『思いやりとエゴが天秤でゆらゆら 君と出会ってからゆらゆら』
概要
醜い生き物に登場する主人公。
三浦加恋の同級生でもある。
ボーイッシュともとれるような見た目をしている。
また絵を描くことも好きなようで、PVでは彼女の描いた絵が所々登場している。
醜い生き物
PVの描写や「学校で友達の定義とか習わなかった」という歌詞から、(恐らくではあるが)一人でいることが多かった(一匹狼と言えばわかりやすいか)。
その性格を一言で言い表すなら「狂暴」。事実、とある男子生徒に対しては不快感を込めて睨むなどしていた。
しかし実はその怖さに比例して腕っぷしも強く(少なくともコスモ幻獣拳の使い手アブソリュートディアボロやグア軍団の大魔帝と互角以上に戦えるぐらいにはありそうである)、小説版では加恋の陰口を叩いていた相川早希の襟もとを乱暴に掴み、突き飛ばし、早希の顔のすぐそばに力一杯拳を叩きつけ(その際に教室に「バンッ」と音が響き渡ったのもあって、パワーに関してはFT4のDAIのようなイレギュラーを除けば告白実行委員会シリーズ最強格と言っても過言ではないと思われる)、加恋を(本人は「あいつらがうるさいから黙らせただけ」「あんたみたいに誰にでもいい顔をしようとするやつが一番嫌い」と指摘したため意図してはいなかったようだが)助けたりしていた。
また、パワーでなくどうやら身体能力も高いようで、とあるサイン会が行われている書店に加恋の手を掴んで走っていった時も、息を上げたり疲労したりすることもなかったため、スタミナ面でも鍛えていることがわかる(その一方で軽くよろめきながらも一緒に走った加恋は書店に着いた時点で胸を押さえ苦しそうな顔をしながら息を何度も大きく吸い込んでおり、二人の体力の差が顕著に表れている)。
ぶっちゃけただの女の子が持ってていい強さじゃないだろとツッコみたくなること請け合いだが気にしてはいけない(加恋の親友の仲間にもやたら強い連中がいたりするし)。
加恋のことは当初「悲劇のヒロインとでも思っているのか?」「本当に……びっくりするぐらい警戒心がない」など辛辣な印象を持っていた(本人も気づいていないとはいえそれを改善しようとしない加恋も加恋なのだが)。
しかしその一方で、前述した通り陰口を叩かれていた加恋を(本人は助ける意図はなかったが)助けしたりしているため、単なる冷徹な人物というわけではないようである。
むしろ中盤では「私も……名前で呼んでもいい?」と問いかけた加恋に対して「んー特別に許す」と許可するなど、若干ではあるがコミカルなシーンも見られるようになった(列伝時代のあのお方の性格に近い)。
ちなみに、PVの時点で加恋とはすでに仲良くなっていたようだ(小説版乙女どもよ。では仲良くなるに至った経緯も描写されている。)
また、他者との繋がりを嫌っているような一面もあるが…?
どうやら小学生の頃にたまに気分が悪くなってトイレに駆け込んでいたことがあったようであり、一部のクラスメートからは不愉快なあだ名を付けられ、からかわれたりしたらしい。
そしてそれが収まらなければ実力行使に出ていたそうで(劇中では相手の口に拳や雑巾を突っ込んでいたそうだが、それ以外にも何かしらの制裁を下していた可能性はある)、そのうち他者からは恐れられるようになり誰も面と向かって言うことはなくなったそうである(そのせいか彼女の周りには誰もいなくなってしまったが、本人は「自分のしたいことだけしてればいいし他人に会わせる必要もどこにもないし快適」とむしろ楽観視していた)。
もしかすると、前述した腕っぷしの強さや他者との繋がりを拒絶する考えはこの経験から来ているのかもしれない。
また、帰りが遅い両親がいるらしく、それも彼女の一匹狼な一面をより強くする原因になっていたのかもしれない。どこかで聞いたような話である。
しかし、ある時から加恋のことを『好きな人』として認識し、片想いすることになってしまう(「思いやりとエゴが天秤でゆらゆら 君と出会ってからゆらゆら」という歌詞から、好きになったのは本人にとっても想定外であったようだ。)
しかし、加恋にはすでに彼氏がいた。
恵と共に幸せそうな笑顔を加恋を見たことで、彼女は凄まじい怒りと嫉妬を持ってしまう。
