流》の全ての型が使える。
メインもしくは皆伝していると言える型はリィンの目標、説明と型の特徴から七の型を皆伝したと思われる。但しリィンのように全てを取り込んで、それらを合わせ、発展させた訳ではなく純粋に七の型だけを皆伝したと考えられる。
しかし七の型の皆伝が八葉の「真の完成」(※)と言われているので、八葉がまだ完全に流派として完成されてない時か、もしくは七の型だけが完全に完成されてない時(七が【理】から「最も遠い」と言われるので、この時の場合だと他の型と難易度は“同列状態”と考えられる)に【理】に至った可能性がある。
これならば老師の言ってる事やリィンの説明に一応辻褄は合う。
ただ、上にある通り開祖ではある為リィンと同じく全ての型は皆伝レベルと遜色ない領域にあると推測される。
※またこれとは別に《八葉一刀流》を受け継ぎ、“完成させる”事については他にも事情(七の型もその内の理由のひとつだが、あくまでも全貌の一端の内である可能性など)があるようで、リィンはその言葉の真の意味をユンから語られる事を望んでいる。
《(元)剣聖》カシウス・ブライト
奥義・ 鳳凰烈波!
《八葉一刀流》最初の《剣聖》で一の型【螺旋】の皆伝者。他にも七の型も授かってる(皆伝ではない)。
戦闘力と知力共に優れており、【理】に至る達人。しかし現在は剣を捨て友人ダンの棒術をベースに八葉(螺旋メイン)を取り入れた戦法を行っている。それでも凄い達人だが他の《剣聖》クラスには劣る。
ユン老師との出会いは老師が軍の師範代の講師としてやって来た時に出会った。
閃Ⅳでユン老師の代役でリィンの《八葉一刀流》“奥義伝承の試し”の相手をする。その際にリシャールから借りた刀を使用。リィンが打ち勝つべき自分自身の役割を果たし、リィンに八葉一刀流“奥伝”《剣聖》の称号を授ける。その際《剣聖》、老師の《最後の弟子》となるリィンに対して助言をしている。
《風の剣聖》アリオス・マクレイン
絶技・黒皇剣!
《八葉一刀流》二人目の《剣聖》でニの型【疾風】の皆伝者。知力ではカシウスに劣るが剣術や戦闘力ではカシウス以上で《剣帝》レオンハルトと互角の実力を持つ。【理】に至っており、先の知力もあくまでもカシウスと比べた場合であり、能力自体はかなり高い。
レオンハルト同様分身を生み出す【分け身】を習得している。
ユン老師との出会いは今の所不明。
『創の軌跡』では過去のエピソードの帝国での武術大会でリィンと初対面を果たしている。【神気合一】の力に悩むリィンにその力を使わない意味を問いかけたり、自身も最近まで悩みを抱いていた事を明かしたり、【神気合一】の先の境地を見抜いた上にリィンに今後の在り方についてアドバイスを授けている。
リィン・シュバルツァー
万物流転―《無》は《有》にして、《有》はまた《無》なり―――八葉一刀・無仭剣!!!
八葉一刀流―七ノ型《無》―――無想神気合一!!!
