概要
失業とほぼ同じ意味で使われる。報道などでは仕事を全くしていない人全般を無職として扱う傾向にあるが、正確には以下のものは無職にはならない。
- 1週間のうち、1日でも働いて賃金を得た者→フリーター
- 家事手伝いを行っている者
- 求職意欲を失い、仕事に就くのを諦めた者
- 雇用調整助成金で企業内失業となっている者
- 不労所得(例:家賃収入、印税等)が十分にあって働く意志・必要がない者
つまり、求職意欲を失っているニートは無職ではないのである。無職というのは、働く意欲が有るのにもかかわらずリストラ、解雇などにより仕事が無い状態の者や(求職中の者も含む)、高齢による定年退職によって仕事を引退した者のことを指す。
但し戦前、上の例の5番目に当たるものの多くが旅館の宿帳に「無職」と書いていたため、巡回の警察官は宿帳に「無職」が多いと逆に「今日は客層がいい」と言っていたという。
近年の先進国では多くの職が新興国に流出し、無職の人々が増えつつある。スペインに至っては、20代の若者の約半分が無職かニートである。フランスでは無職の若者が暴動を起こし、韓国では食い詰めた若者が国外に流出、日本では失職を恐れるあまり労働者が自殺や過労死に追い込まれるなど、多くは若年層にしわ寄せされている。グローバル化の深刻な負の一面である。