由来
由来は2002年にプロ野球および大学野球で起きたスキャンダル。
伝統ある東京六大学リーグで活躍する立教大学のエース投手・多田野数人は、プロ野球チームの横浜ベイスターズからのドラフト1位指名も予想される将来を嘱望されていた大学生だったが、2002年の夏ごろからネット掲示板や週刊誌で「ゲイビデオに多田野そっくりの男が野球部の後輩たちと出演している」との噂が流れ、立教大学野球部の監督が事実を認めた(その後、多田野選手は「金銭目的の出演」であり、「彼自身はゲイではない」と弁明した※) 。
そのゲイビデオは、作品内容の過激さや独特なセリフやパッケージ紹介文、さらに多田野数人選手が出演していた事実が発覚したことも相まって、ネット上の一部で流行し始めた。
問題の語はネット掲示板で多田野数人選手の絶妙な喘ぎ声を文字に起こす過程で生まれた。「アッ」と発声した後息を溜める所作を表現したものと思われるが、「ッ」の後に「ー」が続くという発声の不可能性からネットミームとしてウケ、やがて同性愛関係で「ア」のつく発声を表記する際に多用されるようになった。
なお監督が発した言葉を週刊誌がタイプミスした(「アーッ!」もしくは「アッ!」を「アッー!」と間違えた)ことが起源であるとする説が10年近く信じられていたが、2012年末になって再確認された該当記事(『週刊現代』2002年11月9日号 pp.210-213)には「アッ」「アーッ!」としか書かれていなかったことが発覚。
該当記事の文章は縦書きだったため、感嘆符(!)を縦の伸ばし棒(|)と誤認した可能性も考えられる。
※とはいえ雑誌のインタビューに答えた監督から「『合宿先で後輩を襲った』前例が何度もあった」と供述した事や、2年後の2004年、プロ野球界を揺るがした裏金提供問題の発覚により、有望な大学・社会人選手アマチュア時代からの「栄養費」なる名目で有望なドラフト候補生たちは誰もプロ球団からの裏金を受け取ってリッチな学生生活が送れていたことが濃厚なので、ドラフト1位候補の多田野が「カネに困って」という言い訳は…う、羽毛
発音
文法上発音することは不可能だが、声に出して朗読する際は「アーッ!」で代用することが多く、この単語を面白がる人達は「多田野選手のみ発音ができる」とすることがある。
英語ではその使われ方から"aargh!"[ɑːr]という発音が一番近いと思われる。
ネット用語以前のラジオSE(効果音)として
出典元が文献なら表記方法は偏らず一律明瞭だが、そのブレが大きいのには訳がある。
1990年代 効果音技術も進化し、ラジオ番組に於ける音響担当の地位は相対的に高まった。
・以下文章 『ジャニーズ百科事典』(外部リンク付) 赤木さとし エピソード欄より引用
1997年2月4日、TOKYO FMのラジオ番組『赤坂泰彦のミリオンナイツ』内の人気コーナー「うさんくさいPOPS」にて、赤木の曲『マサオ』が紹介された。 すると、そのインパクトの強い曲の内容が大変な反響を呼び、以後何度も同曲が番組で取り上げられるようになった。
そして同年8月19日には、SEや他の曲をミックスしたスペシャルリミックスバージョン『マサオ Remix ~ Altanative underground human nature mix, up & down, why did you ever go?』まで番組内で作られ放送された。
これがその曲である 『マサオ Remix ~ Altanative underground human nature mix, up & down, why did you ever go?』
(注・読み方)まさお りみっくす おるたないてぃぶ あんだーぐらうんど ひゅーまん ねいちゃー みっくす、あっぷ あんど だうん、ほわぃ でぃじゅ えばー ごー?
(ニコニコ動画より 1997.08.19 放送回 3:20位からのSE音に注意)
曲中では2回の「アッー!」音がSEとして使われている。(種類や発音も異なる)
この番組ではラジオDJ赤坂泰彦の深夜放送帯における人気コーナー「うさんくさいPOPS」にて。毒舌や放送コードにギリギリ掛かるツッコミを、音響担当がピー音の替わりに多様なSEを被せるのもこのコーナーの売りであった。(当時、番組内では他の種類の「アッー!」音も使用された形跡もある)
ラジオSEとして男性の同性愛を連想させる効果音としての、多様な種類の「アッー!」音が先に使用され、それを後年 文字変換した際、統一性に欠ける表記方法となった。
この仮説だと音源から派生した為、様々な表記揺れがあって然るべきと捉える事もできる。
関連事項
長らく淫夢ネタがマイナーだったので淫夢ネタとして認知されることはそれほど多くなかった。
その後野獣先輩ブームが起き、「ンアッー」の叫び声とともに再び有名になった(ただ多田野の発音とはかなり異なる)。
レスリングシリーズ
アメリカのゲイビデオ「レスリングシリーズ」においても兄貴ことビリー・ヘリントンが木吉カズヤ戦にてナウい息子に攻撃を受けた際にこのセリフを発している。この動画の6:35あたりで確認可能。
フタエノキワミ、アッー!
アニメ版「るろうに剣心」において、相楽左之助が「二重の極み!てやぁああ!!!」と叫ぶシーンがある。それが英語吹き替えでは「フタエノキワミ、アッー!」と聞こえる事から、作品はゲイなどと関連無しだが、叫ぶ所が「アッー!」そのもので、空耳ジャンルに含まれる。
ンアッー!(≧Д≦)
いきすぎた野獣先輩の叫び声。
デストロイアッー!
『ゴジラVSデストロイア』に登場する敵怪獣。英語表記では大人の事情なのか「Destroyer」ではなく「Destroyah」と綴るため、カタカナでは「デストロイアッー!!!」と表記されるようになってしまった。
pixiv上での使用法
元ネタ準拠の絵にももちろん付けられるが、ゲイ繋がりでくそみそテクニックを題材にしている絵に付けられる事の方が多い。
また、ゲイに限らずただ単に後ろに何かを入れている、もしくは入れられそうなシチュエーションであれば、例えそれが女性同士であろうと使われる場合がある。
そのほか、ただ「大変な失敗をやらかした」シーンに対するリアクションとしても用いられたりする。
関連タグ
キマシタワー - 性的な意味での対義語。
超獣戦隊ライブマン:主題歌のイントロ部分のシャウトがファンの中には『アッー!』と認識されることもある。