概要
泥棒のような行いをやらかす母親の事。お店や全く知らない人の物を盗るというよりも、親しくなったいわゆるママ友、あるいはその子供の物がターゲットである事が多い。
主人公と知り合ってまだ間もないころからクレクレ攻撃をし、断ると当たり前のように激昂し、その後目当ての物を盗もうと企む、という風に極端に非常識で短絡的な性格なのはスカッと系の悪役とほぼ同じである。
しかし、盗みの過程や盗んだ物が原因による自滅に近い形でひどい目に遭うというのがお決まりとなっている。
主な例として
―盗んだものが腐っていたり毒のあるものだと知らずに食べて食中毒を起こす
―壊れた家電を盗んで泥ママ家全焼
―逃走中に事故って四肢切断
―ヤクザの縄張りに侵入して行方不明になる
―感染症にかかったため処分した子供の服を知らずに盗んで一家全滅
―盗んだ化粧品が肌に合わず皮膚病になる
―クレジットカードを盗んだらクレジットカードではなくポイントカードで支払いできず帰れなくなる
大抵ひどい目に遭わされた泥ママは、自身の泥行為を棚に上げて「お前の(泥ママが盗んだ)物のせいでひどい目に遭った! 慰謝料を払えふじこふじこー!!」とわめいて凸してくる(泥ママ死亡時は、泥ママが盗んだ物をもらったと嘘をついたり主人公に非があるような発言をしたと聞かされた泥家族)が、主人公が周りに真相を話したり泥行為の証拠になるような映像や音声で真相が明るみになり、夫が激怒して泥ママは離婚させられることになる。
その後泥ママは盗んだ物の弁償や慰謝料の支払いのためにパートやアルバイトをすることになるが、悪事の際に追った怪我や病気の後遺症だったり街中に泥ママの悪評が知れ渡っていたりしてなかなか職が見つからず、実家で両親の監視下で生活させられたり、就職しても今まで働いたことがなかったため悪戦苦闘することになったりする。
YouTubeにおける「泥ママ」
元々はYoutubeにおけるスカッと系の一ジャンルであり、泥ママが泥行為で自滅しひどい目に遭うのを見てスカッとするという内容だったが、2022年下半期頃からフリーイラスト(いらすとや、イラストAC等)とゆっくり音声を組み合わせた2chスレ風形式による泥ママに特化したチャンネルが急激に増えるようになった。
それに伴い複数のチャンネルでネタが被ったり、元となる2chまとめサイトからの引用ではない完全なフィクションも増えたりと、従来のスカッと系動画が辿った流れと同様の流れを辿りつつある。
問題点
こちらも元々のスカッと系動画と類似した問題点が多い。
過激化
ここ最近の泥ママ系は泥行為による結果誰かが死に至る(もしくは死なないがそれに近いぐらい悲惨な末路になる)など、ひどい目の過激化が著しい。これで死ぬのが泥ママ自身なら自業自得だとスカッとするのだが、中には泥ママの家族も巻き添えになってしまったり、泥家族が全員死んだ中泥ママだけが生き残ってしまい、泥家族を失ったショックで精神を病んでしまったりと、後味の悪いスカッとし難い結末もかなり多い。加えて最近のエピソードでは死に方そのものもグロテスクなものが多くなっており、サムネの時点で閲覧注意レベルの動画もあるので、その手のものが苦手な人は特に注意すること。
泥ママ系=スカッと系、とは限らない
凄惨な描写という意味での過激化の著しさから、そのような結末のエピソードは「スカッと」ではなく、「修羅場」にカテゴライズされる事が多い。
中には、神社仏閣に保管されているおどろおどろしい伝説のある物、または主人公の家に代々伝わる呪物を盗んで呪い・祟りで精神崩壊したり一家全滅したという『ゲゲゲの鬼太郎』でネタになりそうなエピソードがある。こちらはよりフィクション性が強く、「オカルト」のタグでカテゴライズされる事が多い。
このように、泥ママ系においてはスカッと系は必ずしも主流ではなく、あくまで一ジャンルに留まっている。
登場人物
スカッと系動画と被る部分も多いが、ここでは主に2chスレまとめ動画における立ち位置で紹介する。
語り手
主人公で、泥ママエピソードをスレ立てした人物。2chでの慣習に倣い、老若男女問わず「イッチ」と称される事が多い。
主に泥ママから物を盗まれる被害者としての登場が多い。泥ママとはママ友だったり昔からの同性の友人だったりなど女性であることが多いが、少ないながら男性も存在する。
基本的に被害者ではあるが、被害を受ける過程で泥ママに付け入る隙を与えるなど落ち度も少なからず描写されており、その事についてスレ民達から苦言を呈される事もしばしばある。
泥ママ
冒頭の概要を参照。
泥家族
泥ママの家族たち。泥ママの泥行為による巻き添えでひどい目に遭わされる事が多い。泥ママが泥行為が原因で死んだ際に、死んだ泥ママの代わりに主人公側に凸してくるポジションでもある。この際は泥ママに非があった事を素直に認めて死んだ泥ママに代わり謝罪や賠償をする良識のある人物か、真相を受け入れられず保身に走り謝罪や賠償を拒否する泥ママと同類の人物かに二極化されている。
泥旦那
泥ママの夫。当初は泥ママの悪事に全く気づいておらず、それ故に泥ママがひどい目に遭うと泥ママへの同情から主人公側に激昂して凸してくるが、真相を知ってからは逆に泥ママを責め立て離婚に至るなど相応の制裁を泥ママに与える。
一方で保身から謝罪を拒否するのみならず、それどころか泥ママと共謀して泥行為をする悪辣なタイプもいる。
泥子(泥息子or泥娘)
泥ママの子供。泥ママとの年齢差から、年齢は生まれたばかりの赤ちゃんから小学生ぐらいの小さい子供であることが殆どで、年齢が高い程泥ママの悪影響を受けている傾向が高い。小さな子供故に危機意識が低かったり危険に晒されやすく、泥ママの泥行為による巻き添えで死ぬ事例が泥家族の中でも特に多い。
スレ民
泥ママスレに書き込むその他大勢。基本的に主人公に同情的であるが、防犯意識の甘さや泥ママとの縁をすぐに切らない煮え切らなさに苦言を呈する事もある。
関連動画
泥ママまとめ
泥ママが呪物まで盗んで無造作にまとめて置いたせいで呪い・祟りで一家全滅した話