ストーリー
不思議な国ラディッシュランド。それぞれの街で時計じかけのネジを番人が守り、時間の流れが保たれていた。しかし、そのネジを奪い、時間を狂わせる悪いやつが現われた。 危険を感じた発明家のおじいさんは街の少年・ザックと孫娘・メルの二人を呼んだ。そして、自分達の街を守るために発明した魔法の杖を託した。
概要
天空の城ラピュタ風の主人公2人を操り、メルヘンチックでファンタジックな世界を冒険するベルトスクロールアクションゲーム……なのだが途中からチューニングがおかしくなる。特にステージ3。
2面ボスになっていたおじさん曰く「とても人がすめないほど大変で、街の人々は逃げてしまいました」と言うが…。
ステージ3「誇大妄想家の街」
本作最大の問題点であり、本作最大の見所である。
今までのメルヘンチックな背景が一転、実写取り込み(おそらくタイトー社員)が使われた背景もさることながら、ステージの各所も突っ込みどころ満載を通り越して、もはや製作者のセンスを疑わざるを得ない。
主な見所としては・・・
- 棒に掴まってぐるぐる回転している女性(おそらく当時の社員。アーケード版と一部移植版では人物が異なる)。
- その女性に蹴飛ばされるでかい顔だけの男(同上。こちらも人物が異なる)。
- 門の両側から飛び出した女性の巨大な脚(実は男性の脚らしい)。そして中間地点にある謎の扉。
- その扉から出てくるゾウ(ボーナスキャラ)。また扉の中は宇宙空間が広がっている
- 構図からしてこの門、そしてゾウが意味するのは・・・お察しください。
- 背景のマリア像のような扮装の男(おそらく当時の社員)が長い舌を伸ばして舐めてくる。
- トンボのような敵の編隊が「とびます、とびます」と声付きで登場。
- ステージ後半の和風ステージでは富士山、ビードロを吹く娘を模した男性(恐らく当時の(ry)、後ろ姿を見せる関取り(恐らくt(ry)が壁に描かれている。
- このステージのボスは目張入之助。歌舞伎メイクした敵であり、メルヘンとはかけ離れているキャラだが、今までの展開から考えれば至って普通である
ボスを倒すと街は元通りになり、「もう変な夢は見ないでね」のセリフと共にステージクリアとなるが・・・。
変な夢ではなくて最早悪夢としか言いようが無い。
砂漠の4面はまだマシだが、後の5面ボスも股間にチ○コケースを付けた未開種族の首長だったり、ボーナスゲームとしてタンノくんが川から続々出てきたり…。
かつてのゲーメストの投稿にはこれらの狂気っぷりからゲームタイトルを「プッツンきれてラリってるヤツラ」と表現している。
マジック
本作にてプレイヤーが使用する特殊攻撃だが、こちらもまた曲者だらけである。列挙すると・・・
「ラップマンを召喚し、画面上の雑魚敵をラップにくるんで電子レンジでチンして動物に変える」
「動物たちを一斉に呼び出し、大行進させて敵にダメージを食らわせる」
「タイトーのとある没ゲーキャラのミカタ氏を召喚」・・・と文章で書くと非常に分かりづらいが
実際見ると非常におかしな代物となっている。
魔法の変化条件はスコアの十の位を参照している。ボスで人魚やミカタ氏を引いたら泣くに泣けない(お助けキャラはボス相手だと一発くれて即帰る)。
そして、(表向きは)2人同時プレイ時のみ、双方のプレイヤーが同時にマジックボタンを押すと「しょっくのパーの助」を呼び出し、「しょっくのパー」(マジックの名称もこれ)の掛け声とともにマップ上に広がる大爆発を起こす。その強さは終盤以外のボスならほぼ一発で倒せるという強力無比な技である。
※隠し仕様だが、2P側のキャラであるメルでプレイする場合に限り、あるやり方を使うと1Pプレイでも「しょっくのパー」が使用可能。この裏技と本体性能の差(メルは一部攻撃のリーチが長い)でザックが使われる事はまずない。
移植
1994年にFM-TOWNS版、1997年にプレイステーション版とセガサターン版、2005年にプレイステーション2用「タイトーメモリーズ 上巻」版がでており、プレイステーション版とセガサターン版は攻略用の小雑誌や追加要素も入っている。
尚、AC版の出回りはタイトー作品の中でもかなり少なかったようで移植の良悪が判断しづらいというのが難義ではあるが・・・
実際、タイトーメモリーズ上巻のマニュアルにも「幻の名作」という記述があることがそれを裏付けている。
ちなみにイーグレットツーミニには、実写で顔出ししている全員が元社員であり、肖像権の問題に抵触しかねないため移植されないとのことであった。
・・・のだが、2022年12月22日に発売予定の拡張用SDカード「アーケードメモリーズvol.1」への収録が決定。しかも無修正とのこと。