Gettin freaky on a Friday night y'all
概要
海外の老舗Flash投稿サイトNewgroundsのユーザー4名(ninjamuffin99、Phantom Arcade、evilsk8r、Kawai Sprite)により制作された無料リズムゲーム。
2020年10月のゲームジャム「Ludum Dare」向けに開発された作品だが、デモバージョンが好評を得たのち、多くのリクエストを受け拡張版を制作。同年11月にNewgroundsへ投稿された。
ゲーム本体をダウンロードすると、ゲーム内のアセットがそのまま閲覧・編集できるようになっており、とてもファイル編集の自由度・簡易性が高い事から、ファンによるModの製作が非常に盛んである(MODの項参照)。
Newgroundsのノリ的に、このゲームでも直接的な下ネタや過激な表現がある為注意。
参考までに、Newgroundsのレーティング区分では「T」(Teen、13歳以上対象)となっている。
2021年8月26日現在、公式のFriday Night Funkin'のモバイルアプリは存在しない。公式のFriday Night Funkin'はNewgroundsおよびitch.ioでしか公開されておらず、(外部リンク参照)これ以外のサイトまたはアプリは全てニセモノである。
MODに関しても、GameBananaもしくはGameJoltで公開されている場合が多く、それ以外のウェブサイト(特にダウンロードなしで直接遊べるもの)やアプリは全てニセモノと考えていい。
2021年4月19日に、ステージ数20のフルバージョンを制作することを発表した。
2021年12月30日に、ERECT Remix(現在はDad BattleとSouthのみ)も公開された。
ちなみに基本無料のソフトである為開発費用は捻出しづらく、よりクオリティの高い作品にするためにキックスターターで6万ドル(当時650万円)を上限として応募した結果2時間で達成。上限を2億円程に設定してもあっという間に1億円まで達成し、最終的に3億円迄にキックスターターでの募金が為された。
プログラマーのninjamuffin99氏は最終的な目標として「機能拡張を続け、ゆくゆくはSteamやNintendoswitchへのプラットフォームに進出したい」と語っている。
ゲームシステム
STORY MODEでは、各Week(ステージ)毎に3曲NPCと勝負する。
FREE PLAYでは、STORY MODEで出てくる曲を一曲毎にプレイできる。
ステージ毎に「Week #」(#に数字が入る)で分かれており、難易度をEasy、Normal、Hardから選択できる。
画面下部から矢印型ノーツが流れてくるので、画面上部の矢印と重なったタイミングでキーボードの矢印キー、またはWASDのキーを押す。
ノーツのタイミング判定はそこまで厳しく無いが、何もノーツが来ていない所で入力するとミスの判定になり、ゲージが減ってしまう為注意。
画面下部のゲージには対戦相手:主人公を表すアイコンが表示されている。
ゲーム開始時点ではゲージが半分になっており、ノートを取る毎に、自分側の緑色のゲージが相手側の赤色のゲージを押していく。
反対に、ミスすると失敗音と共に歌声の音声が一瞬途切れ、自分側のゲージが押されてしまい、画面下部のバーが赤色になっていく。
このゲージを相手に押し切られないまま曲が終了すればクリアで、次の曲へ進める。
しかし、もし曲の途中であっても、ゲージ全体が押されきってしまうと敗北となり、強制的に曲が中断されてしまう。
その際にENTERを押すとその曲をリトライでき、Escキーを押せばやめることができる。
ちなみに、Rキーを押すと自爆する。
2021/5/8執筆時点の最新版であるV.0.2.8(Newgrounds限定プレビュー)では、Optionsからノーツを画面下部→上部へ流れる所を上部→下部に流れるようにできたり、キーの配置を変えられるようになった。
「Naughtyness」という、オフにするとゴア表現や下ネタを規制するものと思しきスイッチがあるが、現在のところ機能していない。
ゲームプレイ中にキーボード上部の7を押すとデバッグモードに入り、譜面が編集できる。
9を押すと、バーに表示される主人公のアイコンが変更される。
ストーリー
主人公のBoyfriend(以下BF)を操作し、彼女であるGirlfriend(以下GF)とデートするためにGirlfriendの両親や刺客などとラップバトルをする。
登場キャラクター
