プロフィール
所属 | トールズ士官学院《Ⅶ組》→トールズ士官学院・第Ⅱ分校《特務科・Ⅶ組》 |
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肩書 | 生徒(閃Ⅰ・Ⅱ)→教官(閃Ⅲ以降) |
異名 | 灰色の騎士、灰の剣聖 |
年齢 | 17-18歳(閃Ⅰ・Ⅱ)→19-20歳(閃Ⅲ・Ⅳ)→23歳(界) |
出身地 | エレボニア帝国 |
生年月日 | 七曜暦1186年5月6日生まれ |
身長 | 178cm(学生時代は173cm) |
武器 | 太刀 |
CV | 内山昂輝 |
※『閃の軌跡Ⅲ』では1206年5月で満20歳になっているが、『閃の軌跡Ⅳ』ではエステルとは「1つ」違い(リィンが年下)となっているため、後発作品に準拠して「閃の軌跡マガジン」Vol.1中の年表でも、1187年生まれとなっている。
ただ、こちらは1185年生まれのヨシュアも含めて「1つ」違いという意味でも重なり、更に実の父の年齢が『閃Ⅲ』の公式サイトだと55歳(リィンが生まれたのは実父が35歳の時)となっており、七曜暦1186年5月生まれで矛盾はない。
概要
本作の主人公。帝国北部ユミル地方貴族テオ・シュバルツァー男爵の養子。
彼の出自は一切不明で、養父であるテオ男爵が自分を引き取ったとき(本編の12年前)は名前と年齢しか覚えていなかったとの事。養子であることに引け目を感じており、自分が家督を継ぐべきではないと考えている。テオの実子エリゼ・シュバルツァーは義妹にあたる。
内に秘めた獣のような自分を恐れており(「鬼の力」)、それが表に出ると髪は銀に変色し、眼は紅色に変わり、声もエコーが掛かり性格が攻撃的になってしまう。7年前それを抑えられるように八葉一刀流のユン老師に師事したが、限界を感じ初伝止まりとなっている。終章時点では中伝まで昇格している(ドラマCD)。最終的にはⅣにて奥伝に至る。
当初は実家に戻らず一人で生きて行ける道を見出すためにトールズ士官学院に入学し、帝国やゼムリア大陸の趨勢を左右する過酷な運命に巻き込まれていくこととなる。
主人公の中では珍しくタイトルの名称に深い関係性がある。例えば『英雄伝説』の英雄の部分では帝国の英雄(エステル達は個人を指してない)や『創の軌跡』での英雄ルート、『閃の軌跡』の閃はリィンが帝国ひいては世界の闇を《八葉一刀流》七の型で一閃する事から来ている。
軌跡シリーズの主人公で武器が刀剣類なのは彼が初めてである(エステル・ブライトは棍、ロイド・バニングスはトンファー、ケビン・グラハムはボウガン)。
ファルコム作品のキャラクターの中でもトップの人気を誇り、40周年を記念して行われたファルコム内の人気投票では、見事一位に輝いている。本作の制作プロデューサーを務め、ファルコム現社長の近藤季洋も一番のお気に入り及び思い入れのあるキャラクターであると述べている。ちなみに声優陣も気になる(お気に入り)のキャラとして大半がリィンの名前を挙げており、ガイウス役の細谷佳正氏に至っては自分の演じたキャラそっちのけでリィンについてインタビューで語る程である。
ただ軌跡シリーズでも屈指の不幸な主人公であり、『閃Ⅰ』『閃Ⅱ』『閃Ⅲ』のEDでは力不足でバッドエンドの様な展開を迎え、完結編の『閃Ⅳ』でも条件を満たさないとトゥルーエンドを見ることが出来ない。
人物
芯のあるまっすぐな性格で、誰とでも打ち解けられる人の良さを備える。生徒会の手伝いをすることになったり、《Ⅶ組》のトラブルの解決や対立の仲裁をしたりと、かなりお人好し。
取り乱すことのない性格に加え、皆を激励したり、問題や緊急時に決断を下す状況判断力が高かったりと、チームを率いる能力にも長けているため、最終的に《Ⅶ組》メンバー全員がリィンをリーダーと認めるようになる。
Ⅶ組教官を務めるサラ曰く「中心ではなくて重心」。
自分の事を二の次に考えてでも他人のために色々面倒事を抱え込んでしまうのは、前述の家庭の事情や「鬼の力」への恐れからくる自己肯定感の低さが影響している。様々な場面においてともすれば自己犠牲的な考えになりがちで、危機的状況になった際には仲間のためにいとも簡単に身を投げ打ってしまう癖がある。これは後年になっても解消されておらず、本人よりも仲間達の悩みの種になっており、挙げ句には立場上は敵に相当する相手にすら心配される始末(ただ、状況がリィンでないと対応出来ない事も多々あり、逆にその行動を評価する相手もいる)。
自己評価の低さとは裏腹に器用で様々な分野に精通しており、狩り、馬術、バイクや水上ボード、スノーボード、音楽(リュートを始めとした楽器演奏)、ダンス、写真、釣り、カードゲーム等、かなり幅広い。
特に釣りに関しては釣公師団と釣皇倶楽部のどちらにも籍を置き、前作主人公エステルやロイド以上の称号である《釣神》を授かる程の腕前を誇る(趣味の傍ら食料調達も出来る事から多忙な時期でも常に釣り道具は欠かしていないようである)。
また雪国育ちだからかスノーボードに関しても一家言を持っており、「すぐに追いつく」と大口を叩いたアッシュに対して「自分は全コースを制覇している」と圧の強い笑顔で告げ、強い対抗意識を燃やす姿を見せた。
