「おれは決して お前を撃たねェ!!!!」
「おれの名は!!! Dr.ヒルルク!!! 医者だ!!!!」
概要
麦わら海賊団の船医であるトニートニー・チョッパーの育ての親で名付け親。チョッパーにとって父親代わりとなった人物であり、医者としての心構えを教えた人物である。
十字架のような髪型が特徴。笑い方は「エッエッエッ」
プロフィール
人物
不治の病を患う元大泥棒で、どんな病の治療も無償で請け負う医者として国中を渡り歩いている。
しかし、実態は無免許医な上に相当のヤブ医者であり、押し売り同然に押しかけてカエルのエキスやトカゲの目玉を注射させて重病人の容態を悪化させたり、止めようとする母親を麻酔銃で撃ち抜いて昏倒させたりと素行が非常に悪いため、評判はすこぶる悪い。
人間から迫害され吹雪の中で行き倒れていた人間形態のチョッパーを見つけ、助けるために駆けよるが、警戒されて殴られたたため、敵意がないことを示すために猛吹雪の中で全裸になったことでようやく信用され、彼を自宅に連れ帰って治療を施した。
「木も切り倒せそうな立派な角」を持つ彼にチョッパーの名前と帽子をプレゼントした。
以後、チョッパーはヒルルクを「ドクター」と呼んで敬愛するようになる。
描写から察するに銃創を含んだチョッパーの外傷を治療している事から、外科学に対しては全くのヤブという訳ではないようだ。
しかし病は着実に彼の体を蝕んでおり、自分の死後チョッパーが再び孤独に陥ることを懸念して治療後にチョッパーを冷たく突き放すが、自分のために命懸けで薬をとってきてくれたチョッパーの優しさに感銘を受け、彼を再び受け入れる。
海賊が掲げるドクロに対して『不可能を可能にするマーク』という信念を見い出しており、自宅に「ドクロに桜吹雪」という海賊旗を掲げている。桜をあしらっているのは、ある場所で見かけた桜の花に感銘を受け心の感動によって病の症状が和らいだという体験に由来する。
王の独裁政権下にあった当時のドラム王国を「病気」と考え、『ワポルの悪政に苦しむ人々の心を桜を見せて治療する』という志しの元、自身の掲げる理想の医療の実現に向けて研究に没頭するようになる。
だがドクロに込めた思いを誤解したチョッパーが万能薬だと思い込んで採ってきた猛毒のキノコ・アミウダケのスープを飲んでさらに寿命を縮めることとなる。完成した研究の成果とチョッパーの行く末を同業者であるDr.くれはに託した後、当時まだドラム王国の国王であったワポルの罠にはめられて誘き出された直後、爆薬の入った酒を飲んで自害し、その生涯を閉じた(この一件により、反面教師的に医療技術の大切さをチョッパーに示すことになった)。
チョッパーの間違いを指摘せずにキノコを取ってきてくれた懸命さを嬉しく思い笑顔でスープを飲み干す、病人がいるというデマで城におびき出されようとも実際には病人がいなかったことに安堵する、自分の死をチョッパーの責任にしないように毒死する前に自害して果てるなど、ヤブ医者ではあるが、人の身を心から案じ思いやる優しさは本物であり、その死に様はドラム王国の多くの人々に影響を与えることとなり、実際イッシー20達は一度はワポルに屈したがヒルルクの死を受けて医療の研究そのものはあくまでも国のために続けていた。
そして、5年の時を経て冬島のドラム王国に桜が咲き誇り、国はサクラ王国として復興を遂げる。彼の長きに渡る研究=治療はついに開花したのであった。
王国の住人達からはその素行ゆえに毛嫌いされていたものの、ワポルがヒルルクを罠にかけた時は住民の一部から「流石にムゴいんじゃねェのか」との声も聴かれており、心底から嫌われていたわけではなかった様ではある。
彼の「人はいつ死ぬのか?」という問答は、ワンピース屈指の名言である。
名言
登場こそ短かったものの、彼は名言量産機である。以下にその一部を紹介する。
「おれは決して お前を撃たねェ!!!!」
「やれるさチョッパー お前は こんなに優しいじゃねェか…!!!」
「お前はいい医者になれるぜ!!! おれが保証する!!!」
「よかった… 病人はいねェのか…」
「人は いつ死ぬと思う…?」
「心臓を銃で撃ち抜かれた時… …違う」
「不治の病に冒された時… …違う」
「猛毒キノコのスープを飲んだ時…… 違う!!!」
「…人に 忘れられた時さ…!!!」
「まったく!!!! いい人生だった!!!!」