「一身上の都合により、義に背き、道を外れ、勝手を貫かせてもらう!」
CV:森川智之
概要
遊撃士協会クロスベル支部に所属するA級遊撃士。
「八葉一刀流」の二の型《疾風》の免許皆伝であり、凄まじい剣技と卓越した問題解決能力を持つことから、クロスベル市民からは英雄・真の守護者とも言える絶大な支持を受けて風の剣聖と呼ばれ尊敬されている。剣士としての腕前と戦闘能力は確かで、レンの見立てではいち剣士としての実力は剣聖・カシウス・ブライトをも超え、剣帝・レーヴェにすら匹敵するほどとされている。
本編開始前
かつてはクロスベル警察の警察官であり、同期入職のガイ・バニングスとともに規格外の新人として扱いに困った上層部によってセルゲイ・ロウに預けられ、彼を上司とする『セルゲイ班』の一員として始動。たった3人で捜査一課以上の実績を上げる大活躍を重ねていくようになる。
自身とは対照的で奔放な性格をしているガイとは逆にウマが合い、2年足らずでクロスベル警察最強の若手コンビと言われたほど抜群の相性を誇っていた。
《D∴G教団》殲滅作戦では捜査一課に代わってセルゲイ班がクロスベル警察を代表して参加し、ガイとセルゲイとともにカルバード共和国最西端にある教団ロッジ「アルタイル・ロッジ」の制圧を担当。このロッジにはティオが監禁されていた。
「零の軌跡」本編の5年前、クロスベル市内で起きた導力車の爆発事故によって妻・サヤと娘・シズクが巻き込まれた末にサヤが死亡し、更にはシズクの視力が奪われたが、この事故がクロスベル警察や自治州政府が関与できない一件だったことにより警察組織への失望を抱いて警察官を退官し、遊撃士に転身する。
その後は妻を失った哀しみから逃れようとするほか、シズクの医療費のために遊撃士としての仕事に没頭するようになる。その没頭ぶりはひと月に100件以上の仕事をこなすという、ただでさえ多忙な遊撃士の中でも驚異的なものであり、総合的な実力・実績ともにS級遊撃士への昇格すら十分なほどであるが、本部から要請されるたびに「レミフェリア公国の大事件」で失態を犯した責任があるとしてそれを固辞している。
転身からしばらくして、警察時代より知己があるイアン・グリムウッド弁護士から妻・サヤが死亡した「事故」のさらなる真相を教えられ、エレボニア帝国とカルバード共和国の暗闘の一環であったことを知り、更に彼を介してクロイス家のディーター・クロイス、マリアベル・クロイス父娘との繋がりを持ち、彼らから持ちかけられた「零の至宝」計画に亡き妻のため、そして娘の未来のためという思いと、小国という立場から事実をもみ消したかつての古巣・クロスベル警察及び自治州政府の権力者への恨みから協力を決め、いくつもの工作に密かに加担していった。
その加担の末に起きたのが、かつての相棒にして旧友・ガイの殉職であった。「零の軌跡」本編の3年前、零の至宝計画にアリオスが加担していることを嗅ぎつけたガイから呼び出され、手を引けというガイの言葉を聞き入れず死闘を繰り広げることになり、なおも説得を諦めないガイの言葉に根負けし一度は刀を収めようとする。しかしその状況を背後から見ていたイアンが、騙し討ち同然の形でガイを射殺。これを目にしたアリオスはその場に実行犯イアンがいたことと、その計画の片棒を担いでしまっていた後ろめたさ、自身を引き止めようとしてくれた友を目の前で失ったことで完全に後戻りができなくなってしまう。
零の軌跡
冒頭で特務支援課がクロスベル地下であわや少年保護に失敗する矢先で参上。あまりの手際のよさと底が知れない存在感により、特務支援課においての『越えるべき壁』として描かれる。また、特務支援課に入ったのはかつての同僚にして亡き旧友ガイの弟・ロイド・バニングスで、アリオス自身も終始ロイド達を気にかけるようになる。
終章の「教団事件」発生時にはクロスベル中央銀行ビルを防衛していた特務支援課に加勢し、奮戦。主犯のヨアヒム・ギュンター捕縛のために特務支援課が古戦場奥に向かう際にはキーアの身柄とクロスベル中央銀行ビルの防衛を託された。
碧の軌跡
冒頭では「教団事件」で失脚・逃亡した元市長秘書のアーネスト・ライズと元クロスベル議会議長のハルトマンを追ってロイド、ダドリー、ノエルと共にかつての『D∴G教団』のアルタイル・ロッジに潜入。特別補佐の名目で帯同し、アーネストとハルトマンの身柄確保に尽力する。
その後も遊撃士として活動を続けるが、クロスベル市長となったディーター・クロイスが「クロスベル独立国」の建国を宣言し、自らが大統領に就任する折には彼に望まれて遊撃士を一時離れ、国防軍国防長官のポストに就く。
そしてミシュラムでキーアが「零の御子」として覚醒した際は、これを奪還せんとする特務支援課との戦いでロイドたちを圧倒的な実力で一蹴。全員を捕縛・軟禁に追い込んだ。ロイドたちを捕縛する際、アリオスはクロイス家の悪事に加担していていたことを知ったロイドから「兄貴を殺したのか」と問われ、実際は手をかけてはいなかったが、前述の通りイアンの凶行を止められなかった一件への自戒の念も込め、「そうだ」と肯定する。その後はディーターとマリアベル、イアンに連なってキーアの力によって生まれた『碧の大樹』の内部へと移り、その野望の成就を待つこととなる。