《八葉一刀流》三人目にしてユン老師の直弟子の中で最後の八葉一刀流《剣聖》にして《後継者》で七の型【無】の皆伝者。《灰色の騎士》《灰の起動者(ライザー)》《灰色の鬼》などの異名を持つ『閃の軌跡シリーズ』、『創の軌跡』の“英雄”の主人公。自身に宿る【鬼の力】を制御するためユン老師に弟子入り。この時リィンがユン老師の《最後の弟子》となる。
老師の弟子の中では一番の才能と潜在能力を誇り、カシウスやアリオスを抑え、《八葉一刀流の後継者》(真の八葉を完成させる一刀)に選ばれる。更に老師から授かった最難関で一番捉え所のない七の型(後継者となる型)に他の型全てを取り入れてその先の領域を極めようと自身でより難易度を高めている(カシウスもその難易度に言及している)。それにより二人の兄弟子達と違って全ての型を使っている。
後に主軸=皆伝し、極めた七の型と同じと言える位に本来の主軸ではない一から六までの型も各系統の型を極めた皆伝者に匹敵する剣技(※)に至っている(実際はリィンの七の型は全ての型を取り込んだ影響で本来の先の領域に到達しているのでリィンが使う他の型より上)。
またアリオスと同じく分身を生み出す【分け身】を習得している。
※例えば“鬼”を使わない通常の状態で二の型の極みの一つと言える【裏疾風】を使えるなど(他の型も同様)。更にその後で独自の強化技も編み出している。【疾風】の皆伝者であるアリオスから、リィンが使う【疾風】はいずれ自分をも超えることが言及されている(こちらも【鬼の力】の未使用前提だと考えられる。有りならば後述でもあるが既に超えている)。
ユン老師曰く「カシウス以上に見込みがあり有望。」
目標の剣士は師であるユン・カーファイ。
作中ではその才能と潜在能力に加え鍛練と“強者”との豊富な実戦経験、これら全てが合わさり驚異的な早さで成長を遂げている。
閃Ⅳで《真の八葉一刀流》を極め、八葉の秘奥義【無仭剣】を会得し、剣聖の試し相手であるカシウス=【鬼気解放】の己自身(不完全な再現)を倒して【理】に至り七の型を皆伝、《剣聖》となる。ただの皆伝ではなく全ての型を鍛え組み合わせ、七の型の先を超えてその領域に到達し、それを極めた皆伝な為、ユン老師の期待以上の結果となった。
その為、リィンの七の型は従来の七の型とは違い全ての型を盛り込み融合させて、それを更に昇華させたリィン独自の発展型の剣技となっている。
今の目標はその先の深奥に到達する事。
《剣聖》の渾名はまだ未定で《灰/閃/暁/零》が候補。
《八葉一刀流》の中でも複数の自分のオリジナル技や連携技、全ての型が扱えるアドバンテージを活かした型同士の組み合わせによるアレンジした剣技を持っている(例としては上述で説明した【裏疾風】はリィンのアレンジで【疾風】と【緋空斬】の合わせ技で行い、他には【螺旋撃】と【業炎撃】、【螺旋撃】と【疾風】を組み合わせた技も存在する)。このように様々な型が使えるので《八葉一刀流》の特性を遺憾無く発揮し、バリエーション、応用や派生、複合技、使い分けなど、できる事の多さ、手札の数なら八葉の中でも随一で千差万別の万能な剣士と言える。
八葉を学ぶキッカケになった“人智を超える”【鬼の力】から繰り出される【神気合一】または【鬼気解放】と《真の八葉一刀流を極めた剣聖》としての実力と相まって【人外の領域】といえる力を誇り、自身や既存の技を強化又は上のオリジナル技に派生などして利用している。最終的にはその力を更なる領域に到達させ、【無想神気合一】に進化、《八葉一刀流》の技に昇華している。
因みに最年少で弟子入りし、最年少で《剣聖》に至るという何気に凄いことをやってる。その為、20歳という若さでなったので実力自体はまだまだ伸び代があるので、その才能と潜在能力はこれから更なる成長が期待される。
《鬼面の剣士》イシュメルガ=リィン
貴様らの“因果”ここで絶ち斬る!!!―――消え去るがいい―――無仭剣!!!
