概要
『ウルトラマンデッカー』第23話「絶望の空」に登場。
第22話から記憶を取り戻したアガムスが、テラフェイザーに大量のスフィアソルジャーを取り込ませてパワーアップさせ、緑色の光を放った事でスフィアソルジャー同士が合体。地面に突き刺さり、巨大な支柱となった姿。
中央の高い1本(α)と、それを囲む2本(βとγ)から成る3本柱で構成され、全高はテラフェイザーを遥かに上回るサイズとなっている。
地中から地球のエネルギーを吸収し、スフィアバリアの反応を強めて“マザー”を呼び寄せる、スフィアザウルスと同じような役割を担っている。
スフィアザウルスのように自発的に動く事こそできないが、これまでのスフィア合成獣よりも強力な電磁波を放出しており、GUTSグリフォンやナースデッセイ号を無力化し、墜落させている。
これを止めるべくデッカーも登場するが、無論スフィアサイドも黙って傍観している訳もなく、スフィアオベリスクを守らせるためにスフィアゴモラ、スフィアレッドキング、スフィアネオメガスの3体を出現させて対応している。
辛くも3体のスフィア合成獣達を撃破したデッカーであったが、直後にテラフェイザーのTRメガバスターを食らって変身解除させられ、スフィアオベリスクの破壊は叶わなかった。
その後GUTS-SELECTは、辛うじて発射可能なナースキャノン砲で、エネルギーが集中するαを破壊する作戦を敢行。
その為にまず、発射線上に重なるγをメガアースを利用した特殊爆弾で倒壊させ、それからナースキャノンでαを破壊したが、テラフェイザーとデッカーの戦いの中でスフィアソルジャーが多数合体して復元してしまう。
だが、最終的に改心したアガムスの乗るテラフェイザーのTRメガバスターと、デッカー・ダイナミックタイプのダイミュード光線を受け、αは完全に爆散。
エネルギー供給を失った事で、地球を覆うスフィアバリアは消滅、火星を始めとする宇宙との通信が可能となった。
…しかし時既に遅く、地球の大気圏外に発生したワームホールから、スフィアの親玉たるマザーがとうとうその姿を現していたのだった…。
余談
オベリスク(方尖塔、仏:obélisque、英:obelisk)とは、古代エジプト(特に新王国時代)期に製作され、神殿などに立てられた記念碑(モニュメント)の一種の名称。
上記の能力からスフィアザウルスとほぼ同じ立ち位置を担っていると思われるが、第23話でアガムスやスフィアサイドはエネルギーの吸収に、スフィアザウルスではなく敢えてスフィアオベリスクによる吸収と、それを3体のスフィア合成獣に守らせるという方法を取っている。これは過去にスフィアザウルスによる作戦が何度も妨害・撃破されてきた事からその護衛が必要で、その役目はテラフェイザーのみでは不十分、かつスフィアジオモスのような強力なスフィア合成獣の方が適任で、さらにエネルギー吸収を行うスフィアザウルス自身が狙われやすい事から、あちらがわざわざ戦闘を行う必要性は低いと、過去のデータから分析した結果だと思われる。
つまり、スフィアオベリスクによる作戦は、スフィアザウルスを使うよりもマザーの召喚に特化した方法とも言える。事実、デッカーと人類は最終的にスフィアオベリスクを破壊できないまま、今まで何とか防いできたマザーの襲来を許してしまう事となった。