曖昧さ回避
FMA:略称
FM音源:シンセサイザー、レトロPC、ゲーム機、携帯電話などに使われる音源。音色合成(シンセサイズ)に周波数変調を用いた。
FM放送
FMはfrequency moduLation(周波数変調)の略称。音声の強弱に合わせて搬送波の振幅を変化させるAMに対して、搬送波の周波数を変化させるのがFMである。
周波数に超短波(87.5~108MHzのVHF。日本のみ76~95MHz・但し108MHzまでの再拡張も提案されている)を用い、放送用途としてはラジオのみならずアナログテレビにも用いられていた。昔(戦後間もない頃まで)のラジオは全てAM放送であり、FM放送が始まったのは昭和30年代以降のことである。2014年からは新たに割当てられた周波数(90.1MHz~95MHz)を用いてAM放送と同じ内容をFMで同時放送するワイドFM(FM補完中継局)が次々と開局している。2028年までに大半の民放AMラジオ局がFMに転換予定。
中波放送であるAMラジオに比べて波長の短い超短波を用いる。地形や建物の影響を受けやすい一方で音質は良く、ノイズによる混信には強い。またAM放送に比べると送信施設が小さくてよく、放送局の投資が少なくて済む。
機器の小型化も容易なため、古くはウォークマンなどのヘッドホンステレオ、デジタルオーディオプレーヤーなどにチューナーを搭載することもあった。今日の携帯電話・スマートフォンにも、スマホ自体がFMラジオ放送を受信できる機種もある。radikoなどインターネット経由と違って通信帯域を消費せず、回線速度の影響を受けない。
FMラジオのアンテナは、ポータブルラジオなどでは伸縮できるダイポールアンテナが用いられる(AMの電波を受信するアンテナは一般的に機体に内蔵されている)。八木アンテナを接続するとより安定する。
日本で現在新規に開局するラジオ局はほぼ全てFMラジオ局であり、また送信設備更新の際にAMは施設の維持や更新に膨大な費用が掛かる、混信するといった理由で北海道等を除き既存のAM局もFM放送に転じる予定。ヨーロッパなどでは国内向けラジオ局が既に全てFMという国もある。中にはノルウェーのようにアナログ式のFMラジオすら廃してデジタル化した国もある(フィヨルドという特殊な地理条件のためもあるが)。日本でも2000年代以降デジタルラジオ放送が行われていたが、既に地上波は終了している(衛星ラジオ放送では継続しているが大半が廃局)。