エリュシオンが生み出したリィン・シュバルツァーとイシュメルガが融合した存在で、『創の軌跡』の黒幕。イシュメルガ本体と完全に融け合った事によりマクバーンに匹敵する力=同じく“全部”となった【鬼の力】を宿し、【鬼気解放】の時より完全な【人外】となったもうひとりのリィン。
イシュメルガ由来の終焉(終末)の太刀を所持し、イシュメルガの技やこちらも【理】に至った《剣聖》“リィン”である為、《八葉一刀流》の全ての型が使え、更にオズボーンの《百式軍刀術》の剣技も使用する。《八葉一刀流》の剣技はイシュメルガの力により【鬼気解放】の時の“極”系統よりも格段に発展強化された型になっている。【無仭剣】も【廻・無仭剣】に昇華されている。
《八葉一刀流“剣聖”》の剣技と《百式軍刀術》の極みの剣技、そこにマクバーンの“全部”に匹敵するイシュメルガそのものの力に変動した【鬼の力】のブーストも加わり、圧倒的な戦闘力を誇る(真ヴァリマールとオルディーネが必要なレベル)。オリジナルのリィンよりも技の多彩さ、【神気合一】、【鬼気解放】を超える“異能”など様々な面で上回るが、後に“異能”に関してはリィン同士の共鳴同化の影響で自身の【鬼の力】に匹敵する【神気合一】の新たな力【冥我神気合一】の会得、そしてイシュメルガが干渉できないリィン同士の邂逅を経て、それを超える“神気”最強の【無想神気合一】の覚醒へのキッカケなどオリジナルのリィンに多大な影響を与えている。リィンとの一騎討ちでは【冥我神気合一】の【滅・無仭剣】により超えられている。
関係者
カシウスから習った五の型をアレンジして使用する。【理】に至らず皆伝者ではないが達人クラスの実力を持ち、《剣聖の後継者》と言われる。また素質に関してはカシウス曰く「自分より上かもしれない。」
ユン老師の孫だが直弟子でない。一応八葉の型や技術自体は学び終わっている。さすがに剣聖クラスまではいかないだろうが潜在能力だけはそれなりにある模様。主軸にしてる型は不明(十字の斬撃を飛ばすSクラフト【光破斬】を得意とする事から主軸は六の型【緋空】と推測される)。
その他
リベール王国の軍人、直接的に八葉の剣技を教わった訳ではないがカシウスから剣の指導を受けているため多少なりとも八葉の影響を受けていると思われる。
遊撃士に所属しているカシウスの子供達、八葉一刀流を教わった訳ではないが父・カシウスの指導により八葉から着想を得てアレンジされた棒術や双剣術での技を使用可能。
ヴァンダール家の次男であり、リィンが教官を勤めるトールズ士官学校Ⅶ組の生徒。八葉の指導を受けている訳ではないがⅦ組の中では最もリィンの薫陶を受けているためか、学生時代のリィンと比べてもかなり劣るが【観の眼】を使用することが可能。
シュバルツァー家の長女で、リィンの義妹。聖アストライア女学院の生徒であり、会長を務めている。武器はレイピアでシュバルツァー家に伝わる騎士剣術をベースにしているが、幼少期にリィンとユン老師から八葉の技を習い、更にオリエからヴァンダール流の指南を受け独自の剣技を習得している。リィンとは別ベクトルであらゆる型(流派)を融合させた剣技に昇華している。
リィンと同じくⅦ組の同期である遊撃士。直接の指導を受けていたのかは不明だが、彼女の使う【アズール・グリオン】はラウラの【洸凰剣】とリィンの【疾風】から着想を得て彼女のスピードと機敏さを生かし組み合わせた必殺技である事が判明している(言うなれば八葉とアルゼイド流の合成技と言ってもいいだろう)。
《黒神一刀流》
《八葉一刀流》と酷似した技を使い、八葉と関係があると思われる東方の流派。ゼムリア東部最強の猟兵団《斑鳩》のメンバーが使用し、その中でもかなりの実力者であるクロガネという人物は《朧月流》の使い手(ただこちらは言及はされてないので八葉と関係してるかは不明だが、恐らくあると思われる)。
