小野不由美の小説『十二国記』の登場人物。描写されている原作作品は『白銀の墟_玄の月』。戴国の人物。
概要
阿選麾下の将軍。阿選の麾下だが生え抜きではなく、驕王の時代は他の将軍に仕えていた。
以下、「白銀の墟_玄の月」のネタバレを含みます。
驍宗への大逆が起きた後の朝では、帰泉、及びかつては驍宗(巌趙)麾下であった杉登の上官を務める。
驍宗が失踪した当時、阿選軍の師帥として共に文州に向かっていた将の中の一人だったが、その後、品堅の下についた杉登は“品堅は情理の分かった将軍だ”“品堅が阿選の大逆に加担したとは言えないだろう、(中略)品堅の性格なら、事前に知れば身を挺してでも止めただろうと思う、そういう人物だ”と考えていた。
その評価通り、自分が偽朝に与した側であると理解しながらも泰麒の現状を考え、麾下である杉登の下から護衛を付ける話が出た時は“それがいちばんよかろう”と賛成し、また、位を追われ冷や飯を食わされている巌趙のことも心配し、せめて師帥もしくは旅帥として配下に入って欲しいと、事あるごとに声をかけ続けてくれた。
その気質ゆえに今の阿選のありように複雑な思いを抱いていたが、部下である帰泉を故意に「病」に罹患させられ、捨て駒として利用されたことで旗幟を変え、驍宗弾劾の際、鴻基に雪崩れ込んでくる英章軍を見て「窮冠を守る」と号令、驍宗らが鴻基から江州へと撤退する際も、友尚と共に最後尾で王師と戦い、撤退してきた兵卒たちが江州城へと辿り着けるようにそれを助けた。
人物の評価・描写
項梁“実直な方だったと記憶しています”
恵棟“控えめですが、誠実な将軍”
李斎“部下には手厚い、朴訥として義理堅い将軍だと聞いている”
杉登“品堅は阿選麾下の五師帥の中では目立たない方だった。これといって不手際があるわけではないのだが、格別目覚ましい活躍もない”とした上で“それでも無用の敵愾心を持つことなく、淡々と仕えている品堅の気質は、どこか自分に通じるところがある”と評していた。