CV:森岳志
概要
《Ⅶ組》の創設にあたり特別実習のテスト生をしていて、担任教官であったサラ・バレスタインの教えのもと、トワ会長、クロウ、アンゼリカとはその頃からの付き合い。
人物
恰幅の良い体格に見合うような温厚な性格で、奔放な性格であるクロウやアンゼリカの宥め役になる事が多い。元々技術畑の人間でありエプスタインの三高弟の一人G・シュミット博士の三番弟子でもあったためルーレ工科大学からもスカウトが来る程の技術力を持つ技師である。また、大の甘党であり学院旧校舎地下から見つかったヴァリマールの解析の際、リィンにお菓子の差し入れを受け取った時には大いに喜んでいた。
閃の軌跡・閃の軌跡Ⅱ
部活は技術部に所属、普段は工房において戦術オーブメントの調整や導力バイクの製造・カスタマイズなどを行っており後にバイクは一般での販売にこぎつけることに成功。そのため普段から制服ではなく自前のツナギを着ているのである。
トワ・アンゼリカ・クロウの先輩三組人の中でもアンゼリカとは特に仲が良く学園祭のダンスでは一緒に踊っておりクロウからはその仲を邪推されている程である。
内戦勃発後は別ルートよりリィンたちⅦ組に合流。アンゼリカの休学、その後復学や内戦でのクロウとの別れ、そして戦死を目のあたりにするがⅦ組とともに内戦を終結させ、トワと共にトールズを無事に卒業、その後大陸各地にある名だたる技術工房の旅に出る事になった。
閃の軌跡Ⅲ
1年後、技術工房巡りを終えて無事エレボニアに帰国し師であるシュミット博士がいるトールズ士官学院・第Ⅱ分校を訪れその際に教官になっていたトワやリィンと再会する。ツァイス中央工房に訪れた際には後に妹弟子になるティータとも知己を得ており、その時にアンゼリカに会った時には気を付けるように忠告していたようであった。
リィン達と地精が現在《黒の工房》と名乗っているというひとつの仮説と結社の《十三工房》についてなどの情報共有や博士の手伝いを一通りした後リーブスを離れる。
しかし、それを最後に彼は音信が途絶えたのであった・・・・・
※閃の軌跡Ⅲ中盤以降のネタバレあり
「——気付いちゃったんだね?」
彼の正体は地精改め《黒の工房》出身の技術者【銅のゲオルグ】である。
蒼のジークフリードの一件からオルディスでリィン達と別れ首都・ヘイムダル郊外にあるヒンメル霊園にあるクロウの墓に埋まっていた遺体を偽物と暴いたアンゼリカを銃で襲撃。
クロウの埋葬での本物の遺体の回収や内戦で回収した蒼の騎神・オルディーネを軍に引き渡した際にも細工をしていた。
さらには《黒キ星杯》での決戦では救援に来たオリヴァルト皇子・アルゼイド子爵・遊撃士トヴァルの乗るカレイジャスに密かに爆弾を設置してカレイジャスを空中爆破、リィン達Ⅶ組を絶望、蹂躙させて《黄昏》を帝国に広げる事に成功したのであった。
閃の軌跡Ⅳ
その後、自らの主たる黒のアルベリヒに付き従い、大戦の下準備のため黒の工房の一員として協力しながら黒キ星杯で拉致した暴走状態のリィンを黒の工房本拠地で監禁、さらにはともに捕らえたセリーヌに「せいぜい命だけは取り留めさせてもらおうか」と彼には似合わぬ恫喝を行うほか、殺さずに捕縛したアンゼリカを《紅のロスヴァイセ》として洗脳し手駒とする。そしてリィン奪還で黒の工房本拠地に入ってきたⅦ組メンバーを紅い戦術殻《ナグルファル》を用いて迎撃するほか、中盤にセドリック皇太子らと共に儀礼艦パンタグリュエルに急襲する一団に加わっており、これまでの良き先輩の顔から一転した悪堕ち、悪逆ぶりを見せるほどだった。