上の通り《八葉一刀流》に精通してるようなので【観の眼】が使え、忍刀を得物(クロガネの場合2つの小型のダブルセイバーにもできる十字型の投擲剣)としている。
知名度は八葉よりも更に低い様子。
型の種類
現時点では八葉のように複数の型があるかは不明。しかしそれに酷似した技が幾つもあり、特に零の型と呼ばれるものは、《八葉一刀流》の七の型【無】と非常に酷似している。
零の型【双影】
太刀を一旦鞘に納めた後に【分け身】で突進し、瞬時に太刀を抜いて相手を斬り裂く。
【嵐雪】
《八葉一刀流》の一の型【螺旋擊】に酷似しており、こちらは蒼い吹雪のような螺旋状の斬擊を繰り出す。
【九十九颯】
《八葉一刀流》の二の型【疾風】に酷似しており、連続で移動しながら複数の斬擊を浴びせる。
【皇技・零月一閃】
桜吹雪を纏わせながら一閃の元に斬り付ける居合い技。技名や太刀筋から五の型【残月】の系統に位置するものと思われる。
【神氣合一】
リィンの【無想神気合一】を参考に、シズナなりに武術の力で再現した紛い物で、彼女のオリジナル技(リィンの劣化コピー技)。【神気合一】同様にオーラを放出し、こちらは黄金と黒のオーラを纏い、眼が金色に変化する。上述通りリィンの“神気”は異能だが、彼女の“神氣”は武術での再現。極めて強力な数々の存在の力が凝縮された【無想神気合一】はおろか通常の【神気合一】にも、力の出力は劣り、特殊な影響下を無効化する力(ゲームシステムではない)も備わってないと思われるが、使い勝手は良いらしく、またコピー元故に【軽功】よりも強大な力を使用者にもたらす。
使用者
《白銀の剣聖》シズナ・レム・ミスルギ
東方の最新技術の強化スーツを着た長い銀髪の女で、《斑鳩》の副長。忍達から姫と呼ばれている。年齢は23歳。
漆黒の大太刀を得物としている。この大太刀はヴィクター、オーレリアなどが所持する“宝剣”以上の業物らしく、リィンの太刀を折っている。またその刃からは冷気が漂っている模様。自身の得物には相当の信頼を置き、リィンに自慢する位には気に入っている。
《黒神一刀流》の達人で、その実力は《剣聖》の域にあり、強化スーツの恩恵、自身が熟知してる地形、太刀の性能差、クロガネとの対峙中のリィンへの不意打ちなどの様々な要因、アドバンテージが重なったとはいえ【無想神気合一】になったリィンの斬撃を阻害した程(前述通り性能差が離れすぎてた為にリィンの太刀は折れている)。
《八葉一刀流》の関係者の事は全員知っているようで、リィンの事を「可愛げがある弟弟子」、カシウスとアリオスの事は「食えない兄弟子たち」と評している。リィンを気に入ったようで、特に【無想神気合一】に興味を持った模様(上記の通り劣化版を独自に再現している)。老師の行方を探っていたリィンに対し「ここにはいない」と伝え、折れた太刀を指さし「――刃を研いでおくことだ、それが再び時代に求められるその時まで」と言い残し去っていった。
『黎の軌跡』では伝説と呼ばれる存在の“裏”弟子(ユン老師かは不明だが、可能性的には高い)であるようで、零の型を「仕上げろ」と言われていた模様。そしてリィンには特別な期待を持ち、同時にリィンに対し、胸を張れるよう研鑽を重ねていた様子。【観の眼】による広大かつ精度が高い気配察知、簡易的な未来予知のような感知、思考を読み取る洞察力と言った能力を発揮している。そしてその戦闘力はリィンとの出会いによって、更に上昇しており、【神気合一】の劣化再現である【神氣合一】の修得と、その力の相乗効果も相まって《剣聖》と言う枠に収まらない程の実力を身に付けている(強化スーツの恩恵もあるが。また上述で説明したようにリィンも“神気”込みなら人外の域ではある)。
彼女の目標は零の境地の先に至る事のようで、その為なら重要な依頼に支障が起ころうとも気にしない。