メインキャラクター
- Boyfriend(ボーイフレンド)
主人公。19~20歳で、大学中退のラッパー。略称はBF。
青い髪に青色のつばが付いた赤色の帽子を被り、禁止マークが描かれた半袖の白いシャツに青いダボダボなズボンを着ていて、ポケットに左手を入れている。
好きな食べ物はペパロニピザとドーナツ。
ADHDとASD持ち。そしてバイセクシャルで、後述のPicoと付き合っていた過去がある。
自信過剰で恐れ知らずで無鉄砲だが、雷は苦手らしい。
Week5では赤色のジャケットを着ており、茶色のスノーブーツを履いている。
Week6、Week7では掛け合いが用意されているが、あまり喋る描写は無い(喋ったとしても「Beep」「Boop」「Skedo」といった擬音のような単語である)。
敗北すると全身の骨にヒビが入り、マイクを落とす。また、脳はRETRYの形になっていて、股の辺りに二つの青いタマがあることが確認できる。
- Girlfriend(ガールフレンド)
Boyfriendの彼女。BFと同じく19~20歳。略称はGF。
茶髪のロングヘアーで赤いドレスを着ていて、爪には赤いマニキュアが塗られている。デザインの元ネタはリズム天国の女の子。
常に後ろの大きなスピーカーの上に座ってBoyfriendを応援している。コンボ中にBoyfriendがミスをすると一瞬泣く(Week4とWeek6では泣かない)。
好きな飲み物はドクターペッパー。
後述の両親のDaddy DearestとMommy Mearestを見て考えると悪魔だと思われるが、容姿は何故か人間そのものである。が、Week7の三曲目でゲームオーバーになると…?
Week5では赤色のワンピース、手袋、白色のニーソックスを着ている。
Week7では二人の戦車兵に銃を向けられている。なぜかその時も笑顔で、手を上げながら大きく振っていた。
曲名は「Tutorial」。
敵キャラクター
- Daddy Dearest(ダディ・ディアレスト)
Week1、Week5で登場。GFの父親で元ロックスターの悪魔。目が常に赤く光っている。後述のMommy Mearestとお揃いであろうジャケットを着ている。髪が悪魔の角に見える。
BFが自分の娘と付き合うに相応しいのかをラップバトルによって判断する。
Week5ではMommy Mearestを抱きかかえて登場し、緑色の衣装を着ていて、横にいるサンタに銃を向けている。
曲名は「Boppebo」「Fresh」「Dad Battle」。
Week5でのMommy Mearestとのデュエットで「Cocoa」「Eggnog」。
- Skid and Pump(スキッド&パンプ)
Week2「Spooky Month」で登場。スケルトンの子がSkidで、カボチャ頭の子がPumpである。ちなみにこれはあくまで仮装であり、2人は普通の人間である。
Sr Pelo氏制作の「Spooky month」シリーズからのキャラクターであり、常にSpooky Danceというダンスを踊っている。また声を当てているのも同氏。
彼らが登場するWeekのみ曲数が二つであり、幻の3曲目は彼らが相手ではない。
(2021/4/19のアップデートで、Newgroundsでのみ公開されているver0.2.8で3曲目もWeek 2に追加された。)
曲名は「Spookeez」「South」。
- Pico(ピコ)
Week3で登場。
Newgroundsの設立者Tom Fulp氏によって作成された、Newgroundsの元祖看板キャラクター。
本作では20~21歳。髪の色はオレンジで、左手に銃を持っている。右手は親指を立てている。
ラップバトルで負けてしまったDaddy DearestがBFを消すためにヒットマンとして彼を金で雇ったが、なんとPicoとBFは旧知の仲でPicoは殺すことを惜しんだため、命の代わりにラップの引き取りになった。
ここでの対戦場所はNewgroundsのオフィスの屋上で、背景には電車が通っている。
彼の代表作「Pico's School」での出来事が原因で統合失調症を患い、銃を持っていないと落ち着いていられなくなった。なお銃がない状況の格闘にも優れている。
Week5では背景の左上にちょこっといる他、Week7でも少し登場している。ここは是非とも自身の目で見ていただきたい。
Week8のティーザーでは、後述のNeneに追いかけられている様子が見られる。また、腹筋がかなり割れていることが分かる。
