ヌートリア

ぬーとりあ

哺乳綱齧歯(ネズミ)目ヤマアラシ亜目ヌートリア科に属するネズミの仲間。

概要

体長43~64cm、尾長26~43cm、体重5~15kg。

食べ物は主に水草。陸上の植物や貝、魚も食べる。

南アメリカ原産。世界中に広く生息。

後足の一部には水掻きがあるのが特徴。

泳ぎが上手く、川岸に穴を掘って生活している。冬には水草を集めて、休むための浮巣を作る。

初めて見た人はカピバラやビーバー、カワウソと見間違えることが多い。

日本では特定外来生物に指定されている。

日本には毛皮を取るために輸入され、今では野生化しており、繁殖力の強さと農作物等への被害と相まって外来種問題に発展している。

河川やため池でよく見られる。

畑を荒らし、農作物を食い荒らす。

(稲・キャベツ・果物など)

巣穴を掘ることにより、水田の畦やため池、河川の堤防が破壊され、水田の水が抜ける、池や川の決壊、土砂災害の発生などを引き起こす。

大量の水草や貝を食べ、生態系を破壊する。

希少種の水草(ミズアオイ、ミクリ、コウホネなど)を食べ尽くし、地域絶滅させる事もある。

兵庫県では絶滅危惧種のトンボ、ベッコウトンボがヌートリアがため池の水草を食べた結果、絶滅してしまった事例がある。

イシガイやドブガイなどの淡水性の二枚貝を大量に捕食し、その場所から絶滅させる事もある。

イシガイやドブガイの仲間に卵を産み付ける淡水魚のタナゴが減少する原因にもなっている。