教官になってからは生徒達の影響で茶道とチェス(この2つは学生時代及びそれ以前から)、テニス、水泳、読書なども嗜んでいる。また、機甲兵の操縦技量も高い。
そして故郷ユミルが温泉郷の為、かなりの温泉フリークであり、各地にある秘湯のロケーションや効能を周りが引く程に喜々として鑑定したり、同じく上司であり湯治もよく行うオーレリアとは温泉トークで盛り上がったりする程である。
物事や人の本質を見抜く鋭い洞察力を誇り、更に思考力と雑学含めた知識も豊富で、学業面でも政府の要請がありながらもトールズで常に上位の成績だった模様(ちなみにトールズは大陸の中でもトップレベルの学院である)。
また専門外な知識も解る範囲で理解しやすいように教えられ、同じく専門外の分野もある程度こなせる技量もある。他にも導力ネットの扱い(プログラミングやオペレーションなど)や導力機械の扱い(修理など)も専門家には及ばないが優れている。
八葉以外にも色々な武術にも精通しており、弓術やシュバルツァー家の騎士剣術に、銃術や帝国の百式軍刀術を始めとした実戦と伝統がある様々な武術を修得している。他にも戦術・戦略の知識及び指揮判断力、武器の種類と特性といった知識も備えている。
優等生である反面筋金入りのシスコンであり、妹エリゼに近づく輩に対しては普段の温厚さからは想像もつかない容赦ない行動を爽やかな笑顔でとる。
エリゼに好意を寄せる侯爵家令息パトリックがたびたびその被害に遭っているほか、普段リィンに対し強気な態度のアッシュがエリゼにコナをかけようとした際は満面の笑みでパワータイプの彼が全く動けなくなる程の馬鹿力で肩を掴んで戦慄させたり、エリゼにちょっかいをかけたチャラ男にヴァリマールを使って罰を与える案を出したりと、義妹への溺愛ぶりはとどまることを知らない。
活躍
閃の軌跡
上記の自分を引き取った事への実家のゴシップや「鬼の力」のために自己肯定感が極めて低く、実家から逃げるようにトールズ士官学院へと入学。Ⅶ組のリーダーも半ば押しつけられる形となる。
しかし、同じように家庭の悩みを抱えつつも協力し合えるⅦ組同級生や、自分を心配してトールズを訪ねてきたエリゼの事件を通じて、Ⅶ組に自分の居場所を見出していく。
クロウやミリアムも加わってクラスが賑やかになり、同時に貴族派と革新派の暗闘に巻き込まれながらもその解決に尽力し、終盤では旧校舎の地下に眠っていた《灰の騎神》ヴァリマールの「起動者(ライザー)」に選ばれた。
しかし、学院祭翌日にガレリア要塞の壊滅と貴族連合の帝都占領、壊滅させた帝国解放戦線のリーダーがクロウであると知り驚愕。それでも尚学院を守ろうとヴァリマールで戦うが、起動者としての経験の差でクロウのオルディーネに敗れ、守ろうとしたはずの仲間達に守られる形でヴァリマールによって強制的に離脱させられた。
PS3・PSVITA版においてはDLC衣装として私服が用意(PS4版以後は実装)されている。赤字にえんじ色の菱3つをあしらったパーカー・黒チノ・ブーツで、課外実習の時に着ても違和感のない衣装である。また、次作『Ⅱ』では時期的に冬かつ一時拠点が雪どころであるリィンの故郷ユミルであるため、こちらを着ても違和感がない。
閃の軌跡Ⅱ
前作の最終戦で敗走後、アイゼンガルド連峰にて目を覚まし、仲間達と離れ離れになってしまった失意の中、紆余曲折の末故郷であるユミルへとたどり着く。この時、敗走から1か月以上も昏睡していたことをエマの使い魔・黒猫セリーヌから告げられる。
そこで再会した妹エリゼの励ましもあり、仲間達の行方を探し出すべく立ち上がるが、そのさなかに故郷ユミルを猟兵が襲撃。養父テオが重傷を負わされ、さらにはエリゼが戦術殻とともに現れた少女に拉致されてしまう。
仲間達全員と合流した時点で、貴族連合軍がユミルを襲撃。リィンはその首魁クロワール・ド・カイエン公爵に半ば強引に空中戦艦パンタグリュエルに招かれ、貴族連合の配下となるよう強要される。リィンはこれを固辞するもパンタグリュエルに監禁されることになる。
クロワールとの謁見後、敵側にいたクロウと会食後に、クロウより同艦に同じく実質監禁されているアルフィン皇女がいることを告げられ、彼女と再会。このときのアルフィンとの対談を機に、内に秘めた「鬼の力」を完全に制御できるようになる。
その後、Ⅶ組一同による救出と、貴族連合側の協力者であったヴィータの意向もあってパンタグリュエルよりアルフィンとともに脱出。そして同時に現れたオリヴァルト皇子の駆る新型巡洋艦「カレイジャス」に搭乗し、身喰らう蛇の陰謀渦巻く内戦に挑んでいくことになる。
内戦においては貴族連合軍に抗うようにトールズ士官学院一同とともにリィンやⅦ組は奮戦、ついには最終決戦地、帝都ヘイムダル・バルフレイム宮が変容した「煌魔城」に突入する。
決戦の末、かけがえのない友を失うリィン。直後、彼の凶弾によって死んだと思われていたオズボーン宰相から自らの出生に関する驚愕の事実が明らかになる。
それから暫くの間、望まぬ形の英雄として、占領して間もないクロスベル自治州を始めとした場でその剣と騎神を振るうことになった。
これ以降より情報局の新人アルティナと共闘(恐らくは監視も兼ねて)することになる。かつては敵だったものの、まだ肉体も精神も幼い彼女を危険な場所に連れて行く事からリィンなりに色々と気にかけている。
