「円卓の生徒」(えんたくのせいと; Students of Round)とは、株式会社エクスペリエンスから発売されている、3Dダンジョン探索型RPGである。対応プラットフォームはWindows PC、およびXbox 360。
ゲーム概要
エクスペリエンスが前身となった「チームムラマサ」時代から得意とする、「学園Wizardry」タイプのゲームである。プレイヤーは主人公「エクス」の転生体となり、魔王を打ち破って世界に平和を取り戻すため、個性豊かな「円卓の騎士」達と共に、天翔ける城塞・ロンドエールで世界を転戦する。
高難度で知られるWizardryタイプのゲームであるが、キャラクターロストが存在しない、「ユニオンスキル」で戦闘難易度を軽減できる、「ソウルランク」を上げることで経験値に固定倍率ボーナスが付くようになる等、比較的初心者にも配慮した構成となっており遊びやすい。
ストーリー
「アルダ」の平和を脅かす魔王「オーマ」の脅威を打ち破るため、光の戦士たる勇者「エクス」とその仲間たる「円卓の騎士」達はオーマの居城を攻め立てていた。しかしながら、オーマの操る、人心を拐かし万物を傅かせる邪悪な波動の前に円卓の騎士達は次々と倒れていた。
最後に残ったエクスと、円卓最強の騎士である「ピロス」、魔王の波動を打ち破る神器の継承者たる「エラステ」の3人はオーマに果敢にも挑み──
そして、100年が経過した。
敗れて死したエクスの魂は、100年の間、闇に閉ざされたアルダの地を何も出来ぬまま彷徨っていた。地獄と化した大地、荒れ狂う魔獣達の前に、人々が倒れていくのをその「目」に見ながら、彼には何もすることが出来なかった。絶望と諦念の狭間を、エクスはあてもなく放浪し続けた。
そんなある日、エクスは不意に、暖かい光に包まれ、声を聞く。
「──私の声が聞こえますか? 今こそ、復活の時──」
登場キャラクター
円卓の生徒達と、比較的序盤に登場するキャラクターについて、簡潔に述べる。
主人公(エクス・ランドライト)
本作の主人公。100年前に魔王に挑んで敗れた勇者「エクス・ランドライト」の転生体。ヒューマン、年齢不詳。名前、性別、容姿は自由に選択可能(苗字は「ランドライト」で固定)。
魔王に敗れて世界を彷徨っていた所、謎の声に導かれて転生を果たす。しかしながら転生は心身に多大な負荷をかけることから、「エクス・ランドライト」としての記憶はほぼ全て失っている。
プレイヤーの写し身という立場でもあるため、作中では彼(彼女)のセリフは一切登場しない。時折出現する選択肢を選ぶことが彼(彼女)の意思表明である。
なお、性別や容姿によって性能や物語が変化することはない。ただし性別については、彼(彼女)の性別が前提になる話題においてはキャラクターの発言内容が変化することがある。
サウル・ハイフィールド
主人公が初めて「生徒」として迎え入れることになるヒューマンの少年。16歳。クラスはファイター。
その出自から強くなることや「騎士」に強い憧れがある。フューミの村でミグミィ族達と共に暮らしていたが、ある事件を切っ掛けに危険な谷へと飛び出し、そこでモンスターと交戦していた所に主人公と出会う。
エルサリア・アーレンティール(エルサ)
エルフの都アーレンティールの出身であり、族長ヴィンドールの養女たるウィザードの娘。エルフ、102歳。
転生が予見された勇者エクス(=主人公)の円卓に加わるため、族長の指示で馳せ参じる。
本作においてもエルフは長命な種族であり、彼女もヒューマン換算では10代である。
ロロン
犬のような耳を持つ小人「ミグミィ」族のヒーラーの娘。17歳。
小柄なことから見た目は幼児にしか見えないが、これでもれっきとした成人であり、特に彼女は作中でも屈指の酒豪である。
デザインモチーフは「山岳救助犬」とのこと。
ルミーナ・クライス・グロムバルグ(ルーミ)
魔王に侵略された国家グロムバルグの王族の血を引く娘。人類最後の砦であったエセルガルド陥落の際にアーレンティールへ落ち延び、再起の時を図っていた。
16歳、ヒューマン。クラスはパラディン。エルサとは幼なじみの関係にある、
チームムラマサ作品のお約束の一つである「クライス王家」。
バーゴレグ・ドリンギル・フィンブルタール(バーゴ)
ドワーフの国バルハール出身のファイターの男性。ある事情によって主人公達と行動を共にするようになり、後に正式に円卓の生徒として加わる。肉と酒を愛する豪気な男。
年齢は67歳であるが、曰く「ドワーフは長命な種族であり、ヒューマン換算ではまだ20代」。なお、当人が名乗るフルネームは上記のとおりであるが、作中のプロフィールではミドルネームたる「ドリンギル」が省略されている。
ポポログ
ミグミィ族のレンジャーの青年。19歳。序盤から主人公達の前にちょくちょく現れ、後にある事件を切っ掛けに円卓の生徒に加わることになる。あらゆる願いを叶えると言われる魔石・イスリージュを求めて旅をしていた。
無類の女好きでもあり、作中では「おっぱいに罪はないぜ!」という迷言を発している。
ミンツ・フェアグリン
アーレンティール族長ヴィンドールの補佐をしていたアルケミストの男性。141歳。
ある理由からエルサとルーミの「お目付け役」とでも言うべき役割を負っており、その完遂のために円卓の生徒に加わる。
何故か一部の女性用装備も装備可能。
チュップ
妖精族の女王の命により、ある目的のためにアルダの地に降り立ったフェアリー族の少女。年齢不詳。
あらゆる存在と言葉を交わすという特殊能力を持っており、これを利用して出現した敵キャラを「魅了」して一時的に仲間に引き入れることが可能となっている。一方で「妖精語」は我々の認識で言う「ギャル語」に近く、このため発言に気をつけるよう釘を刺されているとのこと。
マイコ・セーリュー(マイ)
猫のような耳を持つ「ネイ」族のサムライの娘。己の生命を賭けるに相応しい戦いを求め、はるばるアルダの地までやってきた。ある事件を切っ掛けに円卓の生徒として加わることになる。
妖艶な美女であるが、ネイ族特有のものかはたまた当人の癖かは不明であるが、錯乱したり興奮したりすると所謂「ネコ言葉」を話すことがある。
チームムラマサ作品のお約束の一つである「侍ネコ娘」。
マァリン
転生したばかりの主人公の前に現れた、メイド服のような衣装をまとった無表情な娘。年齢・種族不詳。基本的に非戦闘員であり、旅にはロンドエールから通信を行う形で同行している。両耳と胸元に歯車をあしらったような飾りを付けている。
元ネタはアーサー王伝説に登場するマーリンであると思われる。
なお、ファンコミュニティではしばしば「抱き枕」とあだ名される(作中のあるイベントにおける選択肢に由来)。