ウェパル
うぇぱる
曖昧さ回避
概要
ウェパル(Vepar)とは、西洋悪魔学における悪魔で、地獄の29の軍団を率いる大いなる公爵である。
『ゴエティア』では42番目、『悪魔の偽王国』では33番目に記載される。
『悪魔の偽王国』ではセパル(Separ)、アレイスター・クロウリーとマクレガー・メイザースによる編集の『ソロモンの小さな鍵』ではヴェパール(Vephar)の別名が挙げられている。
その力にふさわしい人魚(マーメイド)の姿で現れる。コラン・ド・プランシー著『地獄の辞典』での解説項目ではシレーヌ(セイレーン)の姿とされる。水域を支配し、水の流れを操作する事で鎧(クロウリー&メイザース編『ソロモンの小さな鍵』では「武器、鎧、弾薬など」)を積んだ船団を誘導することもできる。また召喚者から求められれば、海を荒れさせ嵐を呼び、そこに多数の船が満ちている有様を見せることもできる。
3日のうちに人を殺し、傷口を腐敗させて蛆を湧かせることができる。『悪魔の偽王国』によると、逆にそれらをあっという間に治癒する事も可能だという。
アーサー・E・ウェイト編『儀式魔術の書』では腐敗による苦痛と蠕虫(ワーム)に食まれた傷によって3日で死に至る、という書き方になっている。
ソロモン72柱のうち、女性の姿で出現する事が明言されているのは彼とグレモリーだけである(パイモンは「女顔の男」)。
「ラッド博士のゴエティア」によると、彼に対抗する天使の名はミカエル(Mikael)。ちなみに大天使のほうのミカエルはのアルファベット表記はMichael。大天使のほうにもミハイル(Mikhail)のようにkを含む表記じたいはあるが、おそらく別人。
創作での扱い
女神転生シリーズ
初出は『デジタル・デビル・ストーリー女神転生Ⅱ』。種族は”精霊”でヴェパール名義のメロウの色違いのピンク色の半魚人の姿で登場した。『ラストバイブル』はヴェパルという名でやはり半魚人の姿。『ラストバイブルⅡ』ではカジキの頭部だった。