この時期に特務支援課のロイド・バニングスと邂逅し互いに刃を交えている。お互い手打ちと言う事で決着はつかなかったものの、苦難でありながらも自らの意思を貫き続けるロイドの生き様にリィンは羨ましさを覚え、ロイドもまたリィンの強さと在り方が強く印象に残っていた。
その後内戦により不安定になった帝国の建て直しのため飛び級により1年早く卒業していく他の仲間達を見送った後、自身は一人トールズに残る事になった。
PS3・PSVITA版ではDLCとして私服が用意(PS4版以後は実装)されており、前作とは別の私服でピンク・レッドTシャツ2枚重ねと緑ベスト・カーゴパンツとなっており、また違う印象を与える。
閃の軌跡NorthernWar
スピンオフのTVアニメである本作では敵対関係者として登場。
帝国領クロスベル総督府臨時武官として政府のオーダーを請けて各地で活動しており、第5話でアルティナとクロイツェン地下水道の魔獣退治の任務を受けていた際に、本作主人公であるラヴィと遭遇。
彼女は北の猟兵の任務で帝国の英雄と呼ばれるリィンの調査をしていたものの、互いの素性を知る事無く共に大型魔獣を討伐する(リィン自身はその素早い動きから猟兵であると察してはいた)。
その後始まったノーザンブリアとの「北方戦役」の際に再びラヴィと再会、互い刃を交えるものの、ラヴィ自身一度共闘したリィンという男を、今のノーザンブリアにおいて必要な事を理解していたため剣を下ろしリィンに協力を頼みノーザンブリアを守るために戦う事を託される。
サラ達との協力のもと、暴走する人形兵器達からヴァリマールに乗って市民の防衛をしていた際に「鬼の力」が暴走(この原因として裏で動いていた黒幕が行っていた儀式だったのではないかと思われる)。力に飲み込まれそうになりながらも、何とか堪えながらその力を利用して一閃のもとに人形兵器達を撃退する。
その後暴走によりしばらく寝込んでいたものの、目が覚めた後にラヴィに託されていたスカーフを返し、「互いの守りたいものが重なった際に再び会うだろう」と言われながら別れる。
この時にラヴィから「リィンは教官に向いている」と言われている(理由は敵のために命を張るようなお人好しだから)。
ただし、『閃の軌跡』本編で語られた事とアニメでは所々矛盾しており、また扱いとしては『暁の軌跡』と同じとファルコム側は回答しており、この為一種のパラレル扱いではある(矛盾があるのはそれによるものと思われる)。
閃の軌跡Ⅲ
前作から一年半、《灰色の騎士》の勇名とともに多くの要請に命ぜられながらも無事トールズを卒業。
オズボーンより(クロウの《蒼の騎士》と対比するように)命名された、帝都奪還の立役者《灰色の騎士》の勇名は帝国では知らぬ者がいない程になり、更にノーザンブリアでの活躍で諸外国にも知られるようになる。ノーザンブリアでは暴走する人形兵器から市民を救った活躍で現地人から『北の猟兵』を含め好意的に見られる一方、クロスベルの住民からは侵略者としての敵意と好意が入り交じった様相であった。
オズボーンに利用されている現状からの脱却を考えたリィンはトールズ士官学院・第Ⅱ分校で教官として着任。内戦以降相棒として共に闘い、自身も士官学院生として学ぶことになったアルティナを始め、それぞれクセの強い生徒が集まった新たなⅦ組の担当教官となる。
教科科目は歴史学と武術、他にも機甲兵教練を担当。《灰色の騎士》と言う一面を出さないように授業の際はメガネをかけており、本人はメガネをかけていれば大丈夫と思っているようだが、その存在感は全然隠れていないため周りからは呆れられている。
最初は特務科の初期メンバーであるユウナに反発されたり、「鬼の力」の暴走を抑えるために力をセーブして戦ったりしていたためにクルトから騎神頼りの人と思われていたりしたが、次第に信頼され、尊敬されるようになった。ただし、旧Ⅶ組の同級生同様その自己犠牲の悪癖に関しては生徒全員から心配の種にされている。
剣士としての実力にも磨きがかかっており、マクバーンの焔を防いだ達人ウォレス・バルディアスに勝利し、《光の剣匠》ヴィクターを下した分校長オーレリアに神気合一状態で膝を突かせる健闘ぶりを披露している(ただしあくまで膝を付かせただけでまだまだ届いてない模様。オーレリアからは謙遜するなと言われている)。
また中盤にて、ユン老師の手紙から《八葉》を真の意味で完成させる一刀(この言葉の意味をリィンは理解しておらずユン老師と直接会った際に聞きたがっている)としての最後の直弟子がリィンであることが判明。リィンの鬼の力を制御させるだけではなく自身の後継者としても鍛え上げていた模様。
物語の終盤に《巨イナル黄昏》を阻止するため、《黒キ星杯》で黒の聖獣と戦う事になるが、戦いの最中でゼムリアストーンの太刀が砕かれてしまう。絶体絶命の中アルティナが庇おうとしたものの、新Ⅶ組のメンバーやリィンを守るためミリアムが身代わりになって絶命し、《根源たる虚無の剣》へと変化。ミリアムを喪った怒りでリィンは「鬼の力」を暴走させてしまい、ヴァリマールが第二形態へと変化し、黒の聖獣を斬殺するのであった。
そして、黒の騎神イシュメルガの起動者のオズボーンに拘束されてしまった。