そしてある日、遂に加恋に対してもその怒りを爆発させ(小説版ではかなり濃密に描写されている。)、怒りや悲しみと共にトイレへと逃げ込んでしまう。
しかし、加恋の説得で自身の気持ちにも整理がついたのか、遂に初恋を諦めることになった(小説版での挿し絵では、まるで解き放たれたかのような清々しい笑顔が見られる。)
と、思いきや、最後のシーンでは、なんと加恋にキスをしてしまった(肝心の部分が隠されているため「単にフリではないのか?」という意見もあったが、その後の加恋の赤面を見る限り、キスをしたのは間違いないようだ)。これを「最後のあがき」と見るか、それとも単なる余興のようなものと見るかどうかは視聴者に委ねられる。
そして彼女の机にある紙には、こう描かれていた。
「隅田 加恋 100日記念おめでとう」
…これらから総括すると、彼女は「不器用で、自身の気持ちを伝えるのが不得意であるが、内心では他者の祝福を祝える人物」とも言えるだろう。
そして、この「不器用」や、トイレでのシーンなどから、彼女は「かつて加恋を絶望から救ってくれた恩人」の生き写しとも言える。
…ただ、劇中の描写をよく見てみると、「お礼を言った加恋に対して小馬鹿にする」「告白しようとした恵を水をかけるという奇襲を行う(本人曰く雑草と間違えた)」「『他に誰でも選べるでしょ』と恵に加恋を譲ってもらおうとする」などから、「やってることはどう考えても小物」「加恋と恵が結ばれるための単なるかませ犬」などの印象を持たれており、そのためか、Honeyworksの登場人物の中でも賛否両論の扱いを受けている(同じく親友を裏切った加恋に通ずるものがある)。この辺りは、同じく好きな人を巡って対立しつつ、卑怯な手段を使わなかった綾瀬恋雪や夏川つぼみとは非常に異なっていると言えるだろう。
また、前述したそのあまりにも狂暴すぎる性格から、仮に思いが加恋に届き交際したとしても、それが長く続き得たのかは怪しいものである。
そもそも中学の頃から片想いしていた恵に、片想いしたばかりの千紗が勝てるわけがなかったのでは?という考察もあるため、最初から千紗が加恋と結ばれる可能性はなく、遅かれ早かれ、三浦加恋という人物に手を出した時点で千紗に未来は無かったのかもしれない……。
ちなみに、恵以外の男子生徒からの評価などは劇中では語られていないため不明だが、一部では「あのような怖い一面を持っている千紗を(本当の意味で)好きになった男子生徒がいたりするのでは?」と考察されている。もっとも仮にその男子生徒から告白されたとしても、加恋にしか興味がない千紗に届くことはないだろうが…
関連タグ
綾瀬恋雪:小説版告白予行練習における千紗ポジション。ただ、こちらは千紗ほど卑怯な手段を使わず正々堂々とライバル宣言しているため、よく比較対象にされる。
夏川つぼみ:世界は恋に落ちているにおける千紗ポジション。こちらも同じく片想いした人物にキスをした。また、その後に告白までしでかしている(流石に断られてしまったが)。
高見沢アリサ:加恋の親友。ちなみに加恋がアリサのことを千紗に話しているかは不明(描写されていないだけで、どこかで語った可能性はある)だが、一部では「早く共演してほしい」という声が挙がっている。
瀬戸口雛:上記のアリサの親友ポジションを勤めつつある人物。彼女を一言で表すなら「笑顔」と千紗とは真逆の人物であるが、千紗は彼女のことをどう考えているのだろうか…(千紗の性格的に少なくとも「この女の子は笑顔で周りに取り繕ったり媚を売ったりしてるんだな」などと辛辣な評価をしそうなのは確かである)。
榎本虎太朗、柴崎健、山本幸大:いずれも上記のアリサや雛と交流を持っている人物。彼ら三人はいずれも強大な力を持つほか、「元々とある人物に対して片想いしていた」「過去に大きな苦痛ともいえる出来事を経験していた」「身体能力が非常に高い」という共通点を持つ。そしてこれらの共通点は千紗自身にも全て当てはまっている。
ジラース、ネオザルス:「醜い生き物」をそのままの意味で言い表したウルトラ怪獣であり、ある意味千紗の先駆けともいえる。
日本刀の和中:千紗と同じく腕っぷしが強いが、ただ冷徹なだけではなく優しさも兼ね備えている人物。