概要
白亜紀後期(約7000万年前)のマダガスカルに棲息したカエルの仲間で、2008年に命名された。貪欲な捕食者だったと考えられることから、その名は暴食を司る悪魔・ベルゼブブにちなんで「悪魔のヒキガエル」を意味する。その他、パックマンガエルなどの愛称もある。
ユビナガガエル科の中でもツノガエルに近縁だったとされ、復元画では巨大なツノガエルとして描かれることが多いが、似たような姿に収斂進化した原始的なグループとする説もある。
命名当初は全長40㎝・体重4kgに達したとされ、現生種では最大のゴライアスガエルを凌ぐ史上最大のカエルと考えられたが、2014年にはアフリカウシガエルと同じくらいの23cmに下方修正された。
名前の由来通り貪欲な捕食動物だったとされ、口幅は15cmにもなったことから、比較的大型の獲物を捕食していた可能性が高い。よく復元画では、当時共存していたマジュンガサウルスやラペトサウルスなどの恐竜の幼体を捕食する姿が描かれているが、実際にこうした光景が当時のマダガスカルで見られた可能性は高いとされている。