Playstation Store初回限定特典DLC衣装として前作『閃Ⅱ』のデフォルト衣装である「旅装」が用意されていた(現在では入手不可。ただしNintendo Switch版では実装)。教官となった立場ではあるが、こちらを着用して現地実習に臨む、というシチュエーションを楽しむことも可能である。『創』でもこの衣装は用意されており、故郷ユミル帰郷時に着用することも可能。
閃の軌跡Ⅳ
物語の開始直後は鬼の力が暴走し、正気を失って《黒の工房》で囚われの身となり、セリーヌが魔力で暴走を抑え込んでいる状況であった。
その後、かつての同級生である旧Ⅶ組・今の教え子である新Ⅶ組一同が黒の工房に突入したことにより救出される。しかし、帝国の呪いの【贄】として選ばれ、本格的に始動した《黄昏》の影響で常時銀髪紅眼になる。
救出された後、魔女の里エリンに一旦帰還して、エマの養祖母たる緋のローゼリア率いる「魔女の眷属」の魔女たちによって作られた、力の暴走を抑える衣装の黒衣を贈られ、本作での主な戦闘衣装となった。
その後は反攻作戦の中心人物となり、ローゼリアら魔女の眷属、教え子ミュゼと分校長オーレリアが指揮をとるヴァイスラント決起軍、ガイウスとかつての恩師トマス副長が所属する星杯騎士団、教え子たるトールズ第Ⅱ分校生徒とセドリックから離反したトールズ本校生徒・同僚であるランディの本来の所属先たるクロスベル警察特務支援課、サラとフィーおよびリベールの遊撃士エステルとヨシュアら遊撃士協会、さらには一時敵側にあった西風の旅団や鉄機隊と連携。
実父ギリアスや鉄血の子供たち、身喰らう蛇(の黄昏側への支持者)、黒の工房、赤い星座、そしてすべての元凶たる絶対悪の精神体に立ち向かうこととなる。
そして物語の終盤にて兄弟子にあたる《剣聖》カシウス・ブライトが師であるユンの代わりに免許皆伝の試練を与え、それを乗り越えたことにより《剣聖》となる。
尚、敵対国のカルバード共和国の方ではやはり悪名の方が勝る一方、クロスベル戦線ではガンシップや戦車の乗員を極力殺さないスタンスを貫いていた事もあってサミュエル・ロックスミス大統領に関心を抱かれ、実際に交戦した共和国軍人も情けをかけられたと痛感しながらも生還のチャンスを与えてくれた事実に感謝する意見もあり、その人となりに関心を寄せられている。
また、他国からも重要な存在として認識されており、世界的に名が広まってる事を再認識した。
※ネタバレ注意
結末
幻想機動要塞にて、父と騎神での最後の一騎打ちの末辛くも勝利するリィン。
しかし、勝利したことによってイシュメルガの持っていた力と同時にイシュメルガの悪意である呪いそのものを一身に受け、ヴァリマールもろとも黒の持つ呪いに蝕まれることになる。
しかしこの次元に顕現したこの時こそ、この呪いを葬り去る絶好の機会であった。
ノーマルエンド
不死者としてのタイムリミットが迫ったクロウ、《根源たる虚無の剣》としての役目が終わり後は消滅するだけであったミリアムと共に、黒の呪いを一身に受けたヴァリマールごと大気圏外に飛び立ち、巨大な閃光と光る羽を散らし呪いごと消滅させたのである。いつかきっと戻ると、残された仲間達に最後の言葉を残して・・・・
「それじゃあ、また。
―――ありがとう、楽しかった!」
トゥルーエンド
「ああ――諦めるのは早い。」
ノーマルエンド同様呪いごと大気圏外で消滅させるつもりであったが、すんでのところでアルベリヒの呪縛から解放されたフランツの助言により、《大地の聖獣》アルグレスより加護を授かったリィンならば呪いのみを顕現させることが可能だと知る。エマが黄昏の儀式を解析し、ARCUSⅡと《響きの貝殻》を用いてミリアムとアルティナがそれを更に強化する。
「お前達の全てを合わせて、今こそ成し遂げるがいい――――そこにいる、忌まわしくも哀れな”黒き焔”との決別を!」
新旧Ⅶ組を始めとする決戦に参加している仲間達、消滅したはずの騎神の起動者であった猟兵王ルトガーや義母リアンヌ、そして父・ギリアスの協力により、《無想神気合一》を発動し、呪いの切り離しに成功する。
起動者と分離しこの次元で滅ぼせる唯一の形態として実体化されたイシュメルガ=ローゲを皆と力を合わせ極限まで弱らせた後、黒の思念体として次元の狭間に逃走する際にミリアムと共に追いかける。
追い詰められた黒の思念体となったイシュメルガは、これまで自らの力により起こった闘争により人を導き進化させ知恵を与えた自身を「神」と称し、改めて自らの起動者となる事を唆すも・・・・
「―――だが悪いな。ここから先は《人》の時代だ。」
「さらばだイシュメルガ―――魂があるかわからないが、せめて女神の下へ。」
そう言ってミリアムが変化した《根源たる虚無の剣》を構え、概念の黒剣と化して最後の抵抗をすべくリィンに襲い掛かるイシュメルガを居合いの一閃により、その身体を一刀両断して完全に消滅させる。
そしてこれを見届けたのが父・ギリアスだった。最後になる親子の会話を交わす二人。
リィンは「行動パターンが似すぎている」と言うが、父・ギリアスは
「己を捨てて他を生かすのではなく、己も他も生かすのを最後まで諦めるな。」
と返し、同じく相克にて力を託したルトガーとリアンヌの三者との永遠の別れをミリアムとともに見送った後、狭間より無事仲間達の元に帰還する。
