ザエルアポロ・グランツ
ざえるあぽろぐらんつ
「天才、と言って貰おうか」
「鑑賞会は強制参加だよ」
概要
仮面の名残である眼鏡を掛けたピンク色の髪の男。
虚圏(ウェコムンド)内では、“最高の研究者”や、“あらゆる霊性兵器開発のスペシャリスト”として知られているマッドサイエンティスト。
数字持ちの破面・No.15(アランカル・クインセ)イールフォルト・グランツの弟だが、兄を「カス」呼ばわりし『情報収集の為の録霊蟲(ろくれいちゅう)を運搬する箱』とまで蔑んでいる。
恋次、雨竜、ペッシェ、ドンドチャッカの4人と交戦し、自身の能力で翻弄する。
その後、援軍として駆け付けた涅マユリと交戦するが、マユリは石田の身体に仕込んでおいた監視用の菌を通して彼の能力を見ており、対策を採られていた為に通用しなかった。
苦し紛れにネムを触手で捕らえて人質にするが、直後にマユリが発動した卍解『金色疋殺地蔵』に喰われ、戦いは決着したかに見えた。
しかし、捕らえていたネムに「受胎告知」を使って復活、金色疋殺地蔵を操ってマユリを襲わせるが、金色疋殺地蔵はマユリ本人に攻撃すると自爆するようになっており、ダメージを与えられなかった。
更に、ネムの体内に仕込んであった「超人薬」を接種してしまい、感覚のみを引き延ばされてしまう。肉体の動きが感覚に追い付かなくなったザエルアポロは、心臓に刀が刺さるまでの数秒間を、何百年にも感じながらトドメを刺された。
その後、アーロニーロ・アルルエリと共に地獄に落ち、朱蓮と戦うが敗北。その後の動向は不明だったが…。
千年血戦篇では、ネムを喪ったマユリの見た幻影として現れ、マユリを煽るがマユリに左手で握りつぶされ退場。登場から退場までたった5ページであった。
尚、このザエルアポロの言葉の影響でマユリはネムの死に悲しむのをやめ、新たに作り直すのを決意する。
帰刃:『邪淫妃(フォルニカラス)』
解号は「啜れ」。帰刃の際には刀を飲み込む。
帰刃すると、首から下が触手に覆われてドレスのような服に変化し、背中に四本の羽が生える。眼鏡が飾りに変化し、道化師のメイクのような仮面紋が現れる。
- 相手のクローンを生み出す
- 身体から血液のような液体を噴き出し、触れた相手にそっくりなクローンを作り出す。クローンは目元の模様と髪質の違いで区別できる。また、体色や服装も自分の意志で変えられる。
- 2体の巨人を従える
- 服に接続された2体の巨人を操る。巨人は普段は服の中に収納されている。
- 「人形芝居(テアトロ・デ・ティテレ)」
- 羽で相手を包む事で、相手の人形を作り出す。人形の中には内臓や腱のパーツが入っており、パーツを破壊するとそれに応じた相手の内臓も潰される。
- ドラえもんの秘密道具「のろいのカメラ」が元ネタと思われる。
- 「受胎告知(ガブリエール)」
- 相手に自分を孕ませる能力。ザエルアポロが最も自慢にしている能力。肉体の大半が失われた際、相手のへそに触手を挿して内臓に卵を産み、相手のすべてを吸収して口から這い出す。流石にエグいからか、アニメ版では相手の毛穴から侵入し、口から出た煙の中で細胞分裂をしつつ霊圧を吸収する描写に変更されている。ちなみにやられている時のネムがものすごくエロい。
- 「球体幕(テロン・バロン)」
- 羽で全身を包む防御技。
ザエルアポロが改造した虚を破面化させた者達。多数存在し、全員が胴体に縦三本のラインが入った服を着ている。ザエルアポロ自身の回復薬を兼ねており、負傷しても従属官を齧り(流石にグロいからかアニメ版では光球に変えて飲み込む形に変更)回復する。
- ルミーナ、ベローナ、メダゼピ
- 名前が判明している従属官。メダゼピは雨竜の矢で戦死、ルミーナは回復薬としてザエルアポロに食われ、ベローナは帰刃後は登場していない。
- ロカ・パラミア
- リンク先を参照。
過去(小説版ネタバレ)
実は元第0十刃(セロ・エスパーダ)で、ヴァストローデ級の虚であった過去が明かされる。全盛期の実力は完全虚化した一護と同格とされ、現在の実力を遥かに超える最強の虚であった。
生前は残虐な人体実験を繰り返していた錬金術師で、将軍である兄から敗残兵を送られては実験の材料にしていた。
ある日、工房の地下が死体で埋め尽くしかけた頃、彼らが殺した何百何千もの人間の魂が、虚と化して彼等を工房ごと押し潰し殺害する。兄弟は共に魂魄と化すが、現状を瞬時に理解し狂喜しながら兄の喉を噛み切り、魂を啜り取り込み、自らも虚と化して自分達を殺した虚を全て喰らい尽した。
その後は虚圏に行き、他の虚を喰らい続けた結果、人の姿を取り戻しヴァストローデ級となる。普段は冷静沈着な学者であったが、戦闘になると精神が必要以上に昂り、相手を粉々になるまで破壊し尽くす戦闘狂の一面を有していた。
しかし、科学者であるザエルアポロは最強の力には執着しておらず、かねてからの夢である「完璧な生命」を得る為に最初に食らった兄を体外へと分離させる。これにより大幅に弱体化して、十刃の座を追われたが、前述の「受胎告知」を獲得して念願を叶えた。
これまでも幾度となく存在感を出していたが、地獄の獄吏として復活する衝撃的な再登場を果たした。かつて戦った恋次の前に現れるが、石田やマユリがいない事態に若干不満を漏らしている。
千里眼を有しているようであり、初対面である阿散井苺花を彼の娘であるのを当てている。間に入った一護に対し、衝撃的な事実と意味深な言葉を残し、地獄へと帰還した。
本来体に合った筈の穴は体の外に出ている等、デザインが大きく変わっており、地獄の鎖を用いた攻撃を行うと戦闘スタイルも変化している。