曖昧さ回避
概要
地獄の40の軍団を率いる強大な総裁。『ゴエティア』では39番目に、『悪魔の偽王国』では32番目に記される。
『ゴエティア』では烏(小型種のクロウ)、『悪魔の偽王国』では人の形を備えた烏の姿とされる。
要求に応じて人間の姿になるときは、しわがれ声で話す。
魔法の力で頑丈な建築物を造ることが出来る。人間から貢ぎ物を受け取るが、嘘をついて騙してばかりいる。
敵の考えや望みも教えてくれることもある。また優れた使い魔も与えるという。
生贄を捧げた場合には嬉しそうに受け取るが、かえって不誠実になってしまうという。
「ラッド博士のゴエティア」によると、彼に対抗する天使の名はレハエル(Rehael)。
コラン・ド・プランシー『地獄の辞典』の第六版ではおおむね人型のフォルムにカラスの頭を持ち、鳥の翼と両足を持つ挿絵が挿入された。胴体は毛むくじゃらで猿人が類人猿のような腕を持つが、指の数は鳥足と同じく四本である。建築にかかわる職能からか、手には日本で言うところの左官鏝に似た石工ごて(Masons trowel)を持たされている。
ハルファスとはカラスの姿と職能が共通しており、混同される事もある。『地獄の辞典』のハルファスの項目では(マルファスと異なり)コウノトリの姿だと解説されるが、恐らくマルファスと同一だろう、と記され、第六版でも挿絵が挿入されなかった。
悪魔城ドラキュラ
コナミのゲームシリーズ『悪魔城ドラキュラ』では敵キャラクターとして登場する。
初出は『月下の夜想曲』でボスキャラの一人として初々しくデビューした。
カラスを群れを召喚したり、自らの黒い羽根を飛ばしたり、黒い魔球を放ったりとそれなりの攻撃方法を持つが、攻撃に移るまでのモーションが長くどの攻撃も遅いので対処がし易い。
黒魔球以外は真下が安置となっており、マルファスは攻撃を受けると仰け反って地面に落下してしまい、飛び上がって体制を立て直すまで攻撃しない。
基本的に難易度が易しいとされる『月下の夜想曲』のボスの中でも序盤のギャイボン・ベリガンより簡単で、ただ何も考えず連続攻撃し続ければ易々と壁際に追い詰めたハメ殺しが可能であったため、最も苦戦しない最弱ボスとしてプレイヤーの記憶に残ってしまった。
また、マルファスはゲーム後半では普通の雑魚敵として登場してしまう。
一応、後に雑魚敵として登場するのは上記のベリガン・ギャイボンペアの他には、レッサーデーモン、ワーウルフ・ミノタウロスペアがいるが、マルファスほど一方的な戦い方は出来ず、そもそもその頃には装備もレベルも充実したアルカードの敵ではなくなってしまう。
それからどうした?
この余りの弱さの所為なのか、『白夜の協奏曲』では同じ行動モーション、同じ攻撃で外見は少し違った、フェザーデーモンと言う雑魚敵が登場。
事実上、ボス敵が雑魚敵に流用された事で降格処分を受けたようなものである。
『暁月の円舞曲』ではソウルの名前のみ登場。
『蒼月の十字架』では久々にボス敵として登場。しかし強さは全く変わらず、しかもボスラッシュモードで彼だけが省かれるという仕打ちに、またも変な意味でプレイヤーの記憶にネタとして残ってしまった。
ちなみに、暁月・蒼月ではマルファスのソウルは必須スキルである。念のため。
『ギャラリーオブラビリンス』ではあっさり雑魚敵に再降格され、またも強化は施されず、完全に雑魚ボスとしての不動の地位を手に入れた。
以上の理由云々から、プレイヤーからは完全にネタとして扱われてしまっており、悪魔城ドラキュラのTAS動画・プレイ動画では殆どの場合、マルファスが画面に映るとマルファスさんチィースッ!と嘲笑の意味を込めたコメが投稿される。
女神転生シリーズにおけるマルファス
『偽典・女神転生 東京黙示録』で飛天系 堕天使の悪魔として登場。レベルは7で堕天使系としては最も低い。爆発系の「ダムド」系列の魔法や、1ターン攻撃無効化の「テトラ」といった魔法を有する。
ペルソナシリーズ第一作『女神異聞録ペルソナ』に「堕天使」種族の雑魚エネミーとして登場するがペルソナ能力として使用はできない。
魅了魔法「マリンカリン」、攻撃技「らいていげり」、疾風属性の特殊魔法攻撃「ちのれっぷう」、女性を麻痺状態にする「あくまのキス」を使う。
なお、ハルファスのほうは「ハルパス」表記でシリーズ作品に登場している。