呪いが消え、贄としての役目も終わったため元の黒髪と黒眼に戻り、使命を終えると共にリィン達のために最後の反則技を使った相棒に最後の別れを交わし、彼の闘いと何百年にも渡る帝国の呪いの歴史は終わりを告げたのであった。
創の軌跡
トゥルーエンド後の話であり、再びトールズ教官に復帰。
前作の出来事から大戦終結の立役者として存在が広まり、更に一部から「世界を救った英雄」と評されている。
新Ⅶ組一同を自分の故郷である温泉郷ユミルへ連れて行き束の間の癒しを求めていた。
「手を伸ばせば確かに触れられるのに、それを受け入れきれない自分もいる。」
【贄】としての宿命から解放されようやく「幸せ」を得られたが、リィンはその「幸せ」に戸惑っていた。
「黄昏の引き金を引き、戦争で犠牲になった人を差し置いて自分が幸せになる事を許されるのか」と。
だがそれを決めるのは他の誰でもない自分自身だからこそこの悩みには真剣に向き合う事になる。
黄昏の呪いが消え、【贄】としての「鬼の力」は消えたが、長年自らの肉体に宿り培われてきた「力」そのものは未だ残っており、現在は神気合一をすると髪と眼が変わる事はなくなったが、能力はそのままに解放した際は紅いオーラを纏うようになる。
その後、クルトの父であるマテウス・ヴァンダールやクレア少佐から、ルーファス・アルバレアによるクロスベル統一国の提唱、オリヴァルト皇子夫妻の誘拐、その誘拐の実行とクロスベル統一国への反旗を宣言する《C》と名乗る仮面の男と『新生帝国解放戦線』の存在を聞き、再び帝都へと向かう事になる。
帝都で新生帝国解放戦線と闘い《C》の仮面を割る事に成功するも、その素顔はクロスベルにいるはずのルーファスであった。[ルーファスはクロスベルでの真相、皇子夫妻を誘拐した実行犯でないこと、そして真実はノルド高原にあることを告げ去って行った。これをきっかけに、Ⅶ組はルーファスが二人いて、新総統が偽者という仮説に行き着く。
その後、ノルドに向かい兄弟子であるアリオス・マクレイン(の姿や性能を完全に模倣した精工な人形である”模倣擬体”)と交戦。一戦目は仲間達と協力して撃退したが、その後ロストゼウムの巨大像で今度は一騎打ちを交える。擬体な上に前述の戦闘で手負いであったが、本物と同等の戦闘力を持つ彼に単独で勝利する事に成功する。
その直後、敵が秘密裏に仕込んでいた列車砲が発射され、ノルドの集落に直撃しようとする寸前、リィン専用機として用意されていた新型機甲兵ティルフィングSを呼び出し、列車砲の弾丸を両断する事に成功。しかしその瞬間、リィンの姿は新たな姿に変化したのであった。
(毛先だけ銀髪交じりになり片眼が金色に変色)
その後はクロスベルに移動し、ミシュラムの鏡の城でかつての自分と同じ姿をした者と対峙する。その場は決着をつける事なく去って行ったが、その後仲間や協力者達全員と合流しクロスベルの湖上に現れた最終兵器《逆しまのバベル》で再び相まみえる。
その正体は膨大な演算能力を持つ機械知性「エリュシオン」が呼び寄せたあり得たかもしれない、もう一つの可能性(ノーマルエンド)の自分がイシュメルガとの「無限相克」により行きついた存在。
その名もイシュメルガ=リィンである。
全ての騎神が融合された《巨イナル一》そのもの、つまりはヴァリマールのなれの果てである《零の騎神》ゾア=ギルスティン相手にティルフィングSで対抗するものの、その圧倒的な力に敵うはずもなく劣勢を強いられていたが、意志を持たぬはずのティルフィングSからかつての相棒の声と魂が宿る(同じく起動者であったクロウとルーファスの機体にも宿っており、これは零の騎神を生み出した際に再定義された産物との事)。
騎神の力を借りてゾア=ギルスティンに一矢報いる事が出来るようになった。
しかしそんな中、リィンは突如として不思議な空間へと飛ばされた.......。
そして、そこには先程まで対峙していたイシュメルガ=リィンがおり、
「......やあ、“俺”。こうやって面と向かって話すのは初めてだな。」
......ではなく、イシュメルガ=リィンの肉体に残っていたもう一人のリィンそのものであった。
彼の内面に飛ばされたリィンは、一部だけ銀になっていた髪が再び完全に全て染まっていた。
それは別世界の彼とこの世界の自分の同化が始まり、リィン・シュバルツァーが一つになる時が近づいてきたのであり、そして彼と共にイシュメルガも引き継ぐ事を意味していた。
彼はそれをチャンスと考えていた。残滓でしかない自分に代わり同化した現実世界の自分がイシュメルガごと消えていく。
かつての彼が一度行ない、自分が行おうとしていた手法そのものであった。
かつての自分ならその選択を行なっていただろう。だが、リィンはその選択を拒否。
それは決して自らの命を惜しんだからではない。かつては一人で抱え込み、自分がどうなろうと仲間達を救えればそれでいいと思っていた。
だがそれは自分の事を想い泣いてくれる仲間達を救えた事にならない、自分が犠牲になったら自分を慕ってくれる仲間を不幸にし、自分のために命を懸けて導いてくれた父に顔向けできない事を悟ったのである。
「俺は幸せにならなくちゃいけないんだ。
人は一人では幸せになれないから....
そして、一人だけ不幸でいることもできないから....