事の真相
当初アンゼリカを殺そうとしていた黒のアルベリヒを制止し彼女を配下にしたのもジョルジュの一存であり、空中にて爆破・分解するカレイジャスに賭けという名前で防御結界を仕掛けて一命を取り留めさせようにしたのもジョルジュであった(もっとも、搭乗していた面子でトヴァルは軽傷で済むが、オリヴァルトは左目を失明、アルゼイド子爵は左腕を切断という重態だった)。
その後、月の霊場にある月冥鏡に映し出された真相は、ジョルジュ自身トールズ入学当初は仮初の記憶に入れ替えられており(結社の白面から盗用した暗示技術)ただの一学生「ジョルジュ・ノーム」として入学しながら定期的に黒の工房に連絡を入れており、内戦終了後から本来の人格である「銅のゲオルグ」に戻っていたらしい。
仲間達と過ごした学園生活を「生ぬるい平和な友人ごっこ」「あくまでただの夢」と一蹴しながらもその口調はどこか未練がましくも聞こえていた。
実際、自ら手をかけたり、手中に収めたはずのリィンとアンゼリカはⅦ組によって奪還される挙句、カレイジャス空中爆破で抹殺したと思われていたオリヴァルト皇子は新型艦《カレイジャスⅡ》により華麗なる生還を遂げられてしまうなど、アルベリヒから見れば叱責されるようなお粗末な結末が続いた。
これらはすべて偶然ではなく、ジョルジュ自身、元々善良な性格だったためか非情に徹することができなかった故の自身の甘さ(爆弾と同時に彼らが生き残るための方法も仕掛けた)によるものだった・・・・
帰参
そして猟兵王ルトガーとの相克を妨害する新型空中戦艦『ガルガンチュア』にて告死戦域と共にリィンやアンゼリカを迎撃、ここでリィンたちを討ち取るべく襲い掛かるが退けられ、さらにはアルベリヒの作り出した巨大魔煌機兵『リヴァイアサン』もリィンと機神ヴァリマールとの闘いの末暴走してしまうが、このままゲオルグの非情が残っていれば暴走をそのまま制止せずに破壊しつくすのを見届ける所を、なんと自らの戦術殻・ナグルファルを用いてその頭部を破壊し暴走を食い止めるのであった。
戦いのあとアンゼリカに
「偽りの姿だったジョルジュを最後まで捨てることができなかった」
事を諭される。アルベリヒには
「貴様には失望した。どこへなりとも失せるがいい」
と切り捨てられ、これまでの罪の重さから自ら銃を頭にあてて自害しようとするがアンゼリカの制止により防がれる。リィンや外のクロウ、そしてこの一幕を見届けていた恩師・シュミット博士からも罪から逃げず背負って償っていく事を言われ再びジョルジュ・ノームとしてトールズに帰参する事を決断する。
帰参後はトールズメンバーとは別行動でサポートを行い、アルティナとのサブイベントでは黒の工房の出入り口を開け、リィンたちに調査を行わせている。
最終決戦前にミシュラム・リゾートにも現れ、トワ・クロウ・アンゼリカと共に囲んだがここでトワにジョルジュ含めた三人とも揃いも揃って敵側に堕ちたことで珍しく激怒・叱責されている。
最終決戦での「塩の杭」攻略のためにアンゼリカ・シャロン・緋のローゼリアと共闘、塩の杭停止後はリィン達と合流し最後の敵・イシュメルガを撃破、そして黒のアルベリヒとなり果て、最後はその邪念が払われた兄弟子であり同じく地精の一人であったフランツ・ラインフォルト(アリサの父)にこれからも罪を償って生きる事を約束し、不死者となり今消えゆくフランツを見送った。
