孫悟飯(じいちゃん)
そんごはんじいちゃん
概要
あずさ欣平(TVスペシャル版のみ)
主人公・孫悟空の育ての親。
本名は孫悟飯だが、悟空からは「じいちゃん」と呼ばれ慕われていた。作品によっては「孫悟飯じっちゃん」と表記されることも。
作中では物語開始時点で既に故人であり、悟空が口伝としてその人物像を語るにとどまったが、後に意外な形で再会することになる。また、生前大事にしていたという四星球(4つ星のドラゴンボール)は、長らく悟空が形見として大事に保管していた。
人物像
身長161㎝、体重50㎏とやや小柄な体格。
悟空を拾った時には既に79歳の老人であり、禿げ上がった頭に白い口髭を蓄えた、なんとも人が良さそうな顔立ちをしている。
一人称は「オラ」。原作では標準語に近い口調であったが、TVアニメや漫画『ドラゴンボールマイナス』では悟空同様の東北弁口調となっている。温厚で心優しく、悟空に対しても愛情を持って育てていた。悟空も非常に懐いており、悟空がはじめて人前で涙を見せたのも彼と再会を果たした時がはじめてだった。また、昔はよく「ふかふかキンタマクラ」をしていたらしい。
そんな温厚な人柄の一方で実は武術の達人であり、世間にもその名を知られた武道家。かつては「武天老師」こと亀仙人の一番弟子としてその奥義を修めており、後に悟空が旅先で出会う(後の岳父)牛魔王とは同門の兄弟弟子という間柄。ヤムチャによれば、武道界隈でも「武術においてその右に出るものはいない」とまで言われているらしく、亀仙人からもその才能を高く評価されていた。ウーロンもその名前を聞いたことがあり彼のことを「有名人」と発言しているなど、武道界のみならず世間一般にまでその名は知られている程だった。
「(あの世には)ピチピチしたコもおる」と発言するなど、師と同様に女性好きな面もあるようだが、亀仙人とは違いセクハラ的言動は取らない紳士である。人里離れた山奥での生活のためか悟空は悟飯翁以外の人間に会うことがなかったが、「女には優しくしろ」と説いていたらしい。
物語への関与
AGE737年、パオズ山山中にて隠遁生活を送っていたが、ある日、宇宙から飛来したポッドの中から尻尾の生えた赤ん坊を拾う(※)。身寄りのない子を不憫におもった悟飯は、自身の名と「空」から降ってきたことに因み、その男児に「孫悟空」と名付け育てることにする。
当初の悟空は、サイヤ人の気質から非常に暴力的で悟飯も手を焼かされていたが、ある日、不慮の事故で崖から転落して頭を強く打ち、命にこそ関わらなかったものの記憶喪失となってしまい、以来人が変わったかのように現在の朗らかな性格になっていったという。その後は陸水それぞれに獰猛な獣や妖怪たちが住まうパオズ山で生き抜くため、拳法の基礎を教えた。
しかし、ある満月の晩にその月を見た悟空は大猿に変貌。悟飯は止める手立てもなく、大猿になった悟空に踏み潰されて絶命する。以後、悟空は四星球を養父の形見として一人で山暮らしを送ることになり、やがてはドラゴンボールを探し求めるブルマと後に出会い、共に外界へと旅立っていった。
(なお、悟空本人が「大猿化した自分が悟飯を踏み殺した」という事実に気づいたのは、サイヤ人編におけるベジータとの戦いの時である。)
占いババの力で一日だけこの世に戻り、狐面で正体を隠して悟空と対決、戦いの最中弱点である尻尾を握り形勢を逆転させるも勢い余ってちぎった為に対抗手段が無くなり棄権。以前と同じ忠告の意味を説いて面を外し悟空と数年ぶりの再会を果たす。その成長ぶりと冒険を通して友人に囲まれていることを知ると、安心してあの世に帰っていった。この時悟空が作中最初に泣いたシーンであり、このシーンを同作品の名場面に挙げる人も多い。
自分が踏み殺されても悟空を恨むことのなかった(ただし、悟空が再び大猿になって他人に被害を及ぼす危険性を案じてはいた)。おおらかな人柄は、事実に気付いた時などその後の悟空に大きく影響を与えた。
備考
Pixiv及びネット上において彼の本名である「孫悟飯」で検索すると、同名である上述の悟空の息子のほうがヒットするため、本項の孫悟飯を検索することは非常に難しく、概ね「孫悟飯 じいちゃん」と付け足して検索するのが主流となっている。