大切な人たちに幸せになってもらうためには、
まず俺が幸せにならなくちゃダメなんだ。
だからもう、一人で背負ったり、抱え込んだりしない。
自分と大切な人たちを、そしてまだ見ぬ仲間達を信じて前へ進む。
たとえこれから先、再び強大な悪意が立ちはだかっても・・・・
俺たち全員でなら、きっとより良い結末を勝ち取れるはずだって。」
それが、これまでの自分の行ないを苦悩しながらも自分や仲間達と向き合って見出した目標と答えであった。
もう一人の自分は自身が辿り着くことが出来なかったその言葉に羨ましく思いながらも納得し、全てを委ね消えていった。
「それじゃあな―――リィン。」
「自分に言うのも変だけど・・・・達者でな、リィン。」
そして元の世界でゾア=ギルスティンに一太刀を浴びせ、彼とイシュメルガの分離に成功させた後、後始末をロイド達に任せ見事事件を解決することに成功したのであった。
エピローグでは前作同様語り部を担当している。
もう一つの温泉郷
約1年後の正月、家族で共和国の龍來(ロンライ)へ温泉旅行へ行った際に、師であるユン老師の目撃情報を頼りに山道を捜索した際に謎の忍集団、そして自分を弟弟子と呼ぶ銀髪の女性と出会う事になる。彼女の不意打ちにより愛刀が折られた事で手打ちとなり、ユンもいない事も分かり、この場は引く事になる。去り際に女性から「再び時代に求められるその時まで刃を研いでおけ」と告げられ、いつか来るであろう次の闘いに備えて改めて精進する事を誓った。
以降
ユウナたちの卒業後また新たな《Ⅶ組》の担任教官となっており、生徒の一人であるユリアンがカルバード共和国のアラミス高等学校への留学に行くかを悩んでいる中で後押しをしたことが語られている。
『黎の軌跡』では直接的な出番はなかったが、かつて敵国であった共和国内でもヨルムンガンド戦役後は帝国政府の暴走を止めた「大戦終結の英雄」と認知されており、裏や武にかかわる人間からは「神気合一」など彼の扱う技も知られている程である。大戦後はオリヴァルト皇子と共に共和国各地へ赴いて、帝国人への敵意を溶かすために尽力しており、共和国の裏の情報屋でも有名になっている。
トワがアラミス高等学校に赴任したのを機に、現在同校に通いながら主人公の助手を務めるアニエスも興味を強めている。
界の軌跡
嘗ての敵国であり、突如発表された宇宙計画で活性化するカルバード共和国から”とある理由”で招聘される事となる。
外交関係の事情でオレド自治州を経由してカルバードに向かう事となり、出発前日に長らく音信不通であった師ユン・カーファイからも便りを受け取っている。
奧伝を授かって以降、新米の《剣聖》として存在が広まっていたが、本作から《灰の剣聖》と言う明確な二つ名を名乗るようになる(ちなみにこの名は同じⅦ組であるエリオット・クレイグが考案したものである)。
初回店舗特典では「閃Ⅲ・Ⅳ」「創」でもあったトールズ第Ⅱ分校教官服が用意されている。
魔法少女まじかる☆アリサ
『閃Ⅱ』のPS3版DLC(PS4版『改』およびNintendo Switch版では実装)にリィンの「人には言えない衣装」というのがあり、黒コート・大型サングラス・ヘッドホンといういで立ちで、いわく「厨二病当時のリィンがまとっていた衣装」である。
同じファルコム作品『東亰ザナドゥ』内のアニメ『魔法少女まじかる☆アリサ』の主人公・まじかるアリサの敵役的存在として魔界皇子リィンという設定でこの衣装をまとっている。また、『東亰ザナドゥ』でも主人公・時坂洸のコスチュームのひとつとしても用意されている。
『閃Ⅲ』のDLCでも、この魔界皇子コスが用意されていた(ただし、PS4版では雑誌付録のため現在は入手困難。Nintendo Switch版では実装)。
『閃Ⅳ』では、攻略本添付のDLC(PS4版・DLC期限オーバーの可能性あり。Nintendo Switch版では実装)。魔王軍の総司令として操られているという設定の下「黒シャツ・赤ネクタイ」「黒の皇族服」「マント」「仮面」という、真・魔界皇子リィンが用意されており、大きなマントを羽織るその背中は最終決戦時に【鉄血の騎士】と称されていた父親を彷彿とした出で立ちでもある。もちろん、仮面を装備せずにこの衣装にすればさながら「Ⅶ組の司令」として見ることができる。
『創』では、真・夢幻回廊の探索報酬及び千年宝庫の掘り出し物として魔界皇子リィンの衣装が用意されるほか、ミニゲーム『魔法少女まじかる☆アリサRS』の報酬として真・魔界皇子リィンの衣装が用意されている。
バトルスタイル
登場作品すべてに共通して得物は《八葉一刀流》の剣士にふさわしく太刀。
攻撃属性は「斬」のみでSランク(Ⅲ以降SS)。オーブメントの固定属性は自身の複雑かつ凄惨な過去もあるせいか「時」×2「火」×1。
物理攻撃力・防御力と行動力に優れており、その他各種パラメータのバランスが取れているのも特徴で(と言うより全てのパラメータが平均どころか高水準に纏まっている)、歴代軌跡シリーズの主人公の中でも性能はトップクラスとも言える。行動力の高さからスピードとパワーを併せ持った前衛キャラクターとしての立ち回りが主になる。固定属性の『時』には行動力強化を、『火』には攻撃力を高めるクォーツを装備していきたいところである。
特に全クラフトは非常に高性能かつ使い勝手にも優れた物で構成されている。
