CV:うえだゆうじ(2nd IMPACT)ローレンス・ベイン(3rd STRIKE以降)加藤将之(ストリートファイターV)
概要
普通の肌色カラーが一番キモい。
少し真面目に…
『ストリートファイターⅢ 2nd IMPACT』のキャラクターで、ラスボスであるギルの弟。
秘密結社の副総統であり、兄である総統ギルと共に世界の歴史を裏で牛耳りつつ理想世界をつくりあげるべく活動していた。
短気でキレやすく常に情緒不安定。何をしでかすか分からないその性格から総統の座を掴み損ねて以来、兄に嫉妬と憎悪と殺意を募らせ、総統の座を奪おうと画策している。
『~2nd IMPACT』のエンディングでは兄をその手で葬り、ある晴れて総統の座に就くも、ギルは秘密施設に保存しておいた予備の肉体に魂を移し替えて天帝として降臨。弟の成長を認め総統の座を明け渡すも組織の方針は再びギルが握るという、立場がまったく変わらない結果に終わった。
『~3rd STRIKE』では天帝の座を奪い、歴代天帝の造った保存施設をすべて破壊し、ようやくに天帝の座に上り詰める。
『ストリートファイターV』では追加キャラクターとして登場。ゼネラルストーリーでは一戦だけ先行でプレイできる。フンドシ姿が流石にアレだったのか今回はスーツ着て登場する。
……のだが、実は隠しコマンドとして戦闘開始直前に特殊なコマンドを入力することにより、従来の褌一丁のコスチュームに変身できるようになっている。
後に追加されたギルのストーリーではⅢ以前のギルとの戦いが描かれており、その中でギルが自分をあまり気にかけておらず、更に出来るなら自由に生きて欲しいと思っている事を知り慟哭するという、兄に対する想いが描かれている。
普段は金髪の白人だが、戦闘時には肉体の組織を変えるらしく全身が褐色に変貌する。単なる変色ではなく体表を硬質化させているため、打撃力・防御力が跳ね上がっている(作品によってはガード時に金属音が鳴る程)。
またその風貌と尊大な性格から勘違いされがちだが、脳筋ではなくむしろかなりインテリであり、幼いころから英才教育を受けて育ち、人や金の扱いに長けている。また、人体再構成理論を提唱しトゥエルヴの基礎を作り上げている。
ゲームでの性能
兄弟らしく、見ての通りギルの色違いキャラクター。
……なのだが、モデルの見た目以外の性能は全くと言っていいほど別物。ラスボスであるギルよりも性能は何段階も低いものの、火や冷気といった魔法じみたインチキ技を連発するギルと違って、格闘技の多いファイター寄りのアクションとなっている。
代表的な技は長い手足のリーチと発生の早いタックル、スーパーコンボの「エイジスリフレクター」を応用した挟み撃ちが強力なテクニカルキャラ。特にリフレクターを応用した挟み撃ちはガード不能であり、使いこなせるようになればキャラ別に応じて強力な連続技を繰り出せるようになる。
一方、そのほとんどのコマンドが溜め系であり、上述のような強力なコンボを繰り出すには『分割溜め』という特殊な技巧を使う必要があるため、操作難易度も高い。また、当たり判定も大きく相手の攻撃を掻い潜れる無敵技もゲージ技以外に持たないため、手数の豊富なキャラには苦戦を強いられることになる。
余談
「‥‥余には引き継ぐべき使命も遺産もない!
今、この瞬間から余の物語が始まるのだ。
本年をもって定める!AU(アフターユリアン)元年と!!」
『~3rd STRIKE』でのエンディングでのセリフ。
一見すると非常にカッコイイのだが、実は致命的なミスが存在する。
『AU』は「BC」(紀元前)・「AD」(紀元後)にならってつけたもので、「BC」とは【Before Christ】(キリストの前)、「AD」は【Anno Domini】(キリストの年)という意味である。……のだが、これ自体は中世欧州で勝手に制定されたものであり、イエス・キリスト本人はまったくの無関与である。
なにより【Anno Urian】なら『ユリアンの年』で問題ないのだが、【After Urian】にすると『ユリアンより後』という意味になってユリアンが死亡しなければならないという矛盾が発生する。
インテリの設定が台無しである……。
以来、ファン名のあいだでは度々このネーミングセンスがネタにされることとなった。
初登場の「2nd IMPACT」ではCVが日本人声優であるうえだゆうじ氏であったため、イントロ時に「捻り潰す」や勝利時に「虫ケラめ!!」と日本語ボイスであったのが「3rd STRIKE」では全て英語ボイスに変わったことが度々ネタにされている。しかしVでは再び日本人声優が起用されたため、こういった問題は以後解消されている。