「見届けさせてもらおうぞ。250年来の友人として"あやつ"の旅の行き着く先を。」
概要
リィンの前に現れた謎多き女性。
閃の軌跡Ⅲ
初めて姿を現したのは、旧都セントアーク郊外イストミア大森林においてリィンが担任として新Ⅶ組のユウナ・クルト・アルティナを伴ってエリンの花の回収に訪れたときだった。
回収後に突如リィンが胸を押さえて苦しんだところで時間が止まり、
「どうやら、『結界』に反応したようじゃの。」
と言って登場。ここで気をリィンに与えてリィンを襲った苦痛を取り除く。
二度目に登場したのは、海都オルディス沖にあるブリオニア島で、ここでは島に渡ったミリアムをリィンたち新Ⅶ組が捜索のさなか、島の北側にある巨像(のちに焔の至宝の抜け殻であることがわかる)をリィンと、前述のユウナ・クルト・アルティナに加えて新メンバーとなったミュゼ・アッシュの6人で見上げていたところでまたも共鳴での苦痛にリィンが襲われたところで現れる。
「今のは、場の記憶に共鳴したのじゃろう。」
その後、かつてリィンが内戦にてドライケルスの記憶を見ていたことなどを話しているが、人伝に聞いたことじゃがなと述べるにとどめ、
「失せ者探しじゃが、"彼女たち"からの『預かり物』がすぐ近くで役に立つはずじゃ」
と、ミリアムの居場所を解くカギと助言を与えた。
そして三度目は帝都ヘイムダル大聖堂地下で、新Ⅶ組が一度倒すも邪霊の眷属にされたハーキュリーズ兵の精神を一旦寸断して登場、さらにその奥にいる者…復活しようとしている暗黒竜への警告のために現れる。
「事態は数段、ヌシたちの想像よりも厳しいものと知れ」
リィンに札を渡した後、一足先に暗黒竜がいる『寝所』に向かうところで、リィンはその少女に尋ねる。
「…いい加減、名前を教えてくれないか?できれば貴女の口から聞きたい。」
少女は自らの正体を明かし、奥に向かって行ったのだった(後述)。
しかしながら、その後のオズボーン宰相、黒のアルベリヒらの目論む黄昏の発動を許してしまい、敗走する新旧Ⅶ組を受け入れることになってしまう。
※以下ネタバレ注意
正体ネタバレ
「《魔女の眷属》が長、ローゼリア・ミルスティンじゃ。エマの祖母にしてセリーヌの創り主、ヴィータの師でもある。ロゼと呼んでもよいぞ。」
本名はローゼリア・ミルスティン。
その正体はエレボニア帝国に伝わる《魔女の眷属》の長にして同じ魔女であるエマの育ての祖母であり、ヴィータの師匠である。
エマからは「お祖母ちゃん」、ヴィータからは「婆さま」と呼ばれている。
実年齢は約800歳、吸血鬼の真祖でもあり200年前の吸血鬼事件の際も七耀教会と協力。
この時のエピソードを元に小説として現代にも語り継がれているのが劇中では有名な小説である《赤い月のロゼ》である。
元々はもっと大人の姿であったが本人曰く「眷属を分けた(弟子であるエマとヴィータの使い魔であるセリーヌ)とグリアノスとされる)」後に今の少女姿になったとのこと。
過去
800年前、暗黒竜の災厄で先代の長が命を落とした後に生まれ、当時帝国の皇帝で《緋の騎神》の起動者であったヘクトル帝の暗黒竜討伐に協力、その後暗黒竜の瘴気により呪われた
《緋の騎神》を当時の地精の長と共に皇城の地下に封印する。
250年前の《獅子戦役》ではドライケルス第三皇子やリアンヌ・サンドロットと協力、リアンヌが《銀》の起動者になるための導き手も務め、戦役で表向きリアンヌが戦死・その後不死者となって以後でも彼女とは交友を続けていたが、あることをきっかけに20年前から疎遠となる。その後『閃Ⅲ』にてリアンヌ…結社に入ってからはアリアンロードと名乗る彼女と再会するが、彼女の不穏な気配にはローゼリアも不安を抱いていた。
リアンヌとの一件もあってか、弟子であるヴィータが同じように自分の元から離れた時にはひどく後悔したらしい。
閃の軌跡Ⅳ
前作終盤で敗走する新旧Ⅶ組とその協力者たちを養孫であるエマの案内とともに、魔女の里・エリンに迎え入れる。
序盤、力を失い昏倒していたユウナ・クルト・アルティナ。この3人の再鍛錬にローゼリア自ら応じ、サングラール迷宮でその戦いに応じた。
その後は新Ⅶ組一同が皇帝狙撃で身柄を拘束・その後脱走したアッシュと、決起軍の首魁として立ち回っていたミュゼと合流するのを見届け、そして敵側に捕らえられたリィン救出のため、協力者であるレンとキーアとともにその居場所である『黒の工房』の地点を解析、そしてローゼリア自ら陣頭に立ち、里の魔女たち全ての力で新旧Ⅶ組を『黒の工房』に送り届けた。
そしてリィン救出後は《巨いなる黄昏》を阻止するために。自らの拠点であるエリンの里の施設と人員を提供して新旧Ⅶ組、七耀教会、そしてオリヴァルト皇子率いる「光まとう翼」に全面協力。