リィンの固有能力として、前述の「鬼の力」を開放することで各種パラメータが上がり、状態異常も無効化され、クラフトも威力が向上する。
欠点としては使用CPが100とほぼ半分を消費してしまうことや、ターン制限がかかること等リスクも多い。また『閃Ⅳ』の鬼気解放では4ターンを超えると暴走状態となるため、こうなると30%の確率で自動回復するか、もしくは状態異常回復のアイテム・アーツ・クラフトを使わないと収まらないため短期決戦のボス戦など、ここぞの場面以外では使わないのも一手段ともいえる。
『創』では初期は神気合一に戻り、終盤では冥我神気合一となり、強化量が増加した代わりに解除後に1ターン行動不能になる。最終的に無想神気合一に昇華し、持続時間の上昇と上昇パラメータの種類が増加した。
『界』では引き続き無想神気合一を使用。さらにフィールドバトルにて『覚醒』として無想神気合一を発動可能。発動中にコマンドバトルに切り替えることで、持続ターンが1ターンになる代わりにCPの消費無しで発動できるようになった。無論コマンドバトルでCPを消費しての発動も可能であるが、行動回数増加によって圧倒的なCP回復量を誇るヴァンのグレンデルや、発動中はクラフトの消費CPが半分になる星杯の守護騎士達の聖痕解放といったCPを100消費(グレンデルは200だが発動時に100回復する)する強化クラフトと比較すると強化量が多い代わりにCPの消費が激しく、軽減する手段もない。
また、シズナの神氣合一はかなり近い性能をしているが、リィンの神気は攻撃、防御を強化するのに対し、シズナの神氣は攻撃のみを強化する代わりに倍率が高いという差がある。
対人関係
全編を通してのリィンの仲間。リィンが彼らを助けたり、また彼らがリィンを助けたりとお互いに良い影響を与えあい、時には幼い頃から抱えてきた悩みまでも仲間内で解決をしてきた。また女性キャラに関しては、一人を除いて絆イベントを経る事で恋愛対象にまでなる事もある。並外れたチームワークを発揮し、トールズ本校の重心にまで発展する。
初代Ⅶ組
クロウ・アームブラスト――年齢的には先輩だが、単位取得のためにⅦ組に加わる。50ミラの利子をやりとりした仲で、同期生のエリオットやガイウス以上にリィンと親しい。だが……
シリーズ後半では運命を共にする相棒としての役割も強くなる。また、シリーズでは唯一連携技を決めることが出来る。
エリオット・クレイグ――Ⅶ組の同級生。リィンと最初に仲良くなった人物。Ⅶ組メンバーとは一悶着あったリィンにとって、最初から最後まで味方でいた数少ない人物。父親同士が軍属の仲間であった事からもしかしたら幼馴染みになっていたかもしれないと父のオーラフは語っている。
ガイウス・ウォーゼル――Ⅶ組の同級生。エリオットと並び、初期からリィンと親しくしていた友人。後にある特別な力を得るが、それでもリィンとの友情が最優先と発言するなど固い絆で結ばれている。
マキアス・レーグニッツ――Ⅶ組の同級生。初期は出生を隠していたリィンを嫌っていたが、実習時点でリィンに対する態度をある程度改め、実習初日のユーシスと彼のやり取りを見て和解。その後は辛い役回りの多いリィンを支えた。
ユーシス・アルバレア――Ⅶ組の同級生。初期はリィンを含むⅦ組メンバー誰とも関わろうとしなかったが、リィンと互いの過去について語り合ってからは交流を持つようになった。どちらも貴族と平民の両方の人生を知り、後にはリィンと同じく敵方の中心人物に親族を持つことになるためある意味リィンにとって一番の理解者であり良きライバルとなる。
ラウラ・S・アルゼイド――Ⅶ組の同級生。初期作中ではリィンよりも実力が高く、同じ剣士仲間として悩むリィンを励ます場面も多く見られた。シリーズ後半では剣士としてリィンを尊敬する反面、女性として好意を持つ面も大きく表れている。実力でリィンと拮抗する数少ない女性として、リィンとは貴重な関係を築き上げている。
アリサ・ラインフォルト――Ⅶ組の同級生。初期はとある出来事でリィンと険悪なムードであったが、後に和解。他のキャラ同様リィンに想いを寄せるようになる。
フィー・クラウゼル――Ⅶ組の同級生。世間知らずで自由なフィーをリィンは何かと気にかけており、フィーもそんなリィンになついている。シリーズ後半ではフィーからリィンへ好意も寄せている。続編でもリィンとの交流が明言されている数少ない人物でもある。
エマ・ミルスティン――Ⅶ組の同級生。初期からリィンに親身であった唯一のⅦ組女子。シリーズ後半ではリィンやヴァリマールのサポートをしつつ、同時に好意も抱いていくことになる。また、同世代以下の女性に対して意識をしないリィンが照れを見せる希な例となる相手になる。
ミリアム・オライオン ――情報局の任務中の彼女と出くわし、後に同級生になる。ユーシスに次いで懐かれ、ミリアムの感情が成長する大きな要因にもなる。後にクロウとは違う意味でリィンの相棒となる。
二代目Ⅶ組
併合されたクロスベルからの編入生。実はクロスベル戦線でリィンに助けられており恩義を感じている。大戦時にはリィンが不在の間、Ⅶ組のリーダー代行を務め、同時に二代目Ⅶ組の原動力としてリィン同様新たなる重心へと成長していく。
武の名門ヴァンダール出身の次男。当初はリィンを騎神頼みの英雄と侮っていたが、数々の闘いの中で教官としても一剣士としても敬意を評すようになり、卒業までには3本に1本とれることを目標にしている。
