森の賢王ハムスケ

はむすけ

ハムスケとは、丸山くがね著のライトノベル『オーバーロード』の登場キャラクターである。

ステータス

転移後の世界において、トブの大森林の南側を縄張りとして抑えていた、伝説の魔獣。性別は雌。

見た目は、『蛇の尻尾を持つ巨大なジャンガリアンハムスター』という何とも愛されそう…もとい肩透かしなものだが、『東の巨人』や『西の魔蛇』と並ぶトブの大森林の三大支配者の一角、『南の大魔獣』として君臨した強大（転移後の世界基準）な異形種で、既に数百年の時を生きている。

その風貌から、前評判を聞いていたアインズを呆れさせたが、当地の人間達からは、「その名に相応しい大魔獣」と畏敬と称賛を集めていた。

冒険者モモンに扮したアインズに敗れて以降、その配下となってナザリック勢に加わる。その際に、『ハムスケ』という名前を与えられた。

普段は、モモン率いるチーム『漆黒』の一員として、モモンやナーベと共に冒険者稼業に勤しんでいる事が多い。

『森の賢王』と称される通り、魔獣系としては珍しく、非常に高い知能を持つ。

古風な侍言葉で喋り、一人称は｢某｣。その風貌とは裏腹に、武人染みた威厳のある性格をしており、戦いの場では容赦がなく、力で負けて従ったアインズに対する忠誠心も高い。

また、それ故に当初はマスコット扱いされる事を、嫌がっていた。

一方で獣らしく自分の力で歯が立たない相手には、本能的に怯えて戦意を喪失する臆病な面もあり、しかも本能なのでハムスケ当人にも制御できず、一気に役立たずと化す。

時折、風貌通りの可愛げを見せる事もあるが、ナザリックの面々からの反応は冷たい。

主人となったアインズの事は｢殿｣と呼び、上述の通り忠誠を誓っているが、ズーラーノーンの一件で彼がアンデッドである事を知った時は、大いに怯えてパニック状態に陥り、ナーベラルからチョップを喰らわせられた。

生まれてから一度もトブの大森林から出た事がなく、更に縄張りに近付く者を容赦なく排除してきた事もあり、数百年を生きた割に、世情には丸っきり疎い。

生存本能に従って、番となってくれる同種のオスを探しているが、今まで一度もお目に掛かった事が無いらしく、それを見つけて子を成す事が最大の目標。

巨体に見合わぬ瞬足とパワーを有し、鋭い牙や爪で相手をズタズタに引き裂き、毛皮はモフモフそうな見た目に反して、並みの攻撃などを軽く弾く天然の鎧となっている。

また、蛇の尾は伸縮自在で鞭の様にしなるので、相手を捉えたり、叩き付けたり、槍の様に先端部で相手を貫く事も出来る他、相手の攻撃を受け止める盾代わりにもなるほど頑丈。

身体の紋様は魔法陣となっており、発光させる事で第四位階クラスの魔法を幾つか行使できるが、ハムスケ自身には魔法詠唱者（マジック・キャスター）のスキルが無いため、効果は非常に低い。

後に戦士の才能がある事が判明し、ザリュースを初めとする蜥蜴人達の指導の下で鍛練を積んだ結果、ナザリック内部に侵入した帝国のワーカー、エルヤー・ウズルスとの戦闘で新たに、武技『斬撃』を修得。両手の爪で、エルヤーの両腕を斬り落とす活躍を見せた。