さらにはオリヴァルト生還後に新旧Ⅶ組に『黄昏』の真実を指し示すべく、月の霊場に招き入れ、試練を執り行うが、この際ローゼリアはさらなる真の姿となった(後述)。
試練後に月の霊場奥にあった「月の鏡」そこに映し出された真相は、盟友ドライケルス帝にまとわりつくような邪霊の存在とリアンヌの姿、黒のアルベリヒの暗躍、そしてその下僕として暗躍する地精の青年の正体、オズボーン宰相の正体、そして全ての事件に関わる背後の巨悪の存在だった。
この真相を見届けたローゼリアは、
「阿呆どもが!!ドライケルスもリアンヌも、なぜ妾に相談せぬ!?我らは友であったであろう…!?」
と怒りを露わにしたほどであった。
中盤、里を離れた隙を衝かれてギルバート率いる結社強化猟兵団に里を占拠される事態となったが、これを新旧Ⅶ組とティータらトールズ第Ⅱ分校生徒・トールズOB含めた協力者一同により奪還、ついにはギルバート打倒とともにロゼはヴィータ・エマとともに参上、事態解決に現れたカンパネルラに「馬鹿ども連れてとっとと去ね。」と告げてギルバートらを追い払った。
後半、黄昏の相克で灰の騎神を駆るリィンが星の霊場において銀の騎神を駆るアリアンロード…リアンヌと対峙したときはローゼリア自らも立ち合うべく現れ、その激戦を見届けるが、最後、金の騎神による騙し討ちでリアンヌが致命傷を負わされたときは激怒するも金の騎神を取り逃してしまい、盟友・リアンヌの臨終を看取ることになってしまう。
最終戦闘ではアンゼリカ、ジョルジュ、シャロンとともに幻想機動要塞の障壁を砕くべく、障壁のひとつを司る塩の杭へ向かいこれを制圧するが、この間にアンゼリカの好みのタイプだったため、あわや襲われる一幕もあった。
その後リィンたち新旧Ⅶ組のいる幻想機動要塞に向かい、すべての宿敵・イシュメルガを撃破した。
人物
見た目通りの年齢でなく年寄りめいた喋り方をするが普段の振る舞いや嗜好は外見相応であり偏食でエマを悩ませる一面もあり、基本だらしない生活態度であるため魔術以外の事柄に関してはエマに頭が上がらないのである。
ただし特定の場にいる時や本気を出す際には本来の姿である成人女性の体形(ランディ曰くお嬢並のプロポーション)に変化することが可能、その際には見た目だけではなく感覚や嗜好も大人になるようである。(子供体型では苦手な野菜も大人の姿になると食べられるようになる)
バトルスタイル
魔女の長にふさわしく、魔法攻撃力の高さはエマ・ヴィータ・オリヴァルト・ティオ・ミュゼ・アルフィン・ナーディアらシリーズ登場魔法使いキャラでも一二を争うトップレベルにあり、クラフト・『血塗れの牙』はおそらくは前述の吸血鬼のいわれとなった技で、ダメージによって敵を攻撃しつつHP、CP回復という優れた性能である。
固定属性スロットは火×2、水×1で、自由にクォーツを装備できる『創』では火属性・水属性の詠唱軽減やロストアーツを装備するなど、アーツ使いとして有効なクォーツを装備しておきたい。
Sクラフト・「終極魔法・紅月」は魔力発動とともに成人体型となり、赤い月を召喚して炎を敵に降り注ぎ、場を溶岩として敵を沈めるという豪快な技である。
余談
同シリーズのキャラクター・ティオ・プラトーはCVがローゼリアと同じく水橋かおりが務めており、パーティキャラとして共闘する創の軌跡では、こんな掛け合いがある。
ティオ「ふふ、何やらお互い波長が合いますね。」
ローゼリア「なんでかの?今度ポテチを一緒につまむか。」
また、ランディ・オルランドとの掛け合いでは、ランディから「ロゼっち」と呼ばれるが、相当嫌がっており「誰がロゼっちじゃ!!」と返すほどだった。
前述の通り、アンゼリカ・ログナーの好みのタイプであったため、創のグループミッションではラピスともども見事にとっ捕まり「またか!油断した!!」と嘆くほどであった。
関連タグ
千堂伽耶…吸血鬼・幼い外見だが長寿・CVと共通点の多いキャラクター。
※Ⅳ中盤以降のネタバレ注意
《魔女の長》とはまた別の彼女の『真の姿』
それは長年行方をくらましていたとされていた焔の至宝《アークルージュ》を見守りし存在。
《翼ある灼獣》の名を冠する女神の聖獣である。
元は900年前まで先代の長の使い魔としていたが地精の裏切りにより先代が消滅、生前の言葉により魔女が管理していた月霊窟の《月冥鏡》の力により先代の記憶の一部と使命を受け継ぎ現在の姿である『2代目ローゼリア』となったのである。
聖獣としての姿は蒼い翼を携えた巨大な黒猫であり自らの一部から作られたセリーヌとグリアノスはその聖獣としての姿の一部を受け継いでいたのである。(空の軌跡the 3rdに出てきたちびレグナートも恐らくは同じ原理で生まれたものと思われる)
前述の月の霊場での試練では、黄昏による呪いの真相の解明と自身に万一の事があった際に眷属であるセリーヌに跡を継げるようにするために聖獣の姿でⅦ組と対峙した。