内戦後のリィンの相棒。内戦時では貴族連合側についている敵だったが、《灰色の騎士》として仲間と離れ一人活動をするリィンの監視兼サポートの任務に就き、後にトールズ士官学院・第Ⅱ分校に入学することでリィンの教え子にもなった。
トールズ生徒
貴族生徒が所属するⅠ組の同期生。寄せ集めと馬鹿にしたⅦ組に成績や模擬戦で負けて以来は目の敵にしていたが、エリゼの騒動や学院祭、内戦を通じて和解。一足先にⅦ組が卒業したリィンを在学中フォローし続け、良き友人となる。ただし、エリゼへの好意に対してはリィン自身のシスコン気質故に未だ難航している。
クロウの同期生でARCUSのテストチーム、つまりⅦ組の母体。クロウを除けば先輩達の中では最も親しく、トワは卒業後も同じトールズ教官としての同僚でもあり、同じ教壇に立つ仲でもある。トワ以外の二人は一時敵として現れるが、最終的には三人ともリィンに付くこととなる。
実父含む親族関係
シュバルツァー家
幼少期にリィンを養子に引き取った温泉郷ユミルを統べる男爵家。血は繋がっていないが一家全員リィンを実の家族同様に愛している。リィン自身も「出自の知れない自分を養子にした」事に伴う社交界の誹謗中傷を気には病んでいたが、そんな家族を強く愛している。
リィンの義妹であり、互いに一番よく理解している女性。幼い頃から仲の良い兄妹であったが、エリゼがリィンへの恋心を自覚した時期から疎遠になっていた。交流を再開してからは互いにシスコン、ブラコンと呼ばれつつも息の合ったやり取りを見せている。
帝国の闇にまつわる業で引き裂かれた実父。だが、その心の内には父としての深い愛情を秘めていることを、最後の最後で知る事になる。彼の自己犠牲精神は父親譲りで両者共にその事を自覚している。
リィンの実母、リィンの顔立ちは基本母親似。リィンが6歳の時に死亡、死の寸前までリィンの身を案じていた。
武の高みに立つ存在として強く意識し、同時に精神面では母親というべき人物。直属の鉄機隊は彼女の娘同然であり、義理の姉達にもなる。
リィンが搭乗していた騎神。内戦以降一番長く共に闘い抜いた相棒であり、時に彼を温かく見守り導いてくれる、ある意味第三の父のような存在。
ミリアムを含めてオズボーンを精神上の父としており、義理の兄妹に相当する。
英雄達
同じ八葉一刀流の門下生であるカシウス・ブライトの娘。ロイドほど接点はないが、互いに興味は抱いていた。
内戦の終結後にクロスベルで一度だけ交戦して以来惹かれあい、お互いを強く意識していた。ヨルムンガンド戦役で改めて共闘する。
クロイツェンの魔獣退治の要請で知り合った北の猟兵のメンバー。互いに「祭り上げられる英雄」にされる共通点も多く、北方戦役で共闘して互いに守りたいものが重なった際に再会を願うほどに惹かれあう。
面識はないが、ヴァンの方は共和国でも大戦の英雄と呼ばれる有名人としてリィンのことは知っており、シズナの弟弟子としても把握していた。
界の軌跡にて初対面、現実で会ったのはMKの本社でのみだが、バーゼルでの情報収集の足場として解決業務代行として名前を借りた。
《八葉一刀流》
八葉一刀流の創設者でありリィンの師匠。劇中一度も登場しなかったもののリィンの事は「最後の弟子」としてカシウスやアリオス以上に高く評しており、「真に八葉を完成させる者」として遠くから見守っている。
カシウス・ブライト、アリオス・マクレイン、アネラス・エルフィード、アラン・リシャール
八葉一刀流の兄&姉弟子(リシャールは甥弟子)。カシウス・アリオスとは面識があり、カシウスからは奥伝の試練を、アリオスからは手合わせを受けている。
「黒神一刀流」を極めた《白銀の剣聖》。リィンの事を「弟弟子」と言っており、龍來の山道で遭遇し、奥の手である《無想神気合一》を発動していたが、不意打ちや強化スーツ、得物の差で自身の太刀を折られる(折られた刀身は持っていかれ、その後シズナの鞘の素材として使われる)。リィンは一太刀観ただけでシズナが剣聖の域の実力者であることや、八葉と関わりがあることを見抜いたが、話をする暇もなくシズナは去ってしまったので問いただせなかった。以後、彼女の忠告を聞き入れて刀と自身を鍛え直すことを決意する。
界の軌跡にて再会。お互いに神気と神氣を発動させた状態で互角の戦いを繰り広げた。
関連項目
エリゼ・シュバルツァー テオ・シュバルツァー ギリアス・オズボーン
アリサ・ラインフォルト エマ・ミルスティン ユーシス・アルバレア
クロウ・アームブラスト ミリアム・オライオン アルティナ・オライオン
カシウス・ブライト アリオス・マクレイン シズナ・レム・ミスルギ
リィン以外の歴代軌跡シリーズ主人公達
クロエ・バーネット:暁の軌跡の主人公の一人。閃の軌跡、暁の軌跡のどちらでもこの二人に面識は一切ないのだがクロエは髪の色、赤い服、武器などを見てこの人は私と系統が被っていると思い込み、R&Aリサーチのリシャールにリィンの調査を頼んでいる。クロエはその後リシャールから剣を学び数ヶ月後には「桜花残月・黒葉」という技を編み出しているので八葉の技を独自の剣術に取り入れることに成功したのかもしれない。ちなみにクロエは知る由もないが表沙汰にはできないような面でもリィンと共通点が存在する。