概要
1989年に国鉄の廃止対象路線となっていた足尾線(1987年にJR東日本に一旦承継)を転換し開業した。桐生駅~間藤駅間44.1km、全線単線非電化。もともとは足尾銅山からの鉱石輸送を目的として建設されたが1973年に銅山は閉山し、現在は渡良瀬川の上流域への観光輸送(トロッコ列車も運行している)や通学輸送を主な目的として運行している。2009年までに線内の施設が多数登録有形文化財に指定されている。
終点の間藤はかつて紀行文作家(元編集者)の宮脇俊三が国鉄完乗を達成した駅であり、それに関する記念掲示などが存在する。
わたらせ渓谷線・駅一覧
駅番号 | 駅名 | 乗り換え |
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WK01 | 桐生 | JR東日本両毛線、上毛電気鉄道上毛線 |
WK02 | 下新田 | |
WK03 | 相老 | 東武鉄道桐生線 |
WK04 | 運動公園 | 上毛電気鉄道上毛線 |
WK05 | 大間々 | 東武鉄道桐生線、上毛電気鉄道上毛線 |
WK06 | 上神梅 | |
WK07 | 本宿 | |
WK08 | 水沼 | |
WK09 | 花輪 | |
WK10 | 中野 | |
WK11 | 小中 | |
WK12 | 神戸 | |
WK13 | 沢入 | |
WK14 | 原向 | |
WK15 | 通洞 | |
WK16 | 足尾 | |
WK17 | 間藤 |
歴代車両
一般形車両は車両ごとに「たかつど」「わたらせ」というように沿線の山などが愛称として付けられている。
- わ89-100形・200形・300形:開業時の車両。100形はロングシート、200形はセミクロスシート。300形はセミクロスシートながらイベント対応車としたもの。最後まで残っていたわ89-300形302号車が2015年に廃車となり形式消滅。
- わ89-310形:増備車として1990年・1993年の2度にわたり5両が新製された。セミクロスシートで、新製時からトイレが設置されている。2022年現在は313号車と314号車の2両のみとなっている。
- WKT-500形・510形・520形:2011年より順次導入されている電気指令式ブレーキ車。500形はロングシート、510形はセミクロスシート、520形はオールクロスシート。510形のうち511号車はWKT-550形と連結して「トロッコわっしー号」に使用されるため専用の塗装になっている。520形のみ車いす対応の洋式トイレが設置されている。
- WKT-550形:「トロッコわっしー号」用で、自走可能なトロッコ車両。相方としてWKT-510形511号車と連結し原則2両で運転される。
- DE10:JR東日本から購入したディーゼル機関車。1537号機と1678号機。
- わ99形:冬季を除いて「トロッコわたらせ渓谷号」として用いられている。4両編成のうち、中間2両がトロッコになっている客車。両端の客車はJR東日本のもと12系で、中間のトロッコ車は京王5000系を「究極の魔改造」により誕生させた。
- わ01形:元JR東日本12系「やすらぎ」。当初は両端の展望車2両のみで運転されたが「トイレがない」と苦情が入り、中間車が1両増車されたという経緯をもつ。客車列車「サロン・ド・わたらせ」として用いられたが、使用用途が限られるうえに2009年には窓にヒビが発見されたため、同年に廃車・形式消滅。
関連タグ
ローカル線 足尾さきえ 鉄道 第三セクター・第3セクター 魔改造