概要
演:高畑淳子
クライシス帝国の地球侵略を担当する幹部・四大隊長の紅一点にして諜報参謀。率いるのは魔力などを操る能力をもつ怪魔妖族で、マリバロン自身もこれらの術の扱いに非常に長けている。他の幹部と同じくいわゆる「怪人態」の姿は存在しない。頭の羽飾りや赤く光るムチ、火炎攻撃を武器とし、額の黄色い宝玉からは相手を拘束する光線を放つ。また、最終回ではパンチで光太郎を吹っ飛ばすシーンも見られた。
「黙れ黙らぬか!」との声とともにムチを振るう怖いお方で、自身と同じく生粋のクライシス人であるボスガンとはプライドの高い者同士で仲が良くない。「諜報参謀」の肩書に相応しい冷静沈着な知略家だが、ここぞという場面で私情が勝ってしまうのが欠点で、そのために犯したミスも意外に多い。
一方こちらも四大隊長ほぼ全員に言えることだがジャーク将軍への信頼は極めて厚い。特にマリバロンは、クライシス皇帝の細胞から養育した「ガロニア姫」をアクシデントで死なせ、佐原ひとみを替え玉に仕立て上げたことがバレた上に、そのひとみを奪回されてしまうという二重三重の失態を犯した際も全てジャーク将軍が黙殺したことから、将軍に心酔し切っている。
彼女率いる怪魔妖族が終盤で全滅し、他の幹部達や切り札のグランザイラスまでもが倒されるとRXに倒された怪魔戦士達を怪魔霊界から呼び寄せて10人ライダー達を襲撃させるが、グランザイラスと共に消滅したと思われていたバイオライダーにより形勢逆転。バイオブレードで顔に傷を付けられ、這う這うの体で逃げ帰ったところをダスマダーに激しくなじられるもジャーク将軍は彼女に罰を与えることはしなかった。
そんな彼女なだけに、そのジャーク将軍を倒した怨敵・南光太郎をクライシス帝国に迎え入れようとするクライシス皇帝の提案は到底許しがたいものであり、その意向に逆らってまで光太郎を殺そうとした為に皇帝によって用済みを宣告され、口から放たれた円錐状の光線に腹部を貫かれてしまう。なおも羽飾りを手に執念で皇帝に一矢報いようとするが力尽き、光太郎の名を叫びながら炎に包まれ消滅した。
余談
- 演者の高畑淳子氏は『仮面ライダーBLACK RX』が役者としての出世作であり、「この作品がなければ役者として食べていけなかった」と言わしめるほどである。
- 『コミックボンボン』に掲載されていた漫画版では、正義の心に目覚めたシャドームーンが自爆してクライシス帝国を滅ぼした後に幹部勢で唯一人生き残り、残党を率いてRXに戦いを挑む。鬼女のような怪人の姿を現してRXを倒そうとするが、最後はシャドームーンのキングストーンの力を継いだRXにアルゼンチンバックブリーカーで真っ二つにされて殺害され、クライシス帝国は滅亡した。このシーンは内臓がぶっちぎれて飛散するという凄まじい迫力のコマで描かれている。