他にも、ファイル内の未使用データにノーツを押し間違えた際のアニメーションと思しきPicoのスプライトがあったりするので、もしかしたら彼をプレイヤーキャラクターとして操作できる時が来る…かもしれない。
また余談だが、ファンイラストなどではBFやGFとセットで描かれることが多い。
曲名は「Pico」「Philly Nice」「Blammed」。
- Mommy Mearest(マミィ・メアレスト)
Week4、Week5で登場。GFの母親でポップシンガーで、旦那と同じく魔族。
GFと同じ茶髪に赤いドレス姿。黒のブーツにDaddy Dearestとお揃いであろうジャケットを身につけている。
高速道路らしき道を走る車の上が対戦場所。
走行中の車体の上に立つのは危険行為であり、法律違反なので絶対に真似しないように。
Week5では胸元が大きく空いた赤色の衣装を着ている。
曲名は「Satin Panties」「High」「M.I.L.F」。
Week5でのDaddy dearestとのデュエットで「Cocoa」「Eggnog」。
- Monster(モンスター)
Week2、Week5で登場。レモンの形の頭をした化け物。
Week5で、Daddy Dearest、Mommy Mearestとのバトルを終えた瞬間に画面が暗転。GFの頭部を模した不気味な装飾と腸のようなものが巻かれたクリスマスツリーの背景と共に現れる。ここではサンタの帽子をかぶっている。
Week2の3曲目「Monster」はMonsterとのバトルである。しかし製作者が譜面の作成に難航し、長い間非正規であることをしないとプレイすることができなかった(現在はNewgroundsでのみ3曲目も遊べる)。
唯一普通に英語で歌っているキャラ。だが、歌の内容は怪物らしく物騒であり、Girlfriendを食べようとしているといった事が読み取れる(GF、BFの二人はそれに対して一切反応が無い)。
人間の知覚に干渉できる特殊能力を持っており、Week5で背景が変化するのもそのため。
ファンからの愛称である「Lemon Demon」からNeil Cicierega氏の音楽プロジェクトの曲と勘違いされやすいが、元ネタでも中の人でもないので注意。歌の作者はBassetfilms氏である。
曲名は「Monster」(Week2)「Winter Horrorland」(Week5)。
- Senpai(先輩)
Week6で登場。GFが遊んでいた架空の恋愛ゲーム「Hating Simulator」(直訳すると「嫌悪シミュレーター」)の中の登場人物で、18歳のキャラクター。
方法は不明だがDaddy DearestによってBF達がゲーム内に入り込んでしまったためWeek全体がドット絵で描かれている。
常にキラキラしていて、茶色の爽やかヘアーに高校のブレザーらしき服を着崩している。右手で茶色のリュックを持っていて、左手でピンクのマイクを親指と人差指でゆるく持っている。
偶然なのか製作者のおふざけなのかはわからないが、米国で放映されていたとある裁判リアリティーショーに出てきていた被告人の男と姿が酷似している。
背景の女子生徒の集団がおり、「女子生徒に人気のイケメン」というありがちな設定が読み取れる。
しかし2曲目から、顔色が変わってBFを睨みつけるようになり、ネクタイも曲がりマイクも強く握るようになる。
カットシーンでの発言も「醜いウジ虫にしては悪くないな」「でも今回こそはお前の彼女に俺のをしゃぶらせた後にお前のナッツを刈り取ってやる!」(意訳)といったかなり攻撃的かつ卑俗な発言をしている。
曲名は「Senpai」「Roses」。
- Spirit(スピリット)
Week6でSenpaiに次いで登場。Senpaiに取り憑いていた赤い魂。
かなりリアルな顔をしている。動きが不安定で、残像も一瞬残る。
Daddy Dearestによって長い間ゲームに閉じこめられていたらしく、彼への復讐を望んでいた。そして生身の人間であるBFが現れたことによって、彼に乗り移る形で脱出しようと考えラップバトルを挑む。
ちなみにSpiritはSenpaiを操っていた訳ではなく、Senpaiの言動は全てプログラムされたものであるらしい。
曲名は「Thorns」。
- Tankman(タンクマン)
Newgrounds限定で遊べるWeek7で登場。戦車兵で、軍のリーダー。年齢は30代前半。性別は男性。アセクシャル故に恋愛感情を持たない。
Newgroundsのロゴで戦車に乗っているのが彼であり、それを元に制作されNewgroundsで投稿されたアニメーションの「TANKMEN」のキャラクターでもある。
