概要
武論尊・原哲夫の漫画『北斗の拳』を原作とする派生作品における副題(原作漫画には記されていない)。特に、本作を題材としたテレビアニメ版(後述)を皮切りに、後続の作品群で頻繁に使用される傾向にある。本項ではその一例について記載する。
例
テレビアニメ『世紀末救世主伝説 北斗の拳』
1984年からフジテレビ系で放送されたテレビアニメ第一作目。制作は東映動画。
原作におけるサザンクロス編からラオウとの決着までの物語が描かれ、アニメ独自の展開としてオリジナルエピソードやキャラクター・拳法の流派などの舞台設定が大幅に追加されている(ただし、原作者である武論尊・原哲夫両名は未監修であり、原作世界観からあまりにも逸脱したトンデモ拳法が登場した際には制作現場に問い合わせをしたこともあったという)
因みに続編である天帝編以降の物語を描いた第二作目『北斗の拳2』からは、前作の副題だった『世紀末救世主伝説』は省かれている。
劇場版『世紀末救世主伝説 北斗の拳』
1986年に公開された劇場アニメ作品。制作はテレビアニメ版と同じく東映動画。
同じくサザンクロス編~ラオウ編までを題材としていることは共通だが、放映時間約110分に合わせ大幅にストーリーが改変されており、原作では見られなかった拳士同士の対戦を見所としている。
ギャグ的な描写が多少控えめにされ、肉体の崩壊する描写が生々しく表現されるなど、テレビアニメ版よりも比較的大人向けな作品といえる。因みに『世紀末救世主伝説』の副題はビデオ・DVD等で販売された際に追加されたもので、公開当時はただ『北斗の拳』のみであった。
ゲーム『北斗の拳 世紀末救世主伝説(PS)』
2000年にバンダイ(現バンダイナムコゲームス)より発売されたプレイステーション専用の3Dアクションゲーム。開発はFC時代から多くの受託開発実績でも評価の高いナツメ(現:ナツメアタリ)。
タイトル通り、前述のテレビアニメシリーズを強く意識した作品で、3Dポリゴンやアニメ版キャストによるフルボイスなど、当時のゲーム作品としては珍しいシステムが多数盛り込まれ、ストーリー展開も(容量の問題で多少の改変はあれど)原作を忠実に再現していた。
一方で、「世紀末シアター」なるデモムービーの台詞改変モードや「秘孔&リアルタイムあべしシステム」なる敵キャラの断末魔(その数も約200種以上と無駄に多い)が秘孔を突いたタイミングで変化するシステム…などなど、数々のカオスな要素に対する謎の力の入れようが随所に見られ、ネットが普及した現在においても「バカゲー」としてファンの間でも語り草となっている。昨今では、前述のシアターモードでキャラ崩壊レベルの会話が展開される「真・世紀末死あたぁ伝説」や、チートバグによる更にカオスな世界観となった「北斗の険」といった腹筋崩壊MADが有名。