しかし、それでも国防軍・クロスベル警察・旧自治州政府の反対派のすべてを抑え込むことはできず、更にはロイドたち特務支援課が反攻に出たこと、前市長のヘンリー・マクダエルにより独立国政府の不当性を訴えられその存在価値を揺るがされたことで一転してディーターらが窮地に立たされ、ついにはディーターが捕らえられてしまう。
そして、『碧の大樹』の内部で特務支援課の前に最後の壁として立ちはだかった際は、クロスベルで過去に起きた数々の事件の真相をロイドらに語る中、それでも「自分がガイを殺めた」ことだけは譲らない態度を見せ、ついには彼らに刃を向ける。
激戦の末に支援課に敗れた後、ロイドより兄・ガイの殺害事件の真相に関する推理を突きつけられた結果、イアンが真犯人だと指摘され、とうとうその事実を認める。支援課が自力で真実に辿り着き、自分を越えたことに一抹の満足を覚えながら、支援課発足当初から彼らの「壁」であり続けたアリオスは、ついに倒れた。
閃の軌跡シリーズ
「碧の大樹事件」では主犯格のディーターとイアンは逮捕された(マリアベルは結社への合流のため逃亡)が、犯行筋のアリオスは逮捕されなかった。この事件の間もなく、エレボニア帝国が侵攻し、クロスベルを併合したためである。
『閃の軌跡Ⅲ』の時点では「鳥籠作戦」によってミシュラム方面に軟禁され、ロイド、キーアとともに湿地帯方面(おそらくは保養地ミシュラム)に追いやられた。「鳥籠作戦」が終了したことで軟禁が解かれ、トールズ士官学院・第Ⅱ分校の面々がデアフリンガー号で演習地から帰投する際に丘の上からロイド、キーアとともに分校の面々に姿を見せ、一行を見送った。
『閃の軌跡Ⅳ』では大戦を前に序盤、レミフェリア公国方面で動いている(娘・シズクの疎開も兼ねていた)ことが語られており、その後、ユウナらⅦ組がクロスベルに来た際、同じ遊撃士のエステル、ヨシュア、ロイドらをユウナらの加勢に行かせるため、リーシャと共に結社の執行者・痩せ狼ヴァルターを食い止めたことが語られている。
大戦終結後はエレボニアの混乱収拾に協力するため、大陸各地から派遣された遊撃士の一人として登場しており、遊撃士として復帰を果たせていた模様である。
創の軌跡
クロスベル再独立が行われようとしたその時に、クロスベル総督を務めていたルーファス・アルバレアが自ら総統を名乗り「独立国」建国を宣言され、きな臭い状況に陥る中、アリオス自身も再びクロスベルの解放のために戦いに身を投じることになる。
しかしそれと同じ頃、クロスベルより遠く離れたノルド高原において、本来そこにいるはずがないアリオスが現れる。対峙したリィンが何かしらの違和感を感じながら戦った結果、そのアリオスは機械人形だった。
そして、クロスベル郊外・クロスベル警察学校兼拘置所において本物のルーファス率いる新生帝国ピクニック隊一行と彼らに同行していたデュバリィが、二人のアリオスと対峙し苦戦を強いられていたところで、アリオス自身が登場し、これらを切り捨てて破壊。一時的に本物のルーファスに協力することになる。
ルーファスに対しては立場的には相容れないながらも占領時の政策は概ね問題がなかったため、特に思うところはない様子だった。
そしてロイドたち特務支援課、弟弟子たるリィンの率いる新旧Ⅶ組とも合流し、ルーファス総統、そして真の黒幕を打倒することになる。
本編の夢幻回廊でも多くの面々と共闘することができ、ロイドのみならず、弟弟子のリィン、そして帝国一の剣士であるヴィクター・S・アルゼイドやオーレリア・ルグィンらとも共闘することができる。
なお、国政に関わるという違反行為をして一度は遊撃士を辞した彼がすぐに遊撃士に復帰できた理由は明確にはされていないが、クロスベルの遊撃士協会は少数精鋭であるがゆえに常に人手不足気味であったり、彼が今後のクロスベルには欠かせない人物であったことから超法規的措置が取られたものと考えられる。
バトルスタイル
『弐の型』が速さ…スピードを主軸に置いた剣術であり、同門のリィンよりも手数多く攻めるのが特徴。そのことを象徴するかの如く、『碧』冒頭でのスポット参戦では、ほぼ全キャラ一の行動力を誇る。
また、プレイヤーキャラとして本格的に使える『創』本編でも、同じくスピードを身上とする共闘相手のデュバリィをして「私よりも速い」と驚きを隠せなかったほどであるが、当のアリオスは「速さが強さとは限らない」と返している。実際、アリオスの行動力は全キャラの中でも限りなく上位にあるが、『風の剣聖』の看板にふさわしく物理攻撃力・防御力も非常に高い部類にある。
固定スロットは風×2、時×1。この属性はスピードを強化するクォーツが多いため、更にスピードを上げて手数を増やすなど長所を活かしていきたい。
夢幻回廊では前述にもあるようにロイドやリィンとの掛け合いを聞けるほか、グループミッションではリィン、デュバリィ、ラウラ、クルトといった剣士一同との掛け合いで「東方には胡乱な流派も多い。この先も精進あるのみだろう。」と、各々にこの先も油断しないよう戒める一言を述べている。
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兄弟弟子
カシウス・ブライト アネラス・エルフィード リィン・シュバルツァー
元同僚