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小野不由美の小説『十二国記』の登場人物。


概要編集


戴国禁軍左将軍として泰王驍宗に仕えている(『黄昏の岸 暁の天』時点)。

先王驕王の下では、禁軍左将軍だった驍宗の師帥を務めていた。

かつて禁軍将軍に空席ができ驍宗が将軍になったとき、その席に就くのは巌趙だと周囲から思われていたほどそもそも禁軍に名だたる人物。

驍宗が登極して半年の後、驍宗に対する大逆が起こり現在行方が分からない。


他者からの評価編集


泰麒“巌のような巨軀に相応しい、朗々とした声”


李斎“(驍宗は)巌趙に至っては、家族も同然に思っておられるようだ。兄と言えば語弊があるが、ごく親しい年上の者として頼みにもしているし、巌趙も主上を誇りにしているように見受けられる。”“堅実で真っ当な戦をする巌趙、霜元


駹淑“あの巨躯、体格にふさわしい巨大な大刀、それが振り廻されるときの唸りが想像できた。(中略)しかし__こんな槍、あの大刀で一撃されればあえなく折れるに決まっている”


杉登“豪放磊落を絵に描いたような主公だった。人情に厚く、義理に厚い。杉登はそんな主公をずっと敬愛してきたのだが、情を捨てられず義理を疎かにすることができない性質が仇になったのだ”



関連するできごと編集


轍囲の乱編集


驍宗が左軍将軍だった時代の轍囲の乱に、師帥として驍宗に同行している。


文州内乱編集


驍宗の文州への出立後、驍宗に対する大逆の噂が出た白圭宮で、王宮に残っている王師将軍の李斎・臥信阿選と話し合いの場を持った。

巌趙には「ずっと驍宗軍におられたけれども、実は含むところがあったのではないか」という噂があると花影が李斎に伝え、李斎は彼らに伝えている。


驍宗失踪の報の後編集


泰麒の起こした鳴蝕後に霜元より「驍宗の姿が消えた」と青鳥があり議場が混乱。

王の代わりは誰が務めるのかという話しに進み始めるその場を「それは順番が違うだろう」と怒声を上げ「安否の確認が先だ」と止めた。


その後編集


黄昏の岸_暁の天』時点で、李斎からその後は語られていない。


白銀の墟_玄の月』では、驍宗に対する大逆が起きた後、驍宗麾下の将軍の中でただ一人、宮廷内に留まっていたが、将軍の職を解かれ位を剥奪、公邸も取り上げられたうえで、禁門に付属する宿舎に蟄居させられ、事実上の軟禁状態。厩舎の隅で巨躯を小さく丸め、覇気のない顔をするなど、驍宗に“豪放磊落”と評された姿が見る影もない様子で、驍宗以外では巌趙の世話しか受け付けないとされる、驍宗の騎獣、計都の世話をしていた。


耶利はその理由を“巌趙は王宮内に数多くの人質を取られている、兵卒に幕僚、近しい者たち。巌趙が何かをすれば全員危うい。それを避けるためには引き籠り、大きな身体を小さくして貝になっているしかなかったんだ”とした。



関連タグ編集


十二国記 戴国 驍宗 泰麒 李斎

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