cv:田中理恵
概要
クロスベル自治州・クロスベル中央銀行の総裁ディーター・クロイスの息女。
19歳という若さながら、ミシュラムの開発やテーマパークの運営等に携わっている。
エリィとは学生時代からの親友であり、彼女からは「ベル」という愛称で呼ばれている。
見た目によらず怪力で、エリィにすり寄る存在に見えたロイドを自らの腕で吊し上げるほどの力の持ち主。
学生時代より導力科学に精通するほか、趣味でローゼンベルク工房謹製の人形収集もしている。
ネタバレ
クロスベルにて代々続く錬金術師の家系「クロイス家」の末裔にして、零の軌跡・碧の軌跡の黒幕。
性格は悪辣・かつサディストで、現当主にもかかわらず至宝に興味のない父に代わって、一族の悲願を成し遂げようと暗躍していた。
500年前に自ら消滅してしまった《幻の至宝(デミウルゴス)》の復活、さらには幻の至宝以上の至宝《零の至宝》の創造を目的とする《碧き零の計画》を引き継いでいた。
祖先は錬金術により《至宝》の器となるホムンクルスを生み出し、さらには表の顔で銀行家となって資金を確保するほか、裏では『D∴G教団』を立ち上げさせ、信仰対象として預けて傀儡(かいらい)として器に叡智を蓄えさせていた。このクロイス家の野心と執念のもと、長きにわたってクロスベルの地に霊脈をつなぐ巨大な“式”を築く。
そして、その計画は父・ディーターがクロスベル市長就任・オルキスタワー完成・クロスベル独立国建国およびディーターの大統領就任をもって成就することになり、ついには霊脈の力を器に注ぎ込む祭壇・オルキスタワーにつなげられた零の御子・キーアを据えることによって成就を果たす。
D∴G教団の最後の司祭ヨアヒム・ギュンターから薬物グノーシスを譲り受け、それをヴァルドに与えて魔人として手駒とするのみならず、大陸最凶の猟兵団『赤い星座』と契約してクロスベル市内を蹂躙させるほか、結社『身食らう蛇』と手を組んで神機を造り上げた。
この計画の黒幕筋はマリアベル・イアン弁護士であり、最終決戦では復活した特務支援課と対決するが、その直前、用済みと言わんばかりにイアンを串刺しの術で始末したのち、マリアベル自身も自身の性格がにじみ出たSクラフトを用いて迎え撃つ。
最終的にはデミウルゴスとなり果てたキーアを奪還されるが、マリアベル自身は一族の妄執たる『零の至宝』があっさりと消滅し、キーアのみが生還してしまったことで失望の表情だったが、いずれにせよクロスベルを去る腹づもりで「『身食らう蛇』第三柱の後釜として盟主から誘いを受けた」と言い、ロイド・エリィら特務支援課一同眼前にしながら逃亡した。
使徒としての異名は《根源の錬金術師》又は《根源》。性格の悪さも先代第三柱たるワイスマンに匹敵、もしくはそれ以上ともいえる。
『閃の軌跡Ⅳ』でもその悪辣さは変わっていなく、ついにはエリィから「最低よ」と敵視された一言を言われるほか、ロイド・エリィたちの後輩にあたるユウナからも「クロスベルの人間なのに、何故こんなことをするんですか」と罵倒されてもいる。
もっとも、碧の大樹からの逃亡直前には始末したはずのイアンを仮死状態にしていたこと、また身柄を拘束された父・ディーターについても「極刑だけは勘弁してあげて」と言い残しており、性格は悪辣・加虐嗜好ではあるが、無慈悲かつ雑作なく人を殺められるような性格ではないことも窺える。
あくまでも一般的なモラルは持っているが、それ以上に自分の欲望に忠実といった方が良いのかも知れない。
マリアベル含めて歴代軌跡シリーズの黒幕キャラクターは前述のイアンのほか、ゲオルグ・ワイスマン、クロワール・ド・カイエン公爵、イシュメルガ、エドモン・オークレール、ジェラール・ダンテスと連なっているが、マリアベルは現在まで唯一の悪女である。
対人関係
エリィ・マクダエル――――幼馴染みで、敵対しながらもお互いに縁を切れない間柄。
クローゼ・リンツ、アリサ・ラインフォルト、エマ・ミルスティン――――大なり小なり至宝に関わる主要な女性キャラという共通点を持つ。特にエマとクローゼは至宝を受け継いだ一族の直系で、アリサは一族の長を父に持つ。