PhantomArcade氏が配信中に言ってしまったのが、Week7で登場する敵キャラがTankmanだと確認された理由。
2021年4月18日にWeek7が公開された直後、サイトにアクセス数が殺到したためにNewgroundsのサーバーが2日間落ちてしまった。
声を当てているのはTANKMENシリーズの生みの親、JohnnyUtah氏。
敵キャラという扱いからか、本作では悪役のようなキャラ付けがされており、かなり口が悪い。
今日は退屈すぎたという理由でBF達に対して「得意な事を見せてみろ!」と勝負を挑む。
カットシーンではなんとボイス付きで流暢に喋る他、こちらが負けるとメタ発言を交えて挑発してくる(しかもセリフに数パターンあり)。
例
「Week1からやり直した方が良いんじゃねえの?」
「お前を見てると泣きたくなるよ。」
「矢印キーを押すんだぞガキ。盲目のオッサンみたいにキーボードを叩くんじゃない!」
「俺を倒せないで、この過酷で残酷な世界をどう生き抜いていくんだ?」
曲名は「Ugh」「Guns」「Stress」。
登場予定キャラクター
- Darnell&Nene(ダーネル&ネネ)
Pico's schoolに登場するPicoの元クラスメイト。
Week5ではダーネルがカメオ出演している。
Daddy Dearestに金で雇われ、Picoを追っているようだが…?
- Hank・J・Wimbleton(ハンク・J・ウィンブルトン)
フラッシュアニメ作品「Madness Combat」の主人公。
- Cassette Girl(カセットガール)
2018年にSoftDon氏が制作したキャラクター。カセットプレイヤーをモチーフとしている。
- Ritz the Rat(ネズミのリッツ)
アクションゲーム「Ritz」の主人公。
ボーイフレンドの義兄弟。
- Cassandra(カサンドラ)
Pico's schoolに登場するPicoの天敵。
MOD(非公式)
FridayNightFunkin'には現在多数のMODが存在しており、MOD専用のWikiがあるほどである(外部リンク参照)。
最初はキャラクターのスキンを改変して別キャラにするなどのありきたりなものが多かったが、WhittyやMidFightMassesなどのクオリティが高いMODが登場してからは人気が急上昇し、「オリジナルキャラクター+オリジナルの楽曲」という独自のMODを作る流れが生まれ、中には特殊ノーツを追加しているものや、相手キャラがゲージを押し返してくるなどの斬新なシステムを加えているもの、ネットミームや都市伝説を元にしたもの(数は少ないが中にはこんなものまで)、果てには版権キャラクターが登場するものなどがあり、今日までに沢山のMODが作られている。
そのキャラクターの多さやカスタマイズの自由度から、「音ゲー版MUGEN」と言われることも(実際、かの有名な彼が登場するMODも作られているし、逆にFNFのキャラクターが向こうで作られていたりもする)。
主なMODの種類については「FridayNightFunkin'のMod一覧」で。
なお、MUGENが元々ストーリーもなく、最初から入っているキャラクターはKFMだけで、どちらかといえばユーザー間でキャラクターやステージを作成・改変して楽しむことを想定して作られているのに対し、FNFは本編の時点でストーリーや楽曲が展開されているため、飽くまでMOD文化自体は非公式であることを忘れてはいけない。
しかし、MODオリジナルキャラクターのCarolに関してはninjamuffin99氏が公式に逆輸入することを検討する旨の発言を残していたり、完全版が完成したらMODを作りやすくすることを発表したりしているので、今後どう転がっていくかは分からない。
関連イラスト
別名・表記揺れ
fridaynightfunkin Friday_Night_Funkin
関連動画
関連作品
音ゲーであることや音符が矢印であることと言った共通点がある。
カートゥーン調のデザインや対戦相手とのラップバトルと掛け合いが似ていると言われている。
Picoの元ネタ。見た目とは裏腹に流血表現や下ネタが多いので注意。
Zone-Tan、HenryStickmin、初音ミク他…Week5の背景にカメオ出演しているキャラクター。FNFの製作者曰く、初音ミクは「BFの姉(年齢的には妹?)」。
Week7の元ネタ。
関連タグ
FridayNightFunkin'のMod一覧 FNFのMODのオリジナルキャラクター一覧
外部リンク
(ゲーム)
(Wiki)