その後は黒の工房の管理を引き継いだらしく、フランツが残したミリアムのスペアボディを用いてミリアムの復活に立ち会った。他にもオリビエとシェラザード妃の結婚式にも出席、これまで散々迷惑をかけた事もあって同じく迷惑をかけたクロウと共にアンゼリカやトワにこき使われる様子だった。
創の軌跡
本作では終盤に敵の本拠地たる「逆しまのバベル」突入時に、突入する巡洋艦・《アルセイユⅡ》の機甲兵整備の技師として乗艦していたことが確認できる。
本作でジョルジュがパーティインするのは真・夢幻回廊のみで、今作ではSクラフトが追加され、他のキャラクターと遜色のない立ち合いができるようになった。
本作のエピソードでは、トワ・クロウ・アンゼリカとの同期会では今後の身の振りとしては師匠・シュミットに頼み込み、ルーレ工科大学に所属する予定と述べている。他にも、ミリアムの戦術殻・アガートラムの復活に立ち会ったことが描かれた。
戦闘の掛け合いでもトールズの後輩かつシュミットの妹弟子となったティータのオーバルギアについても注目する発言もしており、また、夢幻回廊限定戦闘の特殊勝利の掛け合い(ジョルジュ・オリビエ・トヴァル・アルゼイド)では前述のアルゼイド子爵に義手製作のオファーがあって製作を手伝うよう求められ、ジョルジュ自身もその償いなのか「存分にこき使って下さい」と返しており、まっとうに技術者として動いているようである。
黎の軌跡
本作では直接登場しないが、バーゼルで受けられる「4spg」の依頼者である植物学者のレイからルーレ工科大学で「生体義手」の研究者として名前が挙げられている。
バトルスタイル
士官学院在籍時は直接戦闘に参加はしないが得物は巨大なハンマーを用いていたことが語られている。
《黒の工房》の一員として敵となってからの得物は前述にもあるように紅い戦術殻《ナグルファル》を用いている。ミリアム・オライオン・アルティナ・オライオン姉妹が使う戦術殻を基にした量産タイプであり、クラフトもミリアム、アルティナと同じような技を用いる。レーザー攻撃を放つ「グラムキャノン」、巨大ハンマーに変形して敵陣に叩きつける「カラドボルグ」、敵情報解析とバランスダウンを誘う「ディフェクターΣ」を持つ。『閃Ⅳ』ではSクラフトが使えなかったが、『創』ではナグルファルをロケットランチャーに変形させて敵に放ち、着弾後地雷として大爆発させるSクラフト・「ドヴェルクハンマー」が追加された。
固定属性は地×2、時×1で、物理攻撃力、防御力も高いため前衛として立ち回るのが基本となる。
関連項目
アンゼリカ・ログナー クロウ・アームブラスト トワ・ハーシェル-トールズの同期生。共にARCUSのテストを引き受け、Ⅶ組の基盤を築いた。上述通り地精としての使命を優先していた。が、共に過ごす内にⅦ組はもちろんのことだが、特にトワ達三人に対しては本気で友情を抱くようになり、相克のためと取り繕ってクロウを不死者として蘇らせ、アンゼリカを殺さずに仮面を着けて操るだけに留め、殺そうと思えば殺せたトワを殺さなかった。更にはカレイジャスに爆弾を仕掛けながらも乗員の生存のための保険を掛けるなど、内心では地精の役割と彼らへの想いに揺れていた。結局、三人との友情を諦められず、トワ達に諭されて戻ることになった。
Ⅶ組-入学年度以外の意味でも後輩。トワ達三人に次いで、ジョルジュにとって大きな存在となる。
ティータ・ラッセル - 妹弟子。創では共闘時の掛け合いもあり、オーバルギアに注目していると述べる。
ゲオルグ・ワイスマン…結社の元使徒で黒の工房とも懇意にしていた人物、名前が同じであるが偶然なのか意図的なのかは未だ不明。